1. 今日も明日も授業道~国語教育をゆるっと語る~
  2. 504_志望理由書は、あえて全部..
504_志望理由書は、あえて全部書かせない【総合型選抜志望理由書・後編】
2026-09-29 12:42

504_志望理由書は、あえて全部書かせない【総合型選抜志望理由書・後編】

spotify youtube

総合型選抜の志望理由書、後編です。志望理由書の材料は生徒の生育歴に眠っています。小学校時代の新聞レポーターの経験や、イギリス海軍への傾倒など、根掘り葉掘り聞いて掘り起こす教員の対話を、実例でお話しします。1200字や1800字を書かせる理由、手を入れすぎずにあえて抜く戦略、取りかかる時期の個人差にも触れます。総合学科の指導経験から語る、教員のための回です。

 

なお、こちらの笠原先生も、似たような内容を語られていますので、ぜひこちらもお勧めします!

同じようなことを言っているので、めちゃくちゃ自信が持てましたw

 

この番組ではリスナーさんからのメッセージをお待ちしております。
以下のメールフォームからお気軽に感想やメッセージをお寄せください。
https://naomi-sensei.com/deta/podcast-form/podcast-feedback-form.html


#総合型選抜 #志望理由書 #進路指導 #国語教育 #ポッドキャスト

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

00:08
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。 この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は504回、志望理由書はあえて全部書かせない【総合型選抜志望理由書・後編】というタイトルでお届けしたいと思います。
前回、前編では、総合型選抜に向いている生徒の見つけ方と、本人の中に火をつける面談についてお話ししました。
後編は、火がついた生徒に志望理由書をどう書かせるかという実際の指導のお話しとなります。
聞きどころの一つは、生徒の生育歴を根掘り葉掘り聞いて材料を掘り起こす教員の対話です。
もう一つの聞きどころは、志望理由書をあえててんこ盛りにはしないという少し逆説的な戦略です。
どちらも私自身の体験から自信を持ってお伝えできる部分です。
それでは今日も、国語教育をゆるっと語っていきましょう。
はい、それじゃあ早速いきたいと思います。
志望理由書を書き始める前に、当たり前なんですけれども、まず志望校のアドミッションポリシーをしっかり調べさせます。
志望大学の卒業論文のテーマもしっかり調べさせます。
当然、いらっしゃる教授の研究についても調べさせます。
受験会社が出している資料にも目を通します。
そういった上で、生徒自身の現在、過去、未来というのをレポート用紙に書かせて持ってこさせます。
まあ今はね、ICTがあるんでデジタルで処理するととてもあの添削がしやすいし、吸い込むしやすいし便利だなと思うんですけれども、当時はレポート用紙でした。
こうした材料集めの時間をたっぷり取るようにしています。
最初の書かせ方としては、制限時数が600字なら600字で書いてくると内容が薄くなってしまうので、1200でも1800でもいいから書いてきなさいというふうに言います。
そうすると生徒は思いの丈を書いてきます。
それを読みながら、何を出して何を引っ込めるのか、もっと何を付け加えなければならないのか、生徒と対話しながらブラッシュアップしていきます。
そして、ブラッシュアップの対話の中で私が特に大事にしているのが、生徒の生育歴を根掘り葉掘り聞いて材料を掘り起こすという部分です。
03:06
この掘り起こしは教員の大切な役割だと考えています。
例えば、「小さい頃はどんな子だった?」と幼少期の性格を尋ねます。
小学校時代の思い出や面白かったこと、取り組んだことも聞いていきます。
一生懸命頑張ってきたことはどんなことがあった?と尋ねることもあります。
学校以外でどんな体験をしてきたかっていうのもどんどん聞いていきます。
すると、小学校時代に地方の新聞社で新聞レポーターをしていたっていう生徒が出てくることもありました。
ある生徒はお父さんともどもイギリス海軍のマニアでトラファルガー海戦の話になると銃とか艦隊の指揮官のことまで非常にマニアックに話せるっていう生徒もいました。
その生徒は放送部でも放送部に所属していてとても話せる生徒だったっていうこともあって非常に向いていました。
それからある生徒は田舎が大好きで田舎の祖父母のところへ帰省してはいろいろなお祭りや地方のイベントを手伝ってきたっていうそれが趣味だっていう生徒もいました。
こうした話が生育歴を掘るとザクザクと出てきます。
生徒自身はこうした体験を自分の強みだと自覚していないことが多く、先生に聞かれて初めて出てくることもよくよくありました。
生育歴を掘れば宝の山が出てくるような学校でした。
これは総合学科っていうところのポテンシャルの高さを示していると思います。
ただその宝を実際に掘り起こして志望理由書の材料にするのは根掘り葉掘り聞く先生の力だと思います。
志望理由書指導の要はこの教員の掘り起こし力にあると私は思っています。
掘り起こした材料を次に大学が求める生徒像とすり合わせていきます。
進路担当の教員とか担任の先生は学校の説明会、大学説明会に行くことが多いですよね。
大学の先生の話っぷりからこういう生徒が欲しいのだなっていうのがこの言葉の中からわかることがよくあります。
ほとんど営業みたいなものなんですけれども、そこで得た感触が指導に生きてきます。
大学が求める生徒像とその子の持っているものをすり合わせてこういうラインで書いていこうという方向がだんだん焦点化されていきます。
この焦点化のために対話をしながら何度も何度もブラッシュアップしていきます。
失敗しやすいのは生徒が自分の書きたいことに一生懸命になって相手が何を求めているかっていうのを見失ってしまうことですね。
06:10
生徒は相手の学校が欲しがっている生徒像もアドミッションポリシーも読んでいても一生懸命になるあまりに忘れてしまったりどっかに行っちゃったりして、
生徒自身の独特な強みっていうのも自分ではなかなか自覚できないこともあったりなんかして、こういうふうに生徒をきちっと基本に戻すっていうそういうのも対話の中で必要になってきます。
だからこそ教員が対話を何度も何度も重ねながら書かせていく必要があると思っています。
当時の生徒は部活動で鍛えられていて、自分の時間をマネジメントして書いて練り直し、何度ダメ出しをされても食らいついていくっていうガッツがありました。
そのため指導すればするほど志望留書がバージョンアップしていきました。
先生が対話して手を入れすぎるとその生徒の持ち味がなくなってしまうこと。
これが大きな問題になってきます。
私は手を入れすぎないようにしてその子らしさを大事にするように気をつけていました。
勢いのある熱のある書きぶりの部分は絶対に手をつけませんでした。
多少荒削りでも文章が整っていなくてもここは大事っていう部分は手をつけず生徒の書きぶりと勢いに任せていました。
もう一つの工夫として全部を書こうとすると失敗するのであえて少し抜きました。
抜く部分を決める基準は600字にすべてを詰め込もうとすると書ききれなくなってしまうので大事なところは残すとしてもその生徒がよくしゃべれるところを短めに書くというものでした。
ここは面接で語れるよねと生徒と確認した上でその部分を短めにまとめてみました。
抜いた部分は面接で必ず聞かれます。これは大当たりでした。
つまり面接でその子の強みをあえて出すために志望理由書ではそこをあえて薄くしておくのです。
大学の先生はよく読んでいるので薄い記述が穴ではないかとすかさず突っ込んできます。
そこで先生の想定を超える答えができるようにその子の強みを最大限生かせる受け答えをあらかじめ用意しておきます。
つまり志望理由書から面接までを通して私たちもある程度戦略的に指導していました。
この戦略は面接指導をしっかり行うということが大前提になってきます。
生徒が面接で答えられるようにしっかり仕上げていきます。
09:03
こういう意味でも志望理由書と面接はワンセットになると思います。
志望理由書はたくさんの先生に見せすぎてしまうともう混乱してしまうので、
2,3人の先生に見てもらい多面的にチェックして仕上げることになります。
こうして仕上がる志望理由書なんですけれども、
こういった志望理由書をいつ取り掛かるかという話なんですけれども、
一律に何月からやった方がいいというふうに言えないことが多かったですね。
取り組みが早い生徒は7月から始める子もいますし、
取り組みが遅い生徒は9月から、もっと遅い生徒は10月からということもあります。
こちらもその生徒その生徒に合わせて取り組むべき時期を変えていました。
例えば総合型選抜にチャンスがある子は7月からも始めさせますし、
やっぱり総合型選抜とそれから一般入試とダブルスタンダードで行かないといけないという生徒、
それに適している生徒は夏休みにしっかり勉強させてから9月からやらせるということもありました。
その生徒その生徒の生い立ちとか、それから学力とか探求の積み上げとかによって取り組みをスタートさせる時期は違ってきます。
書き直しさせる回数も生徒によって大きく違って、やっぱり個人差がありましたね。
早い生徒で3,4回、多い生徒では20回ほど書き直しをしたりしました。
当時の教職員集団はこういった時期が早くても遅くても、その時期に使える時間の多い少ないに合わせて生徒を指導するスキルと熟練度を備えていたように思います。
これが大きな強みだったなと今でも思います。
この教職員集団の力量については学校体制の話として改めて取り上げる機会があればと考えています。
はい、それじゃあ後編の話をまとめると、死亡理由書の材料は生徒の生育歴の中に眠っていて、それを根掘り葉掘り聞いて掘り起こすのが教員の役割ということになります。
その上で、あえて書き過ぎず、生徒の熱のある部分には手を加えずに、あえて抜いた部分を面接につなげるというところに戦略があります。
取り掛かる時期が早くても遅くても、それに合わせて指導できる教職員集団の力量が大きく影響していると思います。
12:00
次回は、この抜いた部分を面接でどう生かすのかというのを含めて、話すことが苦手な生徒をどう面接に送り出すのかについてお伝えしたいと思います。
この番組では、リスナーの方からのメッセージを受け付けています。感想やメッセージは概要欄のメールフォームからお気軽にお寄せください。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。
12:42

コメント

スクロール