西日本新聞のこども記者やその卒業生などがトークを繰り広げるポッドキャストです。こども記者とは、毎年8月から1年間の任期で活動する公募の小学4~中学3年生の子どもたち。年間を通して各地に取材に出向き、記事を書き、その成果を朝刊「こどもタイムズ」面に掲載しています。活動は2010年に始まり、卒業生は2024年時点で800人を超えました。
今回も前回に引き続きテーマは「進路」。大学2年生と高校2年生のこども記者卒業生の2人が高校の履修科目の選び方、大学の寮での留学生との共同生活、将来へのイメージなどを語ります。
◆出演:中野慧(こどもタイムズ編集部記者)、みかん(第4期こども記者)、りんご(第11期こども記者) /音声編集:中富一史(販売部)/映像編集:井上知哉(ビジネス開発部)
◆収録日:2024年12月21日
◆X公式アカウント:「#西ポキャ」をつけて投稿お願いします。
サマリー
西日本新聞こども記者の卒業生が進路選択についての経験や考えを共有しています。彼らは夢を見つける努力や、複数の選択肢を持つことの重要性、さらには留学体験を通じて学んだ価値観の違いについて話しています。このエピソードでは、子ども記者制度を通じて得た経験や将来の目標について語られています。特に、SDGsやフェアトレード、マスメディアの重要性が強調され、未来に向けた挑戦の大切さが伝えられています。
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西日本新聞Podcast
西日本新聞こども記者Podcast
この番組は、西日本新聞の子ども記者や、その卒業生が中心になってトークを繰り広げるPodcastです。
子ども記者とは、毎年8月から1年間の任期で活動する、高校の小学4年生から中学3年生の子どもたち、現在は15期74人が元気に活動中です。
子ども記者は、年間を通して各地に取材に出向き、記事を書いて長官の子どもタイムズ名にその成果を掲載しています。
活動は今年で15年になり、卒業生は計837人になります。
こんにちは、西日本新聞こどもタイムズ編集部の中野圭衣です。
進路選択の理由
さて、今回も進路わたしの場合その2と題しまして、子ども記者卒業生の2人に進路をテーマにお話を聞いていきます。
ニックネームで自己紹介をお願いします。
はい、私は第4期子ども記者のみかんです。
小学4年生から5年生にかけて子ども記者をしていました。
現在は福岡県内の大学2年生です。
はい、こんにちは、第10期子ども記者のりんごです。
私は小学6年生から中学2年生にかけて子ども記者をしていました。
今は蘇我県内の公立高校に通う高校2年生です。
はい、早速ですが2人が今の学校を選んで入学した理由を聞いてみたいと思うんですが、りんごさんはどうでしょう。
はい、私は今の高校の父節中学校に通っていて、内部進学が可能だったので今の高校に入学しました。
みかんさんはいかがですか。
はい、私はもともと国語の先生と新聞記者の両方に興味があり、大学受験までに一つに絞れなかったので、
両方の夢を叶えられる今の大学に入学しました。
なるほど、ありがとうございます。
後輩の子ども記者たちに先輩たちに進路について聞きたいことがありますか、というふうに募ったところ、こんな質問がありました。
将来の夢が決まらないので、どの高校に行ったらいいのか、自分に合った高校はどうやって選ぶのかわからないというものなんですが、りんごさんはこれについてどう思いますか。
私は将来の夢が決まらないと嘆いているだけではなく、将来の夢を見つける努力をするべきではないかと思います。
考えることから逃げていても、いつか決めなければいけない時は来ます。
だから具体的でなくてもいいから、イメージを膨らませておくことが大切だと思います。
例えば国際関係の仕事に就きたいとか、それだけでも進路を決めるときに役に立つと思います。
なるほど。みかんさんはどうですか。
はい、私はできるだけ可能性を広げることが大切じゃないかと思います。
中学生や高校生のうちは夢が見つからなかったり、一つに絞れなかったりする人が多いと思います。
進学した後に、この学校じゃ夢を叶えられないとなってしまわないように、将来について様々な選択肢を得られる学校を選ぶのが良いと思います。
良い選び方だなと私も思います。
これは小学5年生の後輩子供記者からの質問です。
検定の役立ち方
受験で検定は役に立ちましたか?どんな検定資格を持っていますか?というところなんですが、りんごさんはどうでしょう。
はい、私は中学校入試までに漢字検定3級を取得しました。
そして中学校、高校でもいくつか検定を受けて、今は漢字検定順2級、英語検定2級の資格を取得しています。
そして大学には指定校推薦で行きたいと思っているので、新しい資格の取得も目指しています。
大学受験では一般入試でも英検難級を持っていたら共通テスト何割換算など、そういう学校もあるので役に立つと思います。
みかんさんはいかがですか?
はい、私は中学卒業までに漢字検定と数学検定、英語検定、それから語彙力・読解力検定を受験しました。
小学生の時はテスト期間がなくて、何かに向かって勉強する経験がありませんでした。
しかし、検定に向けて集中して勉強したことは、受験勉強の集中力に生かせたと思います。
いつもの家や学校を出て、試験会場で受験するといった経験も緊張になれるという面では、高校受験や大学受験にとても役立ったと思います。
なるほど、検定はそんなところにも役に立つんですね。持っているといいことはいっぱいありそうですね。
二人は留学にも縁があるようなんですけど、ちょっと聞いていきたいと思うんですが、みかんさんはどんな留学とのご縁があるんでしょうか?
はい、私の大学には寮があって、私は現在日本人学生3人と留学生1人で住んでいます。私の部屋には韓国人の留学生がいます。
寮では留学生と一緒に流しそうめんをしたり、留学生の母国の料理を作ったりと国際的な交流がたくさんできます。
その中で自分に新たな価値観が生まれるのを実感しています。
新たな価値観っていうと、いろいろあると思うんですけど、習慣が違うと受け入れるのに時間がかかることとかトラブルなんかもあると思うんですけど、どうでしょうか?
はい、実際に出身国が違うだけでトラブルが発生することは多くあります。
私は去年韓国人の留学生と暮らしていたのですが、韓国人は朝にお風呂に入ることが多くて、一方で日本人学生3人は夜に入るので、そこで生活習慣が違ってトラブルになったことがありました。
また日本人同士でも習慣が異なることは多々あります。
例えば部屋の汚さはどこまで許せるかなど。
個人差が大きいですね。
そうですね。人によってだいぶ違うので、そこで価値観が違うと言ってお互いに不満に思って終わるのではなくて、どうしたらみんなが気持ちよく暮らせるのかを考えて、さまざまなルールを決めたり解決策を考えたりするのがとてもいいんじゃないかなと思っています。
なるほど。国際的な寮に住む良い学びの点になりますね。
私も夫がネパール人なんですけど、食事の仕方とか、お茶の飲み方とか、お風呂とか歯磨きのタイミングとか、いちいち最初は気になっていましたけど、話し合うよりも私は受け入れて妥協するみたいな、そんなところも留学生の皆さんとの生活ではあるのかなと思ったり、お互いにですね、思いました。
りんごさんは夏にアメリカのロサンゼルスとネブラスカに留学に行ったということなんですが、どんなことを学び、どんな留学だったのか教えてもらえますか。
私はロサンゼルスに1週間、ネブラスカに1週間留学に行きました。
学校から紹介されたものではなく、個人で縁のあるアメリカ人の先生と一緒にプランを考えて、県の補助金を受け取り行きました。
そこで私は昔から世界の抱える問題とか環境問題とか貧困問題に興味があって、
アメリカに行った時に環境問題っていう点では、アメリカではプラスチック袋が無料だったり、
あとは私がネブラスカで滞在した家庭にはコンポストがあったり、
貧困問題という点ではロサンゼルスで裕福な家庭がたくさんある一方で、
ホームレスの人をたくさん見かけたりなど、日本との違いをたくさん実感することができました。
2週間すごく有意義だったですね。
それと、そんな個人でオリジナルプランを考える留学っていうのがあるっていうのも驚きました。
すごい良い活用ができましたね。
ここでりんごさんからみかんさんに質問があるそうなんですが、どんな質問でしょう。
私の周りにはどこの大学に行きたいか、そしてどの学部に行きたいか決まっておらず、
高校で文系や理系の選択をするとき、そして地理や歴史など履修科目を選ぶときに困っている人が多くいます。
私は文系の世界史を選びました。
先輩方は何を基準にして選んだのかなと思っていて、それは進学する大学にも影響するのかなと思って聞きたいです。
実際に私の周りにも困っている人が多くいました。
でも結局は決め方はそれぞれ違っていて、ある友達は何となく理系の分野に興味があったので理系を選んでいました。
またある友達はカタカナを覚えるのが得意だったり、
またある友達はカタカナを覚えるのが得意だったので、日本史ではなく世界史を選択していました。
私は文系科目を選択したので、進学する大学は文系の学部学科が充実していることを知っているところを選択しました。
カタカナを覚えるのが得意だったから世界史っていうのはちょっと面白いなと思って、くすっと笑ってしまいました。
前回のポッドキャストに登場してくれた高校生の舞茸さんはどっちも文系理系が好きだから、どちらかを選ばなきゃいけないということ自体に疑問を持っていたなと思い出しました。
いずれにしても明確な得意不得意がなければ、これといった選び方の基準はないのかなと今の話を聞いて思いましたが、
選択した科目は大学選びにも影響しそうということで、受験勉強の科目としてこれから勉強を頑張っていけると思えることが大事なのかなと思ったりもしました。
2人は中学生の頃、子ども社として働く大人たちの姿を間近で取材してきました。
記事も何度も頑張ってたくさん書いてきましたけど、進路選択の時に役立ったなって思うことはありますか?
りんごさんどうでしょう?
私はたくさんの大人に出会えたことが本当に大きな経験だったなと思います。
子ども記者としての経験
子ども記者の期間では人生で一番自分の世界が広がった期間だと思っています。
そして記事を書くことで人に情報を伝える力も上がったと思います。
例えば読む人は何を知りたいのか、どうやったら楽しく読んでもらえるかなど、いつも思考錯誤することを忘れずに記事を書いていました。
自分の人生で一番世界が広がったっていうのは嬉しいですね。大人記者として。ありがとうございます。
みかんさんはどうですか?
私は子ども記者の活動を通して文章力にかなり自信がつきました。
大学受験の後期入試は小論文が出題されたのですが、過度に緊張することなく自分の考えを論理立てて書くことができたと思います。
なるほど。文章力の部分でも役立っているようで嬉しいです。
2人のこれからの目標とか将来のイメージをここからは聞いていきたいんですけれども、りんごさんはいかがでしょう。
私は貿易を通して国の間の格差を縮めることに貢献したいと思っています。
私は子ども記者をして初めてSDGsというものを知りました。
そして国境なき医師団で看護師として働く人にも出会いました。
そこから世界が抱える問題についてすごく興味を持っています。
SDGsにあるような貧困もなくそう、働きがいも経済成長もという2つを同時に解決するのは私は難しいと思っていて、
例えば企業が品物を安く仕入れようとするとその品物を作る人の給料が減ったりとか、
だから私はフェアトレードなどを通して少しでもその解決に貢献したいと思っています。
国連機関とか国際NGOとか民間企業の中でもそんな分野に取り組んでいるところはあるでしょうし、
いろいろこれから調べていくのが楽しそうですね。
就職とかじゃなくても大学院などに進んでさらに勉強することもできるでしょうし、これからが楽しみです。
将来のビジョンと挑戦
みかんさんはいかがですか。これからの将来のイメージありますか。
はい、私は文章を書くことと伝えることが好きなので記者になりたいと思っています。
大学生になって実家を離れたことで新聞やテレビのない生活を送るようになりました。
そこでソーシャルメディアからニュースを手に入れるようになったのですが、やっぱり自分がもともと興味のある分野だったり、
自分と似た考えの情報ばかり入ってくるようになりました。
このような経験からマスメディアの重要性や偏見や先入観のないニュースの大切さに気づいたので、
記者になって正しい情報を多くの人に届けたいと思っています。
一方で自分にはまだまだ知らない世界がたくさんあるはずだと思っています。
広い視野を持って大学生活を過ごしたいと思います。
小島 新聞やテレビから一旦離れたことで気づいた将来のイメージというところですね。ありがとうございます。
子ども記者を卒業して記者になりたいと思っている人って結構意外に少ないので、
そうなんだってちょっと嬉しかったんですけど、
当初記者になりたいと思って入ってきた子も取材を通していろんな世界があるってそれこそ気づいて、
職業の枠にとらわれない夢を抱くということが多かったので、
これから夢が変わるかもっていうことですけども、
そんなことも踏まえずつこれから大学生活残り楽しんでほしいなと思います。
二人から進路を考えている後輩だったり一緒に悩んでいる保護者へのアドバイスがあれば教えてもらえますか。
はい。私は先ほども言ったように将来の目標を決めるためにたくさんの経験をして、
たくさん調べて、まずは見つける努力をすることが大事だと思います。
そしてその見つけた進路から約算して、そして選ぶのが一番だと思います。
なるほど。ありがとうございます。みかんさんはいかがでしょう。
はい。私は中学生の時に担任の先生に言ってもらった、迷ったら難しい方へという言葉を大切にしています。
挑戦はとても怖いことですが、その先で得られるものは計り知れないと思います。
進路に迷っている学生さんがもしいたら、ぜひ果敢に挑戦してほしいです。
そして保護者の方はその挑戦を間近で応援していただきたいと思います。
はい。子ども記者卒業生のりんごさん、みかんさん、ありがとうございました。
現役子ども記者の記事は、西日本新聞長官子どもタイムズ面の火曜・水曜の紙面を中心にお読みいただけます。
ぜひ子ども記者たちの活躍をご覧いただければ嬉しいです。
また子ども記者は毎年5月から6月にかけて募集しています。
詳しくは西日本新聞子ども記者ウェブと検索してみてください。
それではありがとうございました。次回をお楽しみに。バイバイ。
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