喉を通らないってことですか?
そうそう。日本の言葉ってよく言うじゃないですか。喉を通らない。まさに。
最低にひどかった時ですね、逆に。
時はね、家にいてると気が変になりそうやったんで、
友達のアパート、マンションかな、転がり込んだんですよ。
現実から逃げたいと。
その友達のマンションにやることになったんよと、転がり込んで、
そのマンションの窓から、ちょっと神戸の方の大山が見えるわけですね。
その窓のとこに腰をかけて、朝ね、朝日が昇ってきたわ。
どうすんねん俺?とか。
寝れてないな。
寝れてないよ。朝ですよね。
どうすんねん俺?こうすんねん俺?あれあれあれ俺?
って言った時に、ふと気が付くと夕日が沈んでるんですよ。
えー?ずっとそこで?
そう。
まあね、無意識にトイレ行ったりとか何かをしてるんやろうけど。
あー、無意識かで。
記憶がないんですね。
あ、あれ夕方や。
そう。で、やっぱ食べんと死んじゃうからってね、友達も心配して、
いろいろ食べるもの、お菓子だとかパンだとか、ご飯も用意してくれたんですけどね、
一番ひどい時ね、アンパンであるじゃないですか、丸いアンパン。
あれをね、食べようとしてるんですよ。食べられないんですよ。
口に入れても、口から中にいかない。
あー、もう噛んではいるけど、飲み込めない。
飲み込めない。で、4分の1。
丸いアンパンの4分の1だけを口に入れて、無理やり喉に飲み込む。
これで一日終わり。
全然もう想像絶するとはよく言ったもんね。
本当にわかんないですね、その景色は。
そう。やっぱりね、そこになってくるんですよ、人って。
はあはあはあ。
で、お腹を減らないんですよ、それで。
だからもう、体というか脳がそうなっちゃってるんですね。
停止してますね。
でね、これは体験談として面白いからちょっと言うとくと、
最初ご飯食べれないってなりますでしょ。
ただね、次ね、末端、いわゆる手の先、指の先から痺れてくるんですよ。
え、それ別に寒くもないのに。
そうそう。
血液回ってない?
それそれ、回ってないよね。
えー。
だから、ボールペンなり鉛筆なり、書類倒産者ね、いっぱい協賛書類書かながらね。
そうでしょうね。
でね、それを書こうとしてペンを持つとね、ペンがポトト落ちるんですよ。
もう力も入らないんや。
入ってない。
でもなんとか背中を持ってこう、なんとか意識して握りしめて、
下手くそなボールペンで一生懸命書いてると。
でもね、これがしばらく続くとね、今度肘から先が痺れるんですよ。
指先まで。
どんどんもう体に近づいてくる痺れが。
そう。で一番すごい時になると肩から動かないんですよ。
えー。
だから両腕が動かない。
えー。
ストレスってやっぱ怖いなぁ。
怖い。
あの腕まで動けんのあった時に、
あ、俺このまんまやるとほんまにやばいって。
うん。
うんうん。
で怖いのは、とりあえず肩から先の手が自分が動けない、動かさない。
いやー、なんかあんまに、今最初指先って聞いて、
いやーもう今京都も寒くなってきましたけど、
僕も全く冷え性なんで、分かりますわーって言おうと思ったけど、
もうそれどころじゃないから。
そう。
なんか、見えてる、手が見えてる、けど、これが、
だいたい見えてて、普段日々ちゃんと動かせる人からしたら、
グーパーしてくださいってグーパーでできるけど、見えてんのに動かへんって、
めっちゃ怖いですね。
怖い。
うん。
でやっぱりね、最終肩から先がもう動かなくなった時に、
あ、俺このまんまやったら絶対やばいと。
うん。
でずーっとやばいやばいやばいって思いながらやってるとね、
これがまた、これ僕だけかもしれませんけど、
はい。
ある一定までいっちゃうと、フッテンですかね。
フッテン?
はい、なんか、なんかあれじゃないですか、
水をずっとやってると、100度になるたら水蒸気になっちゃう。
あーはいはいはい、フッテン。
グーッとやってると精神のフッテンが来るんですよ。
え、浄圧ってこと?
え、だから、どうしようどうしようどうしようどうしよう。
うんうん、持ちたまってる。
もうええか?ポンってなんか抜けるんですよ。
もうええかなーって。
ほう。
もうどうでもええわと。
ほう。
でそれがその、この前言ったその、死んだりするとかっていうもうどうでもええじゃなくて、
まあ、生きてても死んでても、まあどうでも大丈夫やなって思うんですよ。
どうとでもなれみたいなことですか。
あ、そうそう。
ほう。
っていうのが不思議とね、そこのフッテンまでっていうかいっちゃうと、
なんかね、妙に冷静な自分がいるんですよ。
なんか、違う領域に入ってきましたね。
あ、まさに。
ほう。
妙に冷静になって、なんとかなるかなーって。
えーちょっと、参考なるかなー。
相当じゃないですかそれ。
うん。
なんとかなるかなーみたいな感じで。
そういう時にね、いろんな噂を聞きつけて、いろんなとこからお電話が入りだしたりするんですよ。
あーもう心配のお電話それはあるでしょうよ。
それがね、心配のお電話ではないんですよ。
あれ?何のお電話ですか。
えー、利用できないかと。
はあ。
私を利用できないか、みたいなお電話が入るんですよ。
はあ。心配に見せかけた。
あ、そうそうそうそう。
だから、弱り目にたたり目。
はあ。
泣きっ面に蜂。
うわー。
みたいな感じ。
でも、自分がもう完全に落ち込んでるんで。
はい。
藁にもすがる。
うん。
っていう感じで、つまらん話にのっちゃうんですよ。
あー、まあでもそうやろうな。
冷静を保てないですよね。
で、こんな話あるけどどう?っていうときに飛びついちゃうんですよ。
うんうんうんうんうん。
結果だけ言うと、さらなる借金を増やしてしまうという。
うわー、きつー。