00:05
スピーカー 1
農学ガチ勢TTです。農学ビギナーゆとです。農家の声を聞きたい。農と食のラボラジオを始めます。お願いします。お願いします。
ゲスト回! 前回前々回と、ちょっとお米っぽい話をしてきましたので、
スピーカー 1
ゲスト回! 前回前々回と、ちょっとお米っぽい話をしてきましたので、
あきたこまちR。お米農家といえばこの方ということで、ゲストに来ていただいております。それでは自己紹介よろしくお願いします。お願いします。
どうも毎度さん、石川県の変な米農家青いTシャツ竹本です。お願いします。お願いします。どうも毎度さん聞くとちょっと安心してますね。
安心感が。はい。実は竹本さんは2回目のゲストということで、1回目は2022年の8月ぐらいだったかな。
1年ちょい前。お米の値段はどうやって決まるのっていうタイトルのところで、あの回すごいですよ。農食ラジオで一番再生されてる回ですよ。
スピーカー 2
マジで? なぜ?
スピーカー 1
ちょっとうちの配信にそのリスナーをくれるという。そうですね。最後告知してください。
はい、ということで竹本さんは今告知ということで、青いTシャツ24時という番組をやりつつ、本業では米農家を石川県でやられているということでよろしいでしょうか。
スピーカー 2
よろしいでしょうか。よろしいでございます。尋問みたいな。
スピーカー 1
今日ちょっと聞きたかったことがありまして、前回、前々回とお米の新品種秋田小町Rの話をして、カドミウムの話をして、その対策をいろいろ対策方法があるっていうところだったんですけど、
ちょっと一旦その個別の事案は置いておいて、ちょっとどうなんだ、不思議というか、興味を持ったことがありまして、
どうなんだ? この国の目線とか、で今回はカドミウムですけど、農家にこうしてほしいっていう系の政策よくあるじゃないですか。
スピーカー 2
はいはいはい。ありますね。よくあるんだ。
スピーカー 1
でこれが分かりやすいのが、例えばもっと量をとってくださいとか、そういうのなら分かりやすいんですけど、
スピーカー 2
例えばこのカドミウムもそうだし、もっとサステナブルにやってくださいとか。めっちゃ曖昧じゃん。
そう。農家の見入りに直接関係なさそうなことで、どうなんだろう、どうやって普及してんだろうっていうのがありまして、
スピーカー 1
実際今石川県とかあるいは国から米農家竹本さん含め、近隣の米農家さん含め、
何かそういうリクエスト、こういう品種作れとか、こういう裁判法をしてくれとか、そういうのって今あるんですか。
スピーカー 2
それぞれの段階であって、国からはミドルの食料システム戦略っていうものが発表されて、
みんなサステナブルな農業やろうぜっていうような方針が立てられておるし、
県は県でいろんな政策を立てとるっていう感じだけど、
それぞれ。
そう。例えばミドル戦略で言ったら、国はビジョンを掲げるけど、県だったり市町だったり農家はポカーンだったりするよね。
スピーカー 1
それがね、想像できるんですよね。ちょっと僕も農家だったら、人事感あるかもしれないなと思って。
スピーカー 2
実際ね、そういう農業に取り組んでる人たちにとっては、これを待ってたみたいな話はあるんやけど、
それって農家のマジョリティではないし、政策としてすごく間違ってるって話ではないんやけども、
それって僕ら関係ある?みたいな話もややあったりして。
課題としてはね、いろいろ考えなきゃいけないことあって、CO2の削減だったりとか、そういう課題感はそうだねって話なんやけども、
ちょっと絵に描いた餅っぽい感じがあって、実際どうすんのっていうのが全然広まってないって感じがあるね。
スピーカー 1
あーなるほどな。今、逆にトントン拍子に進むとしたら、国のビジョンと農家の思想がマッチして、
しかもそれがマジョリティだったらどんどん進むけども、そこにギャップがあるとまず一つ目の壁なのか、大きな壁なのかって感じなんですね。
スピーカー 2
そうそうそうそう。で、国に比べると県の方が割と農家の声が拾いやすいし、農家にも声届きやすいっていうようなところがあるんやけども、
県で言ったら、僕らで言ったら石川県の思想と言ったらいいんか、県が掲げるビジョンっていうところが届いてくるんやけども、
それって結構ね、県のご都合っていうのがありまして、例えば石川県のお米の品種やと100万石っていう品種があって、
100万はひらがなで、100万穀が穀物の穀っていう難しい感じ、 石じゃないっすね。
石じゃなくて、そうそうそう。 100万穀。
うん、っていうそういう品種があったりするんやけども、これは石川県内でしか作ることができないっていう品種。
スピーカー 1
あーなるほど。
スピーカー 2
うん。で、県は頑張ってJA全農と一緒に100万穀を作る農家を増やそうっていうようなことをやってるけど、
なるほど。
石川県で作れる量って日本全国から言うと大したことなくて、100万穀をみんなで食べようって言われてもそんなにお米ないし、
そんな作れない。
そうそう。で、いざ国としてイスしようっていう話になるけども、石川県は100万穀を言うし、福井県は市穂丸を言うし、富山県は福福を言うし、
新潟は新之助を言うっていうところになってくると、それぞれ集めてブレンドしたらなんか変なことになっちゃうし。
ブレンドコーヒーみたいな。
そうそうそう。っていう話はし、なんか国は輸出頑張れって言ってるけど、100万穀輸出しづらいやんみたいな、そういうミスマッチはあったりするね。
スピーカー 1
なるほどな、県のご都合ですね。
スピーカー 2
で、100万穀がどれぐらい人気があるかっていうのを、市穂丸と夫婦と横並びにしながら、100万穀の方が人気があるなーみたいな、そういうのを県庁の人たちはにっこりするとか。
なるほどなー、めちゃくちゃPRする側バイアスみたいなのが入ってると思っていて、やっぱり品種を作った人としてはみんなに作ってほしいっていうのもあるし、本人だけじゃなくて、県の農業試験場の偉い人とか、その関係者とかもやっぱり作ってもらった方がPR、うちの農業試験場頑張ってますっていうPRにもなるし。
スピーカー 1
たとえばコシヒカリを作ってもらっても、たぶんコシヒカリ作った人なんてね、まだ生きてるのかどうなのかわかんないぐらいの。
スピーカー 2
いやー、もう生きてらんね。
スピーカー 1
そう、だからコシヒカリを作っても、もはや現代では誰の名誉にもならないんで、それならうちの県が作った100万穀ってなるのは、作ってる人目線、そのなんでしょうね、自治体目線と言いますか、わかるなーと思うんですけど。
スピーカー 2
気持ちはわかるけどねー。
スピーカー 1
さっきの国の緑の食糧戦略も目的がサステナビリティみたいな、で今の県の話だと、県のパフォーマンスというか、その存在感というかを示すための一つでもあるし、いずれにせよ、これで米農家の竹本さんが助かりますとか潤いますとか、そういったものではないですよね。
スピーカー 2
そうそうそうそう。そして今結構問題になっているところで言うと、転作、原炭というところがすごく歪な構造になっているんだってね。
スピーカー 1
あのー、田んぼをやめて麦だの、豆だの作りましょうっていうやつですね。
スピーカー 2
そうそうそう。いわゆる原炭政策っていう表現をするんやけども、減らすに、反対?
ソリ町たかしのソリって。
で、お米の面積を減らしましょうっていうのが、これは昭和40年代から始まった政策ねんけど、もともと戦後でお米が足らん、食料が足らんっていうような時代があって、
これは米バンバン作らんとダメやぞということで、生産技術を上げたりとか、あとは寒宅地を埋め立てて田んぼにしたりとか、そういう土木工事をして田んぼを増やすっていうようなことをしてやってんけど、そのおかげでお米が余るようになって。
増やしすぎ。
余ってくると、これはお前ら作るなというのを、お前ら作るなだけじゃちょっと強引すぎるんで、みんなで協力しながらいる分だけ作りましょうよっていうのが始まったのが原炭政策ってやつなんやけどね。
スピーカー 1
なるほどですね。
スピーカー 2
で、これってほぼ全国横並びで全国で30%原炭しましょうとか、そういうので最初始まってんけど、これってお米が作りやすいところとか、そういう配慮もあんまりなく全国横並びでっていう。
一律。
っていう感じでやるし、米適地でやるところだったり、表現を変えてしまうとお米以外何作ってもなんかうまくいかんぞっていうところもそれを守らなきゃいけない。
ただ減らすだけになっちゃいますね。
そうそうそう。っていうような感じになってくると、ちょっとなんかこう適地適作っていう観点からすると、ちょっとこの政策あんまりじゃないみたいな、そういう時代が何年か何十年かあってんでね。
適材適所的な。
で、その原炭政策っていうのが、これあんまりだと。俺たちは米が作りたいんだと。って言って、その原炭政策を無視して全部お米作ったりとか、そういう人たちもおったりして、それまた不満が出るわけね。
俺ら守っとるのにあいつら守ってない。ズッチーじゃんみたいなそんな話が出てしまって。
で、そういうなんかいびつな構造が何十年かあってんけども、最近だいぶ仕様面が変わってきて、いつまでも国がコントロールすべきじゃないやろうと。
ちゃんと国の介入をしないことで市場が働いて、米が余りすぎとったら値段がどんどん下がってくるし、これならお米以外作った方が割に合うやんって言って、別の作物に自然と移り変わる。
そういうのが本来あるべき姿じゃないかっていうのが、国の方針に今なってきとって。
で、国としては原炭政策っていうのがなくなったよね。名目上は。
ねんけど、原炭政策がなくなるためのプロセスの途中で、言い方を変えとってんてね。最初原炭っていう言い方しとってんけども、途中で米の生産目標っていうのに表現を変えてる。
プラスな言い方。
今までは3割作るなっていう話だったけど、そこから7割ぐらい作りましょうっていう表現になって。
やっとることは一緒ねんけど。
で、その生産数量目標っていうのを、これも国が発表するのはやめようと。これが、要は原炭と一緒やし、これはもうやめちゃおうと。
っていうのが国の大方針としてあって、それもなくなったんですよ。
これがここ数年の話じゃない?
めちゃめちゃ最近の話。
スピーカー 1
ここ4,5年ぐらいの話。
意外意外。もっと前からあると思いました。
スピーカー 2
そうそうそうそう。っていう話ねんけども、国としてはそういう感じで徐々に市場のメカニズムで働くようになってほしいって思ったけども、
片や剣になると考えが違って、これは完全に野放しにすると現場パニックになるぞと。
原炭廃止されたし、じゃあ俺ら100%お米作っても大丈夫なんやなっていう勘違いをされると、
価格が暴落して、暴落したら辞める人がいっぱいになってきて、その辞めた農地を誰がするんだみたいな話になってくるから、
県としては何というか難着陸させたいっていうところがあって、
スピーカー 2
県としては何というか難着陸させたいっていうところがあって、
ちょうどいいとこに。
全都道府県か分からないんだけど、多くの都道府県が生産数量目標に近いような目安の数値っていうものを立てて、
うちの県はこの量を守りましょうという政策を立ててるんでね。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
ってことは国としては原炭なしよっていう話になったけど、県レベルで言ったら原炭復活みたいな感じになってしまう。
管轄が変わっただけみたいな。
で、これも全国、全都道府県か分からないけども、石川県の場合やったら各市町に活性化協議会っていう組織が新たに作られて、
活性化協議会は市町とJAと生産者で組織される団体で、
その団体何するかって言ったら県の目標数量が適正に守られてるか管理するという。
スピーカー 1
おーいい。
スピーカー 2
っていうのが完全に原炭復活してしまうみたいな。
そういう構造になってしまったんでね。
スピーカー 1
いや今途中までめっちゃ感動しながら、なるほどなーと思って。
最初は国が命令して全然この市民というか農民に寄る人ってないじゃないかみたいにちょっと心の中で思ってたんですけど、
それをもうあなたたちが判断してくださいと。
スピーカー 2
そうそうそう。
スピーカー 1
今時の任せるマネジメントみたいな感じかなと思ったら、中間管理職みたいな。
スピーカー 2
もっと近めのところでしっかり管理。
そうそうそう。
スピーカー 1
県がとは言ってもねーみたいな。
なるほどなー。でもなんかもう今のところまだあれですよね。
農民というか農家が納得するような形態で広まってるっていうのはないですね。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
スピーカー 1
あれはどうなんですかそのお金で解決みたいな。
お金で解決。
例えば米農家を今年米作るの辞めた人にはいくらあげますとか。
さっきの緑の食料のやつだって言ったら今有機農業をね。
スピーカー 2
これ作ったらいくらとかこういう手法やったらどうのみたいな。
スピーカー 1
そうそうそう。
そういうのはどうなんですか。
スピーカー 2
そういうのは施策として提言はされてるけれども、なんというかそっちに切り替えたらめちゃくちゃメリットあるなっていうことでもなく。
ほどではない。
カドミウム問題と県の主導
スピーカー 2
うちはまあ例えばうちは有機な作り方しても収量そんなに落ちんからもしかしたらうちはお得かもなとかそういう得意な例にとってはいいけど。
補助金つけてさあこっちに来なさいと言ってるけどもこれは旨味がすごいぞっていうほどではないっていう感じですね。
スピーカー 1
なるほど。しかも多分単発ですよねこれもらえるとしても。
そうそうそうそう。
しかもなんだあの何落としたんだっけ忘れちゃった。
しかも。
そうなんですよなんか結構ねその補助金という言葉は農家のX状でいこういろいろ見たりするところだったので。
まあその個別の中身はわかんないでしょうけどね。
その国が農家を動かすためのなんか一つのツールとしてお金はあるんでしょうけど。
それがもう主流ではないということですね。
スピーカー 2
そうだよね。
スピーカー 1
なるほどなあ。
それででもなんかめちゃくちゃ難しくないですかその国が。
それこそあれかちょっと戻りますけど前回配信した秋田小町Rを作ってくださいっていうのもきっと難しいでしょうし。
スピーカー 2
難しいと思うねあれね。
スピーカー 1
あれどうですか竹本さん的に技術とかを置いておいて普及のなんかハードルみたいなのって感じますか。
スピーカー 2
普及のハードルで言うとまず県の判断っていうのがすごいなと思っとって。
県として省令品種に入れますよぐらいはまあ普通にある話だけども。
省令。
けど秋田小町を秋田小町Rに全面移行するよっていうのって結構な力技で。
割となんかそこに移り変わるまでも時間も短いし。
批評家がこれはゴミ過ぎだろって言ったらみんな確かになって思っちゃうようなそういう感じなんですね。
ねんけど多分そうなるにはいろいろ事情があったんやろうなっていうようなところがあって。
結局こう普通の秋田小町を無印とすると無印とRのダブルスタンダードで言ったら
無印があるんやったらRにせんくてもいいよなって言って無印を買う人が増えると。
自分としてはRを普及させたいのにお客さんは無印を優遇するってなってくると農家はじゃあ無印作るわって話になる。
確かに。
そしたら本当は農家のことを思って作ったはずのRが支持されないっていうのが本末転倒やし全面移行にしようっていうそういう思惑があったのか。
あるいは地域格差みたいな。
秋田の中で。
秋田の中でもカドミウムが出やすいところ出にくいところって多分差があると思っとって。
もともとカドミウムが出やすいところって霊宮されているような地域で作りにくいとかそういうところがあるところをさらにダブルスタンダードにするとその格差を明確化するだけじゃないか。
スピーカー 1
あなたのとこはR作っといてねみたいな。
スピーカー 2
売れるか知らんけどねみたいな。
ここが出るのねみたいなことわかっちゃうみたいな話なんで。
確かに。
っていうところなんでかなりの永断で県は強引だと思われるけどここは行こうという意思の高さみたいな。
覚悟というか。
そういう感じたところやね。
スピーカー 1
今もう超勉強になりましたよね。
スピーカー 2
まずこの全面転換って農家に旨味があるならみんな買えると思ったんですよね。
スピーカー 1
例えば収量が10%上がります。味とか作り方は北小町と全く一緒ですみたいなのだったらみんな喜んで作るかなと思ったんですけど見た目姿形収量一緒です。
カドミウム吸いにくいですってなった時に人によってはカドミウムそんな知らんみたいな人も出てくるので。
スピーカー 2
おると思うね。
スピーカー 1
さらにその中にはやっぱり変化を嫌う人とかっていうのもいるでしょうから。
だから竹本さんが今説明してくれるまではじゃあそういう地域にだけ入れればいいと思ってたんですけど確かになんかもうそれは印つけちゃうというか。
スピーカー 2
タグ付けみたいな。
Rがカドミウムマークみたいになっちゃう。
スピーカー 1
実際の米にはねそれがないような品種だから。
あれだけどもなんかそう変な偏見差別を助長するかもしれないなっていう。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
うわぁなるほどなぁ。
スピーカー 2
で結局ねこう放射線育種米っていうのがどれだけ安全だっていうことが理解されても放射線育種米とそうじゃない。
並べられたら。
スピーカー 1
同じ品種やったらまぁこっち買っとくかみたいな無印買うわっていう話になっちゃうよね。
で上手いだったらまだね。
スピーカー 2
上手い方を選ぶかもしれんけど。
なんとなく嫌だみたいなのもありますもんね。
多分アンケートとか取ったらそういう結果にはならなくてカドミウムの吸収が少ないとかって言ったらこれは素晴らしいとかそういうような答えになるんやけども。
実際に売ってみると。
スーパーにその2種類を並べたらみんなどっちかを買っていったら無印の方買っちゃうみたいな。
スピーカー 1
そういう現象があるような気がするね。
スピーカー 2
どうなんすかブランド名は秋田こまちのままなんすかね。
Rは。
Rどうするんやろね。
しゃべったね。
スピーカー 1
しゃべったよね。
中干しの問題と普及の難しさ
スピーカー 1
あの筆みたいな文字でRはおかしいだろとか。
スピーカー 2
そうやね。
スピーカー 1
作ってる人からしては大事な問題ですけど東京で食べてる人からしたらカドミウムがどうなんてことを知らない人がね多分東京1000万人のうち950万人くらいだろう知らないと思うんで。
だったら秋田こまちのままで売った方がいいよなとか。
あれ別に品種名を書かなきゃいけないわけじゃないですもんね。
スピーカー 2
そうそうそう。
パッケージは確かに。
スピーカー 1
でもあれですね今その奨励品種ではないですけど今回は完全転換なんで。
最初の方はね県が品種作りました皆さん作ってくださいっていうのはこうご自慢の品種で自信があるとか。
さっきプライドみたいな話もありましたけどこれは確実にプライドの話ではないですもんね秋田こまちが。
スピーカー 2
そうそうそう違うんやってね。
トータル秋田を守るというかこれがプラスだろうっていうハーモニーですねきっと。
スピーカー 1
誰も損させないっていう。
スピーカー 2
そうそうそう。
だいぶ難しいと思うね。
スピーカー 1
ちなみに品種を広めるのと。
品種を広める。
秋田こまちで言うと秋田こまちRを広めるのと百度であったりを広めるのと。
これはお金かかるじゃないですか土持ってくるのに。
あとはお金はかからないんだけど中干しっていうプロセスがあるじゃないですか。
詳しく知らないですけどちなみに中干しって何のためにするんですか。
スピーカー 2
中干しは根に酸素を与えるっていうこととあとは酸素。
分欠って言うんやけど成長の過程で横に枝分かれをしていくんやってねイネは。
スピーカー 1
そうですね種もみ一本なのに茎がいっぱいあるみたいな見た目ですよね。
スピーカー 2
茎多ければ多いほど良さそうな印象を持つけども多すぎると多すぎるで
実が付くときに栄養が分散してそんなにおいしくなくなるとかそういうのがあったりするし
その分欠っていうのが増えすぎないように中干しをしてあげると分欠が止まるんやってね。
なるほどですね。
分欠を抑えるっていうことと根を発育させるためっていう2つの機能があるって感じかな。
スピーカー 1
ありがとうございます今ちゃんと知れてる。
カドミウムも中干しをすると特定の時期については中干しするとその瞬間カドミウム。
スピーカー 2
上手く中干しすると。
スピーカー 1
逆に下手に中干しすると身にカドミウムいっちゃうよねとか。
なので品種を広めるあとはそのお金をかけて土壌改良するとかあとはこの中干しの仕方を普及する普及するっていうのはこれそれぞれ
どれが逆度が難しいのかなんですけどこの中干しのやり方を普及するってのは結構難しいですかね。
スピーカー 2
えっとねその考えを普及させるのってそんなに難しくないんやけど。
そうなんですね。
だけど現場に行くとそうでもなかったりして田んぼの事情っていうのがあるんでね。
例えば田んぼに水が来づらいところ。
例えば海に近い下の方になればなるほど山から水が来るけど他の人がだんだん水使うからどんどんどんどん水が細くなっていって。
自分の田んぼには水を当てたいけど来る水が少ないから要は蛇口を満開にしてるけどもうちょろちょろしか出ないみたいな。
そういう状態になったりするんでね。だし干したくないんだけどどんどん干せていくみたいな。
スピーカー 1
なるほど。天気とかでもありますよね雨がないとかね。
スピーカー 2
そういうところがあったりするし思いとしてはこの時期乾かしたくないけど乾いちゃうとか。
っていうのはどうしても出ちゃうっていうところがあるんでね。
スピーカー 1
なるほどな。僕が普及したい人の立場だとして中干しのやり方を。
お金払うっていうのはさっき話しましたけど。
例えばちゃんとやってるか見に行くみたいな指導員みたいな人が。
やってなかったら何か注意したりとか罰金とか。罰金なんてちょっとあれですけど。
でも注意してもしょうがないっていう人も出てくるわけですよね。
スピーカー 2
そうそうそう。乾かしたくないけども乾いちゃうとか。
今は水いっぱいあるけども刈り取りまでに水が持たないとかっていう。
そういう条件とかもあったりして。今乾かしてくださいって言われても
うち乾かしたら稲刈りの前に稲枯れちゃうよみたいな。
そういうのって結構あるけどね。乾かしたいのに全然乾かない田んぼ。
水当てたいのにすぐ干からびちゃう田んぼ。それぞれあったりするんで。
なので考えとしては共感できるけど実践できないみたいな。
そういうのはあったりするんでね。
スピーカー 1
なるほどですね。だからそれはもうやっぱり最初の国のビジョンがあって
確率的にっていうのが難しいっていう話にまた戻ってくるっていう。
スピーカー 2
そうそうそう。
農業と温室効果ガス
スピーカー 2
感じですね。
スピーカー 1
もう一個中干しでちょっと気になってるのが
すごい矛盾してることが、矛盾っていうか相反してることがあって
カドミウムは中干しをしない。できるだけ期間を短い方がいいですと。
カドミウムの吸収というか稲穂への移動が抑えられますと。
スピーカー 2
カドミウムだけの観点というか。
スピーカー 1
そう。それを見ると中干しはしない方がいいんだなって思うんですけど
この間農業ウィーク行ったら地球温暖化防止のために中干ししましょうっていうのがあったんですよね。
スピーカー 2
温暖化対策。
いつもより1週間長くしましょうみたいな。
スピーカー 1
土からも温室効果ガスが出るという絡みで、またいつか話すかもしれないけど
そうするとある観点では中干しした方がいい、ある観点では中干ししない方がいいみたいな。
スピーカー 2
僕が農家だったら頭抱えるなと思って。
スピーカー 1
しかもどっちも美味しくなるとか売れるとか量が取れるっていうベクトルの話じゃないから。
サステナブルとか金属がどうとか言われると難しいなと思って。
これはもう絶対にコントロールできないなって思いましたね今話聞いて。
スピーカー 2
温室効果ガスの話は結構ね、農家の理解めちゃくちゃ悪くって。
それはね、なんていうか若干天の弱な観点もあったりするんやけども、
農業っていうのはイネが呼吸をしてくれる、
光合成することでCO2を吸収して成長してくれたりするっていうような、
そういう側面を無視してお前らも温室効果ガス出してんじゃねえかって言ってるけども、
農業が出してる温室効果ガスよりも車作ってる方が出てんじゃねえかとかっていうことを言い出すと、
地球全体からするとめくそはなくそな話なんやけども、
農家としてはまだ納得感がないみたいな、そういうのはあったりするね。
スピーカー 1
確かにグラフで見るとね、農水省のホームページとかにある、
農業が出す温室効果ガスは何パーか忘れましたけど、こんぐらいで、
みたいに見るとおーっと思うんですけど、いざ畑に行って田んぼに行って、
あの緑を見るとまさかここから地球温暖化につながるようなガスが出てるとは、
まあにわかに信じがたいというか、むしろなんか農業イコールエコみたいなとか、
農業イコール自然も引いてはサステナブルみたいに思ってやってる人もね、
感じてやってる人もたくさんいると思うんでね。
いや面白いですね。ユトさんなんかありますか?
スピーカー 2
なんかありますか?
スピーカー 1
いつも僕ねフリが雑なんですよ。
スピーカー 2
いやいやいや勉強になってますよ。
秋田小町R前回話してて、そういえばなーと思ったのが、
有機栽培とか秋田でやってる人とかは秋田小町Rになったらなんか嫌がるのかなとか、
あとはめっちゃ輸出を頑張ろうとしてんのかなとか、
その辺どうなんだろうなーとぼんやり思いながら聞いてました。
そうだね。まあ放射線育種っていう技術に対してある程度の嫌悪感を持ってそうな感じはあるよね。
なんというかイデオロギーとして。
農家のジレンマ
スピーカー 1
有機の在来種じゃなくて固定種がいいみたいな世界の人もいますからね。
そうそうそうそう。
スピーカー 2
昔ながらの品種がいいんだって。
そこはもう思想の話なんで、もう放射線育種前は作りたくないけど秋田小町作りたいっていう、
そういう理論は成り立たないっていう風にちょっと強引に行くしかないんやろうね、その点で言ったら。
秋田小町以外にも美味しい品種はたくさんあるし。
秋田小町作るんだったらRってなるんですかね、きっと。
秋田県のお米はすべて秋田小町Rにしなさいってなると、これはなんか本当に強引だなって話になるけど。
なるほど。じゃあ違う品種になるのか、きっと。
まあ気にする方は。
もう一つないだっけ。
輸出を意識しての施策でもあるのかなみたいな。
輸出を意識はおそらくやけどしてると思うね。
今日本の基準と世界の基準、世界各国の基準っていうのが結構差があったりするんで、
そこはまだハードルはあるけども、やっぱり日本全体で言ったら人口は減ってくし、
食も多様化してくから、やっぱり日本国内での消費拡大っていうのは難しいし、
かたや世界で言ったらさらに人口爆発とかっていうのもあって、
穀物が足りないっていうようなそういう状況になるんで、
ビジネスチャンスとして見とるやろうね。
狙ってはきっといるんですよね。
スピーカー 1
お米もなんか輸出増えてるらしいですね、今。円安もあってか。
スピーカー 2
そうだよね、お米の輸出。
でもこれなかなか、現実はまだまだ難しいなとは思うね。
やっぱりこのジャポニカ品種でおいしく炊飯して食べるっていう文化が少ないんで、
海外に行ってる日本人の人とか、日本ルーツの人とかには受けがいいんやけど、
その他にやろうと思ったら炊き方も含めて文化として根付かないと普及しないっていうところがあるね。
YouTubeでライスペクトと調べてもらえれば一連の難しさがよくわかる。
お米の輸出と文化
スピーカー 2
なるほど、ライスペクトプロジェクト。
スピーカー 1
そろそろいい時間になってきましたけどね、今回も大変勉強になりました。
本当はね、またいつかゲストでお話してもらいたくて、
今日話せなかったこともいろいろあるんで。
スピーカー 2
いろいろな温めてるものが。
温めてるものが。
スピーカー 1
そうですね、またちょっとよろしくお願いします。
スピーカー 2
またぜひ呼んでください。
スピーカー 1
今感覚としては、クソ贅沢なアフタートークやってる気分でした。
秋田こまちあるの。
スピーカー 2
秋田こまちあるの。
スピーカー 1
ちゃんと贅沢なアフタートークでした。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
じゃあこれはメンバーシップ限定で、あ、違う。
スピーカー 2
これはみんなに聞いてほしいです。
スピーカー 1
改めまして、石川県の変な米農家竹本さんでした。
スピーカー 2
はい、ありがとうございました。
スピーカー 1
ちなみに人に変な米農家って言われるのはちょっと違いますか?
スピーカー 2
いやいや、大丈夫大丈夫。
全然知らない人に、いやいや変な米農家って言われるとちょっと傷つくかもしれない。
スピーカー 1
じゃあ最後竹本さんからお知らせがあればぜひお願いします。
スピーカー 2
お知らせなどなど。
青いTシャツ24時っていうポッドキャスト番組をやってるので、不定期配信ですけども聞いていただきたいのと、
あとはね、僕本を出してて、農家の事業生計シリーズ第2弾がこの秋、11月に発売されるので、
これはね、ぜひ農家の人にも手に取ってもらいたいし、農家ってどんな属性の人なんだっていうふうに興味がある人なんかも見たら、
農家ってこんな癖があるのかみたいなのが感じ取れるものだと思うので、ぜひ手に取っていただきたいと思います。
全国の書店に展開されますので。
スピーカー 1
素晴らしい。ありがとうございます。
なんかこれから農業を始めるっていう人もね、誰かの第三者継承っていうのも竹本さんの番組で聞いたので。
スピーカー 2
そうそう、なんかゼロから田んぼだったり、設備を揃えようっていうよりも、
わっしゃもう年だし、けど息子はつがんと言っとるしなというような、そういう人の胃抜きで入ると設備ももう揃ってるみたいな。
そういう世界があるのではないかという仮説を立ててるので。
スピーカー 1
そういう見方の方もいいかなとオススメかなと勝手に思ってます。
ということで、まとめられませんが、まとめると、なかなか国とか県の思惑を全員に納得してもらって、
高度まで移っているのは難しいということですよね。
僕は金で解決できると勝手に思ってたんですけど、そうでもない。
スピーカー 2
そうでもないね。
スピーカー 1
毎年1億円もらえるとかならね、動くんでしょうけど。
スピーカー 2
どこから。
スピーカー 1
はい、じゃあ改めまして、青いTシャツ24時、竹本農場の竹本さんにゲストにお越しいただきました。
それではありがとうございました。
スピーカー 2
ありがとうございました。
スピーカー 1
さようなら。
スピーカー 2
さようなら。
さようなら。