1. Off Topic // オフトピック
  2. #290 記憶に残るカルチャー作り
2025-10-23 1:05:33

#290 記憶に残るカルチャー作り

spotify apple_podcasts youtube

YouTubeSpotifyでビデオポッドキャスト公開中

<目次>
() 配信と切り抜きカルチャー
() 普通ではない体験Five Guysとダブルツリーホテル
() ランダム性を入れる ロンドンのインド料理屋さんdishoom
() ドラマシリーズを作るスタートアップ

<参照リンク>
https://offtopicjp.notion.site/290-277c8b57e114805d9510da2f6c8edc64?source=copy_link

<About Off Topic>
Podcast:
Apple - https://apple.co/2UZCQwz
Spotify - https://spoti.fi/2JakzKm

Off Topic Club
https://note.com/offtopic/membership

X - https://twitter.com/OffTopicJP

草野ミキ:
https://twitter.com/mikikusano
https://www.instagram.com/mikikusano

宮武テツロー: 
https://twitter.com/tmiyatake1

サマリー

今回のエピソードでは、リファレンスカルチャーとインタラクティブMeme作りについて議論されており、特に切り抜き戦略がブランドのコンテンツ制作にどのような影響を与えているのかが探求されています。また、日本における切り抜き動画の迅速な流れや多様なコンテンツの流通についても触れられています。マーケティングにおいて成功するためには、記憶に残るカルチャー作りが重要であるとされています。ファイブガイズやダブルツリーの成功事例を通じて、顧客に特別な体験を提供し、口コミ効果を生む手法について考察がなされています。このエピソードでは、記憶に残るカルチャー作りの重要性が議論され、特にホテル業界での革新的な施策や、レストランにおけるランダム性と期待値の調整が強調されています。記憶を残すための体験設計がコストをかけずに実現できる可能性についても紹介されています。ポッドキャストでは、現代のエンタメにおけるカルチャーの作り方とその重要性が探求され、ブランドが自身のコンテンツを通じてエンタメを取り入れながらファンを獲得していく過程についても議論されています。エピソードでは、記憶に残るカルチャー作りがいかに重要であるかが強調され、特にアメリカ市場における戦略やアプローチ方法についても触れられています。さらに、フォーチュンクッキーの例を通じて、ユニークなマーケティング施策がどのようにカルチャーを形成するかについても考察が行われています。

リファレンスカルチャーの概要
スピーカー 1
皆さんこんにちは、草のみきです。 宮武哲郎です。
スピーカー 2
Off Topicは、アメリカを中心に最新テクニックやスタートアップ、ビジネス情報を緩くかぼりしながらご紹介する番組です。
今回のトピックは、リファレンスカルチャーについて話していきたいと思います。
スピーカー 1
はい、今週もリファレンスカルチャー、それこそコメンタリーカルチャーからずっと続いているシリーズな気がするんですけど、
そういう意味ですと、たぶん今回が最後になると思います。さすがにだいぶ長くなっちゃってる気がするので。
今日に関しては、この切り抜き系の話でしたり、どういうふうにカルチャー作りを今のブランドがコンテンツを通してやっているのかみたいな話をできればなと思っているんですけど、
今のカルチャーの動かし方の一つ大きな手法としてあるのが、インタラクティブなMeme作りというところで、それなお一番わかりやすい事例が切り抜きなのかなというふうに思うんですけど、
それこそテック業界とかですと、TVPNとかがたぶん代表例としてあって、
彼らの場合ですと、最近ニュースレッダーとかも始めているんですけど、だんだんだんだん広くなっている気はするんですけど、
もともとショートフォームで本当にバズって伸びていて、ただベースのロングフォームのコンテンツがあるみたいなことをやっているんですけど、
彼らの成長を見ていると、やっぱりどの時代にもディストリビューションのハックがあると思っていて、
昔は例えばメールマーケティングでしたり、あとはアプリの時代ですと、どれだけオンボーディングのフローをうまくやって、
K-Factorみたいな指標があって、それでどのユーザーを広げられるかみたいな話だったり、最近ですともうちょっとインフルエンサー戦略とかいろいろあると思うんですけど、
今アメリカでいうClip Farming、切り抜きをめちゃくちゃ大量生産することだと思うんですけど、
これこそオフトピックで過去に話した内容でもあると思うんですけど、最近のCMKサービスとか結構やっている手法として、
大量の切り抜きを作るっていう戦略を取ったりしているんですけど、だからこの切り抜き戦略自体が今のプラットフォームにすごいフィットしていたり、
今は環境だからこそフィットしているのかなっていうふうに思っているんですよね。
スピーカー 2
インタビューしたナイトのリードさんも、カラットのエリックさんとかも言ってましたよね、切り抜きの話とかは。
日本だと切り抜き動画ってアメリカの流れよりもちょっと早めに話題になってた気がするんですけど、
切り抜き戦略の重要性
スピーカー 2
この遅れは何だったんだろうな。もともとやってる人はやってたと思うんですけど、切り抜きの動画って日本の方が早かったイメージなんですけど、宮武さんどう思ってますか。
どうなんですかね。若干遅れてたかもしれないですよね。ここに関しては、どちらかというとそのインセンティブがなかったっていうのが大きいのかなと思っていて。
スピーカー 1
特にそれでお金儲けできるとか、それでフォロワーをすごい増やせるとか、最近ですと結構大手のインフルエンサーがクリップファーミングをしているので、
自らそういう人たちを雇いに行って、切り抜き専用の企業とかいたりするので、そういうところにお願いしてめちゃくちゃ作ってくださいっていうのをお願いしたりしているので。
だから、それよりも日本の方はもうちょっと自然に生まれたものでもあるのかなっていうふうに思ったりしますけどね。
広崎さんとかも、切り抜きの会社やってますよね、多分。
って意味だと会社でもやってる方とか結構多いのかなっていう印象でした。
そうですね、その可能性は全然あります。ちょっと僕も日本側の歴史があまり理解してないので、何とも言えないんですけど。
USだと最近結構、これをクリエイターとか昔からやってたと思うんですよ。
ただ、それをブランドがやるとか企業がやるっていうところは割と最近なのかなというふうには思いますよね。
それこそ昔ですと、やっぱりこの01のフェーズの戦い方が若干違ったと思うので、
1世代前のSNSですとフォロワーベースになっていたので、しかも競争関係が今ほど激しくないっていうところでいくと、
ある程度面白いコンテンツを出せばアルゴリズムはピックアップしてくれて、フォロワーが徐々に徐々に増えるみたいな。
フォロワーが増えるほど自分のコンテンツが見つかりやすくなる。
で、ある程度フォロワー数を抱えれば基本的に見られないことは基本的にないっていうところなんですけど、
今ですともう少しディスカバリーのプロセスが難しくなっているのかなと思いますよね。
スピーカー 2
ポッドキャストとかも、ビデオポッドキャストも切り抜きの流れに乗ってると思うんですけど、やっぱり長い、見つけられないですよね。
面白いハイライトって、なんかそのクリエイター好きでも探すのって結構めんどくさいし、
ハイライトだけ見たいっていうのはめちゃくちゃ需要ありますよね。
スピーカー 1
なんでなんか最近、これが本当にそうなのかっていう実証実験として、
結構人気なライブ配信者のラルウィッグさんが行ったテストがあったんですけど、
彼から彼のファンがある日、彼に対して、もう一回自分を成功させることはできると思いますかと聞いたんですよね。
今日ゼロから始めた場合、同じような成功ができるのかっていうところだったんですけど、
ラルウィッグさんとしては当然ならできると、自分のコンテンツがいいからっていう話で、
それを検証するための実験を始めたんですけど、その実験とは全く新しいツイッチアカウントを作って、
大きく3つのルールを設けてたんですけど、まずゼロ人のフォロワーから始めること、
次に自分の名前を一切使えない、
自分のフォロワーに何かストリーミング入ってきてくださいっていうのをお願いできない、
最後に友達に支援するようにお願いできない、本当に自分一人で戦わないといけないっていうところで、
ツイッチっていくつかカテゴリーあるんですけど、その中のJust Chattingっていう本当にしゃべるだけのカテゴリーから始めたんですけど、
最初5分話し始めた時にフォロワーが一人入ってきたんですよ。
彼もすごい興奮して、ほら見ろと、いいコンテンツ出してるので、やっぱりそれを気づいてくれたんだって言って見たら、
スピーカー 2
そのフォロワーがBotだったんですよね。
スピーカー 1
結果的に全然入ってくれなくて、最終的に多分一人目の視聴者が入ってきたのが、
彼が動画のタイトルを変えたんですよね。
ワンピースのカードパックを開け始めて、それでタイトルにGiveawayっていうのを入れたんですよ。
当然ながらGiveawayする気は全くないんですけど。
それで初めて視聴者が入って、たまたまその人がラドビッグのファンでもあったんですけど、
そこで話しかけられたんですけど、3、4時間かかりましたと。
なのでどうしても、いくらラドビッグさんでもめちゃくちゃ大変なことでもあるっていうところだと思うんですけど、
ここも結局各プラットフォームのアルゴリズムのデザインによって変わるものだと思っていて、
競争環境と新しいインフルエンサー
スピーカー 1
なんとなくフィードって常にプラットフォーム側がバランスしないといけないことって2つあると思っていて、
1つは新規のコンテンツをどれだけ見せるのか、
あと既存の人気コンテンツをどれだけ見せるのかっていうそこのバランスだと思うんですけど、
当然新規に寄せすぎると今の人気コンテンツが出なくなってしまって、
それによってエンゲージメント時間が落ちるとかその可能性が高まりますと。
ただやっぱり人気のコンテンツばっかり出してしまうと新しいクリエイターが入る余地がなくなってしまうっていうところで、
Twitchはどちらかというと今の既存人気コンテンツを押し出す方がフィードとして強いと思うので、
基本的に今の同時視聴者数のカウントをベースに表示するケースが多かったりするので、
だからこそクリエイターとかのビューボッティングって言って、ビュー数を稼ぐためのボットを使うことって結構あったりするらしいんですけど。
その中でRudwiiさんも話していたのは、今のTwitchで勝負する場合は、
ただ配信をしてそれで運用アルゴリズムピックアップされることを待つのではなくて、
1日1個か2個ぐらいの本当に記憶に残るような良いコンテンツの瞬間をしっかり切り抜いて、
それをばらまくっていうのがより適切なんじゃないかっていう結論に至ったという感じですね。
スピーカー 2
でもやっぱりコンテンツがこれまでより増えたっていうところ以外で何か理由ってあるんですかね。
そのTikTokとかショートフォームに全体的なコンテンツのアテンションが取られているから、
そっちで見るしか、見つけるしかなくなっているみたいなことなんですかね。
スピーカー 1
多分その両方だと思いますね。単純に競争環境が激しくなっているのと、
TikTok側にそっちの特に新しいコンテンツを見つけるには、そっちを頼っている人がどちらかというと多い。
多分その二軸だと思いますね。
でも最近、それこそナイトのリードさんとインタビューしてた時にリードさんも似たような話してましたけど、
僕も例えば今もうインフルエンサー業界の2トップがスピードと回線アップじゃないですか。
2人のライブ配信をちゃんと見たことって本当に数回しか僕はないんですよ。
でも彼らのやってることは大体TikTokとかで、TikTokもしくはXで見てるので、
なんかやっぱりその主張する方法が、よりダイレクトじゃなくなってるっていうのはちょっとあるかなと思いますね。
だからこそ切り抜きっていうのは結構大事になってるのかなと思いますけどね。
スピーカー 2
例えばその回線アップとめっちゃ有名人だなーって思ってるけど一回も見たことないみたいな人って、
あの配信っていうよりはそのコンテンツを見たことないみたいな人って結構いると思うんですけど、
ビットコンで人が集まらなかったみたいな話あるじゃないですか、そのTikTokの人がみたいな。
回線アップとかそんなことないと思うんですけど、そのフォロワー数とか人気の具合を見ると本当にファンはいると思うんですけど、
なんかその、なんか有名人っぽいけど、なんか知らないみたいな。
何、結局何やってる人なのかわからないみたいなことってもっと増えるんですかね。
スピーカー 1
たぶんもっと増えると思います。
それは本当になんかTikTokのそのビットコンみたいな事例がめちゃくちゃ増えるっていう話だと思うので、
たぶんそのスピードとか回線アップとかが成功している理由としては、
このTikTokでめちゃくちゃ彼らのことを認知されるようになっているんですけど、
ただ同時にそのまあ僕じゃないもっとコアなユーザーが多くて、
そのライブ配信に行く人たちも結構多いっていうところだと思うんですよ。
なので、やっぱりTikTokと若干そのTikTokファーストでやってるのとちょっと違うのは、
なんかそのコアなコンテンツに行く道のりがないじゃないですか、TikTokファーストですと。
あのコアなコンテンツがTikTokなので、TikTok一回消費すると終わるので。
でもやっぱり回線アップとかスピードとかの場合ですと、
ライブ配信に入ってくるかどうかっていう勝負なので、最終的には。
そこに入ってくるかどうかによってそのコアなファンっていうのが見えてくるっていうか。
スピーカー 2
やっぱりでも2人の共通点はあれですよね。
自分のイベント、年に1回か2回巨大なイベントをやるみたいな、
ちょっとユーザーが集まるアテンションをもう絶対にここで取るっていうイベントがあるっていうのはやっぱりいいんですかね。
毎週、毎日配信してますとかよりは、なんかでっかいイベントめっちゃやる企画戦みたいな。
スピーカー 1
なんとなく2つに分かれてるのかなと思うので、スピードと回線アップは、くさなさんが言うように、
より企画型なパターンで、YouTube業界でいうとミスタービースト的な存在であって、
ただ逆側に、エマ・チェイン・バレンみたいなVlog系のYouTuberとか、
Twitch配信者っていると思うので、そこが例えばハサン・パイカーみたいな形で毎日配信しているとか、
記憶に残るマーケティング戦略
スピーカー 1
でもその人たちも同じように切り抜きを通して認知度を高めて、
それでどっかのタイミングでコンバージョンしてライブ配信見に行くっていうところがあると思うので、
本当にマーケティングパネルとしてこの切り抜き動画を使っているっていうのが多分、
あとは認知度を高めるっていう、その両軸なのかなと思うんですけど、
それでファンとの関係性を終わらせるっていうのをやってないのが結構大事かなと思いますね。
スピーカー 2
ストリーミングだけじゃなくて、
スピーカー 1
TikTokだけではなくて、
スピーカー 2
最終的にストリーミングで彼のことを好きになってもらう。
スピーカー 1
TikTok動画ですと、彼のストリーミングに行くきっかけ作りっていうところですよね。
あと認知度を高めるっていう、その両軸だと思うので、
スピーカー 2
彼を好きになるっていう瞬間がTikTok動画だけを見るとそこまで多分ないんですよ。
スピーカー 1
有名人だな、セレブだな、人気なTwitch配信者だな、みたいな感じで終わるっていうところなので、
そこが多分、ただTikTokやってる人とはちょっと違うところかなと思います。
でもこういう切り抜き動画を活用するとか、今まで話してきたそのリファレンスカルチャー、
カルチャーを活用してコンテンツを作るっていうのは、一部のハックでしかないですし、
アフィニティ作り、関係性を作るためでしたり、
より視聴者の記憶に残るための施策だと思うんですよね。
例えば、今の最近の人気IPとコラボしたり、そこをリファレンスしたコンテンツを作った場合、
そのコンテンツを見たときに、確かにこのブランドとかこのクリエイターがそこに関連したコンテンツを作ったなっていうのを思い出させるような、
そういう連想させるような仕組み、マーケティングの仕組みだと思うんですけど、
それだけが記憶に残るようなカルチャー作りじゃないと思っていて、
むしろリファレンスカルチャーと若干真逆になるような、今のカルチャーとか今の普通のものからちょっと切り離した、
ちょっと違う体験を提供することによって、なんか面白い記憶に残るような体験作り、カルチャー作りができる施策もあるのかなと思いますよね。
ファイブガイズのユニークな体験
スピーカー 2
たとえば。
スピーカー 1
ここでたぶん一番わかりやすい、個人的に思う2つの事例が、最近デイリーメモで話した内容なんですけど、
ファイブガイズっていうハンバーガー屋さんとダブルツリーホテルっていうホテルブランドがあるんですけど、
ファイブガイズってここのポッドキャストにも1、2回話したことあると思うんですけど、
割と有名なハンバーガー屋さんでして、
すごい面白い注文体験を提供しているブランドでして、チェーン店なんですけど、
普通にセットを頼んだときに、
例えばテイクアウトしたときに袋を用意してくれて、そこにポテトフライの袋を入れて、
で、ハンバーガーを詰めてくれるんですけど、
最後にもう1スクープポテトフライを入れてくれるんですよ。
それで、しかもすごい溢れてるんですよ、ポテトフライが。
なんで、めちゃくちゃ追加してくれたように見えるんですよね。
スピーカー 2
得した気分になる。
スピーカー 1
そうです、まさに得した気分になるので、
しかも元々入ってるポテトフライが、例えばマクドナルドみたいなところですと、
ポテトフライ用のパックがあるじゃないですか。
そうではなくて、ドリンク用のコップに入れてくれるんですよ。
すでに大量に入っているのに、さらに何スクープか入れてくれたりするので。
これは、自分だからやってくれるとかではなくて、全員にやってくれる体験らしいんですけど、
これも、ファウンダーの思いらしくて、これをやってくれっていうのを言ってるんですけど、
これは完全にマーケティングなんですよ。
で、草野さんが言った言葉がすごい大事で、
得した気分をさせるっていうのが彼らの目的であって。
実は、ファイル返しってちょっと高めなんですよ、メニューが。
それは、ポテトフライを加味したプライシングらしいです。
スピーカー 2
バーガーも高いってことですか、そもそも。
スピーカー 1
バーガーも多分ちょっと高いと思います、普通のバーガーと比べると。
なんで、そこを加味した上でやってるので、
特にお客さんにいいことをしたいから追加でやってるとかではなくて、
単純にそれがもう規定されたプロセスっていうところで、
それを後にやることによって、感じる体験が違うっていうところなんですよね。
スピーカー 2
なんか、おまけとかついてると嬉しいですよね。
スピーカー 1
そうです、そうです。
スピーカー 2
なんか、コスメとか、韓国コスメとか買うと絶対いっぱいお土産ついてくるんですけど、
それもまさに、多分、加味してる値段の倍もあるかなっていうのはありますよね。
スピーカー 1
いや、本当にまさにそうだと思いますね。
そこの追加の最後に負けてあげますよっていうのを入れることだけで、
すごい印象が変わりますよね。
それが、1個目のファイブ・ガイズで、
2つ目がダブルツリーホテルっていうホテルチェーンなんですけど、
くささん行ったことあります?ダブルツリーって。
スピーカー 2
ないです。どういう感じのホテルなんですか?
日本にはないですよね。アメリカのチェーンですか?
スピーカー 1
多分アメリカのチェーンって、多分世界中にあると思うんですけど、
多分そこまで、アメリカ以外だとそこまで有名じゃないと思うんですけど、
すごい簡単に言うと、もうちょっとビジネス風の、
すごいラクジュアリー系のホテルではなくて、
普通にビジネスホテルみたいな感じのところで、
僕も何回か泊まったことあるんですけど、
泊まると絶対みんな同じこと、同じ体験をしているので、
結構みんなが言うことなんですけど、
入ったときに、クッキーのにおいがやけにするんですよ。
で、なぜかというと、チェックインしたときに、
受付でチェックインするわけじゃないですか、店員と。
で、店員さんの、店員さん側のチェックインデスク、
受付のデスクの下にオーブンがあるらしくて。
スピーカー 2
それ見えるんですか?
スピーカー 1
いや、多分、ゲスト側からは見えないんですよ。
で、そこの、そこに常に焼きたてのクッキーを置いてあるんですよ。
スピーカー 2
なんかにおいするなーって最初思う。
スピーカー 1
でも、知ってる人であれば、もしかしたらですけど、
最初に入ったときは、多分あんまりなんですけど。
でも、明確に知っていれば、明らかにちょっとクッキーのにおいするなーみたいな感じがあったりする。
特にその直前にゲストとか対応していれば、オーブン開けてるので。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
で、チェックインしたときに、必ず、多分2枚ぐらいかな、
クッキーを袋に入れてくれて渡されるんですよ。
スピーカー 2
いいサービス。
スピーカー 1
いいサービスですよね。
で、当然だけど、多分クッキー自体がめちゃくちゃ有名店のクッキーなのかっていうと、
多分違うと思うんですよね。
大量にクッキー提供しているので。
ただ、やっぱりあったかいっていうのもあって、結構おいしいんですよ。
スピーカー 2
あったかくないとおいしくないみたいな。
スピーカー 1
いや、わかんない。冷めたら味変わるじゃないですか。
スピーカー 2
でもアメリカンクッキーってあったかくて柔らかくてっていうのが人気ですもんね。
ちょっと日本のクッキーとちょっと違うっていうか。
スピーカー 1
で、ダブルツリーに関しては、1986年からこの試作をやってるらしいんですよ。
で、1日7.5万枚のクッキーをお客さんに渡してるらしいんですよね。
ちなみにクッキーもっと欲しければ、受付に行ってもうちょっとくださいっていうのを言っていいんですよ。
無理はないですね。
僕も普通に出かけて帰りにクッキーあと2枚くらいくださいみたいなことを言ったことありますし。
そうなんですよね。
ここのダブルツリーのホテルの体験と、このファイブガイズの体験って結構参考になると思っていて。
ダブルツリーのクッキーサービス
スピーカー 1
なぜかというと、普通のプロセス、例えばハンバーガーチェーン店でいうと注文するプロセス。
ホテルでいうとチェックインのプロセス。
でもある程度もう決まってるじゃないですか。
でもみんなある程度もう決まっているので、反自動的にやってるっていう。
例えばホテルに着いたらパスポート見せて、自分の名前言って、クレジットカード渡して、そこでちょっとやり取りをして、場によって何かサインして、買う気もらうみたいな。
そういうやり取りが普通の中で、そこに対して変化をあえて入れるっていうのが結構大事だと思うんですよね。
で、それによって何が生まれるかというと、当然だから最初に生まれるのは口コミ効果が生まれるんですよね。
僕がここで言ってるのもまさにそうだと思うんですけど、
くって別にファイブガイズって正直1回しか行ったことないんですよ。
ダブルツリーも5回以上止まったことあるかというと、多分止まったことないんですよ。
多分本当に2、3回止まったことあるレベルなんですよね。
でも、他のハンバーガーチェーン店よりも、他のホテルチェーン店よりも、多分僕はファイブガイズとダブルツリーのことの体験を話したことあるんですよ。
それって結構重要なポイントだと思っていて、
特に、ハンバーガーチェーン店とかホテルチェーン店ってすごい競争激しい中で、そこの優位性とか違いを作るのって普通のファンクションだけだとできないじゃないですか、普通は。
スピーカー 2
いい宿だった、広かった、Wi-Fi良かった、みんなそうですもんね、大体は。
スピーカー 1
ある程度限られていたりするわけなので、しかも予算の制限とかによってできることも制限されるわけなので、
特にダブルツリーとかですとビジネスホテルなので、めちゃくちゃ部屋を大きくするとか、すごいラクジャリ感を入れるってなるとめちゃくちゃコストかかるので、
そこに対してどういうふうに何の体験を追加したら口コミが増えるかっていうのを考えたときに、このアイディアってすごい正しいと思っていて、
彼らこれに対してアンケートをやったらしいんですよ。
2018年に1000人くらいのダブルツリー顧客をアンケートを取った中で、
3分の1が過去2ヶ月間でそのダブルツリーのクッキーについて話したことあるっていう回答が出たらしいんですよ。
なので、1日7.5万枚のクッキーが出てるっていうところで、別に1人1枚じゃないと思うんですけど、
でも、多分数千人から1万人くらいのお客さんが1日そのクッキーについて話してくれてるっていうことは結構大きいと思うので、
スピーカー 2
日本だとドーミンの夜泣きそばみたいな、ちょっとおしゃれじゃん、おしゃれなのかわかんないですけど、
でも、なんか得した気分になるし、なんかそこに泊まったら無料でラーメンが食べられますよみたいなので、
そのチェックインの流れとはちょっと違うと思うんですけど、なんか遅く帰った時にご飯が用意し、無料のご飯があるみたいなので、
宣伝効果としてはちょっと安めだけど、話したくなるストーリーとかネタっていうか、得したんだよってやっぱ言いたいっていうのもあると思うんで、
なんかそれはやっぱいい試作だなって思いますよね。
スピーカー 1
だからそれも何ですかね、例えばその部屋の中に事前に入れておくとか、なんかいろんなタイミングでその瞬間、その体験を入れられると思うんですけど、
それをなんかチェックインのタイミングで入れるとか、なんかその一般的な全員が通るようなプロセスの中であえて入れるっていうのって結構大事だなと思うので、
なんかその、ある意味その、口コミするトリガーだと思うんですよ。
なんで、なんかこのポジティブな記憶作りをするためには、そのベースそこまでその期待値が高くないところに入れるっていうのが大事だと思っていて、
なんかそこに導入したっていうのが結構大事で、だからこそすごい共有されるようになると思うんですけど、
記憶に残る施策の重要性
スピーカー 1
ただ、全員が同じことをこれでやるとまた期待値が落ちるので、これがあえて他の人たちがあんまりやってないっていうのが結構大事かなと思うんですけど、
さっき言った草野さんが言ってた、その例えばドーミンみたいな施策って、多分最初に出てきた時に結構画期的で、多分みんな話してたと思うんですよ。
で、それが今だと、なんか徐々に多分いろんなホテルが似たような施策とかやり始めていると思うんですよね。
そうすると、それがもうベースの期待値になってしまって、あまりそれが入っていること自体があまりポジティブな記憶につながらないっていうか、特に口コミにつながらないっていうところだなと思うんですけど、
ちなみにこのW3のクッキーに関しては、CFOだと思うんですけど、まあまあなコストじゃないですか、クッキーを。クッキーを渡すだけだったらいいんですけど、それをオーブンで常に焼いてないといけないので。
スピーカー 2
まあまあまあ言っても結構オペレーションは大変ですよね、確かに。
スピーカー 1
なんで、その制度やめませんかっていうのをなんか提案したらしいんですよ。
で、それを聞いたCMOが、これは絶対やめるべきじゃないって言って、クッキーをさらに大きくしたらしいです。
スピーカー 2
でも難しいですね、それってなんかやめるっていう選択って結構難しいからこそ、やるの結構勇気いりますね。
やめたんだっていうので結構ショックな気がするし、
スピーカー 1
確かに確かに。
スピーカー 2
なんか、それのなくなったデカさは結構大きいかもしれない。
スピーカー 1
このベースの期待値をさらになくすっていうことですからね。
それは僕もあんまり考えてなかったですけど、
コストっていう意味以上のレピテーションとか、体験のコストがそこに入ってくるっていうところですよね。
スピーカー 2
そのチェックインの話は、自分も自分のサービスとか、
サービス機能の部分って、絶対にユーザーがやらなきゃいけない作業みたいなところをブランド化させていくっていうところって、やっぱ重要だなって思って。
前にニュース、メンバーシップだけの回かもしれないですけど、ティモシー・シャラメのCMが映画館で流れるみたいな話って、
映画館で絶対広告を見なくちゃいけないっていう、めちゃくちゃみんながスマホを使わないで、
使ってるかもしれないんですけど、一点集中するっていうこの時間に、
映画館にとってはそこをブランド化する、いい体験をさせる、強制的にさせられるっていう時間を作れるっていう意味だと、
やっぱり自分たちのサービスの中で、流通というか、機能だけしかない部分をどう楽しくさせるかって重要ですよね。
スピーカー 1
そこで、そういう瞬間をブランド化することによって、より記憶力が、いい記憶を残せると思うんですよね。
それが、何ですかね、単純にコストとかで見たり、エコロミックスベースで見ると、ペイしないように見えるかもしれないんですけど、
そこの記憶を残せるかどうかっていうポイントを、ベースのサービスではなくて、こういう一見普通なプロセスのところに入れることによって、
めちゃくちゃ変えられる。しかも、別にすごいことをやってるわけじゃないじゃないですか。
そこで、空港だと、ファーストクラス用のラウンジを提供してるみたいな、そういうことではなくて、
数千億単位のコストをかかるっていう話ではなくて、クッキーを渡してるだけなんですよ、すごい簡単に言えば。
スピーカー 2
でも本当にそう思います。エレオンのスムージーとかも、スムージーのスタンド作るって人件費かけてやるっていうのも、めっちゃお金かかるけど、
エレオンのスムージーをセレブが毎回コラボして、スムージーっていう価値、ブランドを作ってエレオンに活かせるっていうこともちょっと近しい気がしてて、
さっきのクッキーの話も、もしかしたら、サブリナカーペンターとオリジナルのクッキーが9月限定で発売中とか、無料でもらえますとかになったら、
ホテル、9月とは待ってみようかなみたいな、そこのクッキーがどんどんブランド化していくみたいな、あんまり超ラグジュアルな体験じゃないからこそ、
みんなが入り込めるし、コラボした時の、実際に通ってた人からしたらすごい嬉しい、なんていうんだろうな、嬉しいコラボレーションみたいなのって結構できるんじゃないかなっていうのは思いますよね。
レストランにおける体験デザイン
スピーカー 1
そうですね。一個のプラットフォームになり得ますからね。しかも、それをやらなくても、クッキーを渡すだけで体験変えられるってすごいことだと思うんですよね。
それって、ファイブ・ガイズで言うと、コスト、お客さんがすでにその分払ってるのに、ポテトフライを追加する順番を変えるだけで、体験がめちゃくちゃ良くなって、今ね、僕多分このポッドキャストで3回ぐらいファイブ・ガイズの話してると思うんですけど、
その宣伝効果ってすごいと思うんですよね。なんで、こういうマーケティングのハックではないですけど、一個の自社のカルチャーを作るっていうのって、いろんなやり方がある中で、すごいシンプルで、かつコストが低いやり方っていうのっていっぱいあるんだなっていうのは思ったりしますね。
スピーカー 2
ポテトめっちゃ欲しいって思ったことないけど、あったら嬉しいですもんね。
スピーカー 1
あったら嬉しいんですけど、ただ、言いますけど、あれはツーマッチでした。ファイブ・ガイズのやつは僕でさえ食べきれなかったので。
スピーカー 2
ポテトもっと欲しいって思ったことあんまないんですけど、そうですかみんな。
スピーカー 1
僕はマクドナルドとか思いますよ。結構思ったりするんですけど、ただ、あれはちょっとやりすぎです。
スピーカー 2
感覚で言うと何人前くらいあるんですか?
スピーカー 1
ベースのポップで入ってる時点で、マクドナルドのLサイズを超えてる気がするので、さらにその倍ぐらい入ってるんですよ。
スピーカー 2
L2個分くらい。
スピーカー 1
L2個分軽くは入ってると思う。しかもポテトが細くなくて、でかいんですよ1個。
スピーカー 2
ホクホク系ですか。
スピーカー 1
それもあって、たぶんさらにボリュームが、それだけ食べてハンバーガーにたどり着かないみたいな、ほんとそういうレベルですよね。
スピーカー 2
それは最終的にいい食事を提供してるのかわからないです。
スピーカー 1
一応、ファウンダーが、COが言っているのは、残った分をハッシュブラウンにするといいですよっていうのを言ってます。
スピーカー 2
アレンジメニューまで。
アレンジメニューまで、一応どうぞっていうのを言ってるんですけど。
じゃあ、もう残ることわかってるんですね。
スピーカー 1
だいたい残るっていう前提だと思いますね。
スピーカー 2
すごいな。
スピーカー 1
期待値を変えることとか、それこそ僕は別のデイリーメンバーでこの話したことあるんですけど、ランダム性を加えることによっての体験、カルチャー作りってできると思っていて。
インドで、ロンドンですごい有名なインド料理屋さんがあるんですけど、ディシウムっていうレストランなんですけど。
そこにロイエティープログラムがあるんですよ。
そのロイエティープログラムに入っていると、基本的にレストランって6時前のお客さんってそんな多くないじゃないですか。
なので、6時前のお客さんを増やすための支度として、6時前に来て、ロイエティープログラムに入っていれば、
毎回食事をするときに、一番最後に請求、お会計の時間、タイミングでサイコロが一緒に来るんですよ。
サイコロで6を出せば、6の目を出せば無料になるんですよ。
これを普通に考えると、エコロミスト的に考えると、6分の1のチャンスじゃないですか。
無料になるのが。
なので、単純計算すると、平均的に16.6%のディスカウントになるんですよ。
レストラン全体として。
でも、エンドユーザーはそう見えてなくて、結構この知り合いとか何人かここのディシウムっていうレストランが好きなんですけど、めちゃくちゃお金持ってる人なんですよ。
普通に多分なんですけど、ディシウム買収できるファンドを運営してたりとか。
スピーカー 2
そんなみんな好きなんですね。
スピーカー 1
結構好きなんですよ。
で、そういう人たちが、例えばゴールドマンサックスの人とか、そういう本当にバンカーみたいな人たちが、アメリカからロンドンに出張行った時に必ず行くらしくて、ディシウムっていう場所に。
アメリカの人か。
スピーカー 2
アメリカの人か。
スピーカー 1
普通に行くだけではなくて、そこのロンドンオフィスの、今彼を連れて行くと絶対6の目が出るって言われてる人を連れてって。
スピーカー 2
そんなバイアス。嘘。それは嘘でした。
スピーカー 1
でもそういうのあるじゃないですか。
スピーカー 2
感覚みたいなのありますよね。
スピーカー 1
感覚みたいな。この人が来ると毎回無料になるみたいな。
厳格言い。
で、6時前にわざわざ行って、食べに行ってるんですよ。
普通にめちゃくちゃ高級店に行ける人たちが、わざわざそこに行くらしいんですよね。
食べ物は普通に美味しいらしいんですけど、こういったことないんですけど。
16.6%のディスカウントを、それだけで出してしまうと同じような体験になってないと思っていて、同じような人たちが来るはずがないと思ってるんですけど。
この6回に1回無料になれるっていうランダム性があることによって、期待値のボラテリティがすごい激しくなる。
で、それによって感情的になった時に、より人がお金出しますし、よりその体験を楽しむ。
スピーカー 2
ギャンブル。
スピーカー 1
ギャンブル。ある意味ギャンブルですよね。
スピーカー 2
楽しいんですよね。
スピーカー 1
それが多分すごい、単純にディスカウントするとか、コストカットするためにクッキーをなくすとか、いろんなことができる中で、ランダム性を加えたり、自分たち専用の体験を作るっていうのが、このカルチャー作りにとって結構大事なのかなと思いますね。
ランダム性による期待値コントロール
スピーカー 2
やっぱり、価格設定もいいですよね。うまくいかなくても、別に安いし美味しいしっていう保証もあって、ただで食べれたらラッキーだねっていう感じもあるし。
たまにTikTokとかでレモンにコイン乗せるみたいなの見たことあります?
スピーカー 1
それ見たことあります。
スピーカー 2
水に浮いてコップの中にレモンがあって、それにコイン乗っけられたらお会計ただみたいな動画見るんですけど、あれはほぼ成功する人がいないらしくて、でもやってみたいって人がやっぱ多いっていう、その中でも成功した自分になりたいっていう。
スピーカー 1
チャレンジを入れることによって。
スピーカー 2
楽しいだろうなって思うし、みんなで行ったら、じゃあやるかみたいな気持ちになるし。
スピーカー 1
しかもベース払ってるので、ほぼ払う覚悟で言ってるわけなので、そこでプラスで無料になれるとか、そのチャレンジをやって成功させたらみたいな、そこの期待値コントロールと、さらに自分としてそれを一個のネタとして言える。
この間言ったときに無料になったよとか、あのコインをレモンの上に乗せられたよみたいな、その話ができるっていうのがいいんでしょうね。
スピーカー 2
あと、串勝田中とかも経営者の方好きなのと同じ話なんですかね。
スピーカー 1
だと思いますね。なので日本は結構こういう体験作りが結構上手い国だと思うので、多分もっともっとアメリカもそういうのを、アメリカとかリシウムの場合ロンドンですけど、入れても面白いのかなと思うんですけど。
このランダム性を追加するっていう概念は、トロント大学の人たちが研究したことがあって、2つの自動販売機を作ったんですよね。
で、そこに全く同じものが入っていて、基本的にお菓子が入ってるんですけど、そこの1つの自動販売機には常に50セントのディスカウントがついていますと。
で、もう1つは普通の値段の75セントなんですけど、3回に1回ぐらいの確率で無料になりますと。
なので、数学的に見ると結果は同じなんですよ。平均的な結果は。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
ただ、2週間ぐらい検証した中で、固定されてたディスカウントを購入されたのは84回購入されたんですよね。
で、ランダム性のあるのが購入されたのが120回だったんですよ。
なので、約1.5倍ぐらいだったので、やっぱりそっちを好む人たちがどうしても多いっていう。
スピーカー 2
なんなんだろうな、さっきの話の、楽観的になっちゃうんですかね、自分って。自分が当たるかなって思っちゃうのかな。
スピーカー 1
たぶん、そこは大きいと思いますね。自分が当たるかなっていうよりも、当たったらいいなっていう、希望だと思うんですよね。
期待値とエンタメの関係
スピーカー 1
そのチャンスが欲しいっていう。
スピーカー 2
幸せになれる気持ちになれる。いいことが起きるかも、みたいなことか。
スピーカー 1
いやでも、本当にそうだと思います。で、それに対してのエンタメバリューがあるっていう。
スピーカー 2
期待値のコントロールですね。
外れるかもしれないし、めっちゃハッピーになるかもしれないけど、割引がすでにっていうよりは、ただにかけるワクワク感。
スピーカー 1
なので、やっぱり上がり下がりがある方を求めるっていうところですよね。固定した期待値よりも。
スピーカー 2
安い金額だからこそ、試してみようってなりますよね。
それが100万の買い物で、ランダムでってやったら、マジかって思うけど。
日常でそういうことがあると、ちょっと試してみたくなっちゃうっていうのはありますよね。
スピーカー 1
いろんな形で、自分たちなりのカルチャー作りっていうのができると思うので、
それが他のカルチャーをハックするとか借りるっていうところだと、リファレンスカルチャーとかめちゃくちゃ便利だと思うんですけど、
それだけのやり方ではないと思うので、そこをうまく組み合わせてやるのがブランドの一つの仕事だと思うんですけど、
日本だとアルゴリズムをハックするとか、カルチャーをハックするみたいな話で、
それをやってるブランドってめちゃくちゃ多くはないと思うんですけど、
アメリカの場合ですと、若干やりすぎ感が出始めてるのかなと思っていて、
スピーカー 2
特にマーケティング側では。
スピーカー 1
別に、これもやり方次第だと思うので、
例えばそれこそ、去年でしたっけ、今年かもしれないですけど、
ドリンゴのセベランスの動画とか、あれめちゃくちゃうまかったじゃないですか。
スピーカー 2
うーん、どいつ、そのタイミング。
さっきの話、どの点で。
スピーカー 1
普通のクリエイティブとして。
スピーカー 2
あー、はい。
スピーカー 1
で、別に、うまくカルチャーハックとかリファレンスカルチャーやる方法ってまだまだあって、
ではカルチャーがどんどんアップデートされていくので、
それに合わせて何かしら出すっていうのは全然いいと思うんですけど、
ただやっぱり競争は激しいので、
みんな何かしらのことをやろうとしてるじゃないですか。
ブランドのコンテンツ戦略
スピーカー 2
リファレンスの話で言うってことですか。
はい。
スピーカー 1
で、多分だからこそだと思うんですけど、
今、それがある程度求められてると同時に、逆も求められてると思うんですよ。
うん。
もうちょっと遅いコンテンツ。
うん。
で、特にこのシリーズ系のものを求めてるユーザーが増えてるかなと思っていて、
で、だからこそ去年でしたっけ、草野さんも言ってたブランドがエンタメハウスとかを、
自社のコンテンツスタジオを立ち上げてるみたいな話が結構出始めてたと思うんですけど、
だから本当にそっちに寄せ始めてるブランドが増えていると思うので、
それこそオフトビッグでも去年か今年話した、
車のディーラーシップがザオフィス風のTikTokシリーズを出してたみたいな話をしてたと思うんですけど、
だから結構そういう系のドラマシリーズって増えてる気はするんですよね。
スピーカー 2
増えましたね。
本当にスタートアップがドラマのシチュエーションコメディーやったり、ドラマやったりみたいなコンテンツ、
そのプロダクトの話はそんなしないけど、
でもなんかショートドラマになるんですかね、日本語で言うと。
でもちょっと違うような気もするんですよね、文脈が。
スピーカー 1
なんかショートドラマよりも、なんかショートドラマですと、
スピーカー 2
なんかもうちょっと長めのシリーズに見えますけどね。
スピーカー 1
で、どちらかというと多分アメリカ、これアメリカだからこういうコンテンツがフィットするっていうことかもしれないですけど、
どちらかというとシットコムっぽいものが多いなっていうところですよね。
スピーカー 2
シチュエーションコメディー系の。
スピーカー 1
なんて、ブルックリンコーヒーショップっていう、
これなんかどっかのブランドがやってはないと思うんですけど、
普通に多分クリエイターがやってると思うんですけど、
フィクションなコーヒーショップを描いていて、
ブルックリンの生活をパロディー化したものを出していたり、
それこそ人形ブランドのブラッツっていうブランドも、
多分今シーズン2に入ってると思うんですけど、
Always Bratzっていう、だいたい1エピソード2分くらいのコンテンツシリーズを出していたり、
そこで多分シーズン15000万再生くらい合計で行ったりしていて、
あとジュエリーブランドのAlexis Bitterっていうところが、
ヒルドラ系のコンテンツを出してるんですけど、
The Bitter Verseっていうやつで、
これも結構ニューヨーク設定の番組が多い気がするんですけど、
ここもニューヨークのエリート感がある人とその人のアシスタントの話で、
その人たちがAlexis Bitterのジュエリーめちゃくちゃつけていて、
たまにセレブゲストも出たりとかしていたり、
あと、これ去年か一昨年くらいに僕も見たやつで、
Boy Roomっていうちょっと面白系の番組があるんですけど、
どれだけ男性の部屋が汚いのかっていうのを、
女性の記者が見に行って、リメイクする?
スピーカー 2
綺麗にするみたいな。
スピーカー 1
綺麗にしてちょっとデザイン変えるみたいな。
いわゆるTikTok版の、
くさがさんって、匠ビフォーアフターって見たことあります?
日本のテレビ番組で。
スピーカー 2
なんか、音楽が有名なやつですね。
ビフォーアフターのシーンだけ見たことあるかもしれない。
スピーカー 1
家のリメイクっていうか、
家の中の部屋とかデザインし直すっていう番組です。
アメリカもいっぱいそういう系の番組あるんですけど、
それの現代版っていうか、
最近、去年とかですかね、Amazonプライムがパートナーとして入って、
それはすごいわかりやすいなって思うんですけど。
スピーカー 2
確かに。
ルイシスセラピーっていう、子供にインタビューするみたいなシリーズとかも、
ちょっとシットコムではないんですけど、
それもYouTubeチャンネルに昇華させて、
リサが先生やるみたいな、ブラックピンクのリサが先生やったり、
アーティストが音楽の先生やってみるみたいな、
もっとコンテンツの幅を広げてて、すごいなって思いました。
スピーカー 1
あと何ですか。
あと、インスタイルっていう雑誌も、
ザ・インターンっていう番組やってて、
もう3シーズン目なんですけど、
それも多分3シーズン目のエピソード1が500万ぐらい再生回数いったり。
あと、USオープン、全米オープンってテニスの、
あれブランドっていうか大会ですよね。
リアリティーデイティングショーを始めたりとか。
あと、最近見て、
もうちょっと面白系だったのが、
コージーアースっていうベッド用品とか、
ラウンジウェアのブランドがあるんですけど、
彼らが最近TikTokキャンペーンをやって、
睡眠コンテンツを、
睡眠をどうコンテンツ化するかっていうのを考えたときに、
結構Twitchでただ寝てる人を見る番組とか、
スピーカー 2
なんかチャンネルとかってあるじゃないですか。
スピーカー 1
それをオマージュした形で、
ベッドロットチャレンジっていうチャレンジ企画を始めて、
彼らのベッドの中で、
どれだけ長く寝れるのかっていうチャレンジ企画をやって、
もともと従業員から始めたんですけど、
従業員でやったときは1000ドルの賞金を提供してたんですけど、
最近は一般の人たちから募集してやって、
それをTikTokでライブ配信しながら、
気に抜き動画をいっぱい出していて、
一部の気に抜き動画が1000万再生ぐらい突破してたりするので、
最終的に勝者が25Kの賞金をもらえる、
そういういろんなシリーズがある中で、
一番言われている人気なブランドが作ってるコンテンツシリーズだと、
オリジナルコンテンツの重要性
スピーカー 1
ビルトですかね。
ルーミーズ。
そうですね、ルーミーズ。
ビルトが何かというと、
家賃払いでポイントが貯まるクレジットカードを提供しているブランド、
外野企業なんですけど、
彼らがモキメンタリーシリーズルーミーズというのを作っていて、
25歳のエリーさんという方が、
オハイオ州からニューヨークに引っ越して、
新しい仕事を探したり、住む場所を探したり、
いろんなことをやっているモキメンタリーなんですけど、
ほぼビルトが出てこないですし、
ようやく最近ビルトが一瞬名前を見かけたなと思ったんですけど。
スピーカー 2
コンセプトは合わせています。
コンセプトだけですかね、家賃っていうところ。
スピーカー 1
そうですね、コンセプトとしては引っ越しだったり、
ルーメイトあるあるとか、
一緒にニューヨークで住むとこういう問題が起きるとか、
そういうのは若干ブランドに近しい部分はあったりするんですけど、
でも草野さんがさっき言ったように、
そこでブランドの宣伝を一切していなくて、
だから多分ちょこっとこれからするらしいんですけど、
でも基本的にやっていない中で、
多分もう今エピソード12とかそのぐらいまで行ったんですけど、
8話目超えた時に多分、
合計800万再生ぐらい行って、
多分11万人ぐらいのフォロワーがいたんですけど、
今ちょっと見てないのでわかんないですけど、
このブランドの普通の広告じゃないやり方で、
こういうコンテンツシリーズ作っているっていうのはすごい面白いと思いますし、
すごいインダイレクトではあるものの、
やっぱりそのSNSが結構テレビのリプレイスになっている中で、
こういう施策っていうのは今後増えてくるのかなと思いましたね。
スピーカー 2
なんかこれのすごいところって、
エピソードがやっぱりつながってるところじゃないですか、
なんか結構なんか単発のあるあるシリーズみたいな、
そのシチュエーションのコントみたいなのって結構あったりするし、
なんかそれこそモーニングブルーとかやってる、
なんかレポーター、ガチのレポーターっぽいけどね、
なんか面白いスタートアップのネタを話してるみたいなのとかあって、
なんかそれもちょっとモキメンタリーに近い、
リアルな話であるんですけど、
ちょっとわざとネタっぽい感じにしてるとかだと思うんですけど、
なんかこのシリーズものにして、
着々とファンを獲得し続けられるってすごいですよね。
なんかその単発のシリーズにしなかったっていうのも、
なんか結構勇気ある選択だなっていう気もしますね。
スピーカー 1
いや本当にそうだと思います。
たぶんこれを上の経営者に説得するには、
まあまあ大変だったと思うので、
たぶんある程度低予算で始めないと、
なかなか承認をされなかったのかなとは思いますね。
ルーミスって僕も見てますけど、普通に面白いんですよね。
普通にコンテンツとして面白いと思うので、
しかもブランドとかとエンドユーザーとして、
特にZ世代とか今のアルファ世代から見ると、
SNSのマーケティングの中でこれだけオリジナル性がある程度あって、
そこまでブランドっぽくないコンテンツマーケティングって、
あまり見たことないと思うんですよ。
なんで彼らからすると結構面白いっていうか、
新しみを感じるようなものだと思うので、
そういう意味でも結構今のトレンドハックだけではなくて、
そっち側も需要があるのかなと思うので、
これが例えば5年後同じようになってるかっていうと、
たぶん違うと思うんですけど、
今現時点ですとやっぱりこういうオリジナルコンテンツでしたり、
記憶に残るカルチャーの重要性
スピーカー 1
もうちょっと遅めのコンテンツみたいなものを求めてる人が
増えてるのかなと思いますね。
スピーカー 2
フォローする意味がありますもんね。
そうですね、本当にそうですよね。
次のエピソードが気になるからフォローしようっていうのはありますよね。
スピーカー 1
でも今日話した中でしたり、
このコメンタリーカルチャーもそうですし、
リファレンスカルチャーもそうだと思うんですけど、
最終的な目的としてあるのが、
どういうふうに記憶に残るのかっていうところだと思うんですよ。
ブランドとかクリエイターとか、
ものを作ってる人からすると。
それのやり方としては、
今の存在するネタに対してのコメンタリーをするとか、
今みんなが知ってるようなIPに対してをリファレンスするとか、
親近感を作る方法もあれば、
さっき話したような、親近感があるプロセスの中で、
全く違うものを入れることによって新しみを作るみたいな。
いろんなやり方があるっていうのはすごい、
それがどんどん幅が広まってる気がしているのが、
今のマーケティングの環境なのかなって思ったりするので、
そういう意味でも、よりアメリカで何かしら勝負するときに、
このカルチャーの理解度でしたり、
そこにカルチャーの理解度以外にも、
このカルチャー作りをするためのノウハウっていうのが、
もっともっと価値が高まっていくのかなっていうふうには思いました。
フォーチュンクッキーとマーケティング
スピーカー 2
できることが増えましたよね。
めっちゃ私はイットポジティブなんですけど、
それこそカルチャーを知ってないと、
今までの広告とか口コミの開け方じゃできない、
もっと飛び出したことをやらないとできないな、
よく広まらないのかもしれないですね。
スピーカー 1
そうですよね。本当に昔からたぶん徐々に徐々にそうなっていたと思うので、
とりあえずここにCM出せばいいっていう、
そういう時代じゃなくなっているっていうのが、
よりニュアンスこもった形でのマーケティングが必要になってきて、
それこそ消費者がどんどんレベルアップしてるっていう意味合いでもあるっていうところですね。
スピーカー 2
フォーチュンクッキーとかってランダム性と期待値を超えるアイテムだなって、
パンダエクスプレスとか行って思いますね。
初期の初期ですけど、おみくじがついてくるっていう。
クッキーがもらえるみたいな。
あのおみくじ、別に何の変哲もない紙が入ってるだけなんですけど、
いいことが書いてあると、ちょっとほとっとおきたくなるみたいな。
パンダエクスプレスって書いてあるっていうのは、伝統的なものっていうこともある。
スピーカー 1
面白いっすよね。フォーチュンクッキーって中国のものじゃないですかね、これは。
あ、そっか。
これアメリカが作った、それこそマーケティング施策ですよね。
スピーカー 2
確かに確かに。初めて見る形の、あれはクッキーなのかっていう。
クラッカーみたいな。
なんか、面白い施策だなって思いますよね。
スピーカー 1
めちゃくちゃうまいんですよね。
スピーカー 2
普通の中華料理屋で出てこないのは。
スピーカー 1
出てこないのはそういう理由です。
アメリカンチャイニーズでしたっけ。
アメリカンチャイニーズの発明ですね。
スピーカー 2
まさにアメリカのマーケティング。
スピーカー 1
まさにこのランダム性を作って、一個のカルチャー作りですよね。
スピーカー 2
フォーチュンクッキーって言って、何なんだって感じですよね、確かに。
スピーカー 1
本当にそうですよね。
スピーカー 2
確かに、はい。
じゃあ、そんな感じで。
今回も聞いていただきありがとうございました。
気になった方はofftopic.jpのフォローお願いします。
そしてメンバーシッププログラムofftopicからもやっているので、ぜひチェックしてみてください。
ビデオポッドキャストもYouTube、Spotifyで公開しているので、ぜひ登録してみてください。
それではまた次回お会いしましょう。さよなら。
スピーカー 1
さよなら。
01:05:33

コメント

スクロール