犬との生活へのアドバイス
こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
ドッグトレーナー、ペットロス専門士、アニマルコミュニケーターである私が、
人と犬が共に、より幸せになるためのヒントをテーマに配信をしています。
まず最初に告知をさせてください。
明日、3月27日木曜日、朝9時40分より、
イギリスワンオペ2人子連れ旅、最後のライブ動画となります。
こちらは、今回の旅で使ったお金事情について、皆さんとお話し、わちゃわちゃしていきたいと思います。
明日の朝9時40分です。
そして、明日の夜8時20時より、
動物福祉船進国イギリス犬事情、
こちらは私が毎月開催しています、Zoomでのオンラインセミナーとなります。
有料となりますが、ご興味ある方はぜひ、
概要欄の申し込みフォームからお申し込みください。
それではですね、今回はいただいたご質問にお答えをしていこうと思います。
最近、小犬さんを迎えられたという方からのご質問です。
小犬さんが可愛くて癒されるんですけど、
とにかく元気いっぱい、やんちゃ盛り、いたずら盛り、
可愛くて可愛くてしょうがないんだけど、
その圧倒的なパワーにどうしたらいいのか、
途方にくれることもあります、とのことでした。
こういうお話は、聞いている外側からはなんだか微笑ましく感じてしまうものですが、
当事者の飼い主さんは本当に大変で、わらにもすがる思いであったり、
実際、毎日傷だらけ、血だらけの腕で愛犬が散らかしてしまったものや排泄物を片付ける日々、
こんなはずじゃなかったと思い、せっかく迎えた愛犬を手放すことを決める、
なんてことさえなりかねないんです。
私たちのようなプロフェッショナルは、それを思いとどまらせて、
愛犬さんとの生活の理想へと提案を重ねるということが、仕事の一つだと思っています。
こうした問題に直面したとき、注意しなくてはならないのはスピード感。
困っている飼い主さんは、今すぐにでもこの状況から抜け出したい。
だからこそ、私たちのようなプロの文句を叩くのです。
本当は犬の行動というものは、一朝一夕に出来上がるものではないですし、
子犬の時期はどうしても活動量が多かったり、好奇心や欲求が強いものですが、
あと6ヶ月も経てば落ち着きますよ、というのでは何も解決策にはなりませんよね。
これは泣き叫ぶ赤ちゃんに全てを投げ出したくなってしまう、
産後打つ一歩手前のママの心境にも通じます。
私もこちらは経験したからすごくわかりますよ。
さてここからは実際、こういう子犬さんとの暮らしに困っている方に対するアドバイスを3つご紹介していこうと思います。
犬を疲れさせる方法1
全てに当てはまるのは、とにかく心身ともに良い刺激を与えさせて疲れさせる、この一択です。
キーポイントは良い刺激というところ。
良かった、楽しかった、またやりたい、というようなポジティブな感情が後に残ることが大事で、
ただ強い衝撃や刺激を与えるだけですと、かえって興奮を招いたり、
強い恐怖やパニック、トラウマを背負ってしまうということになりかねません。
この刺激の強さと種類には注意が必要ですが、
今回は良い刺激を与えて疲れさせる方法についてお話をしていきたいと思います。
この提案を聞いたあなたは、良い刺激というのは何だかわかりますか?
例えば、散歩の距離と頻度を増やす。
これは気をつけないと犬に刺激を与えるために飼い主さんご自身が疲れ果ててしまうということになりかねないんですよね。
そもそも10分程度の散歩時間で増やしたところで、犬の体力、HPのメーターというのは大して減らないです。
それより飼い主さんの方が疲れちゃいますよね。
ですので、私からはこの3つの提案をしたいと思います。
1.害虫する。
ドッグシッターや犬の保育園、訓練所、預かりトレーニングなどを利用する。
2.散歩の中でできる工夫を取り入れる。
3.頭を使わせる。
これはトレーニングをするという意味になります。
順番に解説をしていきますね。
まずは一番簡単なのは、この1番、害虫する。
これはですね、自身の子育ての時にも痛感したんですが、特に子犬の時期の子育ては、はっきり言ってとっても大変です。
サイズが大きくなればなるほど大変です。
もし時間的、経済的な余裕があるようなら、ぜひプロの手を借りましょう。
子犬の時に他の人に預けて世話をしてもらったら、飼い主である自分には懐かないんじゃないの?なんて心配は既有です。
生後1歳までの犬というのは、1日で人間の4.5日分に当たる時間的経過をすると言われています。
仮にあなたがご自身のお仕事のために、1歳以下の犬を家に残して、6時間のお留守番をさせたとしましょう。
人間の子供を1日以上、一部屋だけで、テレビもゲームもスマホもなく、ただただじっと静かにしていろ、と一人ぼっちで置いておくのと同じです。
どうですか?考えただけで、その子は退屈すると思いませんか?
そして、親が帰ってきた時に興奮して落ち着かなくなることでしょう。
つまり子犬も同じこと。子犬から若い犬まではとにかくエネルギー発散、良い刺激をたくさん浴びて、レジリエンス力と環境適応能力を鍛えることが何より大切だと私は考えています。
これ、とっても大切なんですよ。
ご自身がお忙しくて毎日構っていられないということであれば、害虫は手っ取り早いんです。
害虫にもいろんなスタイルがあります。主にはドッグウォーカー、ドッグシッター、あずけ訓練、犬の幼稚園や保育園といったところがメインでしょう。
犬を疲れさせる方法2と3
これらの違いについては過去配信で詳しくそれぞれの特徴と違い、選ぶ際の注意点をお話ししていますので概要欄に載せておきます。ご参考になれば幸いです。
次は②散歩の中でできる工夫を取り入れる
犬を疲れさせるために長時間お散歩をするというのは、それができれば一番いいんですけど、散歩時間を変えずともできる工夫はあります。
一例を挙げていきますね。
散歩で通るコースを変える。刺激の多いコースや少ないコースをランダムに取り入れる。
足裏の間隔や坂道、凸凹道、砂浜、アスファルト、土の上、芝生の上など、足の裏の感触が変わるコースを選ぶこともいいと思います。
散歩の中で学練棒や鬼ごっこ、ノーズワークなどを取り入れる。
散歩中の指定の場所でそこでしかできないおもちゃを使ってたくさん遊ぶ。
匂いをたくさん嗅がせる。散歩中にトレーニングを入れる。といったところでしょう。
どれも共通することは、散歩という時間が単調で予定調和的なものだけにならないという工夫をすることです。
犬は体力だけ消費させようというのは難しいんですよね。
体力的な発散とともに精神的な活動を彼らは求めています。
それは彼らの生き物としての本能。うろつき、匂いをたどって、匂いを嗅いで、探して、ほじくり出して、食べたり食べなかったりという強い本能が求めるものなんですね。
だからこそ拾い食いもするんですけどね。
ここのニーズをある程度満たしてやらなければ、犬は心身ともに心地よく疲れることができません。
ただ、まっすぐお利口さんに匂いも嗅がず、飼い主の隣について歩くだけでは、子犬が要求する本能的なニーズは答えられないんです。
これは来月のオンラインセミナーにてお話するテーマになってくるんですが、犬の要求に応えていながら犬のニーズを満たしていないという飼い主さんは非常に多いです。
犬のニーズを知り、それを満たすことができると、犬にとって最高に魅力的な飼い主さんとして、もっともっとあなたの魅力がアップするんですよ。
さて、話が横道に逸れましたが、上で挙げた散歩中にできる疲れさせる工夫についての詳しくは、また違う配信でお話ししていこうかなと思います。
ですので、最後はその3、頭を使わせせる、トレーニングをするということについて。
ここまでのお話でお分かりのように、犬と人は体力が違いますから、同じように運動をして、同じように疲れるということは残念ながら期待できないんですよね。
それができるのは6ヶ月以下の子犬。まあ、大型犬なら4ヶ月でギリギリでしょうね。
実は大変なのは、6ヶ月くらいから1歳半くらいまでの若い犬で、この時期は一気に活動量や体力、ホルモンの数値が変わります。
犬のトレーニングの重要性
肉体的にも精神的にも飛躍的に成長し、それに伴い体内のホルモン生成率も上がり、脳内分泌質も変わっていきます。
自分で自分の衝動や行動を一番コントロールできづらい時期ですので、ここでしっかりと教えることは、自分で考えて行動する、セルフコントロールを学ぶということなんです。
これは人間のですね、まあ10代前半、いわゆる思春期って言われるやつですね、その子どもたちと同じような成長過程にあると思い浮かべていただけるといいかもしれません。
犬の一生で一番元気で活発で派手なこの時期はですね、犬の脳の発達も毎日、いや毎日どころか毎時間、毎分のようにですね、アップデートされていきます。
犬さんたちは何を教えても教えられなくても、これ非常に大切ですよ、何を教えても教えられなくても、自分を取り巻く環境と飼い主さんと自分との関係性を犬目線で学んでいきます。
この時期は学びから習慣化に至るスピードがものすごく速く、2、3回同じことを繰り返すとすぐに覚えてしまいます。
そしてこの時期に定着化したことは、その後成長が落ち着いてきた時には更新されにくいという特徴があるんですよね。
例えばトイレトレーニングなんかね、この時に失敗続きで覚えるチャンスを逃してしまうと、その後しっかり定着化させるというのが非常に難しくなります。
教えても教えられなくても日々何かを学んで習慣化していくのであれば、せっかくなら良い習慣をつけてほしくないですか。
そのために必要なのがトレーニングやしつけというものになります。
勘違いをしないでいただきたいのですが、トレーニングは犬の動きをコントロールし操縦し犬を制限するというだけにあるものではありません。
トレーニングの本質は、私はあなたにこうしてほしいの。こんなことできる?してくれたらとっても嬉しいんだけど、ということを伝えるコミュニケーションツールです。
この時期にこれを怠って放っておくと、犬は人の意思を鑑みるという習慣がないので、行動を勝手に習慣化され、後になって直すことがとても難しくなるので、
ぜひ先手を取って、私はこういう時にこうしてほしいということを伝えてみてください。
では具体的にはどんなトレーニングが必要になるのか。これについては散歩の方法とともに、次回の配信でお話ししようと思います。
ターゲットトレーニングの方法
ただ、きっと質問をしてくださった飼い主さんは、日々の生活に困っていると思いますので、
この頭を使わせるトレーニング、一つだけ最後にお話をしていきたいと思います。
頭を使わせるトレーニングでは、いくつかやり方があるんですけれども、そのうちの一つがターゲットトレーニングというものをお勧めします。
これは人、つまり飼い主さんが設定したターゲットを犬が意識するというものです。
これだけ聞くとそんなに難しくなさそうでしょう。
例えばどういうことかと言いますと、飼い主さんがここにタッチをしてほしい、ここに来てほしいというような意思を示すとします。
それは例えば、私なんかはフラップフープをよく使うんですけど、フラップフープを地面に置いて、この中に入ってほしいということで意思を伝えます。
意思の伝え方は、飼い主さんがフラップフープの中に入ってもいいし、手でそこを指し示してもいいですし、その中に最初は1個おやつを落とすというやり方でもいいでしょう。
そして何も言わなくてもフラップフープがそこに置かれたら、犬が自然とその中に入るようになるまで行動を定着化させます。
最初はフラップフープというものは犬にとって何ものでもないのですが、だんだんと飼い主さんがこの中に入ってくれたらおやつが出てくるよという行動を繰り返す、教えてあげることで
犬にとってフラップフープが置かれたらその中に入る、入ってお座りをする、お座りをして待っているというような形で応用の行動として定着化させていくことができるわけです。
これをお話しだけでは伝えるのは難しいので、もし興味があるという方は私のインスタグラム、犬の保育園のインスタグラムなどの過去の投稿リールを見ていただけると、
どうやって私が犬たちに意識してほしいものを言葉を使わないで教えているのか、そこで共通の犬さんとの共通の意識を持つトレーニングをしているのかということが分かると思います。
これは非常に犬が頭を使う作業なんですね。ですのでこれを日常に取り入れていただくといいんじゃないかなと思います。
もしやってみたけどうまくいかないよとか、もうちょっと詳しく聞きたいとか、そういったことがあればぜひ個別にご相談ください。
それでは今回はいただいたご質問にお答えをしてみました。最後まで聞いていただきありがとうございました。