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2023-09-06 07:26

#669 【技】ドラッグアンドドロップとモバイルファーストの話

Webデザインを学ぶIT初心者の指導をしていて、ユーザインタフェースは着実に変化しているのにもかかわらず、パソコン風の操作設計をしてしまうことがあって良くないなあと思った話です。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。

そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。


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をご覧ください。

サマリー

パソコンの操作に戸惑っている人は、スマホの操作イメージに引っ張られている問題があります。スマホとパソコンの操作は全く違うものであることを意識する必要があります。

パソコンとスマホの操作
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読書ソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、ドラッグアンドドロップとモバイルファーストの話、というものです。
水曜日は、ITを中心とした技術的な話をしています。
パソコンでファイルを移動するとき、どうやりますか?
僕は、ドラッグアンドドロップを割と使います。
この方法は、マウスと相性がいいのですね。
というか、マウスとアイコンとデスクトップというグラフィカルユーザーインターフェースが考えられたときから、この方法になったのでしょう。
マウスを握って、ボタンを押して、掴む感じの操作は、直感的でよくできていると思います。
でも、よく考えると、ノートパソコンにタッチパッドがついたあたりから、この操作は怪しくなったような気がします。
まあ、慣れてしまえば使えるんですけど、タッチパッドでドラッグって全然直感的じゃないんですよね。
動かそうとするアイコンを掴むことが直感的にできないのです。
両手を使ったり、妙に指に力を入れてしまったり、できるけどなんだか違う感じ。
タッチパッドは画面と手で操作する部分が離れているから、まだマウスのユーザーインターフェースを流用できなくはないんだけれど、これがタッチパネルになるともっと違和感が増してきます。
原因の一つは指が太いこと。
マウスカーソルは細くて小さいから、選びたい場所の上に置いても対象が見えますが、指を置いてしまうと見えなくなるということが多いでしょう。
スマホのような小さい画面だと余計にそうですよね。
ああ、だからファイルのコピーとか移動をタッチパッドで、マウスのユーザーインターフェースでやるのは無理があります。
もちろん、スマホを作っている人たちはそんなことは熟知しているので、そんな操作をユーザーにさせることはありません。
だから大抵は違和感なく使えているわけです。
なぜこんな話をし始めたのかというと、ウェブのデザインの勉強を始める方が、パソコンの操作でとても戸惑っている様子をよく見るようになったからです。
パソコン自体の操作に慣れていないということではあるのですが、その戸惑い方がスマホの操作イメージに引っ張られている感じなのですね。
あ、別にそれが悪いと言っているわけではありません。
これは当たり前のことで、慣れていくしかないことだからです。
むしろ問題は、僕のような古いユーザーインターフェースを経験してきた方にあるかもしれないなと思うのです。
ドラッグ&ドロップは便利なようで、実はそうではありません。
問題は、ドロップする先が分かりにくいことのような気がします。
最悪なのは、ファイルシステムが階層構造になっていることでしょう。
パソコンのファイルシステムは、情報をフォルダとファイルで整理するという観点で設計されていて、当たり前のように階層構造のフォルダ構成を使います。
これはとてもデリケートで、簡単に間違いが発生します。
よくありますよね、ファイルをどこのフォルダに入れたかわからなくなること。
そして、アプリケーションがこの階層構造に深く依存しているので、アプリケーションが必要とするファイルを間違った場所に入れてしまうと動作しないということになりますよね。
僕のように古くからコンピューターを使っている人は、こういう強い制約に慣れていて、注意深く使うのが当たり前と思っているわけですが、
よく考えると、それは技術的な制約条件でしかないのですよね。
要は、昔はそうやるしかなかったということでしかなくて、別に今はそんなことにこだわらなくてもいいかもしれないのです。
ウェブデザインを勉強しようというIT初心者の方には、必要に応じてこの仕組みを知ってもらう必要があるのですが、
間違えずに確実にファイルを操作する方法を的確に教えるのが、古いエンジニアには案外難しいのです。
ドラッグ&ドロップとモバイルファースト
昔ながらのパソコンを使っている感覚で、ドラッグ&ドロップでやろうとするとできないことがあるのです。
じゃあどうやるかというと、コピー&ペーストの方を使うのです。
ファイルシステムの中を移動する方法をまず覚えて、ファイルを選び、移動やコピーをしたい場所まで移動して、そこでペーストをするのですね。
この方法は画面の狭いスマホでは普通だと思います。
既存のツール類を使うときには、どうしてもこういう複雑な操作を考えることになりますが、
もしも全く新しいシステムなりアプリケーションを作るのであれば、フォルダの階層構造を意識しなくても良い設計にするのが良いかもしれません。
ITといえばパソコンと短絡的に考えてしまうのは昭和の人です。
今はスマホのようなユーザーインターフェースからシステムを考える必要があります。
これをモバイルファーストというのです。
パソコンを使ってものを作ると、無意識にパソコンのメタファで考えてしまうので、意識的にスマホのことを考えると良いのです。
逆にスマホで育ってきた若い人は、スマホ以外のデバイスのことを意識する必要があります。
ユーザーインターフェースの観点では、スマホ、タブレット、パソコンは全く違うものだということを強く意識すると、良いウェブサイトやアプリケーションが作れそうです。
パソコンの操作で戸惑う段階の人が、HTMLの勉強を頑張っているのを見ると、すごい時代になったなと思います。
教える側も自分のやり方にこだわらずに、新しい便利なやり方をどんどん覚える必要があるのだなということを、受講生との関わりの中で痛感する日々なのです。
今回は、ドラッグ&ドロップとモバイルファーストの話をしました。
今日はここまで。読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
ITリテラシーの基礎を学べるオンライン講座をやっています。
詳しい内容については、概要欄のリンクから、または、「読書と編集」と検索して、猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしを、ノートで連載しています。
こちらも概要欄にリンクがありますので、フォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。
柴直樹でした。ではまた。
07:26

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