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こんにちは、横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、あなたとワンちゃんの10年をよりよく変えるをもとに、犬と生きる十数年をもっと本気で楽しみたいあなたに、幅広い分野から犬に関するお話をお届けしています。
大好きな旅の話、子育ての話も時々お届けしています。
飼い主さんが変われば、犬が変わる。犬のことをもっと知って、あなたも犬育てのプロになりませんか?
より具体的なトレーニング、しつけ、アニマルコミュニケーションなどについては、メンバーシップでお話ししています。
さて、前回は読み人知らずのイギリスの詩、前半2節をご紹介しました。改めて再度読ませていただきますね。
子供が生まれたら、犬を飼いなさい。
子供が赤ん坊の時、子供の良き守り手となるでしょう。
子供が幼少期の時、子供の良き遊び相手となるでしょう。
子供が少年期の時、子供の良き理解者となるでしょう。
そして、子供が青年期になった時、自らの詩を持って子供に命の尊さを教えるでしょう。
今回は後半の2節をお話ししますね。
子供が少年期の時、子供の良き理解者となるでしょう。
私は先代犬を自分の少年期に迎えました。
この少年期がどのくらいになるのか、というのは実際に書いてないのでわからないですが、
イメージとしては、小学生から高校生までくらいでしょうか。
赤ちゃんから子供になり、成長していく間には、大人と子供の境目の時期があります。
心も体も揺らぐこの時期を、思春期と言いますよね。
どなたにも、引用のない気持ちや不安を抱えた思い出が一つや二つあったのではないでしょうか。
こんな私にも、親や友達にも話せない、もやもやした思いを抱える日々がありました。
その時、親や友達との関係がぎくしゃくした時、
自分の将来や自分自身に対して不安を感じた時、
素直に自分の気持ちや態度を出せる相手は愛犬でした。
こうした思い出を、思春期をペットと共に過ごした方は、
大切に心のどこかにしまってはいませんでしょうか。
ペットたちは、少年期、思春期特有の思いや悩み、心や体を持て余す感覚を、
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不安だけれどどうしたらいいのかわからない衝動を、
何一つ批判も評価も判断もすることもなく、
ただただ受け入れてそっとそばにいてくれます。
この、どんな自分でもただそっと受け入れてくれるという存在が、
どれだけこの不安定な時期に心の支えとなることか。
親から友達から先生から周囲の社会から取り残されたような気になる時でも、
ペットだけはそっとそばに寄り添ってくれる。
いつもと同じように、いつもと同じような期待を込めた目で、
遊んでくれるの?おやつくれるの?撫でてくれるの?お散歩行ってくれるの?と、
キラキラ尋ねてくる。心と体は連動しています。
ペットを触ることで幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが出ることは、
科学的に実証されています。
一緒に外出をしたり、触れ合ったり、遊ぶことで心は溶けていきます。
何でかわからない心のモヤモヤをペットたちは優しく受け入れて解きほぐしてくれるでしょう。
それはもしかしたらペットたちしかできないことかもしれません。
そのことをこの子は子供の良き理解者となるでしょう。
という言葉で非常にうまく表現していると思います。
思春期の子供たちにとっては、
非常にうまく表現していると思います。
思春期の子供には大人の歓迎よりも、
犬との触れ合いのほうが広角的というのは本当のことだなと思います。
ただし、これも小さな頃からの触れ合いがあってこその両者の関係となりますけれど、
子供が荒れている。だから犬を飼う。何とかなりますか?と聞かれたら、
その答えは強だかにイエスとはいきません。
そして最後、子供が青年になったとき、
自らの種を持って子供に命の尊さを教えるでしょう。
家族として長年暮らしてきた動物たちの最後。
もしかしたら赤ちゃんだったお子さんは成人し、家を離れているかもしれません。
忘れないでください。
それでも動物たちにとってその子は家族。そのものです。
たまにしか帰ってこなくても、「おかえり。元気だった?」と迎えてくれる存在。
青年になった子供にとっては実家とともにいつもそこにいてくれる愛しい存在。
そのいつもそこにいてくれた存在は残念ながら必ず先に旅立ちます。
そのときその子は何を思うのでしょうか?
私が先代犬を亡くしたのはイギリス留学から帰国して2年後でした。
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実家に住んではいましたが、帰国してから勤めた先はハードワークで、
朝早くから夜遅くまで不在にすることが多く、犬の世話はほとんどしてこなかったと思います。
それでもあるとき廊下で立ち上がれなくなった愛犬を見て、
いつの間にかこんなに年老いていたんだということに気がつき覚鮮としました。
若くて未来の展望に燃えていた私にとっては愛犬の命の時間が確実に短くなっているということに気がつく余裕がなかったんですよね。
先代犬は外排泄でしたので一日に何度も何度も外へ連れ出しましたが、最後の方は寝たきりになりました。
とこずれをしないように体の向きを変え、垂れ流した排泄物をきれいにし、
それでも口から何かを食べたいという欲があるうちは何でも食べられるものをあげていました。
プリンやアイス、ヨーグルトなんかもあげました。
それでも次第に何も食べなくなり、骨と皮だけになって寝たきりになりました。
ついにはシリンジで水も飲まなくなり、お別れが近いということを悟った私は、
彼女を迎えた日と同じように彼女の隣で眠りました。
何日か目かの朝方だったと思います。
大きなため息とかすかな声とともに一呼吸をして、彼女の魂は肉体を離れました。
実は今、愛犬の美琴さんはこの死の後半戦にいます。
彼の世話をしながら仙台犬の最後を何度も何度も思い出してしまいます。
もう少し頑張ってほしい。まだそばにいてほしい。
それは飼い主のエゴかもしれません。
痩せて弱っていく愛犬を見守ってほしい。
それは飼い主のエゴかもしれません。
痩せて弱っていく愛犬を見守ってほしい。
共に生きてきた、これからも共に生きていくんだと思っていた命の時間が違うこと、
それを改めて認識させられた時、
その小さな命に対して何をどう思うのか、どう向き合っていくのか、
そしてその命の時間をどのように過ごしていくのか、
その時間が尽きた時、それをどのように受け入れていくのか、
それこそが動物たちが子供に、そして全ての飼い主さんに教えてくれる最も尊い教えだと思います。
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どんなに愛して慈しみ、永遠とも思えた存在でもやがては去っていきます。
それは必ずしも何かのせいではなく、季節が移り変わるようなもの。
種から若葉になり、花が咲き、実が成り、やがて枯れていくのと同じ巡り。
そして動物たちは人間よりも持っているものやしがらみが少ない分、とても素直にその巡りを受け入れます。
私たちが学ぶことはとても多い。
人間同士だと見えないものが、ペットたちの最後には必ず見えてくるものがあると私は思います。
私は特に今、愛犬みことの病状に毎日一騎一遊しながら、
彼が最後の時間を使って教えてくれていることを精一杯受け止めようと努力しています。
何をしてもしなくても、後悔することは山のようにあるはず。
けれど、今を大切に、彼との時間を過ごしたいと感じています。
お世話をさせてくれていることに心から感謝をしています。
ペットは先に死んでしまうから買わないという方もいらっしゃいます。
そう、そうやって親御さんがお子さんに話されているケースもあります。
それはその方の考えですから、無理しはしません。
ただ、ペットたちの死は、それを経験しなかった人間よりも
はるかに多くのことを私たち人間に教えてくれていると私は思います。
さて、今まで7回にわたり、犬と子どもについてそれぞれ
子どもさんの成長度合いや注意事項、犬から見た子どもについてお話してきました。
今回で犬と子どものシリーズは一度おしまいにしますね。
概要欄にシリーズを貼っておきますので、まだ聞いていない方はぜひ聞いていただければと思います。
さて、最後に改めて、ご口をさせてください。
4月22日土曜日、今週の土曜日ですね、9時から
犬育てのプロになるオンラインセミナー、愛犬との関係性を見直してみよう
というテーマで行います。
普段の何気ない行動を変えるだけで、愛犬との絆がもっと深まるコツなどをお伝えしたり
飼い主さんとのお悩みのある方の対応策を一緒にお話しする1時間半
まずはお気軽にお問い合わせください。
それでは、今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。