1. 世界のクリエイティブ思考
  2. #065 「デジタルガレージ」コ..

第65回は、デジタルガレージのクリエイターの皆さんによるワークショップに伺い「Ask Me Anything」のコーナーで現場でのリアルなお悩みにお答えしました。参加者からの「ブランドの賞味期限とは?」、「クリエイティブディレクターとしてアイデアの選択方法は?」、「リアルとオンラインをどう融合して消費者とコミュニケーションすればいいか?」などの質問に、レイ・イナモトが自分自身の経験を踏まえ、具体的にアドバイス。クリエイティブ思考を武器に21世紀を生き抜くヒントを紹介します。


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サマリー

デジタルガレージのワークショップの模様をお届けします。ブランディングチームのキャリアやブランドの賞味期限が取り上げられています。ブランドの賞味期限とは、信頼が失われる状態、顧客の年齢層や趣味思考の変化、飽きられる状態の3パターンによって表現されています。賞味期限が切れないブランドを作るためには、情報の発信が重要であり、常に原点を見つめ直し、独自の視点や視点に基づいた判断を行う必要があります。デジタルガレージというテック企業が行っているブランドマーケティングについて考えています。また、ブランドの賞味期限やWeb3時代の顧客体験についても議論されています。WEB3時代の顧客体験とは、AI時代の変化を予測しながら、普遍なこととタイムリーなことを使い分けることが重要とされています。

デジタルガレージのワークショップ
This is Reina Moro's Podcast. 世界のクリエイティブ思考。
Hi everyone, this is Reina Moro. 皆さん、こんにちは。
ニューヨークと東京を拠点にするグローバルインベーションファーム I&CO 共同創業パートナーのReina Moroです。
この番組では、世界で活躍するトップランナーの クリエイティブ思考に迫り、21世紀を生き抜くヒントを探ります。
今回は、僕が前回日本に帰国した際に参加した デジタルガレージのクリエイターの皆さんによるワークショップの模様をお送りします。
今日も番組を一緒にお届けするのは、 プロデューサー竹村優子さんです。
レイさん、よろしくお願いします。
この番組では、これまでもいろいろなイベントとの コラボ企画を行ってきましたが、
今回はデジタルガレージのワークショップに お邪魔してきました。
デジタルガレージがどんなことをしている 会社なのかといいますと、
決済やデジタルマーケティング、 スタートアップへの投資をベースに、
最先端のテクノロジーを活用した さまざまな事業を行っているんです。
特にマーケティング分野では、 プロモーションやブランド構築など、
幅広いマーケティングソリューションを提供していて、 クリエイターの方も多く所属しています。
レイさん、この番組を始めた当時から、
多くの人に仕事の中で抱えている課題の解決に クリエイティブ思考を役立ててほしいという話をされていたので、
今回は実際に皆さんが日々働く現場に行って、 お悩みに答えることができてよかったですね。
そうですね。このAsk Me Anythingのコーナーでは、 皆さんの質問に広く答えているんですが、
今回は職場に僕たちが直接行って話を聞くという スタイルだったので、
現場でのリアルな悩みを聞くことができました。
なかなかスリリングなある意味、いい場だったので、
今までの収録とはちょっと違う雰囲気で撮れましたし、
あと、聞いてくださったご質問の内容もすごく深いものもあれば、
哲学的なものもあって幅が広かったので、 僕も脳みそのいい運動になりました。
なんか実際に日々直面している課題だから、 聞いてくださっている熱意の真剣度が全然違いましたよね。
そうですよね。僕もやっている内容に近いところでもあるんですが、
日本で仕事をすることもありますし、 アメリカですることもあるんですが、
やっぱりその場の状況って個々全然違ったりするじゃないですか。
皆さんの立場になりながら考えるっていうのは、 僕も非常に楽しかったです。
会場では4つのチームの代表の方が、
それぞれブランディングや消費者との コミュニケーションについてレイさんに質問しました。
ワークショップの模様は前編後編2回に分けてお届けします。
では早速いきましょう。
So, let's get started.
Ask me anything.
まず1つ目のチーム、富士井さん、金田さん、平山さん、 この3名が質問に来ていただきました。
ブランディングチームのキャリア
このCXC、セクションブランディングCRチームというのは、 具体的には富士井さん、どんなことをやるチームなんですか?
はい、ブランディングチームの富士井です。よろしくお願いします。
僕らはいわゆる広告プロモーションというところの 企画と実行というところはもちろんなんですけど、
だんだん付き合いが深くなったクライアントとか、 あと今スタートアップもお手伝いさせていただいているんですけど、
やっぱりブランディングの相談ですとか、 それこそブランドアイデンティティみたいなものを一緒に構築してほしいとか、
ミッションビジョンバリューを一緒に考えて作ってほしいとか、 っていうようなご相談をいただくようになっているんですね。
もともと私と平山はコピーライターでキャリアをスタートさせていて、 金田はデザイナーでという形で、
この3人でいろんなブランドのブランディングだったり、 マーケティングだったり、クリエイティブコミュニケーションをお手伝いさせていただいている、
そんなチームになっています。
では早速お悩みを教えてください。
先ほど話したブランディングの中でなんですけど、 特に成熟期を迎えているブランドさんから、
ブランディングだったりミッションビジョンバリューのご相談をいただくときに、
今やっぱり当然既存のファンの方をすごく大事にされているので、
既存のファンの方の調査データだったり、インサイトだったり、
どういう商品が受けているかとかっていうところからを、 起点にブランディングを考えていくことが多かったりするんですけど、
そこでやっぱり自分の中で少し疑問なのは、 それってやっぱりあくまでこれまでのファンというか過去のデータであって、
今はすごくブランドのサイクルとかも短くなっていて、
特に成熟期のブランドっていうのは、これからのファンを獲得していかなきゃいけないのに、
これまでのファンを起点に考えることが多いなというふうに思っていて、
そこのギャップが自分の中でも答えが全然ないんですけど、
あくまで今までのファンと似たような新しいファンを探しに行くのが正しいのか、
それとも全く違うところに目を向けなきゃいけないのかっていうところを、
ちょっといつも自分の中で疑問に思いながら考えているんですね。
そのあたりってすごく、例えばナイキとかイニクロとかって、
どんどん新しいファンを取り込む施策、いろんな新しいブランドとコラボしたりとか、
そういった取り組みをやられているなというふうに思うんですけど、
そういうことの変えていくスパンだったりとか、変えるものと残すもののバランスだったりとか、
そういったところをどういうふうにブランドは判断しているのかな、
レイさん自身もどういうふうにお考えなのかなっていうところを伺いたいなと思って聞きました。
分かりました。ありがとうございます。
このブランドの賞味期限っていう言葉って聞いたことがあるようで、
なんかあんまり聞かないような表現かなと思って、すごくいいという意味なんですけども、
多分あんまり賞味期限っていうことを意識せずにマーケティングとかブランディングをされている方が多いんじゃないかなと思うんですね。
っていうのも、例えばその部署にいて1年とか2年とかで移動しちゃうとか、
会社を転職しちゃうっていうことだったりとか、
別にこれもう10年ずっとやってるっていう前提あまり持ってない方がほとんどだと思うんですね。
正直、創業者以外は多分こう変わっていくので、
仕事という形で捉えていると、数年だよねと。
なのでこの賞味期限っていうことを意識してない部分が多いと思うんですね。
まずそれが1つ。
2つ目に結構よくあることかなと思うんですけど、
ブランドの賞味期限はなくならないんですが、
一緒に育っていって年齢層が自然に上がっちゃうみたいなことって意外とよくあるんですよね。
例えば、ユニコロさんの今名前が出ましたけども、
特にファッションとかだと20代の頃にグワッと着たあるブランドが、
その人たちが20歳とか25歳の時にすごく流行って好きで着始めましたと。
でも気づいたらその人たちって45歳になってたよねみたいなことで、
振り返ってみると25歳の人たちは全然そのブランドのこと興味もないし、
なんかおじさんおばさんのブランドなみたいに思っちゃってるってことって意外とあると思うんですよね。
20年ってなんか長いスパンだなっていうふうに思ってしまうと思うんですが、
気づくとその15年とかってすぐ経っちゃうので、
結構そのことは意識してなきゃいけないっていうのが前提にあると思います。
先ほどレイさんにおっしゃっていただいた通り、
今度はその話をブランドとどうしていくかっていうところでおっしゃっていただいた通り、
スタートアップとかはCEOと直接話せるので、そこの意識の共有とかもすごく取りやすくて、
ただ大きい企業になると僕らと対面で向き合っている担当者は、
やっぱり何年かすると担当外れてしまうとかっていうサイクルでいなくなってしまうので、
そこの意識の共有というか、担当の方は担当の方でその短い年月の中で課されてる目標があるので、
やっぱりそっちを追ってしまう。
だけどブランドとしてはもうそのパフォーマンスを追う時期ではなくて、
やっぱりそのブランドをもう一回考え直さなきゃいけない時期なんじゃないかとかっていうところで、
話がやっぱりうまく合致しないっていうところが出てきたりするんですけど、
そういったケースで僕らみたいな立場がどうアプローチしていくことができるのかって、
いっつもそこは悩んでる。
そうですね。
これはやっぱりそのトップの方が課題意識を持ってないと現場の方が苦しい状況に置かれてしまうので、
いかにそのトップの人に近づくことができるのかっていうのは結構キーかなと思います。
賞味期限の法則みたいのってないとは思うんですけど、
結構それもあっという間に崩れちゃうと思うんですよね。
それの今たぶん一番いい例が旧ツイッター、今のXで、
1年前まではツイッターっていう名前で通用してましたと。
いきなりXにして、今結構ボロボロになっちゃってるじゃないですか。
あのようにデジタル上のブランドって使うものなので、
この使用っていうところもそのブランド価値になったりとか信頼されるきっかけになるので、
気づくのはすごく大変なんですけど、崩れるのは結構早いんじゃないかなと思います。
1回崩れちゃうとなかなかそこから戻るのは不可能ではないんですけども、結構な大変な作業かなとは思います。
崩さないようにするっていうのがすごく重要になってくるんですかね。
結局ブランドって信頼じゃないですか。
なのでブランドっていうとなんかちょっとこう抽象的な言葉でつかみどころがないことだと思うんですけども、
企業でも個人でも結局信用どこまでできるかっていうところが結構コアにあると思うんで、
それ以外のことは飾りだと思うんですよね。
だからその信頼を得るにはなかなかやっぱり時間もかかるし、
崩さないっていうことは結構慎重に一番気を使ってなきゃいけないことかなとは思います。
ブランドの賞味期限
レイさん今3つ状況出てきたかなと思うんですよね。
ブランドの賞味期限ということで賞味期限が切れた状態どういう状態かっていうと、
今お話にあったような信頼が失われてしまったっていう意味での賞味期限が切れた状態。
そして2つ目が先におっしゃっていただいた顧客の年齢層が変わってきて、
趣味思考が変わってきたっていうことで賞味期限が切れてしまう場合。
そして3つ目にもう飽きられてしまった。
流行りすたりでもうちょっといいかなみたいな感じになっちゃった。
この3パターンが今賞味期限の中であるかなと思うんですけど、
この今おっしゃっていただいた一番初めの信頼を崩さないようにするっていうのは教えていただいたんですけど、
その他の2つ、顧客の年齢層が上がっていってしまう。
そしてまた3つ目の飽きられてしまう。
これを防ぐためには何かいいアイディアってありますか。
防ぐためのアイディア
最終的には情報かなと思うんですね。
ここまでこの1日24時間ずっとオンラインでつながっている状態の世の中なので、
良くも悪くも情報を発信している人たちがさらに勝っていくっていう事実は結構あると思うんですよね。
だからその年齢が高くなっちゃったりその流行りがすたれるっていうのは、
昔以上に情報の価値、その年代の人にどこまで合っているのかっていうのが、
今まで以上に重要なんじゃないかなとは思います。
レイさん、じゃあ賞味期限が切れないブランドっていうのは、
常に原点を見つめ直して情報発信だったりとかアジャストを重ねていくっていうことになりますね。
そうですね。やっぱり商品っていうのは変わっていきますし、流行りっていうのもなったりとか、
さっきの年齢層の話もありますし、皆さんのテイストっていうのも変わるじゃないですか。
だからそこは変化に臨機応変についていく必要があると思うんですが、
なぜそのブランドがあるかっていうところを結構はっきり持っておかないと、
毎年の変化に引っ張られちゃうんで弱くなっちゃいますよね。
なのでその普遍のところをしっかり握っておいて、やっぱりそこだけが絶対真似されないっていうスタンスを確立しないと、
結局その表面的な機能とかっていうところに引っ張られちゃって、
あまり優位じゃないところで勝負しなきゃいけないことになるので、きりがないですよね。
ありがとうございます。
チームの金田さん、平山さん、何かこれだけは聞いておきたいみたいなことがあれば聞いていただければと思いますがどうでしょう。
ブランディングクリエイティブチームの金田です。よろしくお願いします。
今ちょっとアートディレクター的な視点のところから質問なんですけど、
すごく今生活者が多様化している中でどうブランドの顔つきを作っていくかっていうところのご相談なんですけど、
うちがネイルブランド、海外のネイルブランドの日本展開っていうのを支援していて、そこが400種類以上のネイルがあって、
本当に地球上のみんなを幸せにできるぐらいのポテンシャルがあるような、本当にたくさんの人のことを考えたブランド、みんながネイルを楽しめるようにっていうブランドなんですよね。
そうなった時に、ブランドの顔つきをどう整えていこうかなっていうところを結構悩むんですよね。
特に女性商材って、本当にN1がカラフルな状態、本当にたくさんの色があって、30代、40代、20代とかでも価値観とかがその中でカラフルで全然違う、一人ずつ違うとなった時に、
どこを見て整えていけばいいのかなっていうところを、レイさんもすごくたくさんの人をハッピーにするようなブランドっていうのを担当されているので、どうお考えなのかなっていうのをお伺いしたいです。
結論から言うと、独自の視点っていうのが今後もっともっと重要になってくるなと思うんですね。
流れとして、独自の売りから独自の視点に世の中が変わっていっていて、そのブランドに対する考え方だったりとか、自分が共感できるブランドかっていうことを考えるときに、
独自の売りっていうのが商品の機能だったりとか、色だったり、ネイルだったり色だったりとか、そういうところもあると思うんですけども、じゃあそのブランドがなぜそれを提供しているかとか、なぜそれを作っているかっていう視点がすごく大事になってくると思うんですね。
さらにそれが大事になってきますと、その一つの例として、アウトドアのブランドでパタゴニアっていうブランドがあって、そこはジャケットとか色んなものを作ってますけども、機能の面で言うと、パタゴニアが作っているようなものを提供しているところってたくさんありますし、似たような機能で安いものを提供している会社もあると思うんですけども、
パタゴニアっていうブランドが1年か2年ぐらい前に、この会社のオーナーは地球だっていうことを発表して、会社の株を地球環境の保護している非営利団体に全部移したんですよね。
それって結構、いわゆる資本主義の中に存在しているビジネスとしてすごくガッツのいることで、でもやっぱりそういう視点を持っているから差別化ができている。
もちろんそのものとして、これよりも質がいいよねとか、これよりも素材がいいよねとか、これよりも機能性が高いよねっていう差別化もあると思うんですけども、それ以上にやっぱりそこしか持っていない独自の視点っていうのがあるから、ブランドとして長い目で見ると残っていく会社なんじゃないかなと思います。
レイさん、みんなに愛されたいのその先というか、もうその手前なのかもしれないですし、何かそのちょっと漠然とした理念をもうちょっとブラッシュアップすることが大事っていう感じですかね。
そうです。だからやっぱり原点に戻るっていうのは常にもう原点に戻ることをしとかないと、結局ビジネスがどっかで脱線しちゃうんじゃないかなと思いますね。
ネイルの力でみんなを幸せにしたいとか、みんなの気分を良くしたいとかってちょっと抽象的じゃないですか。
そうですね。
それを通じてみんなに愛されたいとかすごい漠然としているので、そこからもう一歩理念っていうところを考えないといけない。
理念っていうのを考えて、それをどう具体的に形にできるかっていうところがブランドを作っていくことになるのかなと思うんですけど、ファッション業界で90年代の時にGUCCIってすごくブランドとして衰えちゃった時期があるんですよね。
いろんなところで安売りしちゃって、ディスカウントしちゃって、商品も作りすぎちゃっていろんなことに手を出してすごくブランドの価値がなくなっちゃったことがあったんですけども、トム・フォードがクリエイティブディレクターとして入って、その数年後に方向性を変えるんですけどもすごく視点が尖ってたんですよね。
その視点だとそれを嫌いになっちゃう人もいるかもしれないけども、ついてくる人はそこにすごく共感をして熱意を持ってついてきてくれていたと。
それで結局それが広がって新しいGUCCIというブランドとして再生するんですが、やっぱりその時も時代は全然違って90年代の話なのでもう20何年前の話なんですけど、視点に人は惹かれてブランドの再構築になったっていうところはあったので、
その視点の強さっていうのは大切さっていうのは常につきまとうんじゃないかなと思います。
ありがとうございます。やっぱりその原点に立ち戻って、そこからその視点、独自のそのブランドの中ではの視点で、そこからやっぱり顔つきとかアウトプットにも全部つなげていくっていうところ。
ありがとうございます。
ブランディングチームの平山と申します。よろしくお願いします。
クリエイティブディレクターに分かりって決めることが一つだと思ってるんですね。
その決める上でその判断に迷う場面っていくつかあると思うんですけど、判断に迷った時どういうところの観点で物事を決めていくのかというところをお伺いしたいなと思っているんですが。
結構それ幅が広いご質問だと思うんですけども、何か具体的な状況とか、どういう状況で判断をしなければいけないのかみたいな例はありますか。
例えばクリエイティブの案がいくつかありますと。3案あって、AとB案どっちもいいんだけど、どっちもいいところがあってなかなかこっちに振り切れないみたいな、決めきれないみたいな場面があったとしたら、何を基準に決めたらいいのか。
例えばコンセプトがしっかりしていれば、そのコンセプトに一番近しいものを選ぶっていうジャッジができると思うんですけども、どっちも近くて判断に迷った時っていうのはどのようにされますか。
アイディアを判断するっていう時に3つ基準があるかなと思うんですけど、1つはこのアイディアってどこかで見たことあったっけっていうことで、2つ目はこのアイディアの何が革新的なのか、何が今までできなかった部分なのか、何が正しいのかっていうのを考える。
3つ目はこれってどうやったらできるのかみたいな、ちょっとビビるような、その3つを追求していく必要があるんじゃないかなと思います。そうじゃないと結局ありきたりのものになってしまうと思うんですね。
ただ、今言った3つのことはキレイごとで正直、大企業と付き合いをしてると、やっぱりその内部の状況とか、いろんな僕らが外部にいる人間が見えない状況だったりとか、あとこれが過去にできなかった理由っていうことが多々あると思うんですよね。
それで僕らも仕事をしていて、もちろん今までにできなかったこととかやってなかったことを提案して、それがポーンと通る場合もあれば、長年お付き合いをしてると、実は例えばうちのチームとも話していたんですけど、2016年に提案したアイディアがあって、それってそのときすごくいいアイディアだと思って、
ある程度クライアントの方と煮詰めたんですけども、3ヶ月ぐらいやってできないことが技術的だったりとかリソースとかいろんなことでお金とかあってできないことが判明したんですね。
それが2016年だったんですけど、7年後になって、まだアイディアとしては全然通用するし、他もあんまりできてないんですよ。
それをもう1回クライアントに持って行って、担当者も多分3週ぐらい変わっていて、全然違う人なんですけども、その担当者の人がこれって資料の日付を見て2016年に提案されたんですかみたいなことを言われて、そういえばそうでしたねっていう話があったんですけど、
デジタルガレージのクリエイティブ思考
何が言いたいかっていうと、アイディアって2つあって、1つはそのコアのコンセプトが何かっていうことと、そのアイディアがどう形になるかっていう形のところがあるじゃないですか。
だから、このコアのところがしっかりしていれば、その形は年月が経つにつれて変わっていくと思うんですけども、いつ花が芽を出すかはわからないので、ずっと持っておくのは意外と重要ですし、意外と思わぬところでチャンスがやってくると思うので、
別に同じクライアントの場合もあれば、全然違うところでもあれば、やっぱりその頭の中に引き出しとして持っていくのは重要なんじゃないかなと思います。やっぱりそのタイミングっていうのもあるので、ずっとそれを意識しながら引き出しにしまっておくのはいいのかなと思います。
ありがとうございます。
続いては、CXCセクションリレーションCRチームから夏目さんと加木和田さんに来ていただきました。このチームは何をされているところなんですか?
初めまして、クリエイティブチームの夏目と申します。私たちのチームではコスメとか美容系の商材っていうところを中心に、アドに限らずECサイトであったり、あとCRM、メールラインを使ったところとか、あと会員のプログラムっていうところを作ったりとかっていうところで、
あとSNSもですね、顧客との接点っていうところをいろんなタッチポイントで築いていて、コミュニケーション設計をしているっていうような商品ブランドとユーザーをつなぐお仕事っていうところをしています。
ちなみに今日のお悩みは何ですか?
コロナ禍にバーチャルのコスメとか試着、あとウェブ接客みたいな形でオンラインを通じて体験設計ってところが増えたなというふうに感じていまして、コロナ禍を経た後で逆にリアルでのイベントっていうところがすごく需要があるように感じています。
担当している案件で、お客さんの声として実際にサンプルを見たいっていう声であったり、あとはポップアップの試作とかですごく反響があったりっていうところがあるので、そういったオンラインとリアルっていうところをどういうふうに組み合わせて、これからお客さんとコミュニケーションを取っていったらいいのかなっていうところをウェブ3っていうところの時代も見据えて考えていけたらいいなっていうところで、ぜひ今日レイさんのコメントをいただけたらいいなというふうに思っています。
わかりました。コロナってよくも悪くも全世界の人が同時にそれも結構長い時間体験したことじゃないですか。それで構造的に根本的に変わったこともあれば意外と元に戻ったこともあると思うんですよね。
例えばコロナになったときにオンライン化が進んで、例えばコンサートみたいのが多分2020年から2021年ぐらいで結構バーチャルのコンサートでこれがエンタメの新しい姿なんじゃないかみたいなことを結構やらせたと思うんですよ。
でも今一番儲かっている事業の一つにイベントがあって、例えばアメリカだとテイラー・スウィフトがすごい社会現象になるぐらいリアルのイベントの需要が思った以上に強かったっていうのが蓋を開けてみたらあったと思うんですよね。
ただ彼女と彼女のやり方が強いのはファンとのつながりがすごく強くて、ファン同士のやりとりだったりとか、いかにブランドと顧客っていうのもあると思うんですけども、顧客同士をつなげる仕組みを考えていくのがいいんじゃないかなって今は思いました。
その顧客同士がデジタルでつながっている場合もあれば、例えばその顧客同士がリアルで集まって、そうすればブランドがその人たちのものになるじゃないですか。
そこの仕組みを作ってあげられると、コスメってことをおっしゃられていましたけども、ブランドと人だけじゃなくて人同士のつながりをリアルでもバーチャルでも作ってあげられるブランドっていうのは今後強くなるんじゃないかなと思います。
そのさっきのWeb 2.0、そして3.0、その中央集計型の分散型のコミュニケーションになった時に、ユーザー同士のつながりが今以上に大切になってくるんじゃないかなと思います。
ありがとうございます。
今聞いてただの思いつきなんですけど、例えばインスタグラムでアンバサダー的なことをコスメとかでもやってるカリスマインフルエンサーみたいな方って結構いっぱいいるじゃないですか。
いますね。
そういう方が地方の方とかにも来てイベントやったら結構ファンはもしかしたら嬉しいかもしれないですよね。
そうですよね。
すごい、こうやってこの化粧品使うと可愛くなれるんだっていうのを実際にその人に会いに行くとやってくれるとか、なんかそういうリアルの可能性ってもしかしたらそのWebも使うし、リアルでも。
全然あると思いますよ。
芸人の営業活動みたいな感じなんですけども、それのインフルエンサー版かもしれないですね。
どうですか、そんなアイディアは。
そうですね、今の話を聞いてて格差っていうところに対して地域以外にもWebリテラシーの格差だったりとか、いろんなスキルとか職業柄みたいなところは感じていたので、それ全てにおいて応用できる話かなっていうふうに思いました。
アイデアをいただきました。
はい、恐縮です。ありがとうございます。
ありがとうございます。
さて、ここまでお送りしてきましたレイナモトの世界のクリエイティブ思考。今回は僕が日本に帰国した際に参加したデジタルガレージのクリエイターの皆さんによるワークショップの全編をお届けしました。
デジタルガレージっていうとテック企業っていうイメージが強かったので、ブランドマーケティングとかそういうお仕事をされている方いるんだなぁなんてそもそも知りませんでしたし、皆さんのお悩みとても新鮮でした。
レイさん今回のワークショップいかがでしたか?
そうですね、デジタルガレージさんのやっていらっしゃることは外からも内側からも接する機会はあるんですけども、クリエイティブのチームの方たちにこういう形で話をさせていただくのって今回が初めてだったんですね。
なので全ての皆さんが、僕は初対面で具体的にどういうことをやっているかっていうのは全然その行く場まで行かないことがたくさんあったので、そういう意味ではその場での刺激っていうのがありましたし、あとやっぱりその最先端のテクノロジーを使ってどうやったら最も効果的で効率的なマーケティングになったりとかブランディングができるかっていうことを考えていらっしゃるんですけども、
その一方、やっぱりその基本的なところではその時代に流されない考え方だったりとか、時代に流されない基礎的なブランディングの仕方だったりとか、ブランドへの姿勢ですね、そういうことがすごく大事なんだなっていうのは僕がこうアドバイスする立場だったんですけども、改めて自分でもそういうことって大切なんだなっていうのは思い出させられましたね。
なんか集まってくださった皆さん、20代、30代の方が多かったんですけど、普通のビジネスマンとしてあるあるだな、クリエイターじゃなくてもあるあるだなみたいな話もありましたね。
例えば向き合う担当者といろいろお話を詰めていっても、もうちょっと偉い人にその企画を持っていったら通らなくて困ったとか、なんかリアルだなーなんて聞いていて思いました。
いや本当そうですよね、そういうのってやっぱりその企業とか組織の中で働いているのがまあ皆さん普通だと思うんですけども、そういうのって学校で教わるとかっていうことじゃないじゃないですか。
やっぱりその組織のあり方っていうのは一つ一つ違いますし、人と人とのその人間関係だったりとか、特に日本の場合上下関係っていうことがすごく強調されていると思うので、そういうのってどうしても学ぶだけじゃなかなか解決できなかったりとか、あと僕がこうアドバイスしても、いやそんなレイさん勝手にね簡単そうに言うけどもっていうところも多々あると思うんですよね。
ブランドと顧客のつながりを強化する
でもそういうのって結構リアルな課題で、やっぱりそういうことも含めながらどうやってこう上の人に持っていくかとかどうやって通していくか、やっぱりその最終的にはどう伝えるかっていうのってすごく大事で、それはその消費者にそのマーケティングとかブランディングの最終的なターゲットの人に対してどう伝えるかっていうのも大事なんですけども、
その前に自分の上司だったりとか経営者の人だったりとか経営層の人にどう伝えるかっていうその社内でのコミュニケーションっていうのもまた別の売り方だと思うんですよね。そういうのってあんまり語られないというか、なかなかそのやっぱりそこにこういないとわからない悩みっていうのもあると思うので、そういうリアルな面も今回結構聞き出せてすごく悩んでらっしゃるんだなっていうのは痛感しましたね。
だからなんかそのいただいてたそのブランドの賞味期限はっていうすごくシンプルなご質問だったんですけども、なかなか考える機会がなかったりとか意外と聞かれなかった質問だったりとか、あともっとこの今風の質問だとそのWeb3時代の顧客体験とはとかすごく今ならではのお話だったりとか、
ブランドの賞味期限って結構哲学的な話で、それは時代に限らず、時代に縛られず、やっぱりいつでもずっと課題としてあることだと思うんですよね。だからその幅が今回の複数のチームの方と向き合って、そういう普遍の課題と今ならではの課題が並行して存在して、その間を行き来しながらやっぱり打ち返していくっていうのはいつの時代でも必要なことかなとは思います。
レイさんも日常の中でそういうところを行き来しながらあれこれ考えるっていうことはありますか?
そうですね。だからそのなかなかこう長年こういうことをやっていて、いつそういう普遍のこと、時代に流されないことを意識して、いつ最先端のことだったりとか、今の時代だからやるべきこと、それはテクノロジーっていう場合もあると思いますし、
あと例えば今起こっていることに反応するとか、季節がこうだからっていうタイムリーなこともあるわけじゃないですか。だからその調整具合というか、どこまで普遍のことを意識してそこにこだわるのか。
もしくはどこまで今だからこそやらなきゃいけないことってある意味、ダイヤルで回しながら調整しながらアイディアを考えて、そして施策を作っていくっていうのが必要かなと思います。
デジタルガレージの若手の皆さんもレイさんも同じようにそういうアジャストをしながら日々のお仕事されてるっていうのはなんかすごいですね。
そうですね。だからそのWEB3時代の顧客体験とはみたいな質問をいただいたときは、さっきも言いましたけども、それってやっぱり今ならではのお話ですし、例えば一昔前10年とか20年前だとこのデジタル時代の顧客体験とはとかっていうことになったり、今後WEB3っていう定義もいろいろあるとは思うんですが、AI時代っていうことが言われるわけですし、
そうすると今までの概念が覆されたりとか、チャットGPTみたいなものが出て一気に何かが変わるんじゃないかっていうことがはっきりわかる場合もあれば、じわじわと変化してるのが何が変化してるのかがわからないんだけども、なんかじわじわと変わってるんだよねっていうことで、5年ぐらいするとこんだけ変わったんだっていう、そういう場合もあると思うんですよね。
だからその狭間を生き生きしながら、さっき言ったタイムリーなことと普遍なことを使い分けるっていうのは、こういう方法で使い分けてくださいっていうのも一言では言えないことかなとは思います。
そうですね。なんかじわじわ来るから、絶対これがこういう方向に必ずしも進むって新しいテクノロジーが入ってきた時ってわからないじゃないですか。そっちに引っ張られていきそうになるんだけど、でもどこまでそっちに行っていいのか、他のことに行ったほうがいいんじゃないかとか、アジャスティングは難しいですよね、きっとね。
なんかその普遍のことと一気に変わることの予測ってなかなかつけられなくて、でなんかここのところちょこちょこと目にするようになったのが、オンライン広告でこれAIで作った絵だなっていうのがだいぶわかるんですよ。
でもやっぱりそのAIで使った絵っていうのがバレちゃうと、特にそのブランドを気にしなきゃいけないビジネスだと信頼を損ねることになっちゃうので、結構気をつけて使わなきゃいけないと思うんですよね。それでガクッとそのコストは下がってる一方、でもそういうブランドの信頼を失っちゃうと、お金セーブしたはいいんだけど、でも実は失ってるお金もすごく多かったみたいなこともあり得るので、
その辺は結構さじ加減を気をつけなきゃいけないなと思います。
テクノロジーの活用と制御
なるほど、デジタルガレージテック企業ですから、テック企業にいるとおそらくそのテクノロジーってすごい引っ張られる要素が他の会社に勤めている人よりもあると思うんですよね。なので、よりそのメッセージはクリエイターの皆さんにとって意味のあるものかもしれないですね。
それはそうですよね。だからテクノロジーはもちろんいろんなことを便利にしてくれて、もちろん活用する必要はあるとは思うんですが、でもあまり頼りすぎちゃってもいいことではないのかなと思うので、その辺はやっぱり人間としてテクノロジーをどうやって使うのかを判断するのは非常に重要じゃないかなと思います。
そして次回はデジタルガレージのワークショップの後編をお届けします。どうぞお楽しみに。世界のクリエイティブ思考、お相手はレイナモトと竹村由紀子でした。
デジタルガレージは危険な海に最初に飛び込むファーストペンギンスピリットを創業以来大事にし続けています。
これからくるWeb3、オープンソース時代を見据えたテクノロジーで新たなビジネスを生み出す仲間を募集しています。
番組詳細欄にあるリンクよりぜひご覧ください。
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