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宮武 徹郎
今日なんとなく話す内容としては、彼がGoogleとかビッグテックについてどう思ってるのかとか、
あとウォーキズム、これは日本でも多少の話題になってると思うんですけど、
アメリカだとこのウォークっていうところ、言葉自体はすごい政治化されているので、
そこについての考えとか、あと発明家とかに関する考えとか、
最終的には先週から話しているイノベーションの減速、加速減速してる中だと減速してるんじゃないかっていう話について、
いろいろまた話したいと思うんですけど、今まで先週もそうですし、今まで多分草野さんもいろいろピーター・ティールさんの話を読んだりとか、
バニュータ聞いたりとか、バニュータ本読んだりとかしてきたと思うんですけど、
なんか印象って、今までの印象とそれが変わったのかどうかというと、どうなんですか?
草野 みき
いつと比べてですか?
宮武 徹郎
えっと、たぶん、わかんないです。10年前というか、昔からの印象と今の印象ってだいぶ違います?
草野 みき
より思想化な感じが…
なしましたって感じがしますかね。
宮武 徹郎
スタートアップ以外のところでっていうことですかね?
草野 みき
思想化って…でも、スタートアップ以外というか、テック以外のものを含めていろんな業界を横断して、
結構、未来を予想したり、描いて実現していくっていうことにすごくエネルギッシュな方だなっていう風なイメージは、前より増したような気がします。
宮武 徹郎
あと、個人的には、今もすごい読み取れる人なんだなっていうのは思いますけどね。
結構、未来って予想ベースのものしかないので、それが当たる当たらないっていうのはいろいろあるんですけど、
意外と難しいのって、現状を読み取る能力だと思うんですよ。
やっぱり、その瞬間に我々生きてるわけなので、なかなか外からちゃんと客観的に見るっていうことができないことが多いと思うんですけど、
それを比較的にうまくやってるのかなと思うので、
今の現状をしっかり読み取ることができれば、それが後々こういうことが起きるんじゃないかっていうのが、より読みやすくなると思うんですよね。
それが非常にうまい人なんだなっていうのは、多分、もともとからうまいんですけど、それがよりわかりやすくなったっていうか、のかなっていうのは個人的に思いましたね。
草野 みき
あと、メディアの出方も、それ変化っていうよりは、もとからうまいなっていう感じはちょっとしますよね。
なんか結構一時期、スタートアップはもうちょっと情報を発信しないといけないよねとか、コンテンツ作らないとねみたいな感じの波にも、
いい意味で自分流をずっと貫いて発信して、あんまり情報が限られている中で、いい情報を適切なタイミングで出すみたいなのは、他のスタートアップコミュニティのコンテンツを発信する人とちょっと一線を隠してる。
本当に出す人にしか出さないみたいな。出す、どこに出すか、いつ出すか、誰に向けて出すかみたいなのがめっちゃうまい人だなっていう。
宮武 徹郎
そうですよね。それこそ、たぶん2年ぐらい前のメンタルモデルの回とかでもちょっと話したと思うんですけど、ピーター・ティールさんってSNSやってないですけど、いろいろ登壇とか本書いたりとかしているので、
それってある意味情報発信しているものの、受け取る側がアクティブに求めに行かないといけない。そうするとすでに彼の考えとかある程度興味を持っている人に、若干フィルタリングができるっていう、それをやってるのはすごいなって思いますよね。
他の人とはちょっと違う手法ですよね。
草野 みき
普通の人はたぶんできない。生まれちゃう。
宮武 徹郎
これってたぶん彼がそもそもすごい実績を持ってるから、たぶんできることでもありますよね。
はい。
たとえ僕が急にフォロワーゼロ人からそれをやっても、たぶん誰も見つかんないだけで終わっちゃうので。
草野 みき
普通発信しないといけない。オーディエンスを集められないっていう感じなんですけど、ハブみたいな業界のトップの人が彼を追ってるからこそできるみたいなとこありますよね。
宮武 徹郎
確かに。
そんな中のピッターティールさん、今回もいろいろ彼の考え方とか話してることについて解説したいなと思うんですけど、まずはビッグテックについて、彼がどう思ってるのかっていうところで、彼は昔からすごいGoogleをバカにするって言い方はちょっと間違ってる気がするんですけど、
Googleが大きくなりすぎて、全然イノベーションしてないんじゃないかっていうことをすごい言ってるんですよね。
それこそ、2002年に彼らが検索市場を勝ち抜いたタイミング、その時にマイクロソフトとYahooを追い抜いたので、
そこから本気で競合がその後20年以上出てきてないと。
草野 みき
そうですね。
宮武 徹郎
だからこそっていうのもあるんですけど、結局Googleはあんまりイノベーションしてないっていうのが彼の主張で、自分たちのポジションを守るためにいろんなことをやってるだけ。
すごいブレイクスルー的なプロダクトを作れてないんじゃないかっていうのが彼の考え方でもあるんですけど、
ただGoogle側に彼が立つとすると、別にGoogleの社員ではなくて、Googleがいいことをやってるっていうことも彼は言っていて、
それは比較対象になってしまうんですけど、FTC、アメリカ連邦委員会のリーナカーンさんが会社を分裂したいとか、いろいろ独占してることを止めたいみたいなことを言っているんですけど、
その世界は間違ってるんじゃないかっていうのは彼の考えでもあって、
さらに言うと、Googleが独占して、違法的な独占をしてたとしますと、それでもGoogleよりも先に見るべき領域って他にあるんじゃないかっていうのが彼の指摘ですね。
草野 みき
他の会社ってことですか?
宮武 徹郎
他の会社でしたり、他の業界ですね。どちらかというと。テック以外のところを見るべきなんじゃないかっていうのが彼の主張するポイントですかね。
結局、もうちょっと古い経済圏のところに関して、よりGoogle以上にやばい独占をしているんじゃないかと。
たとえばですけど、これアメリカとかですごい、それこそ銀行もおそらくそうですし、食べ物でもそうだと思うんですけど、
食べ物、例えばスーパーに行くといろんなブランドが置いてあるように見えるんですけど、結局5社ぐらいしか実は裏のサプライヤーがいないみたいな、実際のコングロマリッドとして生きてたりするので、
そういうのも課題なんじゃないかとか。あと、たとえばですけど、最近のいろいろニュースとかにも出て、今年とかニュースに出てたところで言うと、
飛行機メーカーとかですかね。結局、ボーインとエアバスしかいないので。
なんで、今のボーインのああいう状況になっているのも、結局彼らがいろんな、違法的な独占までいくかどうかわかんないですけど、市場独占してるのはそうなと思うので、そこに対してそっちを先に直すべきなんじゃないかと。
宮武 徹郎
これがなぜ必要になってくるかっていうのが来週話す内容でもあるんですけど、結構そこは根本的に彼として考えがあるっていうところですね。
でも、こういう新しいものを作るっていう中で必ずそれを発明する人が出てくるわけじゃないですか。
草野 みき
はい。
宮武 徹郎
で、イノベーションの歴史を考えるとすごい面白いのが、これはピーター・ティーさんも言ってたことなんですけど、
発明家とかクリエイターってほとんど彼らが作ったもののバリューキャプチャーができてないっていうのを言ってるんですよ。
企業家として成功するには2つのことが起きないといけないですと。
まず、世界にとって価値があるものを作らないといけないですと。
で、それが例えば何ドルかっていう評価額があったりとか、市場規模かっていう額の数字が出てくるわけじゃないですか。
で、それのうち何パーセントかをその人が取り分としてもらわないといけないんですね。
その成功、その人が成功するには。
それが分かんないですけど、会社が1000億の価値であれば、その1%とか10%とかっていうのを創業者が持っていれば、その分の評価をもらえるというところなんですけど。
これの面白いところが、最初に話した額ベースだと発明家は必ずそこの額ベースのバリューは提供してるんですよね。
ただそのパーセンテージが基本的にゼロが多いんですよ。
例えばですけど、飛行機を発明したライト兄弟で、何かしら航空業界の何かしらシェアをもらったかというと何ももらってないんですよね。
金銭的なリターンが全くなかったんですよね。
それ以外には、例えばイギリスの産業革命を見ても、そこだと工場の発展によって生産性がめちゃくちゃ上がったんですよね。
何十年間も年々7%から10%上がってるわけなんですけど、やっぱりそのタイミングでもほとんどの資本というか、お金を持ってた貴族の人たちだったんですよね。
工場のオーナーとかじゃなかったんですよね。
意外とソフトウェアってかなりレアなカテゴリーで、発明家、いわゆるソフトウェア業界の場合だと創業者ですよね。
発明家がもらうパーセンテージがゼロじゃない、0.何%以上になってるのはかなりレアなケースっていう。
草野 みき
作った人がちゃんと恩恵を受けれる、それが少ない日誌もあるみたいなところが。
宮武 徹郎
何かしらの恩恵をもらえるっていうところは、実は結構レアで、その金銭的な恩恵ですね。
でも、ソフトウェア業界ではあるからこそ、金銭的な価値がついてしまうんですよね。
だからこそ、ソフトウェア業界がより重要と勘違いしてしまう人が多い。
でもそうではないですと。ソフトウェア業界も重要ではあるんですけど、それ以外の領域もすごい重要で、そこのイノベーションとかはもっと必要なんですけど、
そこに対して金銭的な恩恵がないからこそ、そこに行かずにソフトウェア業界に行ってしまう人が多くなったっていうところが、たぶんピーター・ティッシュさんの一つの考え方ですね。
草野 みき
ビリオネアが生まれたり、お金をもらえる人が多いっていうか、わかりやすいですよね。他の業界より。
宮武 徹郎
明確ですよね。それこそ、アインシュタインが相対性理論を考えたんですけど、別にそれの金銭的な恩恵をもらっているわけじゃないじゃないですか。
別に彼がビリオネアになったとか、ミリオネアになったわけじゃないじゃないですか。それぐらいの価値があるものを考え出していると思うんですけど。
なんで、ピーター・ティッシュさんからすると、科学者とか、ベーシックな基盤のリサーチをするような人たちが、なぜかお金儲けをしちゃいけないみたいな風潮になっているのはすごい良くないっていうのは言っているっていうところですね。
草野 みき
そうなんですね。
宮武 徹郎
基本的に、例えば、企業家とかソフトウェア業界と比べるとそうじゃないですか。
草野 みき
ビジネスでお金になりにくそうだなっていう印象になっちゃうんですかね。別にお金儲けしちゃいけないみたいな風には。
宮武 徹郎
風には必ずしもなってはないんですけど、やっぱりこれは日本でもあると思いますし、アメリカでも多少あると思うんですけど、やっぱりその研究者は研究者として別にお金儲けするわけではなくて、研究に没頭するべきっていう考えがあるんですよね。
もちろん難しいのが、必ずしも研究が商業流に使われるわけでもなければ、すぐに使われるわけではなければ、使われる方法もいろいろあったりすると思うので、それに対してどこまで科学者がもらうべきかっていうのはいろいろ多分課題としてあるものの、
科学の中だと、恩恵を受け入れられるパーセンテージが基本ゼロなのが良くないっていうのが彼の主張ですね。もちろんその分、政府がそこにお金を出すべきだと、彼もリベタリアンなものの、ここに関しては政府はお金かけるべきっていう考えを持ってるわけなんですけど、
ただやっぱり政府としてはそこにお金をかけるよりも、直接人々のために短期的になるものにどうしてもインセンティブが働いてしまうので、結局ベーシックな基盤リサーチとかを誰もやってくれないっていうところにすごい不満を抱えてるっていうところですね。
ここから、どうしようかな、サイエンスのほう、科学の話してるんで、一回科学の話に行きますと、これピッタティールさんが昔からよく言ってる鉄板ネタですかね、彼にとっては。基本的に例えば、環境問題に関して聞かれたりとか、特定の話を振られると、この回答をよく言うんですけど、
一応、英語ですと、環境問題のこと、いろんな言い方があるんですけど、そのうちの一つの言い方がクライマットサイエンスなんですよね。環境のサイエンス、科学についてどう思いますか、みたいなことを聞かれたときによく答えることで、
ピッタティールさんとしては、教育面の中での教科、いろんな教科があると思うんですけど、そこにサイエンスっていう単語が入ってるものは疑うべきだっていう話をしていて、逆に言うと、基盤の科学、サイエンスに関しては、サイエンスっていう言葉が含まれてないんですよ。
これはちょっと多分、英語と日本語で若干変わると思うので、一応彼は英語の話をしているので、例えばですけど、物理、英語だとPhysicsって呼ぶんですよね。Physics Scienceとは呼ばないんですよ。
で、例えば科学、Chemistryに関しても、Chemistry Scienceっていうのは誰も呼ばないんですよ。で、Biology、生物学ですね。もうBiology Scienceとは誰も呼ばないんですよね。
草野 みき
ちなみにそれは文法的にもあってないですか?
宮武 徹郎
文法的にもあってないですね。
で、例えばElectric Engineering、電気工学とかもElectric Engineering Scienceではないんですよね。
で、本当のサイエンスに関しては、どの学校に行っても同じことを学びますと。
物理の原則って、ハーバードに行っても、州立の大学に行っても変わらないじゃないですか、教わる内容としては。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
でも、これはピター・スティールさん曰く、サイエンスって含まれてる教科に関しては、どの学校に行くかによって、教わる内容が変わりますと。
で、Social Science、社会学、社会科学、Political Science、政治学ですかね。
草野 みき
Political Scienceって言うんですね。
宮武 徹郎
Political Scienceって呼ぶんですよ。
草野 みき
なんで?
宮武 徹郎
そうなんですよね。でも、そこに関してピーター・スティールさんが指摘してるわけなんですよ。
なぜっていう。
草野 みき
それなーって感じですね。
宮武 徹郎
それをサイエンスって、なぜわざわざ呼ぶのかっていうところなんですよね。
草野 みき
え、違和感は全然ないんですか?やっぱり、今までそう呼んで、宮武さんの時には、英語の人は。
宮武 徹郎
それが当たり前すぎたので、疑おうと思わなかったというところです。
草野 みき
Political Science。
宮武 徹郎
そうなんですよ。Political Scienceって呼ぶんですよ。
草野 みき
面白いですね。
宮武 徹郎
では、例えば、コンピューター・サイエンスってさえ、昔はコンピューター・サイエンスって邪道だったんですよ。昔は。
やっぱり、数学とか電気工学の方がより良かったんですよね。
求められたもので、それのコンプレックスがあってコンピューター・サイエンスになったっていうのが彼の主張ですね。
草野 みき
負け惜しみみたいなのがあったみたいな。
宮武 徹郎
なんで、このサイエンスを語ってるっていうことに対して、すごい彼は懸念していて、すごい疑うべきだって。
別に、だからといって、例えばそのClimate Scienceの環境問題に関して、それは嘘だっていう話ではなくて、そこの部分は結構正しいっていうのは彼自身も言ってるんですけど、
それを全部がサイエンスだみたいなことを言うのに対して、すごい疑いを持つべきっていう。
草野 みき
ニュアンス的には何々学みたいな、科学的なことですよみたいな意味なんですか?
宮武 徹郎
そうですね、ただそれこそソーシャルサイエンスとかポリティカルサイエンスに関しては、
どこまで本当のサイエンスなのかっていうのは、確かに考えると疑うべきポイントだなっていうのは思いますよね。
サイエンス要素がないですよね。
草野 みき
公式的なものがあるみたいな。
宮武 徹郎
公式なフレームワークみたいな、そういうものはあると思うんですけど、
サイエンスって言うと、どうしてもファクトベースみたいな感じに聞こえちゃうので、
それもやっぱり何かしらのポリティカルサイエンスとかって言ってしまうと、
宮武 徹郎
彼が言うにはそのウォークネスは今の現状のエコシステムに対する不満とかを対処するためのものなんじゃないかっていう。
これは来週この話ももっとするんですけど、結局業界とかエコシステムが成長してないから、
こういうウォークネスみたいなものが出てくるんじゃないかと。
例えばなんですけど、例えばある大学のプログラムで10人の大学院生がいますと、
でも彼らがこれから就職する中で1人しか採用されませんと。
そうなった時に基本的にもう1人しか取れないので、戦い合いになるわけなんですよね。
そうする中で簡単な勝つ方法の一つとしてあるのが、
この人はなんか人種差別的なことを言ったとか、この人はなんかセクハラをしたとか、
それを言うとその人がキャンセルされるので、いわゆる競争関係がより自分のために良くなるみたいな。
なので結局それがどんどん続くっていうのが、
でもそれっていわゆる希少性がある世界だからこそそうなってしまう。
結局今後これが続いてしまうと全員が何かしらキャンセルされる。
草野 みき
面白いですよね、なんか。
面白いって言っていいのかわかんないですけど。
私もドラマはなんか裁判員のモキュメンタリーコメディーみたいなのを見てて、
裁判員制度になりたくない。
アメリカの話なんですけど、なりたくないから。
私は人種差別者ですって言って、
ならないように、当てられないようにするみたいなことを言ってて。
そんなことありなんだと。
宮武 徹郎
そうですよね。
草野 みき
それ言われたらまあ確かにどうしようもないよなみたいな。
宮武 徹郎
僕は黒人が大っ嫌いですみたいなことを言うとかですよね、そういうので。
草野 みき
そうそう、そんな。
宮武 徹郎
でもなんか、ピーター・ティルさんも言ってるのは、
思ったほどイデオロギーがないっていうところで、
よく政治化されてるみたいなことをよく言うんですけど、
そうではないですと。
こういうもうちょっと経済的な面で考えると、
競争環境を良くするためのものでもあるっていうところで。
でもなんか、これの解決案っていうのが、
これも来週もうちょっと話すんですけど、
さっき出した事例だと、
10人の学生に対して1人しか採用されないっていう話をしたと思うんですけど、
それが1人ではなくて5人だった場合、どうなるかというと、
もうちょっとキャンセルされにくくなると思うんですよね。
半分の人たちが仕事を得られるので。
草野 みき
はい。
宮武 徹郎
なんで、そういう意味での成長が必要っていうところですね。
草野 みき
枠を増やす。
宮武 徹郎
枠を増やす。
生産性が上がっていれば、より多くの人たちがより採用されて、
よりどんどん経済が発展していくっていうところですね。
経済が発展していくと、より多くの人たちを採用しなければいけない。
それによって競争環境がより緩くなるっていうところですかね。
草野 みき
それができたら一番ですよね。
一番ですよね。
宮武 徹郎
一番ですよね。
でも、それが今やりにくいからこそ、
こういうウォーキズンみたいなものが生まれてきてるんじゃないかっていうのが、
彼の仮説ではありました。
宮武 徹郎
ピーター・フィルさんを見てると、
面白いのが言葉遣いとか、
そういうのをすごい気にしたいとか、
そういうのがすごい面白いなっていうのは思いますよね。
いろんな本とか彼読みますし、
宗教論もいろいろ話すので、
それが全部ミックスされてすごい、
余計個人的には面白いなと思うんですけど。
例えばピーター・フィルさんの、
彼ってリベタリアンで有名だと思うんですけど、
彼はキリスト教なんですけど、
そこにも若干関連している部分があったりとかしていて、
彼が実際に出した事例だと、
サタン、悪魔、デビルのですね、
サタンがあるときキリストに、
俺を崇拝すれば世界の様々な王国を
貰えますと、あげますと言ったんですけど、
それをリアルな世界と比較していて、ピーター・フィルさんが。
多くの人たち、多分我々も含めてなんですけど、
政府が若干神様的な立ち位置として見てしまっていますと。
基本的に潰れないですし、
基本的に何かしら守ってくれたりとか、
する存在であるっていうところとして期待している部分があると思うんですけど、
でも、実際中身を見ると、結構悪魔的なものが多いんじゃないかと。
ピーター・フィルさんは彼の考え方で。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
結局それをどれだけ悪いのかっていうのを見ると、
魔法から解かれる。
彼が言ってる感じだと、サタンが政府を支配していて。
草野 みき
サタンが政府ってことですか?
宮武 徹郎
サタンが政府っていうところですね。
なので、それのヤバさを見ると、そこから解かれるようになるっていうところで、
それを解くと、それを壊せるようになりますと。
それを壊せると新しいものを作れますっていうのが彼の考え方でもあって、
アポカリプスっていう言葉ってあると思うんですけど、
ギリシャ語だとベールを取ることなんですよ。
ベールを取るっていうのがまず大事で、
ある意味アポカリプスを発動させないといけない。
だからこそ彼はトランプを選んだんですけど、
それで失敗したっていうのを彼は言ってるんですけど。
それをまず壊さないといけない。
壊すためにはそれを可視化させないといけないっていうところが彼の考え方でもある。
草野 みき
どう思いますか?宮武さん的には。
宮武 徹郎
ある意味正しいかなとは思います。
メディアもそうだと思いますけど、
やっぱり変な感じで信頼を置いてしまってる部分はあるかなっていうところで。
ここの難しいところは、全部を疑うのってめちゃくちゃ大変なことなので、
もう何もかも疑ってしまうと、
そもそも究極言えばインセプションみたいな感じで、
自分の人生そのものすら疑い始めたりとかするかもしれないんですけど。
でももうちょっと多分人々は疑わないといけないのかなっていうのは思いますし、
もう少しリスクテイクをしなければいけないなっていうのは思うので、
それが全員がやらなければいけないっていうわけなのか、
それをしっかりと理解した人たちがちゃんと言えるのかどうかとか、
ちゃんとそれを話せるかどうかっていうのも問題意識としてあると思うんですけど。
スタートアップと似たように、そういう革命を起こすには誰も見えない秘密を握らないといけない。
それを可視化、スタートアップの場合だとプロダクトを通して可視化したりしますけど、
それを可視化することによって新しい革命とか新しい市場が生まれるっていうのと、
若干似てるのかなっていうのがありました。
草野 みき
多くの人たちがやりたいこととそれはまた別って感じなんですかね。
向かってる、求めてるものは近いような気はしたんですけど。
宮武 徹郎
そうですね、ある意味ウォークイズンもある意味革命を起こそうとしてるとは思うんですけど、
それも変な形で言ってるケースもある、変なケースで言ってる過激派もいるっていうところ。
結局今だともうちょっと過激派が全体の方向性を握っちゃってるんじゃないかみたいな。
その過激派が出てくると何が起きるかというと、
それで新しいものが生まれるかどうかで言うとそこまで生まれてないんじゃないかとか。
結局ピーター・ティールさんからするとただただキャンセルしようとしてることとか、
彼がスタンフォード自体に書いたダイバーシティミスっていう本があるんですけど、
ダイバーシティって言いながら全部のダイバーシティを見てないんじゃないかとか、
それも矛盾してるポイントがいっぱいあるとか。
彼はいろんな意味でウォークイズンに対して指摘をしてるので。
難しいのはある意味革命的なことではあるっていうところなんですけど、
ピーター・ティールさんからすると新しいものを別に生んでないんじゃないかと。
草野 みき
何も生産してないじゃんって言ってるみたいな。
宮武 徹郎
ただ暴力をしてるだけに見える、多分彼としては。
次なる加害者を求めに行くっていう。
草野 みき
難しいですね。
宮武 徹郎
それが正しいかどうかあれですけど。
草野 みき
ウォークの実態というか、結構定義もそれぞれ違うじゃないですか。
だからすごく発言が難しい。
日本でもそこまで、個人的にはまだ体験してない。
まだっていうか、あまり探検してないので、
新たなイノベーションを生み出した方がいいよねっていうことですよね。
ピーター・ティールさん的には。
何か訴えかける活動よりも、何か前進する、もっと素晴らしいもの作った方がいいんじゃない?
宮武 徹郎
彼が言うには、これは推測でしかないのであれなんですけど。
彼が言うには、今の現状のウォーキズムですよ。
もともとのウォーキズムは、おそらくある程度正しい考え方とか、
意図としてはすごい正しくて、
それは未だに意図としては正しいと思うんですよ。
ただ、結果的にその考えが進化したっていうのが、
多分ピーター・ティールさんの考えで。
もともとは、スタート地点をイコールにするべきだと。
例えばですけど、全員いい教育を得るべきだと。
というのが多分、元のウォーキズムの考え方で、
それはめちゃくちゃ個人的にも賛同しているんですけど、
より最近、過去多分5年間とか、
どうシフトしたかというと、
最終結果がイコールではないといけない。
これはこれで多分いろんな課題があって、
例えば教育の面でいくと、
全員最初から、例えばベーシックな教育を受けるべきですと。
受けられるようにするべきっていうのはめちゃくちゃ正しいんですけど、
例えばその中でめちゃくちゃ進んだ子たちに関して、
どうするべきなのかとか。
これはカリフォルニアとかで実際こういうことが起きて、
すごい問題もあったんですけど、
より優秀な子たちを教える授業をなくしたんですよ。
イコールじゃないからっていう。
いわゆるそれは人種的なイコールじゃないからっていうところで、
よりアジア系アメリカ人とか、
よりお金を持っている人たちがそういうところに受けられて、
例えば黒人とか、よりお金を持っていない人たちが、
そういうプログラムにアクセスできないとか、
場合によっては彼らがいた学校の環境によって、
そういうところに行けないみたいなことが起きたからっていうのが、
カリフォルニア州の市長でもあって、
それはそれで正しいのか間違いでいうと、
個人的には間違ってると思うので。
全員最終的にイコールにするべきではないっていうところで、
最初のスタート地点をできるだけ一緒にするっていうのはすごい大事だなと思っていて、
これはどうやってピーター・ティールさんの考えにつながるかというと、
彼ってすごいテクノロジー技術を発展させることをしてるんですけど、
これは前オフトピックでも話したように、
テクノロジーの良さでも悪さでもあることは、
テクノロジーってスケールができるので、
全員平等で同じように使えるんですけど、
結果はイコールにならないんですよ。
むしろ差がより激しくなるんですよね。
なのでテクノロジーを使うと、
基本的に貧富の差が上がるはずなんですよ。
それを考えると、それって結構ウォークイズミングにすごい反対している。
今の現在のアウトプットを同じにするっていうところ。
宮武 徹郎
ファンダー・ファンドの有名なスローガンが、
空飛ぶ車を約束されたのに最終的に140文字しか
もらえなかったみたいな話があったと思うんですけど、
これがそういう現状になった理由っていうのは、
時間の問題だったり、あと経済的な理由とかも多少なりあったりとか、
するんですけど、ピーター・ティールさんのリベタリアンな考え方からすると、
これは規制の問題なんじゃないかというところで、
これってすごい面白いのが、車と飛行機の規制の違いを見ると
多分分かりやすいんですよ。
車も車でイノベーションってだいぶ遅いと思うんですけど、
でも飛行機よりは早いんですよね。
例えばですけど、電気自動車とか、あとは自動運転車とか、
いろいろここ10年ぐらいですごい出てきてるわけじゃないですか。
もちろん色マスクみたいなすごい企業家みたいな人たちがいたり、
あとウェイモンとか、テスラとかウェイモンとかがいたりするんですけど、
でもそういう会社によって車業界が大幅に変わり始めてるじゃないですか。
でもそもそもイーロンが多分いなかったら、
電気自動車の市場って成り立ってないかもしれないんですよね。
もちろん電気自動車を作ろうとした会社っていうのはもともといたんですけど、
イーロンの前から。
でも全員結論として、これはダメだっていう結論になってたんですよ。
なんでイーロンがテスラを始めたときは、
一番の競合、一番電気自動車を作ってたのが、
アメリカではジェネラルモーターズ、GMっていう車メーカーで、
彼らが作ったEV1っていう車があったんですけど、
本当に数人しか買わなかったレベル。
草野 みき
それは時間の問題じゃなさそう。
宮武 徹郎
時間の問題ではなさそうですね。
一番時間かもしれないですけど、
あとはコストとかいろいろあったと思うんですけど、
そのEV1に関するドキュメンタリー映画まで出てきたんですよ。
どういう内容のってことですか?
英語のタイトルがWho Killed the Electric Carっていう。
誰が電気自動車を殺したのかっていう話なんですけど、
結局電気自動車が失敗した理由が、
市場がない、需要がないですっていうのが結論だったんですよ。
それくらい需要がないものに対して需要を作って、市場を変えたっていうのが、
多分テスラのすごさでもあるんですけど、
そういう革命的なことっていうのが車業界だと起きてるんですよね。
草野 みき
宮武さん的にはもともと電気自動車の需要は、
技術的な意味で高まるっていうのはあるからテスラはできたってことだと思いますか?
それともそこまでジェネラルモーターズはそれに到達できなかったって話なのか、
宮武 徹郎
新しい需要をテスラは作ることがそもそもできたっていうことなんですかね?
いくつか理由があると思っていて、
一つは技術的なこと、いわゆるエクセキューションの問題ですよね。
テスラも別にめちゃくちゃ新しい技術を作ったわけではなくて、
いろんな技術をうまく組み合わせられたっていうところで、
より良い車をより低コストで作れた。
彼らの戦略ももちろんあったんですけど、
アップマーケットからダウンマーケットに行くっていう戦略も正しかったと思いますし、
イーロンみたいな人がいたからできたっていうところももちろんあると思うんですけど、
需要としてはコスト面とか、そもそもそこに対する利点、
ベネフィットみたいなところが明確ではなかったりしてたと思うので、
需要は元々あったと思うので、元々車の需要があったので、
ただそれをうまくエクセキューションとかマーケティングとか、
戦略面ではGMが至らなかったっていうところ。
あとは難しいのが市場がなさそうに見えた。
草野 みき
大手の一番トップができなかったならできないかって思っちゃいますよね。
宮武 徹郎
そうですよね。
草野 みき
じゃあやるかってスタートアップできないですもんね、普通のスタートアップは。
宮武 徹郎
やっぱりそこに対する投資が必要になってくるわけじゃないですか。
いくら大手がやろうとGMがやろうとしても、
多分そこから場合によっては10年以上赤字になってたわけなんですよね。
でもテスラはその10年間、10年間かちょっとわかんないですけど、
何年も赤字覚悟の上でやってたからが今の現状があるわけなので、
それでその投資ができたできなかったっていう勝負でもあるかなと思います。
宮武 徹郎
もちろんそれで失敗するケースも絶対あるので、そのリスクを考えないといけないんですけど、
車業界だとこういう若干革命的なことっていうのが起きていますと。
飛行機業界だともちろん多少なに飛行機が速くなったりとか、
より効率性が上がったりとかしていると思うんですけど、
車ほど変わってないんですよね。
それでなぜかというと、もちろん経済的な理由とか、
例えばパイロットのトレーニングの問題とか、
そういうのもいろいろあったりすると思うんですけど、
もう一つ理由としてあるのは規制とそれがどう執行されるかどうかっていうところだと思っていて、
この車の場合ですと、日本は分からないですけど、
アメリカの車は運輸省っていうものがあって、
そこの母体が車の安全要件を提示するんですよね。
基本的に車メーカーはそこのある程度安全要件を
満たしながらもちろん車のデザインをするわけなんですけど、
新しいデザインを出すときに事前に確認が必要ないんですよ。
運輸省に。
出して、もし何かしら問題があれば、
運輸省とか政府側がリコールを要求したり、
罰金を要求したりとかするわけなんですよね。
これをXポストって呼ぶんですよ。
ポストっていうのはその後っていうことですね。
車を出した後に法律が裁かれますみたいなことなんですけど、
飛行機の場合ですとFAAっていうアメリカ連邦航空局が関与してるんですけど、
そこはXアンテっていうルールの下で法律を執行してるんですよね。
このXアンテっていうのは何かというと、
Xポストとは逆なので、
草野 みき
飛行機メーカーは何かしらデザインを変えるときには事前にFAAの許可が必要なんですよ。
宮武 徹郎
許可が場合によっては10年以上かかったりするんですよね。
許可を得るために。
草野 みき
そんなに?
宮武 徹郎
いろいろ安全面とかをいろいろ見なければいけないですし、
いろんなところに確認しに行かないといけないので、
もちろんある意味そっちの方が安全だみたいなことは主張できるかもしれないですけど、
でもこの同じルールであっても同じ法律であっても、
その執行する順番だけ変えるとイノベーションの速度ってすごい変わるんですよね。
草野 みき
10年もかかるんですね。
宮武 徹郎
全部ではないですけど、ものによっては10年かかります。
10年以上かかります。
草野 みき
でも車より母数は少ないから、件数でいったらしょうがない。
関わる人の規模も大きいからしょうがないのかなという気はしますけど、
確かにちょっとそれの順番だけでイノベーションのスピードが変わるんですね。
宮武 徹郎
結構変わると思うんですよね。
やっぱりインセンティブがすごい変わるじゃないですか。
まずFAA側から、航空局の方から考えると、
そもそも彼らが全部許可を、最終許可を全部彼らがするので、
いわゆる全責任を持つっていうことなんですよ。
何かしらのミスがあったらFAAがちゃんと確認してなかったって、
もちろんなんか飛行機メーカーの責任もあるんですけど、
FAAがそもそも確認してなかったっていう話でもあるので、
だからこそより時間かけるじゃないですか。
草野 みき
そうですね。
宮武 徹郎
もちろんなんかより時間かかるからこそ、
画期的なデザインを飛行機メーカーがしにくくなるんですよね。
全然想定できないデザインを出してしまうと、
そもそもどうやってテストするんだみたいなことから始まって、
それこそ何十年かかるみたいな。
草野 みき
これもこれで一つのトピックな気がするんですけど、
責任の所在問題っていろいろ面白いですよね。
特に面白いっていうか、
命が関わると余計大事になる話だと思うので、
なんかそうなったときに、
じゃあ飛行機会社なのか、FAAなのか、パイロット事件の話なのか、
なんかいろいろ関わってくるから、
じゃあ最終的に誰が悪かったんだっけみたいなのは、
なんか決めなきゃいけないからどうなるんだろうみたいなのって、
興味深いテーマですよね。
宮武 徹郎
そうですよね。
責任をどこに置くかによっての副次的効果っていうのって、
すごいそこまで研究されてないものなのかなって思うので、
直接的な効果は全員見たりすると思うんですけど、
それによって業界がどう影響されるのかとか、
今回のケースみたいにイノベーションの速度が変わるのかとか、
そこら辺はすごいトピックとしては面白いですよね。
草野 みき
いや、めっちゃ面白いと思います。
なんかいい意味で作用する場合もあるじゃないですか、
自分を株を持つことで責任が増してとか、
自分がお金を使うことで責任感が増してとか、
でも逆に責任がないことで自由にできることもあるし、
連帯責任みたいなこともあるし、
なんかそれの設計の仕方によって変わってくるみたいなのって、
考えるの面白いですよね。
宮武 徹郎
でも今回の場合も、
車業界だと車会社が全責任を持つわけなので、
なので多少ない自社、自分たちでもちゃんと安全確認とかをするんですけど、
その分画期的なことをやっても最終的に許可なしですぐ出せちゃうので、
それがワークすればワークするでいいですし、
それが失敗して何人も亡くなってしまったら、
草野 みき
ピーター・ティールさん、答えが出されてるんですか。
宮武 徹郎
出してはないんですけど、
ベースとしてあるのが、規制はより緩めるべきっていう。
草野 みき
その安全確認に対してのフローとか。
宮武 徹郎
安全確認に対してっていうよりも、
おそらくピーター・ティールさんの場合ですと、
よりたぶん車業界にするべきっていう話になると思います。
それを変えるだけでとか。
あとは今、2車しかいないわけなので、
商業利用用の個人が使える飛行機で言うと、
エアバスとボーイングしかいないので。
今、新しいスタートアップを増やせる方法っていうか。
そこまわりの規制を緩める。
そういうのが大事なんじゃないかっていうのを、
たぶん彼は言うと思いますね。
草野 みき
飛行機は低価格になって、早くなってほしいですよね。
今、全然変わらないですもんね。
宮武 徹郎
全然変わんないですよね。
そろそろニューヨークから東京、5時間ぐらいで行きたいですよね。
草野 みき
意味わかんないというか。
子供の頃、海外旅行高いなっていうふうに思いますけど。
宮武さんはニューヨークに住んでたから。
でも今は高いし。
宮武 徹郎
今はもっと高いですよ、たぶん。
草野 みき
飛行機に乗ってるとなんか想像しちゃうんですよね。
客観的に空の上にギュギュズレにされた人間が空飛んでるふうに。
なんなんだこの状態だったって思っちゃったりしないですか?
そういう妄想しちゃうんですけど。
宮武 徹郎
そういう妄想はあることはないですけど。
草野 みき
もっと広々と円盤状のいろんな行き来できるような使い方だったらいいのになと思って。
みんなギュギュズレになってこうやって小っちゃい画面で映画見て、
フフフフフってしてるの。
宮武 徹郎
なんなんだって、今なんなんだって思っちゃうんですね。
クサラさん、ライアンエアの社長のインタビューって見たことあります?
草野 みき
ない気がします。
宮武 徹郎
ライアンエアってすごい有名なヨーロッパの航空会社です。
すごい安いフライトを出すっていうので有名なんですけど、
その分、クオリティがめちゃくちゃ悪いとか、
そういうのをよくバカにいじられる航空会社なんですけど、
そこのCEOがいろんなすごい提案というか案を出していて、
そのうちの一つが、飛行機だとずっと席があるわけじゃないですか、
後ろの方を席なしにするっていう。
立ちで立って、いわゆる電車みたいに立って乗るみたいなことを提案してたんですけど、
もちろんそれによってバカにされたりもしていたんですけど、
ただ彼の主張からすると、
例えば1時間のフライトであれば別にそこまで安全性に関わるものでもなければ、
それを1ドルで販売したら絶対そっちの方が先に売れるし、
そこにより多くの人たちが乗せられるので、
それによって最終的により経済的にもサステナリティ的な面でもいいんじゃないかっていう主張をしてたりするので、
それは一例でしかないですけど、
そういうのとかのアイディアってやっぱりどうしても今の考え方だと、
それが当たり前ように聞こえなかったりするわけなんですよね。
今の常識を考えると。
そこを全部潰しに行かないといけないんですけど、
でもそれこそ多分安全名で絶対許可されない話になってしまうので。
草野 みき
でもそうですね、1時間とか2時間ぐらいだったら良さそう。
なんかその着陸の時とかだけシュートベイトしてみたいな。
分かんないです。それは危険かもしれないです。
でもそういうプランがあったら自分使ってみたいですよね。
宮武 徹郎
なんかそういうなんですかね、
それこそ最近ですともうちょっと飛行機を作るスタートアップとかも出始めていますし、
それこそユナイテッド航空が最近そういう会社と提携したりとかもしていますけど、
超音速で飛べる飛行機とかそういうのも出ているんですけど、
そういうのが多分もっともっと必要であるっていうところで、
飛行機の業界はもうただ一例でしかないっていうところですよね、この場合は。
来週はもうちょっとここの何ですかね、
このいろいろ話した内容をもうちょっとつなげた形で見たいなっていうところなんですけど、
やっぱりこのイノベーションが減速している、
加速しているのではなくて減速しているっていう話はピーターさんも10年以上前からしている話なんですけど、
絶対減速する、今後もし続けるっていう話ではないんですよね、
彼からすると。
草野 みき
ミライは明るいですね。
宮武 徹郎
チャンスはありますと。
でもなぜこういうイノベーションが減速しているかっていう理由がいろいろ出ているわけなんですけど、
その一つの仮説としてあるのが、
一番簡単なアイディアがもう全部取られてしまったっていう。
ある程度簡単にできるイノベーションはもう全部やり遂げちゃったせいで、
これからもう複雑なものしかできないので、それによって全然イノベーションが加速しないみたいな話も仮説としてあるんですけど、
ピーター・ティルさんとしてはそれは違うと思っていて。
草野 みき
よかった。
宮武 徹郎
どちらかというと、こういう規制問題とかカルチャーシフトとか、
より社会がリスクを取らなくなった、体制を取ってしまったっていうのが理由で、
それを変えるのは正直かなり大変だっていうのは彼も言ってるんですけど、
でも不可能ではないと。
宮武 徹郎
やっぱり未来は別に明確に書かれてるわけではないので、
ピーターさんからすると、そういう新しいイノベーションを埋めるチャンスっていうのはこれからあって、
でもそれをやるのが個人とか小さいグループの人たち、ソフトウェア業界で言うとスタートアップみたいな人たちで、
だからこそ個人の自由っていうのがそういうところですごい重要になってくる。
それを選ぶ人たちが出てこないといけないので。
草野 みき
ピーター・ティールさんはどうして政治家にならないんですかね?
宮武 徹郎
多分彼としては…
草野 みき
絶対その未来を描きたいなら大統領になったとか、そういう政治家になった方が実現しやすいのでは?どうなんだろう?
宮武 徹郎
やっぱ政治家としてのやらなければならないこととか、多分やりたくないこともいっぱいあると思うので。
そういう意味だと外からそういう人たち、より多くの人たちを支援した方が多分影響力を与えられるんじゃないかっていうのが多分彼は思ってるところじゃないですかね。
結局政治家になるといろんな人にお金出せないので。
草野 みき
確かに。
宮武 徹郎
なので横からいた方がいろんな面で影響を与えられるっていうところですね。
個人の自由によって新しい未来を作れるっていう、ある意味ポジティブな考え方を持っているんですけど、
彼からすると、これこそよく聞かれる、彼が聞かれる話ですけど、
明るい未来が来ると思いますか?ネガティブな未来が来ると思いますか?みたいなことを聞かれたりするんですよね。
その時に、それこそ質問の概念から疑い始めるんですけど。
なんか、すごい悲観主義的な考え方とか、すごい楽観主義的な考え方を持つのは間違いだと。
むしろそれは結果的に同じことを示してるんだと。
すごい悲観主義的な考え方をしてしまうと、もう何も何もやっても意味ないですと。
っていう考えになるじゃないですか。
世界はもう滅びるんだ、みたいな考えになる。
草野 みき
極端なことを言えば。
宮武 徹郎
極端なことを言えば。
逆に、極極の楽観主義的な考え方をすると、何もしなくていいっていう考えになるんですよね。
草野 みき
極極を言えば。
宮武 徹郎
極極を言えば。なので、どっちも結局怠ける、怠け者の考え方っていうのは彼の考え方で。
草野 みき
まあそうだけどさ。
宮武 徹郎
なんで、よりニュアンスなアプローチで、そのアクションにちゃんとつながるものが必要ですっていうのは彼の。
草野 みき
わかってるけどさ。教えてよって感じ。
宮武 徹郎
彼はこれに対して答えを一切出さないんですけど、よりニュアンスな考えを持つべきっていうのが彼の。
多少なり楽観的、多少なり悲観的な考え方が正しいんじゃないかっていう話で終わらせるんですけど。
基本的にでも、それの根本としてあるのが、人を選ぶべきだと。
その未来を。
で、その極極の悲観主義と極極の楽観主義は選んでないですと。
未来を。
そのままそういう結果が決まっているので、何もしなくていいっていう風になっちゃうので、
その世界を避けたいっていうところを言ってるんですよね。
なんで、未来を予想したいのであれば、それを作るべき、自分で作るべきだっていうのが最終結論です。
草野 みき
イノベーション。
加速主義。
いや、でもそうですね。なんか分かんないです。占いとちょっと似てますよね。
もう自分はこれだって言われたら、じゃあそっちなんだなーってふわーっとそっち行っちゃうみたいな。
で、何も自分はしない。そうなる運命って決まってるからっていう風に言うんじゃなくて、
いや、今のお前次第だから。
何かやれって、そういう運命を切り開け、お前がやなって話です。
宮武 徹郎
でも、草野さんが言うポイントってすごい大事だなと思うんですけど、
ピーター・ティーレさんが話してるこのアドバイスって、全員に向けたアドバイスじゃないと思うんですよ。
もちろん全員に向けて話しているものの、最終的にそのアクションを取る人ってすごい限られてる人たちだと思うんですよ。
でも、その限られた人たちがアクションを取って、こういう未来があるんですよって見せるからこそ、それに従う人たちが出てくるんですよね。
いわゆる、草野さんが前の映画紹介の時にも言った、未来をこれが適正だみたいなことを言われて、それに向かってそれが事実としてなるみたいな。
そのストーリーを描く人たちが絶対必要になってくるので、その人たちに対してアクションを取れっていうのをおそらくピーター・ティーレさん言ってるのかなと思います。
もちろん全員にそれをやってほしいものの、多分現実世界としてはそれを全員はやらないので。
なので、そういう人たちに向けて、ぜひやってくださいっていうところですね。
草野 みき
ぜひやってください。
宮武 徹郎
やらないと、こういうイノベーションがどんどん減速しますよっていうところを言ってるっていうところですかね。
草野 みき
面白いですね、すごく。過激だけど、引き込まれる話ですよね。
宮武 徹郎
なかなか面白い話を毎回ピーターさんしてくれるので、それはたまに鉄板ネタが出てきますけど。
草野 みき
はい、じゃあ次回もでもピーター・ティーレさんの話を。
宮武 徹郎
そうですね。
草野 みき
はい、じゃあそんな感じで今回も聞いていただきありがとうございました。
イベントも来週ですかね。
来週ですね。
7月の1日金曜日夜あるので概要欄からぜひ気になる方は会いに来てもらえたらなっていうところです。
はい、ではまた次回お会いしましょう。さよなら。
さよなら。