2021-10-06 12:19

第90回 頭の良い子に育てる?「見守る」子育てと「与える」子育て

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頭の良い子に育てたいというのはどんな親でも気になるところかと思います。では、頭が良いとは?その方法は?という投げかけをしていくと非常に危険なことになると言います。このあたりについて詳しくお話し頂きました。

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<制作>
出演:小川大介先生 
MC・プロデューサー:富山真明 
制作:株式会社PitPa

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皆さま、こんにちは。PitPaの富山です。
今回は、リスナーさんからのご質問が来ておりますので、それに回答する形でお送りしたいと思います。
ニックネーム、あやめさん。
3歳の男の子と1歳の男の子がいるご家庭になります。
頭の良い子に育てるために、3歳、1歳の今からできることはありますでしょうか?
という、少し短い質問ではございますが、
誰しも思うような、幼少期の頃から何をしたらいいのかというところの端的な質問ではないかなというふうに思います。
では、そもそも頭が良いということは何なのか。
そして、いただいている質問自体にも少し注意が必要ということでしたので、
そのあたりも含めてお話をしていただきました。
先に結論を言うと、この頭の良い子なんて、それぞれ自分で決めればいいので、
ただ、このご質問は非常に危険なんですね。
何がどう危険かというと、できることはありますか?ってやることを聞いてきてらっしゃるけど、
そもそもその頭の良い子っていうのは、自分たち親にとってどういう状態を指しているのか。
これが親の中にイメージを持っているかどうかという話がかかってくるわけですね。
なんとなく世間で言う頭の良い子みたいなものがあって、
そうなるように今から何したらいいですかっていう、こういう質問の組み立てでいくと、
ここに僕がですね、こういうのがいいですよ、ああいうのがいいですよ、
ごく一部分のアイデアをお伝えすると、それをやればいい、みたいな思考に陥りやすいんですよね。
ハウツー思考、子育てにおいてハウツーの思考で関わることってむちゃくちゃ危険なんですね。
僕が常々提唱している見守る子育てっていうのは、子どもたち本来の力を見つけながら、
事情を理解しながら、そこに引き出し関わって自分自身を育てる、そういう子育ての考えですけども、
この対極が与える子育て、何かをやらせたらその分育つようになる、
何かをやらせたらこれができるようになるっていう思考の中で子どもに関わっちゃう。
もう横行してますけどね、そういうものが世の中には。
でもこれって再現がないわけですね。
あれもやらしたい、これもやらしたい、いくらでも止まらなくなってしまう。
なぜそうなってしまうのかというと、子ども自身がどのような育ちをし、
どういった力を発揮するようになってほしいか、
親の側にですね、我が子そのものに即した育ちのイメージを持てていない場合に、
他の人がやってることを気になって、あるいはこれも欲しくなっちゃうんですね。
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物欲って再現がないじゃないですか。
買ったら買った、ブランドも買ったらいつまでも止まらない人いますよね。
結局あれっていうのは、物を所有する幸せではなくて、
所有することによって世界観に触れる楽しみとか、
本当に大好きなブランドの世界に浸ることが自分の喜びみたいな、
ちゃんとした価値観ということですね。
イメージを持っていたら、一点豪華主義じゃないけど、そんなに数を集める必要はないけど、
集めることが目的化してしまうと、キリがなくなるように、
この与える子育てっていうのも、キリがなくなりやすいんですね。
なので、このご相談者は、自分が言う頭の良い子って何なんだろう、
計算が得意なことなんだろう、言葉をたくさん知ってることなんだろう、
知らない人相手でも吐き吐きと喋ることを言ってるんだろう、
とにかく学校の成績が良ければいいのか、
何を指して頭の良い子って言い方をしてるんだろうって、
そこに立ち戻っていただいた方がいいです。
そうした時に例えば、言語能力の高さというものを大事にしたいんだったら、
本読んであげようとか、日常の会話を気をつけていこうってことになるでしょうし、
計算力とかそういうものであれば、幼少期、風遊びとかそういうところから始めて、
まず親の側もですね、数字、算数、数学といった関係についてちょっと改めて勉強して、
例えば算数ができるようになるための要素としてどんなものがあるんだろう、
親の方が勉強しておいた上で、子供との遊びにそれを活かしていく、
といったことが取れば良さそうだというのは分かってくると思うんですよ。
なので何かしてあげる前に、子供がどう育っていく手伝いをしたいのかがあって、
その育ちの目標というか方向性、イメージに即して今できそうなもの、
しかもそれは自分たち親ができることで当然制限がありますから、
人それぞれ得意分野、不得意分野がありますからね。
ではその自分の得意なこと、知っていることのところで、
子供の育ちに役立つことは今から関わってあげたらいいし、
例えばですね、数字関係を好きになる要素が家の中にごっそり抜けていると、
であればちょっと習い事か何かで補ってあげた方がいいかなって判断にもなってくると思うんですね。
ということで今日はあえて一般論の回答をさせてもらいますけど、
まずそのやってあげた方がいいことを考える前に、
どんな力を持った子に育ってほしいのか、またその手伝いを親である自分たちがしたいのか、
そもそもちょっと考えていただくことをまずはお勧めしたいです。
そこが見えてくるとですね、こんなんいいよ、あんなんいいよって、
僕のいろんな発信物もそうですけど、いろいろとヒントはありますから、
お子さんの姿の軸が見えたらですね、
タイミングに合わせてやってあげたら良さそうなことをチョイスすればいいと思います。
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先生がよく言われている子育てビジョンみたいな、
この子をどうやってどういうふうに育ててあげたいのかというところを、
ご家庭の中で話し合いながら、
あとは何々しなければならないみたいなところに行ってしまうと、
すごい危険だということになるんですかね。
そうですね、簡単に振り回されますし、何かの方法論を追いかけ始めたら、
その分子供から目が離れるという、一番本質的な課題ですね。
それを忘れてはいけないですね。
常に子供を見て何しようかなって考える。
何か選んだ後でどうなのかな、この子は。
実際やってみてどうなのかな、何を楽しんでるのかな。
先月に比べて今月どういった変化、成長があるのかな。
常に子供に目が戻ってくる。そこを大事にすることですね。
わかりました。
頭が良い子に育てるためにできることがあるのか。
こういった質問に関してですね。
まず目的である、頭が良い子に育てるといった場合に、
頭が良いというのは何なのか。
どういった子に育ってほしいのかという、そのビジョンみたいなところですね。
この辺をしっかりと親御さんの方で夫婦間で考えることによって、
自然と子供への関わり方というものが決まってくるということでした。
逆にその辺りが決まらずに、単純に方法論だけで、
有名な方ですとか、子育ての評論家ですとか、青川先生とかも含めてですけれども、
方法論だけを享受するということは、
それは子供の方を見ていないということで、非常に危険ということでした。
青川先生はどちらかというと、実際に自分の子供の方に目を向けて、
見守る子育てをしてほしい。
それと対局にあるのが、与える子育てということで、
親の方でどんどんどんどん子供にこれがいいだろうというふうに思って与えていく。
この与える子育てですと、与えるものにキリがない、再現がないということで、
かえって子供に負担になってしまうということもあるようなので、
基本的には子供をどのように育てていきたいのかといった子育てビジョンを持って、
何が足りないのかを考え始めるというのが、第一歩になるのではないかなというふうに思います。
確かにインターネットがこれだけ発達して、いろんな人がいろんなことを言っている。
そしてそのどれもが結果を残しているので、一見正しそうに見えるやり方かなとは思うんですけれども、
子供といっても、その子の性格だったり、住んでいる環境、生活環境によっても、
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その子に一番必要なことというのは変わってくるのかなというふうに思いますので、
一概にこういうふうに育てたら良い結果が生まれるといった情報には惑わされずに、
あくまでも自分の子供にとって足りないところ、こういうふうに育ってほしいという思いに対して
足りないところは何かというふうに考えるのが良いのではないでしょうかね。
僕も子育て始めた時とかは、やっぱり本屋さんですとか、あるいはインターネットもそうですけれども、
そういった見出しが流れてきた時とか、タイトルを見た時に、いかにも成功するような言葉尻で並べられているので、
手に取って見てみたくなる衝動もありましたし、実際も見てきましたが、
確かに先生のおっしゃるように、自分の子供に合うこと合わないことというのは、
色々試してみてあるなというふうには思いました。
全部やることも大変ですし、特にインターネットなんかですと嘘の情報と言いますか、
ちょっと見栄を切っているような情報とかもあったりしますので、
そういうところはですね、親の方でもじゅうじゅうよく考えて動かないといけないかなというふうには思います。
また、その夫婦関連でですね、それぞれが持ってきている情報とかも違ったりするので、
これが子育てに正解だと言われる情報の中にもですね、相反するものとかもやっぱりあったりはするんですよね。
例えば、子供に対してインターネット、スマートフォンは早めに持たせるべきかとか、
あるいはテレビはどういうふうに見せるべきなのかと言っている人によっても違いますし、
それぞれで成功例があったりはするので、それが原因で夫婦間で、
僕が見てきた情報はこれだ、私が見てきた情報はこれだみたいなことで、
変な対立が生まれてしまうというのもあまりよろしくないなというふうにも思います。
実際我が家でもそういうことも何回かあったりはしました。
ただ、自分の子供にとってどっちがいいのかみたいなことの話し合いになればですね、
その辺はお互い夫婦ともにですね、子供のほうを第一に考えているので、
最終的には収まるところに収まるんですけれども、
自分の意見を貫き通すというよりも、子供にとって何がいいかというところを考えるとうまく収まっていくのではないかなというふうに思います。
ご参考になりましたでしょうか。
さて、今回ご紹介しましたように、この子育て受験ラジオでは、
リスナー様からのテーマのリクエストや、また小川先生への子育てや受験についてのご質問などお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
12:00
子育て受験ラジオは毎週水曜日の更新です。
今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。
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