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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。
この配信では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は、高校2年生の論理国語で行っている帯単元、新書レポートの取り組みの様子を報告したいと思います。
今、高校2年生の論理国語を担当しているんですけど、3単位の特別進学コースを持っているんですね。
1学期は、私も勝手がわからなくて、もたもたしていたんですが、2学期から仕切り直して、ちゃんとやっていこうと、
この子たちをどういう風に育てていくか、ちゃんと考えてやっていこうということで、
7月にいろいろ考えまして、夏休みの課題に新書レポートというのを出しました。
これは、そもそものきっかけは、1学期に中学校2年生の、これも医学進学特別コースでやった図書館に連れて行って、
あらまし読みというのをやったんですね。別に本をガチで読まなくても、だいたいあらましをつかんで、
そしてその本の中身をレポートするというのをやったんですけど、結構良かったんですよね。
だいたい、読まなくていいというのでハードルが下がって、生徒が気軽に本を手に取って、
気軽にその中身についてレポートしようという気になったみたいですね。
やっぱり読まなくちゃというようなプレッシャーを与えるような読書感想文じゃなくて、
こういうライトな取り組みを積み重ねる方がいいんじゃないかなって思って、
あらまし読みというのをまたチャンスがあったら取り入れようと思ってました。
そのあらまし読みの発展形として、あらまし読みっぽいものを生徒に夏休みに貸して、
それでそれを毎時間一人に冒頭部分で発表してもらうということをやったら、
どうにか一人一回全員発表することになるからいいかなと思ってました。
それに加えてですね、どうしても話すとか聞くっていう、そういう取り組みがおろそかになってしまうので、
話す聞くっていうのを育てたいなっていう目論みもありました。
特にこの子たちは黙って人の話を聞くっていうことがまだまだ整ってなかったので、
本当に聞くということはどういうことかっていうのを体感させたかったっていうのもあります。
それからの3つ目の目論みとしまして、自分の意見をちゃんと書いて出すことはできるんです。
根拠をつけても言うことはできるんです。
でもその子自身の経験とか思い込みから発していたりする場合も多くて、
意見にもうちょっと根拠っていうような、いろんな本を読んで、いろんなデータとか、
いろいろな筆者の意見をちゃんと踏まえてから、それで自分の意見を言うっていう、
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そういう姿勢を一回体験させたいなと思って。
新書を読んで、そこから自分の考えを作って発表するっていうような、
本当にちゃんとした論理的な文章をきちっと読んでからの自分の意見を立脚させるというところを狙いにしました。
やり方はですね、まず自分の好きな本でいいよっていうことを言いました。
そして新書でお願いしますって言って、新書の具体例をいろいろ示しまして、
これはちょっと難しめの岩並新書、これは優しめのちくまプリマー新書っていうような感じで、
新書をいろいろ実際に見せて、図書館で借りていいよっていうようなことを言いました。
発表の形式はスライド4枚以上ということで、スライドのフォーマットを見せまして、
表紙は印象的に引き付けるようにしましょうねと。
この本を選んだ理由を書いてください。
内容の要約というか概要説明を書いてください。
最後に自分の考察、考えたこと、気づいたこと、発見したこと、印象深かったことを書いてください。
というふうにお願いしまして、全員ランダムでローテーションでやるよということでスタートしました。
夏休みに生徒はいろんな本を読んで、中には読まなかった子もいたと思うんですよ。
適当にレビューを読んだりとか、後書きとか前書きを読んで書いた子もいるとは思うんだけれども、
でも読みなさいって強制するよりは、その子自身の好きな本を見てみたかったっていうのもあるし、
その辺はお任せしました。上手にごまかすだろうなと思ったんですけどね。
それに発表しても浅い読みだったかどうかも一目瞭然なんで、
クラスの前でその子がどういうふうな取り組みをしたかっていうのは丸見えになっちゃうので、
その子自身が取り組みの甘さをそこで受け止めればいいやと思って、
出来上がったスライドにいちいちやり直しをお願いすることはありませんでした。
実際、頑張っている子は何度も何度もロイロノートの提出箱に練り直しちゃだし練り直しちゃだしをしているんですよね。
やっぱり自分から主体的に学ぼうとする姿勢はとてもいいなと思いました。
2学期になりまして、新書レポートも揃ったんで、ランダムで順番をチャットGPTにランダムで選んでもらいまして、
番号順に並べ替えたものをそのまま出席番号に名前を貼り付けてみんなに示しました。
ここで思ったんですけど、たまたま一番最初の子が、とてもせいやって中身もきちんとして発表も素晴らしかった子だったんですよ。
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これが適当な子を選ぶと、こんなんでいいんだと思ってスタートするんで、
やっぱり一番最初の子はある程度セレクトした方がいいです。
これは他の同僚の先生にも助言してもらったんですけど、こういう企画のスタートの子は慎重にセレクトした方がいいなって本当に実感しました。
今回とても誠実で真面目でそして穏やかで発表も素晴らしかった子だったんで、もう雰囲気が一気に良くなりましたね。
選んでもらった新書はその子の個性がとても出ていて、私がその子を理解するっていうことにとても役立ちました。
これね、一学期にやっても良かったんじゃないかなと思いましたね。
その子がどういう風な振動を持って、振動意識を持っているかとか、その子自身の興味関心、生き方っていうのがとてもその新書に映っているような気がしましたね。
何よりはクラスの雰囲気がとても良くなりました。
スタート前にこれは話す方が大切なんじゃなくて聞く方が大事だと。聞く姿勢がこの取り組みの整備を決めるんだ。
だから私も聞く姿勢っていうのを見るよっていうことで聞く姿勢を観察しています。
そうするとね、やっぱりちゃんと聞くっていう姿勢が生まれましたね。
ということで新書レポートが順調に進みまして、この間の授業参観の日に当たった子は参観日というので、とても張り切って頑張ってくれまして。
参観日向けの受験生の親に向けた本を選んでですね、そのことによって子ども自身が成長するんだ。
そしてこの成長した子どもたちが日本を背負っていくんだっていうような内容をね、しっかりレポートしてくれてまして、
おまけにキャンバーを使ってね、綺麗にデザインして見た目も整えて出してくれたんですよ。
これで私もキャンバーを導入しようかなっていうね、そういう気持ちにさらに拍手がかかりましたね。
キャンバーに関して導入したいなと思います。
で、新書レポートが今半分ぐらい終わったんで、あと22、23人ぐらい終わりましたら、三学期になると思うんですけど、
三学期はこの新書レポート一人一人ポップ広告をちょっと作ってもらって、それプリントアウトして図書館に飾ってもらうっていうのもいい取り組みなんじゃないかなというふうに思いましたね。
これはこのリスンのラジオよく聞いている伊賀さんの配信からヒントを得て、この読書体験をぜひ形にしてポップ広告にして、
街の本屋さんもいいなと思ったんだけど、とりあえずはうちの図書館も綺麗なんで、あそこに飾ってもらおうかなっていうふうに考えています。
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それじゃあ新書レポートからいろんな発展を思いついたという話題でした。
それでは今日はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。