1. Off Topic // オフトピック
  2. #238【PART1】 ピーター・ティ..
2024-10-17 1:00:31

#238【PART1】 ピーター・ティールが見ている世界

YouTubeSpotifyでビデオポッドキャスト公開中

【11/1(金) イベント開催します】
Off Topic meetup · Luma
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​​<当日イベントスタッフの募集>
学生などをメインにイベントスタッフを募集しております。ご関心ある方は以下のフォームまでご記入ください。
https://forms.gle/XhQUB5Tizhyo1VNR8

<目次>
() ピーター・ティールと宮武さん
() 思考も面白いけど、議論術もある
() リサーチで注意したこと
() ピーター・ティールの学生時代
() シリコンバレーでここまで影響力がある理由
() AIについての見解、インターネットバブルと似ている?
() NVIDIAの一人勝ち
() TikTokのアメリカ政府について
() イノベーションは減速しているか?
() Developed country(先進国)、発展済という表現
() アメリカ経済の不況

<参照リンク>
https://offtopicjp.notion.site/238-109c8b57e11480168fc7fab3c86f2461?pvs=4

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サマリー

ピーター・ティールの考えはシリコンバレーで大きな影響を与えており、彼の独自の視点やフレームワークについて語られます。彼のアプローチは、テクノロジーやカルチャーに対する深い理解を基にしており、特にその議論の進め方や反論を促す文化が特徴です。ピーター・ティールのキャリアと彼の影響力が掘り下げられ、特にシリコンバレーやテクノロジー業界における彼の考えと役割が探られます。また、AIの進化とその投資戦略についても触れられます。ピーター・ティールが投資とバブルの動向を分析し、AIバブルに関するリスクを語ります。また、NVIDIAの重要性やハードウェアの専門家不足についての見解が述べられ、TikTokに関する政府の規制の可能性も考察されます。ピーター・ティールが提唱するイノベーションの減速についての議論が行われ、特にテクノロジーや医療の進展が過去数十年にわたり停滞していることが強調されます。また、発展した国と発展途上国の定義の重要性や、アメリカの経済状況における課題も取り上げられます。ピーター・ティールの経済とテクノロジーに関する考え方が掘り下げられ、アメリカの成長の背景や未来のイノベーションの可能性が考察されます。

ピーター・ティールの影響
宮武 徹郎
みなさん、こんにちは。草のみきです。 宮武哲郎です。
草野 みき
Off Topicは、アメリカを中心に最新テックニュースやスタートアップ、ビジネス情報を緩く深掘りしながらご紹介する番組です。
宮武 徹郎
今回のトピックは、ピーター・ティールが見る世界観について話していきたいと思います。
はい、ピーター・ティールさんというところで、なかなかオフトピックだと特定の人物について話すことってあんまりないと思うんですけど。
草野 みき
そうですね、確かに。
宮武 徹郎
今回はレアケースとして、どうしてもピーター・ティールさんの考えとかフレームワークっていうのは、
僕ももちろんそうですし、結構シリコンバレー内だとすごい影響されているのかなとは思うので、
特にここ3、4年ぐらいですかね、は非常に影響力が、これ自分の方ですけど、自分にあったなと思っていますし、
多分過去のオフトピックのエピソードでも、本当に直接的に影響があったエピソードとかっていくつかあるので、
草野 みき
何でしたっけ、シリコンバレーに結構人気だったエピソードありますよね。
宮武 徹郎
リベラルアーツのテストですかね。
そうですね、今年ですと。
草野 みき
あれとか結構ピーター・ティールイズムをちょっと感じました。
宮武 徹郎
まさにあれ206話ですかね、のシリコンバレーでリベラルアーツと哲学が必要な理由のエピソードですね。
草野 みき
全体的にもっと成長している、ハズレ地みたいな人に投資しようみたいな、でもそれがみんなそうなれるわけじゃなくて、
全体的に見てここに投資した方がいいよね、みたいな考え方ちょっとピーター・ティールっぽいなとはちょっと思いました。
宮武 徹郎
でもそれこそその次の次のエピソードのPayPalマフィアから学ぶスタートアップの人材発掘とか、まさにそういうアウトライヤーを見つけるみたいな話とか、
ピーター・ティールさんの直接的な彼の採用基準じゃないですけど、フレームワークみたいなことを話したこともありますし、
それこそ、たぶん2年か3年ぐらい前になると思うんですけど、イノベーションが加速してるか減速してるかっていうエピソード119話と120話やってたんですけど、
それももう彼のやっぱり考えとか、それに結構基づいた話が一部活用されていたり、それこそメンタルモデルの回をやって、その後にルネ・ジラールさんの未明子数理論ですね、
の話をしたと思うんですけど、これも完全ピーター・ティールさんの師匠みたいな感じの人だったので、そこをすごい影響されましたし、それこそ2年前のシステムルネッサンスっていうオフトピックのメインテーマがあったと思うんですけど、
それも多少なり影響されたり、去年の進化した新宗教の課題みたいな193話目とかも、かなり彼の考えにすごい影響されたのかなと思うので、結構のエピソード数がかなり直接影響しているのかなと思うんですけど、
はい、ピーター・ティールさん自身の面白さっていうか、すごさっていうところは、一般的であったりとか、普通っていう概念をちゃんと捨てられること、ちゃんと疑うことができて、世の中をそのままの形でちゃんと見ることができる人。
さらに、そのソフトウェアだけではなくて、テクノロジーだけではなくて、カルチャー面とか社会学とか哲学とか、時には宗教学みたいな観点からしっかり見ることができて、しかもそれをしっかり簡潔に分かりやすく伝えてくれる。
そこの両方を持っているっていうのが、やっぱりすごいところだなっていうのは思いますね。
草野 みき
うーん、どういうきっかけで結構インスパイア受けてるんですか?
宮武 徹郎
やっぱり彼ってSNSやってないじゃないですか。
草野 みき
うんうん。
宮武 徹郎
なので、基本的にピーター・ティールさんの話を聞くには、彼の書いた本とかを読むっていうのは一つあるんですけど、もう一つはやっぱりどうしても彼のいろんななんか登壇とかスピーチを見るしかないので、なんでそれを見始める中でどんどんハマっていくっていうところですかね。
草野 みき
うーん、なるほど。
議論の技術
宮武 徹郎
で、今回もまあまあリサーチする中で、やっぱりいろんな彼の動画インタビューとかポッドキャストとかいろいろ聞いてるんですけど、やっぱりなんか鉄板ネタみたいなのいっぱいあるので、またこの話してるなっていうのは全然わかるんですけど、それはそれですごい面白いので、
なんかどの部分を同じ言い方で話すのか、どの部分をちょっと変えるのかとか、そこら辺もなんかすごい面白いですけど、ベースとしては同じネタなので、ただなんか彼の話し方がめちゃくちゃ上手いんですよ。
草野 みき
それは表現っていう意味で。
宮武 徹郎
表現もそうですし、彼ってすごい尖ったことを言う人でもあるので、なんか尖ってるのに、なんか言い返しにくいっていうか。
草野 みき
うーん、どういう、例えばどういうことですか。
宮武 徹郎
なんですかね、なんか彼が出す事例とか、それとかも影響すると思うんですけど、なんかめちゃくちゃ横軸で考えられる人なので、なんかいろんな事例をあげたりとか、なんか類似なものをあげたりとかできるので、反論しにくいと思うんですよ。
草野 みき
うーん、ゼロトゥワンとかで出てくる、誰もが気づいてない真実とはみたいな、なんかすごい良い問いだなみたいな、そういう感じのことなんですかね。
宮武 徹郎
そういう感じもそうですし、例えばですけど、普通のそのソフトウェア系の話の中で、例えば宗教論とか、なんか昔の歴史の、歴史上の人物とか出してくると、結局その話を多分相手はめちゃくちゃ理解してなかったりとか、理解してたとしてもいろんな事例を出してくるので、多分そういうエビデンスに対して反論がすごいしにくいっていうところもあると思うんですよ。
なんか彼ら単純にこれは、議論の話し方の上手さの話なんですけど。
草野 みき
わかりづらく話すみたいなことなんですか。
わかりづらく、相手がわからない用語で話してくるみたいな。
宮武 徹郎
引用元とかは聞いたかもしれないんですけど、でも具体的にその例えば林間大統領のこのスピーチでの話でこういうことを言ってた、みたいな事例を例えば彼が挙げたとすると、そのスピーチを全部読んでる人って割と少なかったりするので。
草野 みき
もう知ってる前提で話を進めて、そうですよねっていう風に言ってくるみたいな。
宮武 徹郎
それが良いか悪いか置いてなんですけど、ちゃんと後を得てるかっていうところもあるんですけど、この話はファウンダーズファンドの一番若手のパートナーのデリアンさんも似たようなことを言ってて、議論をする上での絶対勝てる議論の構築方法があるみたいなことを言ってたんですけど、それをピーターさんがやるのがめちゃくちゃ上手いって言ってたっていう。
草野 みき
それはなんかスキルセットとして面白いですね。また別の話ですね。
やっぱりすごい説得力があるのは多分そういうところなんだろうなっていうところで、あとなんかすごい何ですかね、覚えやすいセリフを言うとか、
宮武 徹郎
なんかそれも多分すごい重要だったりするので、まさに政治家とかだと多分すごい勉強になるような話でもあるのかなと思うんですけど、でもなんか同時にやっぱりすごいのはそういう議論の手法というかスキルセットを持っているのに、ファウンダーズファンドとかピーター・ディールさんが作ったVCファンドですよね。
そこで作ったカルチャーもすごい特殊なもので、彼って議論自体は価値にいくものの、彼に対して反抗する人がすごい好きで、それをすごい評価するんですよ。
で、評価してるからこそファウンダーズファンドでは多分他のメンバーよりもピーター・ディールさんの意見に対して反抗するっていう、反対意見を述べるっていうなんかインセンティブがすごいあるらしくて、他のメンバーには。
草野 みき
あ、でもそれいいことですね。なんか何も言えなくなるみたいな感じになるよりは、しかもなんか暗いのある人っていうかめちゃくちゃすごい人だけど反論できるっていう環境、むしろそっちの方がウェルカムされるっていうのはすごい良さそう。
ティールの独自の見解
宮武 徹郎
しかもそれがしっかり文化として行き渡ってるっていうのはすごいなと思うので、まあ基本的によく社長とかいろんなスタートアップとかのCEOって、イエスマンは欲しくないって言ったりとかするんですけど、でも結果的にイエスマンが揃ってるケースって全然多かったりするので、なんでそれじゃない組織体制をしっかり作れてるのはすごいと思います。
草野 みき
うーん、面白い。
宮武 徹郎
あとはなんか個人的に、いろんな彼の登壇とか、対談みたいなのを見ていると、いろんな質問をされるじゃないですか、当然だから。これについてどう思ってるんですかとか、すごい特定な質問とかされるときに、なんか彼がよく使う手口がありまして、
それが個人的にすごい正しいなと思いながら、なんか彼だからできることかなと思うんですけど、必ずしもちゃんと答えてくれないんですよ、その質問に対して。
で、そのときに基本的にごまかし方っていろいろあると思うんですけど、違うトピックにすぐ振るとか、いろいろやり方あると思うんですけど、彼って結構ダイレクトにそれ言ってくれるっていうか、聞いた本人にあなたの質問の前提が間違ってると思いますっていうのを言って、それの説明をして自分なりの回答を出すっていう。
草野 みき
勝てないですね、それ。勝てないっていうか、すごい技だな。でもまあ、ピーター・ティールさんっぽいですね、前提を。
宮武 徹郎
ぽいですよね。ちょっと1回、1回やってみたいなとは思うんですけど、なかなか難しそうだなと思うので、やっぱ彼だからできることですよね、これは。
草野 みき
でもなんかできそうですよね、質問自体が間違ってますよねっていうことはなくもないことな気がするので、すべてがすべてそれやっちゃったらちょっと悪くなっちゃう。
宮武 徹郎
でもやっぱりピーター・ティールさんからすると、これからいろいろこれ系の話はいろいろすると思うんですけど、やっぱりその前提を否定するっていうところは、そもそも質問の持っていき方とか、そこに意味合いするナラティブがそもそも、
相手のナラティブに乗りたくないっていう、たぶん考えをしっかり持ってるのかなと思うので、そこってすごいでも彼らしいポイントだなと思うんですよね。
草野 みき
三宅さんもそんな感じありますよね。
宮武 徹郎
そうですか。
草野 みき
はい。
宮武 徹郎
たぶん学んでるんじゃないですか。
草野 みき
いや、結構三宅さんの話し方、wikipedia私作れると思います。こういう構文とかこういう答え方みたいな、QAの回答の仕方みたいなのは、結構わかるつもりです。
宮武 徹郎
確かに、クサラさんが一番それ聞いてますからね。
草野 みき
前提を自分の元に戻していくみたいなのは、結構ピーター・ディールさんから学んでるんですから、ちょっと似てる気がします。
宮武 徹郎
たぶんすごい影響されてると思います。
草野 みき
なんかこれこれこういうことがあってて、もうここで話したんですけど、みたいな、もうすでに話してますよっていう前提があって。
宮武 徹郎
否定しにくいですからね、それは。
草野 みき
でも実は、みたいな、自分だけが知ってるみたいな、なんかでもそういうあると思います。
宮武 徹郎
いやでもなんか、今回のエピソードもそうですし、一般に言ったら来週もそうだと思うんですけど、そのピーター・ディールさんの考えとか、やっぱりすごい重要だなと思うので、すごい尖ってはいますけど、
やっぱり何かしらの真実に突き止めてるケースってやっぱり多いなって思うんですよね。
それがやっぱすごいからこそ今日話したいっていうところで、で基本的には、例えばなんかゼロツーワンとかその夢の本とか彼も書いてはいるんですけど、そこの話をしても、
たぶんそれはゼロツーワンを読めばすごいわかると思うので、
基本的には最近だったり、例えば10年以上前から言ってる話、そういう本とかにそこまで書かれてないことについて話したいっていうところと、
あともう一つその注意点ではないですけど、すごい重要なポイントとしてあるのが、
今回のエピソードの準備をするときにいろんな記事とか、いろんな彼の対談とか見たり読んだりしたんですけど、
基本的に今回とか、ピーター・ディールさんについて話すときには、基本的にメディアの発言は入れてないです。
彼自身が話したことを基本的に言ってます。
草野 みき
なるほど、第三者目線の話は入ってないと。
宮武 徹郎
はい、基本的にはです。もちろん僕の個人的な意見は入ってるかもしれないですけど、
基本的にはメディアの意見はあまり入れないようにしてます。
ピーター・ティールの背景
宮武 徹郎
なぜならめちゃくちゃ違うから。
草野 みき
その記者によってどう書いてるか。
宮武 徹郎
記者がピーター・ディールさんを説明するときと、ピーター・ディールさんが話す内容が結構違くて。
なので、そこに関して僕はちょっと正しくない方向性をメディアが言っちゃったなと思ったので、
やっぱり彼ってすごい尖った発言をする人で、例えばトランプを支持したみたいな話とかもあったりするので、
どうしてもよりリベラル系のメディアからするとちょっと敵対するような人でもあったりするので、
彼の結構ネガティブな話がどうしても書かれることが多くて。
でもそうではなくて、彼なりのロジックと考えっていうのを話すのが大事だなと思って今回そっちにフォーカスしました。
ちょっとだけピーター・ディールさんのバックグラウンドを話すと、
もともと頭がいい子供でしたし、
彼が育っているときに明らかに超優秀だった。
っていうのが周りから知られていて、
彼が中学の時とかに彼の親友から言われたのは、
ピーター・ディールさん絶対4年後にはスタンフォード入ってますと。
で、実際4年後スタンフォード入ってるんですよ。
草野 みき
え、飛び級ってことですか?
宮武 徹郎
たぶん中学が終わりとかのタイミングだと思うので。
草野 みき
本当にじゃあ予定通り。
宮武 徹郎
予定通りスタンフォードに入って、
その後にスタンフォードのロースクールに行って、
その後にはニューヨークの結構エリートそうな弁護士事務所に入って、
っていうところでもう本当に超THE優秀なパターンですよね。
エリート街道をしっかり歩んでたっていうところで、
ただ、そこの弁護士事務所は結局7ヶ月間と3日間しかいなかったんですよね。
その後辞めてシリコンバレーの方に向かったんですけど、
そのタイミングで結構ピーター・ディールさんからすると大きな気づきがあって、
で、結構今のピーター・ディールさんになったのかなっていうのもあるんですけど、
その弁護士事務所は外から見るとみんな入りたい場所だったんですよ。
草野 みき
そうですよね。
エリートなところなので。
相当いいところなんだなとは思います。
宮武 徹郎
でも、中にいる人からすると外にみんな出たかったんですよ。
草野 みき
外にって、別の業界にってことですか?
宮武 徹郎
別の業界だったりもやめたいと。
激務すぎて。
激務すぎるとか、なんか全然楽しくないとか、
なんかやってる意味がないとか、
人によっていろいろあると思うんですけど、
で、やっぱりそこで、
結局このエリートの階級をどんどん上がっていっても、
結局アンハッピーになってるだけじゃんっていうのをある程度そこで気づき、
違う道のりに行ったっていうのが、
結構ベースとして背景としてあるのかなと思うので。
彼の影響力と発言
草野 みき
なんかでも意外ですね。
自分の幸せからとかからなんだなってちょっと思いました。
もっとそのシリコンバレーとかテクノロジーに興味があって、
そっちの産業の方が成長するみたいな観点かなと思ったら、
意外と楽しくないみたいな。
宮武 徹郎
たぶんどっちもあったと思うんですけど、
たぶんベースとしてなんか、
たぶんそれこそスタンフォード大学で、
彼ってそれこそルネージェラールさんの下でいろいろ学んでいるので、
このミメーシス理論っていうのを学んだ後に、
まさに自分がこのミメーシス理論の中に入ってるじゃんっていうのをたぶん気づき、
草野 みき
みんなが求めてる成功にのっとって言ってみたけど、
これは幸せじゃなかったって気づいてしまった。
宮武 徹郎
たぶんなんですけど、
自分がそれを本当に選んだのかってたぶん疑問があったと思うんですよ。
で、彼のやっぱり根本としてあるリベタリアンなので、
エージェンシー、人が自分の判断をするっていうコントロール権を持つっていうのが、
すごい重要視しているのは、たぶんこういうところから生まれてるのかなと思うんですよね。
まあ、でもなんかこの全体的にこの階級を上がるみたいな話って、
彼もここら辺の話をちょこちょこしてるんですけど、
なんかやっぱりそれがすごい危険でもあるっていうのは、
彼は最近でも言ってるんですけど、
やっぱりなんか、みんな周りの人たちが、
次は医者になれとか、次は弁護士になれとかっていうのを、
ただただそれに従って動くのが良くないと。
ある意味、2008年のリーマンショックのタイミングが、
結構ミレネア世代にとってはすごい、
カルチャー面ではすごい重要だったんじゃないかっていうのをピーター・ティルさんが言っていて、
彼自身はこれは経験してないんですけど、
今までウォール街に行くとか、
そういう階級っていうか、エリート層の道のりが、
そこで一回途切れたっていうか、変わったっていうところで、
テックに寄ったタイミングがそういうタイミングなんじゃないかと。
草野 みき
絶対なくならないだろうと思ってたものがなくなった時の衝撃ありますよね。
宮武 徹郎
ヤバい奴らだったんだとか。
草野 みき
確かに、それもそうかもしれない。
確かに。
仕様が変わりましたね、それは。
宮武 徹郎
なんて、ピーター・ティルさんって、
シーコンバレー内ではすごい重要人物じゃないですか。
歴史で見てもそうですし、
場合によっては、本当に人によっては、
彼が最も重要人物っていう人もいたりするので、
もちろんPayPal共同創業したっていうところもあれば、
Facebookに最初の投資家として入ったっていうところもあれば、
パランティアを創業したり、
ファンダーサウンドを作ったりとかもしているのと同時に、
影響力が半端ないですよね。
草野 みき
どうしてなんですかね。
宮武 徹郎
でもやっぱり、ゼロツーワンはやっぱりすごい大きいですし、
あとやっぱり、PayPalマフィアがやっぱり、
他のPayPalマフィアのメンバーが、
彼の考えをすごいいろんなところにどんどん拡散していったんですよね。
草野 みき
やっぱり言語化する能力が高いっていうところもあるんですかね。
めちゃくちゃ高いと思います。
分かりやすくてみたいな。
みんながそう思ってたみたいな、
そういう視点があるんだも含めて、
めちゃくちゃ分かりやすいみたいな。
宮武 徹郎
あとやっぱり尖ってたっていうのはありますよね。
やっぱりそのタイミングでは、
多分あんまり話されなかったことをしっかり言ってるっていう。
それが後々正しくなった時に、
やっぱり彼は預言者風に見えちゃうので、どうしても。
だから若干宗教的な意味合いだと思うんですけどね、こういうのは。
なるほど。
明らかにいろんな、
例えば彼って反射的にコントラリアンな部分があったりとか、
自信を持って話すとか、
ガバナンスについて違うやり方、
よりファウンダーファーストなやり方があるんじゃないかとか、
新しい授業を作る時にコピーを作るのではなくて、
完全新しいものを作るとかっていうのは、
今のテック業界、シリコンバレーの中だと当たり前のことなんですけど、
やっぱ彼がそれの切り口を結構開いてくれた。
なので、いろんな意味合いでやっぱり、
今のシリコンバレーのカルチャーは、
彼の考えから、
彼の考えを結構形付けたっていうところがあるんですよね。
AIへの見解
宮武 徹郎
相性良さそう。
草野 みき
ある意味、革命を起こす町っていうか、
宮武 徹郎
カルトって宗教の中のカルトリーダーですよね。
例えば、ルールを破るっていうところも結構ピーター・ティールイズムがあると思うんですけど、
これもよくピーター・ティールさんが昔言ってたことですけど、
ペーパルの創業者の6人で、
実際に誰がっていうことは言わないですけど、
やっぱりそういう考えっていうか、
ちょっと反抗心を持つような考えって、
やっぱ彼がすごい持ってますし、
もちろん、ルレンチ・ラウルさんの考えとか、
っていうのはすごい影響があって、
そこに関しては、
ルレンチ・ラウルさんの考えとか、
ちょっとここから、
いろんな彼が話したことがある、
最近でしたり、ちょっと前に話したことがあるテーマとかについて、
いろいろ話していけばなと思うんですけど、
まずは、
今話題になっているのって、
AIの反応とか、
人間の反応とか、
いろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろ、
まずは、
今話題になっているので、
AIの話からいきましょうか。
その、
AIはどう思う?みたいなことって、
やっぱりどうしてもすごい聞かれるんですよね。
草野 みき
どのカンファレンス行っても、
最後に、
AIの話に聞きましょうか、みたいな、
ありますよね。
宮武 徹郎
ありますよね。
特に彼はやっぱり、
投資家としても大活躍、
大成功している人なので、
なんでよく聞かれるんですけど、
やっぱり、
ピーター・ティルさんの答えって大体同じで、
1999年のインターネットバブルとすごい比較するんですよ。
で、やっぱりその、
AIとかLLMとかに関しては、
インターネット級の重要度がありますと。
なんで、めちゃくちゃ業界を変えたりとか、
新しい市場が、
それによって生まれるのは間違い、
彼としては基本的に間違いないと思ってますと。
ただ、同時に、
金銭的に投資をするっていう面では、
非常にトリッキーだと。
それが、
実はインターネットバブルと似てるっていう話で、
2つの掛け合わせたものが。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
ある意味、
インターネットバブル機関って、
彼からすると、ある意味、
一番人々が理解してたタイミングでもあると、
インターネットのポテンシャルを。
草野 みき
そうなんですね。
宮武 徹郎
バブル機なので、みんな上がってるので、
みんなインターネット、
新しい経済圏が古い経済圏をリプレイするんだっていうのを、
全員言ってるタイミングなんですよ。
なるほど。
ある意味、それはそれで正解だったんですよね。
ただ、やっぱり投資面で見ると、
すごい難しくて。
例えばなんですけど、
1999年、本当にバブル機タイミングで、
どこに投資するべきかって言われると、
たぶん一番正しくて安全だったのが、
おそらくAmazonなんですよ。
本当にインターネットを代表するような会社じゃないですか。
草野 みき
それは今の時点から見て安全だったのはっていうことですか?
宮武 徹郎
当時です。
草野 みき
当時から見て。
宮武 徹郎
当時から見て。
やっぱり、たぶんインターネットの業界の中でも、
彼らは結構先陣を切って、
99年のタイミングでもオンライン、
オンラインeコマースっていうもの自体がまだ新しかったんですけど、
明らかにこのインターネットっていうと、
そういうコマース系のことがオンライン上でできるっていうのがあったので、
そこにベッドするのがおそらく正しかったですと。
ただ、
当時、1999年、たぶん12月とかですと、
株価が結構高くて、
その時、113ドル。
今の株価ベースで見ると、
4.7ドルぐらいなんですけど、
それが、
22か月後、
113ドルから、
AIバブルと投資リスク
宮武 徹郎
5ドル50に下がってるんですよ。
草野 みき
めちゃくちゃ。
宮武 徹郎
バブルが弾けたからっていう。
一応、今の株価ベースで見ると、
4.7ドルから0.35ドルに落ちてるっていう話になるんですけど、
そこから、もう一回元々のピーク時の113ドルに戻るまで、
2009年までかかるんですよ。
なので、
そこから、
現時点、2024年のタイミングにいくと、
1999年に投資した額から、
だいたい40倍ぐらいのリターンを出せるんですよね。
結果としては40倍なので、
全然いいかもしれないんですけど、
ただ、まず、
投資した額の95%を失うんですよ。
そこから500倍になるんですよ。
草野 みき
今は、
AIバブルの中だから、
もうちょっとしてからの方がいいんですかね。
様子を見るには。
宮武 徹郎
やっぱり、今でも一番明確な投資案件と思われるところも、
一回下がる可能性はあるんじゃないかと。
結果的に、このレベルにバブルのタイミングの株価に戻るには、
相当時間がかかると。
草野 みき
確かに、99年から2009年までって10年くらい。
宮武 徹郎
しかも、2009年でチャラなんですよ。
株価が元に戻るだけなので。
むしろ、お金マイナスになってるんですよ。
その間、他に投資してれば全然儲かってたので。
と考えると、ちゃんとリターンを出すまで、
20年以上かかってるんですよ。
25年間かけて、ようやく40倍になってるんですよ。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
もちろん、一番下になってたタイミングから投資すると500倍なんですけど、
やっぱり、今のピーク時で投資するには、
これだけ難しいっていうのは、彼がそこで見せたいっていうところですね。
草野 みき
今のAIもそんな感じっていう。
宮武 徹郎
今のAIも、まさにそんな感じなんじゃないかと。
バブル時期なので、みんながAIが世界を変えるっていうのは言えて、
ある意味、みんなが正しいかもしれないんですけど、
投資面で言うと難しいと。
草野 みき
やっぱり、その弾ける前提、
そもそも弾けるんですか、このAIバブルは。
宮武 徹郎
彼としては弾けるんじゃないかと。
今の弾け方っていうところもいろいろあると思うんですけど、
今のバリエーションが明らかに高すぎるっていうところもあって、
だからこそ、ファンダースファンダー、あんまりAIに投資してないんですよ。
ちょこちょこやってますけど、あんまりやってなくて、
特に他のファンドと比べると。
NVIDIAの重要性
宮武 徹郎
そこの考えは、やっぱりピーター・ゼヒルさんの、
この99年のバブル時期とすごい似てるっていうところが、
たぶん一つあるのと、
あと、ちゃんとその業界で、
お金儲けしてるところって誰かっていうのを見ると、
一社しかいないんですよ、今は。
これはピーター・ゼヒルさんの考えですけど、
それがNVIDIAなんですよ。
売上ベースで見ても、たぶん8割ぐらいっていうのを彼が言っていて、
利益ベースで言うと100%以上NVIDIAなんですよ。
なぜかと言うと、他の会社はほとんど全社赤字だからっていう。
草野 みき
AI企業においての。
宮武 徹郎
AI企業においての。
草野 みき
確かに、ジェンセンさんすごい。
宮武 徹郎
しかも全部ハードウェアのレイヤーじゃないですか、これって。
ハードウェアとかセミコン、半導体の領域って、
シリコンバレーってもうエキスパートがいないんですよ、ほぼ。
草野 みき
そうなんですね。
宮武 徹郎
みんなソフトウェアに寄っちゃったので。
これはピーター・ティーさん含めです。
草野 みき
へー。
面白いですね。
宮武 徹郎
もちろん、シリコンバレー内とかでよく皆さんが言っているのが、
ハードウェアの領域って後々コモディティ化しますと。
うん。
これ、シスコとか過去インターネットが普及したときも、
ハードウェアのインフラがすごい価値が上がって、
コモディティ化して下がって、
その上にミドルウェアとか後にアプリケーションレイヤーですね、
ソフトウェアとかが人気になって、
そこに最終的に一番価値が入ってきたっていうところなので、
ピーター・ティーさんからすると、
次の100兆円の質問は、
同じようなことが起きるかどうかっていうところ。
草野 みき
同じようなことっていうのって。
宮武 徹郎
ハードウェアが後々コモディティ化して、
ソフトウェアとかアプリケーションのところが一番重要になってくるかっていうところですね。
でも、このセミコンとか半導体について、
そもそもエキスパートがもう少ないっていうところと、
そもそもそれを理解して話せる人ってほぼいない。
シリコンバレーのない。
これピーター・ティーさんの考えですけど、
いないっていうのがすごい興味深くて。
草野 みき
シリコンバレーなのに。
宮武 徹郎
シリコンバレーなのに。
元々のシリコンの意味合いがもうなくなってますよね。
それも別の国に頼っちゃったからとかってことなんですかね。
これはすごい、それこそこれから話すイノベーションの原則とかに、
すごい実は関連する話っていうのはピーター・ティーさんの考えで、
これなぜこうなったかというと、
1990年代の中旬から下旬にかけて、
半導体とかリアルなエンジニアリング、
ハードウェア系のエンジニアリングをやるのが
いけてなくなっちゃったっていうのが彼の考えで。
NVIDIAって設立時って1993年なんですよ。
なんでギリギリの境目で、
ピーター・ティーさんが言ってたのは、
その年がもしかしたら電気工学、
コンピューターサイエンスではなくて、
電気工学を学んだ方がいいって思う世間が、
それが最後の年だったんじゃないかと。
結局1994年にネットスケープが出てきて、
すごい普及するので、
なのでみんなその後ソフトウェアに寄っちゃうんですよ。
だからこそ、1993年にハードウェア企業とか
セミコンの事業を作るっていうこと自体は、
たぶんすごいバカにされたはずで。
草野 みき
そうですね。ソフトウェアの時代だって感じですよね。
宮武 徹郎
そうですね。ソフトウェアの時代なので、
もう時代遅れだみたいなことを
たぶん言われたと思うんですけど、
でも逆に言うと、
競合がいない領域になったっていう。
そこの20、30年間ですよね。今だと。
30年間競合が全然いない中でちょっと育っていって、
だからこそ今のNVIDIAがあるっていう。
TikTokと中国の関係
草野 みき
今めっちゃ話題になってるのも、
今まで確かにそんなに話題は。
宮武 徹郎
そこまで話題になってないですよ。
ちょこちょこメタバースの領域とかで
ちょっと話題になったりとかもして、
ゲーム領域ではすごい有名なプレイヤーなんですけど、
でもやっぱりメインストリームまで入るっていうのは
なかなかなかったと思うので。
草野 みき
なんか株関連では聞いたことはあった気がするんですけど、
企業としての名前とか、
そのテックカンファレンスの中に
NVIDIAの名前が入ってくるみたいなことって
あんまりなかった気がしたんですけど、
あんな喋りがうまい
カワジャンの経営者いたんだっていうぐらい。
授業と人物含めてやっぱすごいなって思いますね。
宮武 徹郎
だって今ではもうウォッチパーティーがあるぐらいですからね、
彼の市販機決算発表のタイミングとかで。
シリコンバレーに行くとバーで
いろんな人が株価どうなるんだっていうのを見ながら
市販機決算発表見てますからね。
草野 みき
へー、すごい。
宮武 徹郎
でもやっぱり競争がいなかったっていうのは
すごい重要なポイント。
で、やっぱりバブル時期だと競争がすごい増えちゃうので、
やっぱりそういう意味でそのタイミングに
エヌビリアが始めたのはすごい重要だったっていうところですね。
なんかちょっとトピック変わるんですけど、
最近ちょこちょこピーター・ティールさんが登壇するときに
この話してて個人的に面白いなと思ったのが、
去年ピーター・ティールさんがバイトダンスのCEOと会ったんですよ。
ほー。
で、そこにそのタイミングでピーター・ティールさんが
あるアドバイスを提供するんですけど、
アメリカがTikTokを禁止にするかっていう質問をされたんですよ。
まあ当然バイトダンスの社長なので、
それはすごい気になるじゃないですか。
はい。
で、これTikTokの社長だったかもしれないですけど、
どっちかちょっと、多分TikTokの社長ですけど、
草野 みき
中国の方の?
宮武 徹郎
シンガポールの方ですね。
シンガポールか。
バイトダンスは中国ですけど、TikTokは一応シンガポールなので、
多分TikTokの社長に聞かれて、
ピーター・ティールさんが、
アメリカはTikTokを禁止にしませんと。
なぜなら、政府が無能だからだと。
草野 みき
鋭いですね。
宮武 徹郎
で、ただ、
それでも、
中国との関係性を切り離すべきで、
中国にある事業を全部別の場所に動かして、
そこにあるパソコンとか、
従業員を全部別の場所に移動するべきだと。
草野 みき
それはアメリカ国民として、
アメリカの政府として、それともバイトダンス?
宮武 徹郎
ピーター・ティールさんが一応TikTokに言ってるアドバイス。
草野 みき
のアドバイスとして。
宮武 徹郎
で、なぜなら、
中国がもし台湾に潜入した場合、
その24時間後には、アメリカでTikTokは禁止になるからっていう。
で、その確率が、
中国が台湾を潜入する確率が、
例えば、50%のチャンスがあるとすると、
その50%の確率で、
100%のTikTokの価値がゼロになるんですよ。
いわゆる、USで使えなくなるので。
そのリスクを取るのはおかしいので、
なので、中国から切り離したほうがいいと。
っていうのが彼のまずアドバイスでしたと。
で、それに対してのTikTokのCUの回答が、
我々TikTokがいろんなシミュレーションをしてますと。
社内で。
それをやってる上で色々調べた中だと、
第一次世界大戦と第二次世界大戦の時に、
両側にサービスを供給した会社はいましたと。
っていう回答をしたんですよ。
まず、そういうシミュレーションをしてるんだっていうのは、
当然ながらしてると思うんですけど、
それはそれで面白いっていうところと、
あとピーター・ティールさんからしてすごい面白かったのが、
そのピーター・ティールさんが出した前提を否定しなかったっていうことで。
草野 みき
TikTok顔が。
宮武 徹郎
いわゆる中国が台湾を潜入する可能性が50-50であるっていうことの前提を否定しなかったのが、
ちょっと興味深かったっていうのは言ってました。
草野 みき
なるほど、なるほどって受け入れたんですね。
宮武 徹郎
それはどういう形で受け入れたかっていうのはわかんないですけど、
本当に受け入れたかどうかわかんないですけど、
その前提の上で話しただけかもしれないので、
ただそれはそれで面白かったなっていうところですね。
ピーター・ティールさんですと、
よく10年以上前から、
20年くらい前から話してるトピックが、
それこそトピックでも話した、
イノベーションの停滞
宮武 徹郎
イノベーションが減速してるっていうところで、
やっぱり1950年代とか60年代と比較すると、
テクノロジーの進捗っていうか、発展が収まっていると。
っていうのが彼の主張であって。
それこそ彼が事例として挙げているのが、
実際に加速とか減速っていう話だけを見ても、
例えば16世紀から18世紀にかけて、
船のスピードってもうめちゃくちゃ上がってますし、
いろんな木の船からより金属とか鉄とかいろんな形の船が出てきたり、
あとさらに19世紀では鉄道、電車みたいな概念が出てきて、
20世紀とかですと車とか飛行機みたいな、
全体的にスピードが上がっているんですけど、
それが過去多分20年間、20,30年間、
ほぼそこまで進展していないと。
それの進展してない一部の理由って、
例えば燃料が高くなってるとか、
エネルギー的な問題っていうのもあれば、
あと安全面、スピードを上げすぎるの良くないですよねっていう話があったりすると思うんです。
この安全面っていうのは結構多分来週とか去年週とかちょっと話すと思うんですけど、
結構重要な実はポイントでもあって、
それ以外にも、例えば医療とかバイオテクノロジーとかの領域でも、
思った以上に進んでませんと彼は言わく、
1970年にアメリカ政府は6年以内に癌をなくすという宣言をしていたりするんですけど、
その50年後未だに解決を探してないですと。
もちろん当時の予測が甘すぎたっていう話かもしれないですけど、
そこに対するイノベーションっていうのがまだ足りてないんじゃないかと。
もちろん、例えばヘルスケア領域とかバイオテクとか医療とかに関しては、
寿命みたいなKPIを見ても、
もちろん全体的に世界とか伸びてたりするんですけど、
やっぱり伸び具合がだいぶ収まっている。
多分今だと本当は120歳とか130歳くらいまで生きててもおかしくないんじゃないかっていうのが、
多分彼の考え方でもあって、
それそうなってなくて80とか90歳とかになっているのがおかしいんじゃないかというところが。
基本的に一番唯一伸びているのが、
コンピューターとかインターネットの情報テクノロジーと言われるような領域で、
発展した国の定義
宮武 徹郎
その他は減速しているというところなんですけど、
これの意味合いがいろいろ彼としてあるかなと考えていて、
例えば1960年代ですと、
テクノロジーの定義が違かったというのは彼が言っていて、
もちろんコンピューターとかパソコンみたいな概念もあったんですけど、
それ以外に新しい薬とか医療を作るとか、
宇宙船を作るとか、超音速の飛行機を作るとか、
農業の革命とかそういうのがいろいろあったんですけど、
今だとテクノロジーイコールコンピューターイコールITのことになっているのが、
一部この減速している原因なのかなっていうのが彼の考えですね。
草野 みき
意味合いがそっちに全部主役されてしまっていることに対してってことですか?
宮武 徹郎
まさにそうですね。他のところをテクノロジーとして呼んでないっていうのは、
まずおかしいんじゃないかっていうところと、
ここの領域でしか発展がない。
草野 みき
英語でもそうですか?
宮武 徹郎
英語でもそうですね。
基本的にテクノロジーイコールパソコンとかインターネットみたいな感じになっちゃってるっていうのは、
なんとなくの意味合いとしてですよ。
これの一部の原因って、
やっぱり20世紀あたり、
多分第一次第二次世界大戦の後から、
やっぱり全てのテクノロジーが必ずしもいいことではない。
特に原子爆弾みたいなものは、
やっぱり技術的にはすごい革命的なことではあったものの、
すごいネガティブな影響を与えたっていうところもあって、
やっぱりそれに対して、
やっぱりよりリスクを考えるようになったんじゃないかと。
別にそれは悪い話ではないんですけど、
全体的にそういうことがあって、
よりリアルにまつわるテクノロジーのイノベーションが減速したんじゃないかと。
より特定の領域のイノベーションにしか集中できないっていうのが、
全体的なイノベーションの減速につながっているものかなっていうところで、
ファウンダースファンドも長年有名なスローガンがあったと思うんですけど、
空飛ぶ車が欲しかったのに、
140文字のサービスしか出てこなかったみたいな。
これは別にツイッターに関する悪口ではなくて、
単純にその領域でのイノベーションしかなかったっていうところで、
結局このバーチャルな領域のテクノロジーが一番発展したんですけど、
例えばその不動産とかでそこまでイノベーションって起きてないっていうのは彼の考えで、
もちろん何かその2,30年前と比べるとより大きなビルとか作れ、多少ない作れたりするんですけど、
思った以上に革命的なものが出てきてないですと。
何ですかね、彼ってすごい言葉とかもすごい気にする人でもあるので、
それってなんか、彼が見るには多分その当時の考え方とかカルチャーを示しているっていうところとして多分考えてるんですけど、
例えばその世界の発展もその呼び方が変わったんじゃないかと、
そのナラティブが変わったんじゃないかっていうのが彼の考えでもあって、
昔、それこそ僕が多分小学生の時とかそうだったと思うんですけど、
その世界を英語だとFirst World, Second World, Third Worldとして分けてたんですよ。
第一世界、第二世界、第三世界として分けてたんですよね。
で、大体基本的に言われるのが第一世界と第三世界なんですけど、
第一世界が例えばアメリカとか、いわゆる一番技術的に発展してる国。
で、第三世界が一番状況的にヤバい国みたいな、すごい軽い定義でしか話してないですけど、
その定義の仕方、その言葉の意味合いってピーター・ティルさんからすると、
すごいテクノロジーをすごい好むストーリーだったと。
いわゆるその第一世界にみんななりたいですと、いわゆる本当に一番発展するような世界になりたいんですけど、
それがなれない国と、それがなれる国っていうのがありますと。
で、それが今だと、日本語だと多分先進国と発展途上国みたいな括り方をしてると思うんですけど、
アメリカだと、これ多分英語だからすごい大事なニュアンスがあって、英語だと先進国はDeveloped Countriesなんですよ。
で、発展途上国がDeveloping Countriesなんですよね。
で、ここってすごい重要なポイントで、Developedって過去形なんですよ。
で、Developingっていうのは、今現在進んでるっていう、発展中っていうところですよね。
でも、Developed、発展したっていうことになるので、そのまま翻訳すると。
そうすると、いわゆるこれ以上発展しないっていう意味合いなんですよね。
発展しましたと、もうトップにいますと、これ以上イノベーションすることはないっていうことを彼が捉えていて。
だからこそ、結局Developed CountriesとDeveloping Countriesってよりグローバル、グローバライズされたストーリーになるんですけど、
テックフレンドリーではないですと。
っていう考えを持ってたりするので。
草野 みき
もう発展されてしまって、それ以上それ以下でもないみたいな、成長の伸びしろを感じさせないニュアンスみたいな感じなんですかね。
宮武 徹郎
もう発展しなくていいっていう感覚になっちゃうんじゃないかと。
もうそこまで行ったから、発展した国だからっていうところですよね。
これちょっと日本語だと若干多分意味合いが違うので、これはもうちょっと英語圏とかアメリカとかに特化した考え方かもしれないですけど、
なんでピーター・ティルさんからすると、発展した国、今日本語で言った先進国がどうやってもう一度発展できるかっていうのを探るのが重要なんじゃないかと。
アメリカの経済的課題
宮武 徹郎
あともうちょっと経済周りとか、今の経済周りとかで話すと、ピーター・ティルさんからすると、今のアメリカは結構不況環境に近いんじゃないかということを言っていますと。
で、やっぱり今のアメリカってどうしても政府の予算とか政府がかけるお金によって不況と呼んでないだけなんですけど、実はまあ前から不況に入ってたんじゃないかっていうのが多分彼の考え。
草野 みき
前からってどれくらい?
宮武 徹郎
少なくとも数年前から。
で、やっぱりその例えばですけど、2023年去年の5月にアメリカ政府がその翌年度のどれくらい負債が出てくるかって予想を出してくるんですよね。
GDPがこれぐらいでそれに対してこれぐらいお金をかけるので、これぐらいプラスになります、これぐらいマイナスになりますみたいなことを出して、いわゆるアメリカ政府のPLですよね。PLの事業計画みたいなものが出てきたんですけど。
その時にこれって翌年度なんですけど、一応2023年の10月から2024年の9月までの1年間を示しているんですけど、その時に1.5トリリオンか1.6トリリオンぐらいの負債が出ますと赤字が出ますと。
日本で言うと200兆円ぐらいの負債ですよね。負債というかマイナスが出ますと。
実態としてどれくらい実際に出たのかっていうと、おそらく予想した200兆円よりも60兆円ぐらいもっとマイナスになるんですよ。
アメリカどおりで言うと400ビリオンぐらいマイナスが増えるというところで、そもそも200兆円のマイナスが出るってすごいヤバい話なんですけど、それ以上に実態としてヤバかったと。
でも一応GDPは伸びてますし、でもそれを見せるためには実はその400ビリオン分の何かしらアメリカ政府がお金かけなかったらそれぐらいの成長ができなかったんじゃないかっていうのが彼の考え。
なのでそういうのがなくなってしまうと、そもそも借り入れしすぎてるっていう問題があるのと、そもそも成長が全然できてないですとアメリカが。
なので結局その成長の道のりを見つけないとアメリカって救われないっていうのが彼の考え方で、その救う方法っていうとこういうイノベーションが必要。
もちろんそれ以外にアメリカ国としては売り上げを増す方法っていろいろあるじゃないですか、例えば税金を増やすとかいろいろあるんですけど、それが現実的ではない、おそらくやらないっていう方向性になってしまうと結局成長するしか道のりがないとアメリカ国としては。
草野 みき
税金はもうあれですか、もう生活がいっぱい、もう高騰してるし、これ以上は上げられないみたいなことなんですか。
宮武 徹郎
それも一部あります。で、まあおそらくそれ以上に税金上げる、まあ上げす、多少ない上げてもいいかもしれないですけど、かなり上げるってなった場合にその人が選ばれない。
例えば次の大統領として。
草野 みき
その、そのなった後に上げるみたいなのってできないんですか。
宮武 徹郎
えっともちろん多少なりにできるんですけど、もちろんその大統領だけが選ぶものではなくて、そのそれ以外の政治家はもう巻き込まないといけないですし、そのその政治家も次にもう一回選挙で勝つためには、その国民から選ばれないといけないので、でも税金上げた人として思われるとそれができないっていう。
草野 みき
うーん、なるほど。
宮武 徹郎
で、なかなかそれをやるのが現実的ではなくて、で、まあ多少なり上げたとしても、今の夫妻学から見ると全然何もならないんですよ。
50%とか70%までいくとだいぶ変わってくると思うんですけど、その税金を人々が欲しいのかというともちろん欲しくないので。
草野 みき
うーん。
アメリカの経済改革と成長
宮武 徹郎
まああのアメリカは一時期あったんですけどね、そのそのレベルのそれ以上のレベルの税金割合って、あの戦争のタイミングとかあったって知るんですけど、でもやっぱりなんかその過去50年間見ていると、
あのなんでこのテクノロジーの原則、イノベーションの原則を人々が気づかなかったのかっていうと、やっぱり一時的なブーストがかかったからであって、そのアメリカの経済に。
で、それによってえっと、まあ騙されたっていうのはなんかちょっと強い言い方かもしれないですけど、あのそれを見えなかったっていうところが大きいかなっていうところですかね。
で、この大きなブーストって例えば何かというと、1980年代にえっと、当時大統領だったレーガンがえっと、結構規制を緩くして、いわゆるM&Aするのをすごい簡単にしたりとか、ビジネスの規制をだいぶ緩めて、で同時に税金を落としたんですよ。
で、それによって一時的に、まあ一時的って言っても10年ぐらいアメリカがそれにうまく乗っかってすごい成長したんですよね。
で、1990年代ですと、クリントンがグローバル化をすごい押したんですよね。
なんで、いわゆるその海外にあるより低価格の労働とか、そういうのを活用してもう1回アメリカ成長できたんですよ。
でも、どちらとも1回しか使えない動きなんですよ。
税金ってもうゼロにすることってずっと落とすことできないじゃないですか。
で、グローバル化も1回やったら別に、なんかよりグローバル化ってなかなかできないので。
で、そうすると結局そのアクションが取れないっていうことは、違うアクションを取らないといけなくて、そうするとやっぱり税金を上げるとか、そういうのが出てこないといけないんですけど、それもできないからこそ、
次の成長の道のりを見つけるしかないっていうところで、その答えがテクノロジーのイノベーションっていうのが彼の考え方ですね。
次回の予告とテーマ
宮武 徹郎
1時間ぐらい経っちゃったんで、本来今日話す内容の半分ぐらいしか言ってないので、一旦ここで1回終わらせたいと思うんですけど。
ちょっと来週は引き続きピーター・ティルさんのいろんな考え方、例えばGoogleについて、ビッグテックについてどう思ってるのかとか、
あとは若干、サイエンスとか科学についてどう思ってるのかとか、ちょっとリベタリアンな話とか、
もうちょっとこのイノベーションの原則の話について話していきたいなっていうところなんですけど、
彼が今日話す内容も来週話す内容に関しては、一見いろんな違うトピックに飛んでるようにも聞こえるかもしれないですけど、
実は彼としては明確にしっかりした考えというか理論があって、その上でこういうちょっと尖った意見とか言ってると思うんですけど、
それが実は全部つながった瞬間、僕の中でつながった瞬間がこの間あったので、
そこに関しても来週はちょっとできないかもしれないですけど、再来週ぐらいに話せたらなと思うので、
ピーター・ティルさんがなぜこういういろんなことを言ってるのかっていう結論が何となく個人的には見えてきているので、
そこに対してちょっと話したいなっていうところです。
草野 みき
はい、じゃあ今回も聞いていただきありがとうございました。
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宮武 徹郎
それではまた次回お会いしましょう。さよなら。
さよなら。
01:00:31

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