1. にゃおのリテラシーを考えるラジオ
  2. #210 【本を語る】IT全史..

ITの歴史を知ることができる良書として、ぼくの場合はよく「IT全史」を挙げます。

ITの世界がどうして今のようになっているのか、その成立過程を知ることができます。

しばらくこの本の中身をかいつまんで、連想することも合わせて話していこうと思います。

アマチュア無線家の試行錯誤の中で、ラジオ放送のスタイルの原型が生まれ、それが本格的な商業放送に向かっていく様子を話してみます。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

「IT全史」
https://amzn.to/3hWMyeV

#188 【本を語る】IT全史(5)電話の前にファクシミリがあった。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1i3oh2

#181 【本を語る】IT全史(4)無線電信とタイタニック号の悲劇。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1hpiak

#170 【本を語る】IT全史(3)高価な通信と秘密通信の話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1gte29

#134 【本を語る】IT全史(2)明治のはじめに海底ケーブルが長崎に届いた話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1ff3oc

#129 【本を語る】IT全史(1)ナポレオンが活躍していた頃のデジタル。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1f8qt3

配信書き起こし
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「読書と編集」の活動は、
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ストアカの「読書と編集のITリテラシー教室」は、
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をご覧ください。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「本を語る。IT全史8回目。ラジオ放送の始まり。」というものです。
IT全史を読んでいくシリーズの8回目です。
前回は、電波に音声を乗せて放送の形を作り始めたのはアマチュア無線家たちだったという話をしました。
今回もその続きです。
アマチュア無線家は、新しいと思う実験をどんどんやる人たちです。
当初の音声による無線通信は、あくまでも情報をやり取りするというものでしたが、
双方向で情報をやり取りするためには、通信する両側に受信・送信の機能を持つ無線システムが必要でした。
このうち送信側のシステムは高価なものになってしまうのです。
遠くに届かせるためにはそれなりの出力が必要だし、使う周波数によって届き方も変わってしまう厄介なものです。
さらには軍事を中心に極めて重要性の高い情報のやり取りのために電波を使うのが優先され、
それ以外のある意味不要不急の用途のために大出力の電波を発射するのは国家から規制され、許可がなければできないことになり、
送信設備を誰でも使えるというわけにはいかないということになってしまいました。
それでも戦時中のアマチュア無線家の無線通信技師としての活躍もあり、
戦後は狭いながらもアマチュア無線家が使える電波の帯域が認められ、その範囲で様々な実験を行う人が出てきたのです。
そういう送信設備を持つアマチュア無線家の中に、決まった時間にトークを流したり音楽を流す人が現れ、それを聞いて楽しむ人も出てきます。
無線通信のうち受信側機能だけであれば比較的安価な装置で済むことから、
受信機だけでこのようなトークや音楽を聞くということもできるようになってきました。
そしてある人が音楽を流すためにレコード屋さんと提携し、
レコードを提供してもらう代わりにそのレコード屋さんの宣伝をするということを思いつきます。
これを無線によるコンサートと呼んだようです。
そこに目をつけた百貨店が、お店で扱う安価な公積ラジオで無線コンサートを聞き放題といってラジオ受信機を売り始めました。
ラジオの値段は10ドルだったそうです。
これが人気になり、一般の人たちがラジオを聞く措置が出来上がりました。
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そして広告を資金源とした放送のビジネスに本格的に参入する企業が出てきます。
この時に原則として1対1のコミュニケーションである通信とは別に、
1対Nのコミュニケーションができる放送というものが理解され始めたわけです。
とても面白いのは放送の可能性を開いたのがアマチュア無線化であり、
それはオープンな技術開発という新しい世界を生み出したということです。
知識とアイデアがあれば誰でも参入できるオープンな世界の誕生は、
インターネットが存在する現代でも引き継がれている、というか、
今のネットの世界はオープンな技術開発の世界なしには成立していないと言えるでしょう。
また、1対1の通信の時代から、1対Nの放送の時代になり、
今や誰でも情報が発信できるN対NのSNSの時代になりました。
僕たちが当たり前に使っているネット上のサービスやツールは、
このような背景で育ち、人類のコミュニケーションを進化させてきたという見方はとても面白いと思いませんか?
次回は、ラジオの誕生で起きた様々な問題について話してみようと思います。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
詳しい内容については概要欄のリンクから、または読書と編集と検索して猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをnoteで連載しています。概要欄にリンクがありますのでフォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。
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