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502_キラキラ授業は幻想。辛抱に辛抱を重ねて花開く。~言語文化「筒井筒」より~
2026-09-24 12:26

502_キラキラ授業は幻想。辛抱に辛抱を重ねて花開く。~言語文化「筒井筒」より~

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伊勢物語「筒井筒」の授業実践を語ります。古典を通じて生徒の恋愛観や人間関係への深い考察を促す工夫を紹介。派手な「キラキラ授業」ではなく、地道で誠実な生徒との対話の積み重ねこそが、生徒の思考力と成長を育むと説きます。教員に求められるレジリエンスの重要性にも触れる、教育の本質に迫る内容です。

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#国語教育 #伊勢物語 #筒井筒 #授業実践 #教員のレジリエンス

 

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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は502回、キラキラ授業は幻想。辛抱に辛抱を重ねて花開く。言語文化筒井筒より、というタイトルでお届けしたいと思います。
今、私は言語文化で筒井筒、伊勢物語の筒井筒を教えています。やっぱり本格的に動詞の活用、用言の活用、そして助動詞と進むにつれて、古文を文法的に読んでいく場面が増えてきました。
いわゆる君子注釈主義に陥らず、どうやって生徒に興味関心を持たせているのかについてお話をしたいと思います。それでは今日も国語教育をゆるっと語っていきましょう。
伊勢物語ですね。伊勢物語は1学期に芥川というところをやり、2学期、最初は筒井筒からスタートしました。
今まで勤めていた学校では時間が足りずに筒井筒の最後の場面、高康の女というところまでは進めないことがほとんどでした。
ところが今回は週に3単位もありますので、久しぶりに高康の女までしっかり読み進めることができるようになりました。
と言っても筒井筒というお話がお分かりにならない方もいらっしゃると思うので、まず筒井筒がどういう話かを振り返っておきたいと思います。
幼馴染の男女が大人になりにつれてお互いを意識し、少しずつ距離を置くようになります。
けれども相手を思う気持ちは変わらないまま年頃を迎えて、やがて2人は心を通じ合って結婚します。
その後女の親が亡くなって暮らしむきが厳しくなり、男はそれに見切りをつけて高康の女の元に通い始め、経済的な安定を求めるようになりました。
ここからが面白いのですが、この元の女は嫌な顔ひとつせず男を高康の女のところに送り出します。
だからこそ男はかえって怪しんで、夜隠れて様子を伺いました。
ところが女は美しく化粧をしてしみじみと男の身を案じる歌を読んでいたのです。
その驚揚深い歌に触れた男は、この女の一途に男を思う気持ちに触れ、この上なく女を愛おしく思い、高康の女の元へは通わなくなってしまいます。
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これが有名なついずつの前半から中盤のお話になります。
さて、高校1年生にとって伊勢物語は恋愛がテーマということで、高校に入ってから恋愛が入ってくるんですね。
実は中学校ではかぐや姫と三角の結婚という話を除けば恋愛を主題にした教材は古典ではほとんどないんですね。
これは多分生徒の発達段階を考えた教材配置だと思います。
高校生になるとある程度余裕を持って恋愛について語れるようになるということなんじゃないかと思います。
とはいえとはいえドキドキしたりワクワクしたりする思春期特有の感受性の鋭い時期でもあります。
だからこそいつの時代でもついずつとか芥川とか伊勢物語は生徒にとって楽しい教材です。
ただ今回は男子校ということもあって女性に対する解像度が低いというところも見えてきました。
これはある意味当然なんですけども中学校3年間女の子と過ごす機会がなくて自分たちの興味関心で精一杯という時期でもある。
こういった中学校3年間しかも高校1年生で習う古典古文というのは主語が省かれる傾向にあるために誰が何をしたのかというのを文脈を読み取って理解しなければなりません。
その結果これは誰がやって誰がこういうことを受けたのかっていうそういったやりとりのイメージが浮かばずに話の流れがつかみにくい生徒も結構いました。
つまり日常的な読書体験とか小さい頃の絵本の読み聞かせの経験が薄くなっているということもあるんだろうと思います。
そう考えるとそうした生徒にとってついずつはまるで絵本の読み聞かせのような役割を果たしているのではないかと思いました。
そういった上で授業では大和の女と新しく通うようになった高康の女それぞれの歌を比較してなぜ男は高康の女のもとへ通わなくなったのかっていうのを考えてもらいました。
最初に出てきたのは歌がうまい技巧を凝らしているといった意見です。
次に大和の女の方が上品で強要があって高康の女はそれに比べて下品だけれども素直で飾り気がないという見方も出てきました。
それでもなぜ男が大和の女を選んだのかについては好みだからおしゃれだから洗練されているからという性格的なところでこっちの受けた印象で止まってしまう傾向にありました。
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そこで思い切ってあなたならどっちがいいと聞いてみました。
すると意外にも高康の女の方が何を考えているか分かりやすくていいという声が上がりまして教室が一気に盛り上がるということにもなりました。
とはいえ私が本当に引き出したかったのは別の答えで国語の時間ですから言葉に注目させたかったんですね。
高康の女は自分の気持ちばっかりを和歌に読むのに対して大和の女は自分よりも相手を案じる歌を読んでいるこの違いです。
つまり相手を思う気持ちの強さっていうのが男の心を動かしたんじゃないかそう考える生徒が出てくることを期待していました。
だからあなたならどちらがいいっていうところでそれに気づいてほしかったんですけれどもなかなか出てこなかったんで他にないっていうことでちょっと待ったんですね。
そして少し待っているとちょっとおとなし目の生徒が手を挙げて意見を言ってくれました。
こういうふうにぼんやりしている生徒も明るく反応する生徒もちょっとおとなし目の生徒もいて恋愛のやりとりに盛り上がる場面もあり素直に好みを語ってくれる生徒もいる中でやっと読みが深まっていき本当に楽しいやりとりができた時間になりました。
こういう楽しいやりとりを通してこれからはやっぱりもっと文法軸をしっかり理解してちゃんと確実に読んでいこうっていうそういった態度が育っていくんじゃないかなと思っています。
ここからは少し私の授業間の話をしたいと思います。
まず大事なのは気負わずに普通に授業するってとっても大事なんじゃないかなと思うんですね。
ついついも気合を入れて工夫をしたりとかもっともっとと思っていろんなことをやったりすることも私あるんですけれども最近本当に思うのはその普通を大事にするっていうこと。
その普通のやりとりの中で深い対話とか深く考える時間っていうのを少しずつ少しずつ育んでいくっていうこと。
そういった普通の授業の中で生徒の気づきとかひらめきっていうのをその場で拾っていく。
そして次の展開につなげていく。
そういったことを試行錯誤して地道に積み重ねることで教室が少しずつ少しずつ考える生徒が増えていって豊かになっていくんじゃないかなって思っています。
だからAIとかICTとかは華やかなんだけどもそれ使わなくても深い思考を促す授業はできるんじゃないかなっていうふうに思います。
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ただしそれはその日だけ一生懸命やればいいっていうものではなくて4月スタートした時から生徒のやりとりを一つずつ大切にするっていうことの積み重ね。
例えば聞き取れなければもう一度言ってもらうとか。
それから生徒が言った言葉が小さければこちらが復習して全体化するとか。
そういった丁寧なしつけの部分も含めて日々の関わりが土台になっていくと思っています。
答えにつまずいたときはやんわりと前向きになれる助言をする。
逆に良い答えがあったときにはそれがどこが良かったのかっていうのをしっかり評価して伝える。
こうした関わりはその場限りでできるものではなくて日々生徒と誠実に思いやりを持って対話を重ね続けることでできていくものだと思います。
つぼみが少しずつ膨らんでやがて花を咲かせるように。
こちらがどれだけ言葉をかけ続けられるかそこが日々問われているんじゃないかなと思います。
ですから派手で華やかな授業であるっていう必要はないと思っています。
丁寧にその子の良いところを引き出し認めていく。
もちろんいけないことをしたときはきちんといけないというふうに伝える必要もあります。
そういったことを辛抱強く続けていくこと、それが授業者にとって本当に大切なのではないかと思います。
SNSでは華やかなそういった授業報告が目立ちます。
私もそういった授業報告をすることもあります。
けれどもその裏には目立たない地道で粘り強いレジリエンスの必要なスキルが教員に必要なのだと思います。
だからこそ今回つついつつの授業を通して生徒が考える様子を見てこの1学期は本当にレジリエンスで粘ってやってきたんですよ。
だからそういったレジリエンスで粘ってやってきてよかったなっていうふうに改めて感じました。
とはいえとはいえですよ。
気候や行事その日その日のリズムによって生徒の調子も様々です。
雨の日も風の日も晴れの日もあります。
それでも地道に日々耕し続け種をまき続け栄養を与え続けること結局はそれが一番大切なんじゃないかなと思います。
そしてそんな日々地道にやっていらっしゃる先生はたくさんたくさんいると思います。
キラキラしていなくていいので日常の地道な活動を重ね続けたいなって思いました。
12:00
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それでは今日の配信はここまでです。
聞いてくださりありがとうございました。
またお会いいたしましょう。
12:26

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