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聴くNIKKEIリスキリング
こんにちは、NIKKEIリスキリング編集長の桜井洋です。
この番組は、変わりたい組織と成長したいビジネスパーソンをガイドする
NIKKEIリスキリングに掲載した記事を深掘りしたり、
ビジネスパーソンの学びにつながる話をお届けしたりするポッドキャストです。
編集チームのメンバーやゲストの方と、ちょっと横道にもそれながら、
ビジネスに役立つ楽しいリスキリング情報を提供いたします。
今回のテーマですが、「なぜ今リバースメンタリングがブームなのか?」です。
記事を書いたNIKKEIリスキリング編集チームの荷村俊太郎さんに来ていただいています。
荷村さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。荷村と申します。
荷村さんは一緒にNIKKEIリスキリング編集をやっている仲間ということで。
普段からよくしていただいて、可愛がっていただいてありがとうございます。
こんなところで。
こんな機会じゃないとね、いじる機会もないかな。
そんな目を見つめられて、いわゆるテレビとかね。
荷村さん、いろんな記事を書いてもらってるわけですけども、今回リバースメンタリング。
あともう一本後で時間があれば紹介してもらおうかなと思ってるんですけども。
シニアの学びですよね。シニアが孫から学ぶという。
これも両方、いわゆる年上の方、年上の人が年下から学ぶっていう。
そういう構造の話だと思うので、ちょっと似通ってるかなという部分もあります。
僕が今34歳になるので。
34歳。
そうなんですか。
坂井さんは?
ちょうど50歳。
ちょうどこれももしかしたらリバースメンタリング。
なるかもしれない。
わかりませんけど。
リバースメンタリングの心で聞こうと思います。
ありがとうございます。
心得とか教えてもらえるといいですね。
リバースメンタリングって知ってる方は知ってるかな?でも知らない方も多いかもしれない。
いわゆるどういうものですか?
そうですね。そもそも何なのかというと。
そもそもメンタリングっていうのが、アメリカの自己開発法で一対一で。
指導する側がメンター、指導受ける側がメンティーっていうような関係で、
ワンオンワンとか一対一の面談で何かを教えるというか何かを引き出すというものなんですけれども。
教師生徒というよりは方法やり方を直接教えるんじゃなくて、気づきを促すみたいな。
そういうのがメンタリング。
これは結構皆さんやられてたり、いろんな企業で導入されてたりすると思うんですけど。
そのリバースということなので、年上の方がメンティー、指導を受ける側。
年下の側が指導をする側。メンターとして指導をする。
これでリバースということでリバースメンタリングと呼ばれています。
普通は逆のパターンが多いからっていうことですかね?
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そうですね。UNOでリバースとかよくあると思うんですけど、逆になるじゃないですか順番が。
カードゲームのリバース。
カードゲームのUNO。それと同じですね。
立場が入れ替わるというか、逆リバースということですね。
そっかそっか。これ実際企業で導入されているところが多いんですか?増えてるんですか?
そうですね。最近日本でも増えてきたというような段階で。
3つウェーブがあって、今サードウェーブと。
サードウェーブ。聞いたことありますね。
リバースメンタリングサードウェーブと今言われていると。
それは聞いたことない。リバースメンタリングとサードウェーブ。
そうですね。サードウェーブリバースメンタリングと。ちょっとリバースさせてみたんですけど。
サードウェーブコーヒーみたいな感じで。
そうですね。でも3つの波があると言われているというか、専門家の方に聞くとそのように言われていて、今第3波だと。
一番最初はアメリカのGEが1999年とかミレニアム問題で揺れている時に、ICTの新しい知識を若い人がよく知っているから技術的なことを聞こうじゃないかと。
当時の社長のジャック・ウェルチ。
ジャック・ウェルチさん。有名な。
言い出して大規模にやり始めたというのがリバースメンタリングの最初と言われています。
その時は第1のウェーブで主にICTの新しい技術を若手から教えてもらうというのも限られていたんですけども。
その次に第2の波がやってきて、これはもっとICTだけじゃなくてもっと多様な専門分野。
バイオとかいろんな分野が出てきているのでそのICT以外にも広げようというのが第2のウェーブ。
第3のウェーブがもっと感覚的なものあるいは価値観。
例えばダイバーシティとか環境問題とかそういう若者の新しい価値観を聞いていこうじゃないかというのが第3のウェーブだと言われていて
この3つの波があるというふうに今言われています。
日本に来ているのもこの第3の波?
日本の場合は2004年にP&Gが米国本社の役員にリバースメンタリングするみたいな形で一部やられていたんですけれども
そこからしばらくブームとまでは言えない空白期間みたいなのがあったんですね。
17年とか2017年2019年に資生堂が導入してそこをきっかけにより導入されるようになった。
より広まってきたというところがあってその第3の感覚的なところも含めて一緒に入ってきているという感じですかね。
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まだ限られた企業だけれども徐々に広がってきていてこれどういう効果があるんですか?
そうですね。いろんな効果があると言われてはいるんですけれども
やった企業の中、記事の中ではジョンソン&ジョンソンの日本王人と水穂フィナシャルグループで導入された事例を取り上げて
実際にどんな効果があったかというのをちょっと紹介しました。
そもそもどれくらいの頻度で面談するのかとかどうやってマッチングするのかみたいなところもあるのかなと思うんですけど
順を追って話させていただいてよろしいですかね。
今の間は切りやすいように。
切りやすいようにそういうことですね。
実際どういうふうにやられているのかというところはなかなか知られてはいないと思うのでその辺りを紹介していただきつつ
何ですかねこれ多分コツとかいろいろあるんだろうなと思って
そうですね結構やっちゃいけないパターンとか失敗というかやったけどこれ良くなかったよねみたいなパターンも結構ありますね。
良いパターンだとすごいその役員の目上の方も新しい意見を聞けたとか
新しい価値観を聞いてそれが経営戦略にフレームワークとして一部役になったりだとか
あとご自身のマインドセットを入れ替えたりだとかそういうことに役立ったり
逆にメンター側の若い人も経営人と話すことで経営の視点とかあるいはマネジメント層と話すことで
マネジメント層が悩んでいるマネジメント側の視点で物事を考えられたりだとか
お互いの視点を持ち合えるというところですごい組織が活気づくみたいな効果があると
なるほどねだからまあリバースって言ってるけども
何だろう両者にとってメンタリングになってるっていう
そうですねそこがすごいまさにポイントで一番最後にちょっと述べようかと思ってるんですけど
先に言っちゃって申し訳ない
教師生徒とか先生とかそういう関係じゃないですか年下が先生になるとか
っていうのだとちょっとそれは間違った方向に行ってしまいがち
両者にとって世代を超えた学びになっているっていうのがポイントなのかなというふうに思います
ありがとうございますなんかそのさっきちょっとチラッとしちゃった
これやっちゃいけないみたいなのってこの辺りも
これやってはいけないリバースメンタリングみたいなありますか
富士通フューチャースタディーズセンターの吉田美智子さんという方に
リバースメンタリングにご詳しい方なんですけれども専門家として
ちょっといろいろ聞かせていただきました取材の中で
だいたいその失敗のパターンっていうのはこういうことですよっていうのが言われているものがありまして
一つは上下関係を引きずってしまう
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そのまま上司部下の関係を引きずったままリバースメンタリングやってしまう
どうしてもその関係から抜け出せないのであまりいい効果が得られなく終わってしまう
あとは単発でやってしまう
例えばITのこの知識だけ教えてよTikTokの使い方だけ教えてよみたいなことだと
せっかくやってもちょっと効果が薄いというかそれで終わっちゃう
あとはちょっと先ほども言いましたけど教えるとかやらせるとか
嫌々やってしまうとやっぱり効果が良くなくて
年上の方がなんで年下に教えられなきゃいけないんだよみたいなことを思っていると
やっぱりどうしてもお互いに年下の方は萎縮しちゃうし
年上の方も学ぶ姿勢で積極的にいかないとうまくいかないということが多いですね
そうなんですねそうか
でもやりがちですよねこの辺りって結構何だろう
上司とかっていう人のマインドをちゃんと整えとかないと成立ね
上司の方で学びたいって思ってる人はいいかもしれませんけど
なかなかリーダーシップ面のある方とかだとちょっと
学ぶ姿勢が後ろ向きな方だとなかなかうまくいかないかもしれないですね
リスキリング文脈でこのリバースメンタリングって
なんで注目されてるかってどういうふうに言えますかね
リスキリングって自分の中のスキルを棚下ろししたりだとか
かけてるスキルとかっていうのはまず気づいてで
埋めにいくっていうところがリスキリングだと思うんですけど
リバースメンタリングってその意味ではどういうふうに効くのかなと思って
そうですねやっぱり違う人の視点が入るっていうのが一番大きいかなと
若い人メンターにとってもあるいは教えを受けるメンティーにとっても
今までに持っていなかった自分じゃない他人の視点が入るっていうところで
アンラーンというか今まで自分が思い込んでいたことに気づける
あるいは全く持っていなかった思考に気づけるっていうことが出てくるのかなと
リスキリングやるにあたってそういう今まで持ってなかった視点に気づくっていうのが
そもそも何かのスキルを磨くという前に結構必要になってきたりするのかな
というふうに思いますね
なるほどありがとうございます
次の記事に行く前にリバースメンタリング多分いろいろね
きっと調べてきてくれたんだろうなと思うのでこれ言ってなかったなとか何かありますか
そうですねだいたい頻度としては月2回から4回
結構多くないですか
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そうですねでもやっぱりそれくらいの頻度でやらないと話が深まっていかないというか
信頼関係が生まれなかったりやっぱりどうしても目上の人にいきなり接するわけなので
緊張したりとか何話していいんだろうかっていうところを教える側メンター側が思ってしまったりするので
それくらいの頻度でやられるところが多いようですね
それ固定の
そうですね基本的には固定です
半年とか1年とかそれくらいの期間をかけてやっていくものだと
ただその相性みたいなものってやっぱりあるのでそこのマッチングは結構気を付けないと
この人嫌ですみたいな人とずっとやり続けるとやっぱりお互いにとって良くなかったりするので
そこの振り返りみたいなところは都度都度やっているというところが多いと聞いています
あとだいたい1回30分から60分くらい1対1で話されるというケースが多いのかなと
そういう若手社員の方がマネジメント層だったり役員だったりあるいは社長だったりに面談を持つということが多くて
役員側だったり教えを受ける側がこういうものを学びたいんだけどっていうところを明確にしているところが結構多いのかなと
そうなんですね
ありがとうございます年齢ですよね
上司つったって何歳ぐらいの若いといっても何歳ぐらいのそのあたりが分からなくて
なんかあるんですかリバースメンタリーするにあたって年齢の区切りみたいな
そこはもう特には設けられていないというかリバースメンタリーがあります
基本的には教える側が年下であれば年下が指導する年上をメンタリングするという関係なので
何歳がとかっていうのは特にないですね
記事で取り上げたジョンソン&ジョンソンの日本法人だと
一応23年の時は35歳を区切りにして35歳以下の方をメンター
35歳以上の人をメンティーとして実施しました
ただジョンソン&ジョンソンのやり方は結構模索している段階だということで
24年今年は違うやり方をするかもしれないということは主題の中でおっしゃっていました
ちょっとなんとなく気になったのが本当に社長とか役員とか
もう幹部の中の幹部みたいな経営層の人が若手から聞くっていう構図が多いかなと思って
なんかそれだとちょっと何て言うかなあまりに数としても少ないし
もっと組織の例えば40代が20代に聞くとか50代が30代に聞くとか
もうちょっといろんなレベルであってもいいのかなと思ったんですけど
そのあたりはどうですか
そうですね実際に記事の中で紹介しているジョンソン&ジョンソンの事例だと
マネジメント層40代50代の方も受けたいということで
メンティーとして登録手を挙げていて実際に悩みとかも聞いています
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具体的に言うと若い子がチームに入ってきたんだけども
どう接していいのかとかあるいはどういうところを評価してほしいのかですとか
そういう悩みを別の部署あるいは別の会社の若い人に教えてもらう
ちょっと意見を聞くというやり方をしています
それは結構わかりますね僕も結構プチリバースメンタリングやってて
50代の若い社員にどういうことが嫌なのって聞くと
怒られたくないですって結構思います
なるほど
一瞬えっとか思うし笑いそうになるんだけどよく考えると
そうか怒られたくないとはその心とはってなんだろうなって
それは失敗したくないからだって
じゃあなんで失敗したくないのかなっていうところですよね
それは失敗をして安全であるっていうような
失敗しても安全であるというような環境がないっていうことなのかとか
なんか結構深く考えていくと確かに
それをちゃんと対策しないといけないことだなとかって結構思うので
何が言いたいかというと制度としてリバースメンタリングっていうのがあるのは
それはそれでいいけど実はちょっと心掛け次第で
プチリバースメンタリングっていくらでもできるので
皆さんやってみるといいんじゃないかなっていう感じがしました
そこはやっぱり関係性のところはあるので
桜井さんのようにお優しい方であれば何でも言いたいこと言えると思うんですけど
直の部下とかでちょっと言いづらいみたいなことがあったりする
そういう会社さんも結構あると思うんですよね
そういう場ではちゃんと制度として整っていれば言いやすいというか
ちょっと後押しできるみたいなところもあるかもしれませんね
なるほどちょっとお優しいについての話をしだすとちょっと長くなるので
じゃあ終わりにしますか
どうしますもう一本行きますか喋りたいですか
喋りたいですねもう一本ね
もう喋りたいだろうな
行きましょう
ちょっと同じような構図の記事として新村さんが書いた
シニア学びの相棒は孫
Z世代と知識経験の教え合い
そういう記事がありますけれども
これはまたリバースメンタリング的な感じはしますけど
そうですね直接にリバースメンタリングの制度とか
そういうわけではないんですけれども
エイジウェルジャパンという会社がありまして
ご高齢の方にZ世代の若者がスマホの使い方であったりとかを教えるサービス
ModMateというサービスを手掛けておりまして
そこのサービスについてあるいは企業についてを取材させていただきました
これはまたどういう背景があって
こういうサービスが出てきたのでしょうかね
そうですねもともとやっぱりエイジウェルジャパンの
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赤城社長という方が創業された方なんですけれども
ご自身のおばあちゃんが骨折をしてしまった時に
ちょっと打ち向きな考えになってしまって
リハビリしている最中もごめんね迷惑かけるとか
そういうことを盛んにおっしゃられていて
それを聞いてちょっと心が痛んだと
別に骨折して転倒してしまうこととか
骨折してしまうことというのは誰にでもあることなのに
なんでそうやってご高齢の方が謝ったり申し訳ないと思うような気持ちにならなきゃいけないのかな
ということをその時思われたと
そういうご高齢の方がポジティブに年を取ることに対して
ポジティブになれるように考えてほしいという思いで立ち上げたというのが
この会社だと聞いております
なるほどあれですかね双方ハッピーな感じがしますね
教えられる側も教える側も
どういう感じになるんですかこのサービスの現場というのは
そもそもこのModMateというサービスどんなサービスかというと
サービスを受けたい高齢の方の元にご自宅に
研修を受けたZ世代の大学生が中心なんですけれども
大学生の方が派遣されていろいろ物を教わったり
お互いに交流したりするというサービスです
それによって何が生まれるんですかね
そうですね入り口としてはITスキルやっぱりスマホの使い方が教えてほしいとか
SNS始めたいとかそういうITスキルのところが入り口なんですけれども
交流をしていく中で本当はスマホが使えることによって
世界が広がるじゃないですか高齢の方の方
本当はこんなこともやりたかったんだ本当は世界一周したかったんだ
本当は大学院で学びたかったんだみたいな思いが
交流の中で生まれてくるそうなんですよ
私でそれを一緒に実現してあげるというか
一緒にお話を聞きながら学びのパートナーというか
一緒になってやってあげる
やってあげるというよりは一緒にやるということですよね
これも面白いですね
なかなかこれ確か編集会議の時に僕この話聞いて
これすごいいいなっていった記憶があって
何でかというと自分の父母もだいぶ高齢になって
なかなかできないことも増えてきた中で
子どもである僕がどれぐらい何ができるかというと
やっぱり仕事もたくさんある中でちょっとできないこともあって
ちょっとつらいなと思っていたところもあって
あるならばサービスとかあるいは他人ですもんね
他人だからこそ何か一緒にできることって
他人が介入するからこそ何か生まれることってあるんじゃないかなっていうのが
この話を聞いた時にすごく思ったので
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これリスキリングだっけとかいう話をしながら
リスキリングそうだな
でもやっぱり気づかれるみたいですね
実際のこのサービスを受けた方の中には
本当に大学をやっぱり行きますっていうことを
留学したいって思われたシニアの方がいらっしゃって
実際にそのシニアの方と一緒に留学の計画を立ててあげて
一緒になって立てて
本当にロンドンに行かれたそうです
そうなんですね まさにリスキリングですね
そうです
素晴らしい
そうですね なので入り口はスマホとか
デジタルスキルというところなのかもしれないんですけども
その先の学びの入り口になっているってことですよね
分かりました ありがとうございます
今日は2本の記事を紹介してもらいました
両方とも最初はリバースメンタリングとか
あとは孫世代からシニアへのっていう話で
そうかなと思って聞いてたら
実は双方が学び合っているっていうところが共通していて
本当にいいなと思いましたね
そうですね 吉田さん 先ほど出てきた
実はフューチャースタディーズセンターの吉田光子さんは
リバースメンタリングって言ってるけれども
リバースって逆にだけではなくて
相互にレシプロカルという
相互的にという意味なんですけども
難しいな
リバースメンタリングって
どうしても言葉で逆にっていう走っちゃってるけども
実際はそうじゃなくて相互的な学びなんだ
レシプロカルメンタリングなんだということを
ちょっと言われていたりします
いいまとめですね ありがとうございます
落ちましたかね
ちょっとリスキリングでも難しいのに
さらにレシプロカル
レシプロカルとか日系レシプロカルっていうのは
押し上げてもらって編集長やってもらって
なかなか通じなさそうです
なかなか通じないですけどね
では今回はここまでさせていただきたいと思います
また次回お会いいたしましょう
お相手は日系リスキリング編集長の櫻井陽人
櫻井 新村俊太郎でした
どうもありがとうございました
櫻井 ありがとうございました