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こんにちは。そこまで15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、たくさんのワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、日本の犬と飼い主さんのQOLをあげるテーマに、犬のあれこれについて、私個人の見解からお話ししています。
時には、子育てネタや、留学時代や旅行の思い出などのお話もお届けいたします。
さて、今、実は土深夜に収録をしておりますので、少々ね、声がひそひそ声になっております。
というのも、うちの娘の保育園でコロナの感染者が確認されまして、明日から来週の水曜日まで休園となってしまいました。
日中は娘がいて、なかなかゆっくり収録ができないので、こうして深夜に寝ることになりましたので、
もしかしたらね、ひそひそお話をしたり、ちょっと短い配信になったりするかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
少し間が空いてしまいましたが、今回は子育て・犬育てシリーズの愛情と甘やかしについてお話をします。
あくまでも私の観点からですので、はしからず。
愛情と甘やかし、これは鉄物です。
子育てについても犬育てについても、愛情をかけることはとても大切ですが、甘やかすこととはまた別だと思います。
よく飼い主さんとお話をしていると、私が甘やかしたせいでうちの子は何にもできないんです、とか、私が甘やかしたせいでこんな犬になってしまいました、ということをお伺いします。
愛情をかけるというのは、その存在を尊重することだと思います。
例えば、意思を尊重すること、行動を尊重すること、気持ちを尊重すること、こうしたいんだ、という子どもの主張、
犬ちゃんの主張は、その時に叶えてあげられなくても、しっかりと相手の気持ちに寄り添ったり、気持ちを聞くことや対案を提案することなどはできるだけするようにしています。
何でもいいよ、というのではなくて、その子の意見はなるべく汲んであげる。
逆に言うと、子どもたちについては、子どもなんだから親の言うことを聞きなさい、という一方的な理屈は押し付けないように注意をしています。
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まあ、私の旦那はこれをやりますけどね。
甘やかすということは、子どもが自力で生きる力を阻むことにつながることだと私は思います。
自分でできること、自分でできるようになってほしいことをすべて親が、手を先回りして行うことは甘やかしだと思います。
むやみに手を、口を出さない、信じて見守る、待つ、それもまた愛情だと思っています。
めんどくさいし、親がやってしまった方が早いということ、たくさんありますよね。
特に顕著なのは、息子の場合は宿題で、わからないと聞きに来るとき、私はなるべく答えをそのまま教えるということはしないようにしています。
ヒントを与えたり、調べ方を教えたり、一緒に考えたり、一緒に調べるということをしています。
まあ、忙しくしててパッと答えてしまうということもあるんですけどね。
少し危ないなと思うことをやりたがる3歳の娘は、絶賛自分でやりたいという時期です。
一人で自転車に乗りたい、兄ちゃんの真似をして高いところにある冷凍庫の氷を自分で取りたい、ハサミを使いたい、牛乳を電子レンジで自分で温めたい。
これはっきり言ってすごくめんどくさいし、危ないし、と思うことは多々あります。
けれど、心と時間に余裕がある限りは、何でもやってごらん、サポートはしてあげるからとチャレンジをさせたいなと思います。
できなかった時も失敗してしまった時も、後ろ盾がちゃんとあるよという自信を与えてあげることが愛情をかけるということかなと思います。
人間の子育てと犬の子育て、犬育てを両方経験してきて、一番大きな違いは、自立するかしないかということだと思います。
人間の子供はいつか親元を離れ、社会に一人で旅立ちます。
親の責任というのは、社会に一人立ちしていく子供たちが、一人でその足で立って食べていけるように、生きていけるように生きる力を育てること。
それが子育ての親の責任でもあるかと思います。
ですが犬は一生自立をしません。そのため、ある意味甘やかして言うという免罪符をお墨付きをいただいているようなものです。
あの顔でじっと見られたら、あの瞳でじっと見られたら、何でも言うことを聞いてあげたくなる、その気持ちも痛いほどわかります。
愛情をかけるのと甘やかす、この境界線はどこにあるのか、私は一時の感情ではなく、後々のその子と飼い主さんの生活において良い関係が続くように。
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わかりやすい犬の甘やかしは、おやつが与えすぎ、これは本当によくあります。
そして肥満になり、そのまま体調を崩す病気になり、結果的に食事制限になる。
こうなった時、甘やかしてなければ、と後悔をしても遅いですよね。
可愛いから、欲しがるから、追えるから、と後のことを考えず欲しいままに与える。
その結果、飼い主さん、ワンちゃんと共に生活にストレスを負うことになる。
そんなことは本当は誰も望んでいませんよね。
長い目で見て、それが愛情なのか甘やかしなのかを考えて行うことは良いことだと思います。
ワンちゃんを甘やかすということが悪いというわけではないんですね。
でも、その甘やかしが後になってどんな結果に結びつくのか、それを一度考えてみてから甘やかす。
それも良いんじゃないかなと思います。
甘やかす時には、とことん甘やかす。
けれど、ここまでということをきちんと決められることで、ワンちゃんもこれまでは良いけど、ここからはダメなんだなということが伝わります。
このここまでが決まらないことで、ワンちゃん自身も不安定になっていきます。
この愛情と甘やかしの境界線を決めるということは、割と大切なことだと私は思います。
なぜなら、ワンちゃんは臨機応変ができないからです。
これも子供とまた少し違うところですね。
子供たちは大きくなってくると、その場によって対応を変える。
いちいち言わなくても、空気をさして態度を変えるということが瞬時にできるようになります。
ワンちゃんも多少はこの空気を読む、態度を変えるということができますが、人間のように細やかな臨機応変はちょっと難しいです。
また、あなたは豆乳病と診断されたから、もう大好きなクッキーはあげられないのよと言っても、それは理解ができないわけです。
生活上のストレスを負わないように、良い関係が続くようにという面においては、もう一つの例として、大型犬の飛びつきなども当てはまります。
2、3ヶ月の頃の大型犬の子犬は可愛らしくて、人間に飛びついて愛情をアピールしますよね。
その時は本当に可愛らしくて、ついついかまってしまうんですが、10ヶ月にもなると体重も増えて、小さなお子さんやお年を召して足腰の悪い方に飛びつけば、本人にその気がなくても転んで怪我をさせてしまうということもあります。
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また、股関節の悪い大型犬も多いので、頻繁に飛びつくことで足腰に負担がかかるという場合もあり、これは小型犬も一緒です。
いくら言っても興奮して飛びつくから諦めました、という飼い主さんや、飛びつかれるのが歓迎されているようで可愛くて、という方もいらっしゃいます。
私は自分が小柄でどちらかというと細身の方ですので、大型犬さんたちのジャンピングご挨拶に耐えられないことがあります。
ですから座ったり転がって挨拶をしてもらうように教えます。
これは私なりの愛情なんですね。
座って挨拶をしてくれたら思いっきり頬まで撫でてあげたり、おもちゃで遊ぶようにしています。
犬と一緒にベッドで寝てはいけない。
そういうことをすることで犬は人より上だと感じて、飼い主さんに対して反抗的になると昔は本当に信じられていました。
犬のしつけについてはいろいろな方針や思想があります。
そのトレーナーさんごとにあると言っても過言ではありません。
例えば一緒のベッドで寝てはいけないというのは、それはもう好みの問題だと私自身は思います。
一緒に寝たければ寝てもいいし、保護犬やお家に来てすぐのパピーちゃんは一緒の空間で寝てあげた方が気持ちが落ち着き、リラックスと信頼感が増すことは事実です。
日中ずっとお留守番の子はご褒美として夜一緒に寝てあげるということもたまには良いと思います。
だから私は一緒のベッドで寝ることイコール甘やかしだとは思いません。
それとは別に、クレートやハウスのトレーニングをしっかりしておくこと、
時々はベッド以外のところで別々に離れて寝る、
一緒の部屋でもサークルやハウスで休む日を作るなど、
いざという時はクレートやサークルでも落ち着いているということを習慣づけておくことで、甘やかしだけにはならないと思うからです。
甘やかしというものは目標の姿と境界線が曖昧になることで起こってきます。
犬たちは自分の思いや主張が全て叶えられるということを繰り返し学習することで、
それらが通らないというシチュエーションに遭遇した時にパニックになり、
何とかして自分の思いを飼い主さんに伝えようとします。
その時一番飼い主さんが困ってしまうのは、この自己主張が吠えや噛みつきに発展した時なんですね。
愛情はたっぷりかけてあげてください。
遊ぶ時は遊び、撫でたり抱っこしたりたくさんかまってあげてください。
習性、性格、個性、好き嫌いを尊重してあげることも愛情をかけることにつながると思います。
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けれど、そしてこういう時はこうしてほしい、ここまででという境界線だったり、
こちらの意思というのはしっかりと先に飼い主さんがワンちゃんに教えてあげてください。
これは子育てでもある程度は一緒かなと思います。
ということで、今回は私が考える子育て、犬育てにおける愛情と甘やかしのお話でした。
皆さんはどのように思われますか?
よかったら教えてくださいね。