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こんにちは、こんばんは、Hata Naokiです。
今日から、このスタンドFMで、アートの話や作品作りの裏話、
日本と海外のアートの違いなんかをゆるーく、
でも時にはちょっと空口でお届けしていきたいと思います。
記念すべき、第1回目ということで、
まず、僕がどんな人間なのか、
そしてこの番組で何をやっていきたいのか、
自己紹介を兼ねてお話ししていきたいと思います。
改めまして、Hata Naokiと言います。
僕は絵画、彫刻、ガラスアート、フロートアイアン、炭造の鉄ですね。
そして、それから石とか木を組み合わせたミクストメディアって言われるジャンルなんですけれども、
まあ、割と何でもやるアーティストです。
よく、なんでそんなに色々やるの?って聞かれるんですけども、
理由はシンプルで、一つの素材やジャンルだけでは、
自分の頭の中で描いている景色を形にできないからなんです。
石の重さが必要な時もあれば、ガラスの透ける光が必要な時もある。
だから自然と素材やジャンルの壁を越えていったっていう感じになりますかね。
それからありがたいことに、活動してすぐに、まもない時にですね、
JRさんの方から声がかかりまして、皆さんもご存知だと思うんですけれども、
ディズニーランドのあるJR舞浜駅に直結しているホテルが実はあるんですけれども、
そこの壁面アートを担当することになりまして、
いいスタートが切れたなという感じで、そこからトントン拍子で今に来ているという感じです。
舞浜の仕事に関しては本当にデビューというか、今までサブでついていたことはあったんですけど、
メインでやる初めての仕事で、しかもJRさんとかいろいろお偉いさんたちが
自分の壁面アートを取り付けている時に後ろでギャラリーとして見ているわけですよね。
そんな中で失敗できない取り付けをするというのはすごく冷やせもので、
本当ドキドキしながら取り付けたことを覚えています。
また時間も本当、夜の11時ぐらいまでかかったのかな。
朝からやって夜の11時ぐらいまで取り付けが時間がかかったというのをすごく記憶しています。
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そして、いろいろとそれからも国内外で評価をいただいて、
2015年にはニューヨークのアートコンペティションで、
これは絵画とかだけではなくて、絵画とか彫刻とか、
あとすごく際どいところで言うと身体表現というんですか、パフォーマンスとかって海外では言うんですけれども、
そういうパフォーマーの人も含めた全てのジャンルのアートでコンペをしようというものがありまして、
なんとその中で非常にラッキーなことにトップ16に入って、いわゆる入賞ですね。
一番にはもちろんなれなかったんですけど、
世界の中からいろんなジャンルの中で16位以内に入ったということで、
それが僕のキャリアの中ではエポックメイキングと言いますか、分岐点になったのかなというふうに感じています。
受賞式で海外のアーティストに、お前一体何者なんだって笑いながら聞かれたのは今でも忘れません。
その後2021年には、これは金沢の判件なんですけれども、そこで日本グッドデザイン賞をいただきました。
またアメリカ自然史博物館でデジタル展示をやらせてもらったりしたこともありましたね。
展示中に子どもたちが作品の前でしゃがみこんでじーっと見ていた姿っていうのは一生のお宝物ですね。忘れられません。
僕が活動の中で強く感じているのは、やはり日本と海外のアートにする考え方の違いというか差ですね。
ヨーロッパやアメリカだとアートにお金を出す、あるいはお金を払ってアートを買うっていうのは特別なことじゃなくて、
本当生活の一部、日常なんですね。
でも日本だとまだ美術は美術館で眺めるものっていう意識が強くて、そこがすごく違いを感じるところですね。
日本なんかだと美術館の中では本当喋っちゃいけないような雰囲気で、シーンとみんなしながら絵を見てスタスタスターと出ていくっていうような風景が、
おそらく皆さんも美術館とかに行かれた時はそういう感じになっちゃうと思うんですけれども、
海外では全然そういうことではなくて、もちろん前日にはもう本当にもう関係者とかを招いてパーティーみたいな感じで大はしゃぎしている感じですけれども、
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で、レセプションって言うんですけどね、そういうパーティーがあって、そして展示がいざ次の日始まると、
もちろん初日なので作家もギャラリーにいまして、いろいろとお客さんが来るんですけれども、日本みたいにじーっと見ているわけではなくて、
やはり作者と話したいっていう意識が非常に強いんですよね。
そこで作品のコンセプトとかどうやってこれ作ったのとかっていうような話をもうガンガンガンガン会話をして、
それで作家の世界観とか価値観とかっていうところを共有するっていうようなイメージが強いと思います。
そこでまあ良ければ購入しようっていうような形の流れになるんですよね。
なんか日本とは少し違うと思いませんか?
ニューヨークの展示会で印象的だったシーンが一つあるんですけど、
現地の子供が僕の作品を見て、なんでこの石はこんな形なの?っていう感じで質問してきたんですよ。
それに対して僕が答える間もなくですね、
その子のお母さんがこの作家さんは形に意味を込めて作ってるのよっていう感じのようなニュアンスで子供を悟してて、
そしてさらに驚いたのが、あなたはどう思う?って子供に聞いたんですよね。
その瞬間、あ、これが文化の違いかっていうのをすごくカルチャーショックとして受けたことをもう鮮明に感じていますね。
日本の美術教育はどうしても写実的っていうんですかね。
お手本があってそれにうまく合致すると言いますか、
そのような感じで綺麗な絵を描くことができれば正解ですっていうようなことになりやすくて、
自由な発想とか抽象的な表現をする子っていうのは、
たまにクラスに一人とかいるかいないかぐらいなんですけど、
そういう子がいたとしたらちょっと変わり者扱いとかされたりしてなかなか評価はされないですよね。
だからこそこの番組ではそういう、何て言うんですかね、
自由な発想や抽象的な表現っていうところも、
しっかり評価できる社会を作っていきたいなっていう意味でも話をしていきたいなと思っています。
そしてこれからこの番組でお届けしたいのは、
制作の裏話や作品のエピソードはもちろん、
アートの表の顔だけじゃない裏の部分、つまり作品がどうやって売れるのか、
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どこに置かれるのか、
そしてアーティストとして生きていくためには何が必要なのかっていう、
リアルな話をゆるりとしていきたいと思います。
さらにこれからアートで食べていきたい人や、
副業としてやってみたい人に向けたヒントも話していきたいと思います。
展示会の作り方だったり、
作品の見せ方、
海外での立ち回り方、
そういうことって普段あんまり誰も教えてくれないじゃないですか。
だからこそ、
この番組では脱障しみせずに、
皆さんに伝えていきたいと思います。
と言いながらも脱障しみしちゃうかもしれませんけどね。
ということで、初回は僕の自己紹介と、
この番組の方向性についてお話ししていきましたが、
どうだったでしょうか。
次回は僕がなぜマルチジャンルというスタイルを選んだのか、
そのきっかけや背景について深掘りしていこうと思います。
これはアートをやってない人にもヒントになると思うんで、
ぜひ聞いてみてください。
それではまた次回お会いしましょう。
この番組は日本現代アート協会、
ジャパンコンテンポラリーアートアソシエーションの協力で作られております。
それでは次回をお楽しみに。
ではまた。
バイバイ。