2022-04-30 24:46

Episode31:継承語、日本語教育について語る(前編)

継承語をテーマに、マザーズティーチャー&日本語教師の麻衣子と&マザーズティーチャー&元小学校教諭のかなでお送りします。

日本語の学習、どのように進めていったらいいんだろうと感じている方、

自分の子どもとのコニュニケーションをどうとっていけばいいんだろうと考えている方、

日本語圏以外で育っていく子をお持ちの方、関わりのある方々に

ヒントあれば幸いです。

感想もお待ちしています。

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【概要】

・継承語とは

・日本語教育の進め方

・日本語を好きにする、絆を深める

・あなたの考える日本語教育の理想の状態は?

・間違えてもいい


【今日話している人たち】

オーストラリア・シドニー 國枝麻衣子

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海外子育てでもやもや、誰かと話したいーという方、ぜひ一緒にお話ししましょう。

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#マザーズコーチングスクール #海外子育て #海外駐在 #海外移住 #言語教育 #継承語 #関係づくり


00:04
こんにちは。Mothers Coaching School Internationalチームがお届けするポッドキャストへようこそ。
この番組では、海外で子育てするママや海外にゆかりのあるお子さんを持つママたちが、聞いてほっとしたり、くすっと笑えたり、明日からも頑張ろうと思っていただける時間にしたいと思っています。
私たちマザーズティーチャーの体験談のシェア、ゲスト対談、リスナーさんからの質問などを通じて、ちょっと子育てが楽になるコミュニケーションのヒントをお届けしていきます。
私はフランス、帯同しています、モローカ・カナです。
今、2歳、6歳、8歳の娘を育てています。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
皆さん、こんにちは。オーストラリア在住14年目になります、クニエダ・マイコと申します。
夫は香港人で、現在9歳の息子が1人います。
オーストラリアに来てから、日本語教師として子どもから大人まで、外国語としての日本語教育を教えるのがメインでやっているんですけれども、
継承語としての日本語教育にも関わってきています。
よろしくお願いします。
今回、マイコさん、ポッドキャスト2回目なんですよね。
そうですね。
前回、かおりさんと話されていて、私たちのマザーズのポッドキャストで聞かれているのが、マイコさんの回なんです。
やっぱり、言語教育って海外にいるお母さんたちにはきっとすごく興味があるし、悩みどころなのかなっていうのがそこからちょっと見えているので、
また、多分いろんな切り口あるから話したいなというふうに思っていました。
今回のテーマは、さっきマイコさん言ってくださった言葉にも入っていたんですけど、継承語ということについて話していきたいと思います。
継承語ってマイコさんがフェイスブックに出していたときに、面白い、どういうことを指すのかなというふうに興味持ったので、
ちょっとそこを説明していただいてもよろしいですか、軽くでいいですか。
継承語としての教育っていうのは、英語で言うとheritage languageですね。
heritageっていうのは、次の子孫に継承、引き継いでいくっていう意味があるので、
03:01
継承語としての日本語教育っていうのは、親御さんのどちらかが、両方でもちろんいいんですけど、
例えば日本人として、その言葉を二世、三世と引き継いでいくっていう感じですかね。
外国語としての日本語教育は親御さんの言語のバックグラウンドとはまた別に、
もう一つのランチとして、言語として勉強するんだけど、継承語教育は、自分のルーツですね。
親御さんなりおじいちゃんおばあちゃんだけども、自分のルーツが日本語になる場合の日本語教育っていうのは継承語教育というふうになってきます。
日本語教育っていうか、母国語教育っていうのとはまたちょっと違う概念という感じですか。
母国語の教育っていうと、日本に行ってもいいんですけど、日本語を母語として教える、母語の教育になるんですけど、
海外に出ると、やっぱりその環境が、例えば英語だったら、私オーストラリアなので英語の環境になりますよね。
日本語はマイナーラング、みんなが喋ってる言語じゃないですよね、もちろん。
なので、普通その環境にいると、日本語、母語なんだけど、だんだん伝わっていってしまうんですね。
2世、3世、3世くらいになると、大抵その言語を喋れないというのが普通なんですけど、
せめて自分の子供とは、自分の言葉で話したいという、そういう心理は普通かなと思うので、
お子さんも自分の言語で育てたいと思うんですね。
マイナーラングのうちだけど。
周りの環境が、例えば英語だったり別の言語だったりする中で、
日本語を継承していきたい、引き継ぎたいっていう言葉っていう感じかな、
引き継いでいきたい言葉みたいな。
それが継承語としての日本語教育という感じで。
でも特に決まったカリキュラムとかないんですよ。
何が違うのかなってちょっと今思ったんですけどね。
日本人の子だったら、学校行ったら普通に国語を課目としてあるじゃないですか。
06:02
実際オーストラリアで継承語としての日本語教育、週末とか土曜日とか日曜日、
現地校とは違う学校があるところがほとんどなんですけど、
そこでやってるのはほとんど国語教育、国語の教科書を使って教えてるんですよね。
でもそれが継承語教育なのかっていうと必ずしもそうじゃなくてもよくて、
カリキュラムがないんですよ。
普段使う言葉を伝えていくことが継承語教育で、
教材っていうのもないし、
また外国語としての子どもへの日本語教育のテキストが簡単すぎて合わないんですよね。
今まで聞いた感じだと、
親と子どもがコミュニケーションを取るための言葉っていうイメージですかね。
そういうイメージでいいと思います。
継承って普通にズグズグに受けたまわるっていう感じで書くんですけど、
最近ちょっと新しい概念を継承してくれた大学の先生がオーストラリアにいらっしゃって、
その方はつなぐに生まれる継承語っていうのを考えていらっしゃって、
親から子どもへっていうのもそうだし、
その子どもがまた周りに伝えるとか、
お父さんはオーストラリア人だけど、
お父さんにも巻き込んでつながっていくとか、
そういった概念もまた面白いんですけど、
形はないんですよね。
つながるためコミュニケーションを円滑にとって、
私が思う継承語は、
お母さんが日本人のことがちょっと多いから、
日本人なんですけど、
お母さんと絆が強くなるためのツールみたいに私たちも考えています。
なるほど、それちょっと分かりやすかったです、今一番。
そうですか。
私シンガポールにいたときに、
補修校で教員していたことがあって、
どこまで教えたらいいのかなっていうのが、
教員としてはすごく難しいところがあって、
それこそ教科書を使っていたんです。
09:01
あとシンガポールの事情として、
補修校に来る子って、
そのうち日本に帰る予定がある、みたいな子が多かったんですね。
駐在でインター行ってたり、
現地校に長くいるから、
日本人学校を選ばずにインターで英語教育を受けさせたかったり、
現地校にシンガポールにいるから行かせたかったりするおうちの方がいるって、
でもかつ日本に帰る予定もあるし、もしくは、
もしかしたらでもさっき舞子さんが言ってた、
親の言葉だからっていう思いもあったのかもしれないですけど、
日本語忘れてほしくないからとか、
日本の学校に触れさせたいからっていう理由で補修校に入れるみたいな、
そういうおうちの方が多くて、
その子によって必要な日本語とか将来、
でも将来いる日本語なんてその子の人生決まってないからわかんないんですけど、
そこが、教科書は日本にいる日本人の子たちが、
日本語をより深めていく、語彙を増やしたりとか、
自分の思いを上手に表現するために学んでいく言葉なんだけど、
これを全部やるの大変じゃないかなとか、
週末だけでやるのは本当に大変ですね。
それを無理させてるの、バランスどうなんだろうなってすごく悩んだ。
私も補修校で3年くらい退任してたことあるんですけど、
宿題の量がどうしても多くなっちゃって、
特に読み書き、漢字とかが入ってくると多くなってしまうんですよ。
現地校でも宿題があるし、さらに土曜日の学校でも漢字の宿題がたくさん出て、
補修校に来る子って家で必ずしも日本語を話していなかったりするんですよね。
お父さんが例えばオーストラリア人で、
お父さんが日本語が全然わからないから、
お家では英語になっちゃうっていうことはあると思うんですよ。
それ私全然否定しないし、
家庭園マンであることの方がよっぽどバーディンガールになれるより大事だと思うから、
みんながそれでハッピーなら全然いいと思う。
12:01
普段全然日本語でちゃんと表現していないのに、
読み書きを急にさせるって普通だと思うんですよ。
意味わかんないこと書かされるっていう。
やらされてる感ありますね。
ただお母さんの言語で絵本とか読んでくれるとか、
そういう経験を通して文字に興味を持って、
それからでいいんですね。
ちょっとその辺は第二外国語に近いですよね、今の事象だと。
そうですかね。
やっぱり知って興味が、
でも第二外国語を学ぶ理由も様々だと思うんですけど、
大人になって大人が仕事でいるからとかいう理由もあるけど、
単純にこの言語に興味があるみたいな人ってたまにいるじゃないですか。
たまにじゃなくていっぱいいるんですけど。
いっぱいいますよね。
大人教えてるから。
私ね、まだその概念がわからないんですけど。
わからない。大好きな感じです。
言葉に興味がないっていうか、あるんだ。
コミュニケーションを取ることには興味があるけど、
あんまり面白いって思ったことがあんまりないんですよね。
でも旦那は思うみたいで。
そういう風に好きだといろいろやるじゃないですか。
そっちに商語は近くなっていくのかなと。
必要なものではなく、好きだからやるのみたいな。
そうですね。
オーストラリアに住んでいて、お父さんも英語を話していて、
学校に行っても全部英語で、
お母さんとのコミュニケーションツールなんだけど、
お母さんも英語を話せるじゃん、状況だったりすると。
なぜ日本語をやるのかっていうところが、
モチベーションがすごい低いというか、ないんですよね。
必要はないですよね。
そう、必要はないじゃないですか。
じゃあ、外国で、私にとって外国だけど、
オーストラリアで日本語をやらせるっていう言い方も嫌なんだけど、
やらせるには、やっぱりスッキリさせないといけないと思っていて。
これをやることで、お母さんともっと絆が強くなって、
お母さんがすごくハッピーになっていて、
僕もハッピーみたいな気持ちにさせられたら、
どんどんやるモチベーションも出てくると思うんですね。
だから、私の場合で言うとなんですけど、
うちの息子も土曜校に通わせていたことがあるんですけど、
息子の宿題が多くて、はーってからめきつきながら、
15:04
まだ終わらないとか言いながらやっているのを見ると、
結構つらかったんですよ、私が。
楽しくやってほしいよね。
宿題終わったの?とかって、
言わなきゃいけなくなるじゃないですか。
親の英語でお金払ったりとか、
そういうのが出てきちゃうわけですよね。
違うなって思ってきてたんだ。
宿題はやってもやらなくてもいいと。
自分次第だと。
ただ、絵本一緒に読んだりとか、
うちの場合は漫画とか、私も普通に好きなので、
一緒に、この漫画なら大丈夫って思うものを、
一緒に本当に読んで、
この話をいっぱいするとか。
いいですね、共通な話題。
そうそう、共通な話題を持つ。
やっぱりお母さんが自分が好きなもの聞き取るのって、
すごく嬉しいことだと思うので、
そうやって日本語を使って、
息子と絆を強めるっていうところに
フォーカスを置くようにしていたら、
勝手に本でも漫画でも読むようになって、
今9歳だから、
現地校でも日本でも4年生なんですけど、
読みだけで言ったらかなり、
小学校の感じは多分読めます。
本を読んでる感じだと。
釣りがなくてもだいたいほぼ意味がわかっている。
ちょっと推測して読んで、
間違ったりとかもしてるんですよ、
してるんだけど、なんとなくこういう意味かなとか、
推測はできるぐらいの感じではあるし、
自分で調べようと思ってできるっていうレベルには
なったと思うんで、もうあとはほっといても
私大丈夫だと思って。
そういうレベルに達したんですね。
書きたいときに書いてるし。
まいこさんと話すときは日本語で問題ないってことですよね。
何にも問題ない。
多分一番言いたいことが言えるのは今日本語。
そうなんですね。
ちょっと今後またどういう風になってくるかわからないんですけど、
やっぱり今理想は私が思う理想ですけれども、
聞きたいです。
たぶん駐在の方とかがちょっと心配されることって
セミリンガルとか言葉分けたことある?
聞いたことあります。
お説明していただきたい。
そうですね。いくつもの言語を知ってるんだけど、
表面的にはバリンガル、ソリリンガルに見えるんですけど、
でも一つの言語を深くやってないので、
思考が浅いとか、
上手く自分の言いたいことを表現できないっていうことの方が、
18:05
将来大人になった時とかに大人らしい表現ができなかったりとか、
言いたいことがどっちの言語でも言えないから、
フラストレーション溜まってしまうっていうことがあるんですよね。
なので、一つの言語をまずしっかり極めて深く思考をする。
特に私はやっぱり母さんの方がいいかなと思うんですけど、
お父さんでもいいですよ。
親御さんに自分の悩みとかをきちんと伝えられるっていう
思考能力があるのを育てることの方が、
早くバリンガルになることが重要。
それがちゃんとできると、もう一言語を学ぶことができるんですよ。
そう、日本でも早期英語っていう話もあります。
今もあるし、あったんですけど、
そこの中でも言われてたのは、
自分の言いたいことがまずはっきり言えるっていうことが、
成長過程でもアウトプットをうまくしていけてるっていうのが、
自信にもなっていくし、自己肯定感が高まる要因でもあるのかなっていう話も
いろんな場所で聞いてて、そこ大事だし、
あともう一個は家庭で自分の言いたいことが、
ちゃんと安心して言えるって大事ですよね。
間違った日本語、間違った日本語って言うんですけど、
英語とミックスしちゃうとかね、
なんかルーゴシバみたいになるとかね、
そうやって話したりするじゃないですか。
でもそれを否定しないで、間違ってるとか否定しないで、
日本語の話をする家庭なので、
ああ、そうなんだって言いながら、
こういうこと言いたいんだねって日本語で言い直してあげる感じで、
やっぱり聞いてあげる、話をいつも聞いてあげる、否定しないで、
いっぱいアウトプットする機会を親が与えてあげるっていうことが、
学校に通わせて宿題をたくさんやらせるよりも、
どこほど重要だなっていうことを感じていて。
そうですね。家庭がアウトプットできる場だとね、
まずはいいですよね。
もちろん友達とかも大事だし、いい影響は受けるなっていうのはすごく思うけど、
21:02
友達だと友達でまた、友達関係で悩んだりもしますしね。
会う会わないもあるしね。
そうですね。
どっちもあっていいかなと。
どっちもあっていいし、宿題やらないとか読み書き間違えるとか、
それは普通のことなので、
違う言語のフランスとかオーストラリアとか、
違う言語の環境にいながら、
何回か日本語をですね、
勉強し続けているということだけで素晴らしいので、
やってるだけですごいかなって言ってあげてほしい。
本当にそう思います。
いやいや、日本語しかやってないうちも、
私はどっちかというと、今も日本人学校行かせてるし、子ども。
親も両方日本人だし、
住んでるとこだけ海外っていうだけ、
そんな環境でも子ども、
日本語しか基本使ってないのに、日本語普通に間違えるわけですよ。
8歳とかでもそうそう。
今成長過程、だから国語を学ぶんだけど、
だからなんか、できてないとかを見なくていいですよね。
形象とか、言葉を学ぶときに関しては、
本当見なくていいなって思うんですよね。
そうですね。
たとえば日本で日本語だけで育っているモノリンガルの子と比べて、
一見成長が遅いように見えます。
言語の成長、言語発達が。
遅いように見えるんですけど、
大丈夫です。
それは言葉が拙く聞こえるからとか、そういうことですか。
聞こえたりとか、例えば、
読み書きにしてもなかなか習得できないとか、
日本だったら、1年生で1年生の漢字が完璧にできないと、
2年生になったら大変だと思うじゃないですか。
追いつかないのは当たり前なんで、
こっちで終末しか言わなくてはいけない。
でも、好きなら続けられます。
遅れてくる。
大人になるまでずっと続けたりもするし、
何かのきっかけですごい熱意が出て、
わーって読み書き勉強することもあるし、
好きでいさせてあげること、
たぶん前回のポッドキャストでも言ってたと思うんですけど、
その言語を好きでいさせてあげることが大事。
24:00
【佐藤】最後までお聞きいただきありがとうございます。
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それでは、
See you next time.
24:46

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