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2022-05-28 05:02

#203 【本を語る】IT全史(7)電波と声とアマチュアの活躍

ITの歴史を知ることができる良書として、ぼくの場合はよく「IT全史」を挙げます。

ITの世界がどうして今のようになっているのか、その成立過程を知ることができます。

しばらくこの本の中身をかいつまんで、連想することも合わせて話していこうと思います。

今回は、無線技術を使って音声を送る試みの中で、アマチュアの人々が果たした役割について話してみます。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

「IT全史」
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#188 【本を語る】IT全史(5)電話の前にファクシミリがあった。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1i3oh2

#181 【本を語る】IT全史(4)無線電信とタイタニック号の悲劇。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1hpiak

#170 【本を語る】IT全史(3)高価な通信と秘密通信の話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1gte29

#134 【本を語る】IT全史(2)明治のはじめに海底ケーブルが長崎に届いた話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1ff3oc

#129 【本を語る】IT全史(1)ナポレオンが活躍していた頃のデジタル。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1f8qt3

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をご覧ください。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、本を語るIT全史第七回、電波と声とアマチュアの活躍というものです。
IT全史を読んでいくシリーズの七回目です。
前回は、ケーブルを使った電信が電話に発展していったり、電波による電信システムに声を乗せる実験の話をしました。
今回は、電波に声を乗せていく試みの中で重要な役割を果たした人たちの話をします。
電波による通信が実用されるようになってきたのは20世紀の初め頃です。
積極的にビジネス化を考えたマルコーニーやド・ホレストは、発明家からビジネスを展開しようとした人たちでした。
このような先端技術は商用化の流れの他に、軍事技術としての発展もあります。
領域が領域なので、あまり表に出てくるものではありませんが、
現在のラジオ受信機の始まりである光石検査機を発明したのが陸軍大将であったように、国家として費用をかけられる軍事から生まれる技術はたくさんあります。
それと対極にあると考えられるのがアマチュア無線家たちでした。
技術オタクはどの時代にもいるものです。
マルコーニーやド・ホレストもビジネスをある程度成功させたことからメジャーになっていますが、始まりは好奇心旺盛なアマチュアだったと考えることもできます。
20世紀の初頭には無線技術のアマチュア向け雑誌が発刊されており、無線機を自作するアマチュアも存在していました。
このような人たちは新しい技術を使って新しい何かをするのがとても好きな人たちです。
一般の人には知られていない技術を使うのが楽しみで、中には軍の無線をハッキングするようなもさまで現れます。
二度の対戦を通じて主に軍事の観点から電波の利用は国家によって統制されますが、戦時中はアマチュア無線家が軍事の世界でその技術力を発揮することもあり、戦争が終わると狭いながらもアマチュアが使える電波の領域が作られます。
そのアマチュアたちの中には音声や音楽を電波に乗せて小さいながらもそれを聞くコミュニティを持ち始め、それを決まった時間に流したり、聴取する人たちから手紙をもらってコミュニケーションしたり、ということを始める人が出てきました。
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現在のラジオ放送のスタイルはこんなところで始まったわけですね。
双方向で通信を行う電話のような機器は高価なものになってしまいますが、送信機能を持たずに受信機能だけを持った機器は比べ物にならないくらい安価に作ることができ、アマチュア無線家の中にはそのような機器を組み立てて販売するものも現れてきます。
新しい技術を工夫して積極的に取り込むこのような人たちから、現在のラジオ放送システムが定着していったわけです。
この構図、既視感がありませんか?
パソコンが作られ普及する過程、インターネットが普及する過程、そしてネット上で様々なサービスを実験的に展開していく様子。
使われる技術は新しくなっていますが、今でも同じような構図で新しい世界は作られていきます。
当初は一部の人が使っていたり、国家などによって統制されているものでも、徐々にオープンになって、そこから様々な新しいサービスが生まれてきています。
その過程には、与えられるものに満足せずに、ギラギラとした好奇心で新しいことにチャレンジするアマチュアの人たちがいます。
そういう視点で現在の技術を眺めていくと、少し先の未来にどんなことが起きるのか予想することができるかもしれません。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
詳しい内容については、概要欄のリンクから、または、読書と編集と検索して猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをnoteで連載しています。概要欄にリンクがありますので、フォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。
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