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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
犬と人の架け橋でありたい私が、犬に関する様々なお話、大好きな旅のお話、子供たちの話などをマイペースにお届けしています。
より具体的なトレーニング、しつけ、アニマルコミュニケーション、ペットロス、ペット業界の裏話的なお話については、メンバーシップでお話をしています。
前回は、ペットの被災の後に多く起こる症状として、分離不安のご紹介をしました。
今回は前回の続きです。
ショックや震災などにあった犬たちに多く見られる症状、分離不安のほか、音に対しての過敏な反応、興奮不安症状からのパニック、
予期恐怖による攻撃行動、これらについてお話をしていこうと思います。
まずは音に対しての過敏な反応です。
これは多くの方が感じる犬の代表的な反応になると思います。
大きなショックや災害の後には、人間の耳には聞こえないような微細な音を感じ取ったり、振動を音として感じ取ったり、
ショックを受けた時に聞いた音、もしくはそれに類似したような音を怖がったり、そこからパニック、不安症状を強く示すということがあります。
例えば、緊急地震速報を怖がる犬が、類似したアラーム音を怖がること、これはよくあります。
それまで怖がることがなかった救急車や消防車のサイレン、ヘリコプターの音などが怖くなってしまうということもあります。
これらの反応については慎重に進めることが大前提ですが、再度犬に対して対象となる音に慣れる、半可のトレーニングが必要となります。
例えば、花火や救急車などは犬が怖がる音の代表例ですが、怖がる対象の音を飼い主さんとのスキンシップや遊んでいる時、ご飯を入れた地域玩具で遊んでいる時などに聞き取れないくらいの小さな音でかけておくこと、
遊びやスキンシップが終わったら音を消してトレーニングは終了となります。
もし犬がその音を気にして遊びやスキンシップに集中できないようであれば、音が大きすぎます。
コツは、嫌いな音よりも目の前の楽しいこと、好きなことに集中できるように誘導してあげること、
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音と結びついているネガティブなイメージ、これをポジティブなイメージにゆっくり塗り替えていくということがこのトレーニングのコツです。
半可のトレーニングは音だけではなく、いろいろなことに応用できるトレーニングです。
これは犬が反応しないくらいの小さな刺激を与え続け、その刺激に鳴らして一般化していくというものです。
ここで大事なことは、犬が恐怖や違和感の反応を示すほど強い刺激を与えないということです。
この方法は必ず専門家の意見を仰ぎながら行っていただきたいと思います。
刺激の強さや与える時間の長さを間違えると、逆にトラウマを強くしたり、恐怖心を煽ることになってしまうからです。
そして突然の大きな音、これは犬が最も苦手とするものです。
例えば工事現場の近くや幹線道路の近くを歩くときにはそういう音がする。
トラックやバイク、バスなどを通るときに起きる大きな音ですね。
そういったことが予想ができます。
台風や夕立ちのときも雷や暴風による大きな衝撃音がすることもあり、それが犬を驚かせることは多々あります。
大きな音とともにショックやトラウマを負ったことがある犬は、雷や暴風の音をとても怖がります。
こういう場合には、やはりそれを紛らわすような音を、たくさん音が入っているBGMを大きめに流したり、
広い場所ではなく、居場所を制限して犬と一緒にいてあげることが有効です。
ただし、クレートの中に閉じ込める、一棟で閉じ込めるなどはやめていただいたほうがいいでしょう。
例えば、家中のドアを開けておくのではなく、リビングやダイニングなど、一部屋にいるほうが犬は落ち着きやすいです。
クレートやケージに閉じ込めるのではなくて、本人が安心できるときにそこに、
自分で入って、嫌になったらまた出てくるということができるように、扉を開けておくなら、それも構わないと思います。
犬自身が抵抗しないようであれば、撫でたり、声をかけたりしなくてもいいので、
抱っこをしたり、小脇に抱えるようにして、軽く動きを封じるような触り方をすることもいいでしょう。前回もお話ししましたね。
爆音軽減のためのイヤマフやサンダーシャツといった犬の不安を軽減するために作られた特別な商品もあります。
ここで一つ、サンダーシャツですね。雷の時に着せるようなシャツと書いてありますが、
犬の体を包むようなタオルのような、ポンチョのような、そういった製品なんですけれども、
そちらの商品説明から抜粋をさせていただきますね。
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サンダーシャツは日々の生活を穏やかにする、テリントンTタッチの技術から生まれた、アメリカ生まれのラッピングタイプシャツです。
ワンちゃんの怖がりを緩和してくれますということで、こちらは概要欄にURLを載せておきますので、
もし気になるような方はご覧いただければと思います。
動きは犬自身の気持ちをとても煽り、興奮を煽りますので、
閉じ込めたり逃げ場をなくすというのではなくて、犬の体と心を落ち着かせるようなカバリング、カバーをすることは、犬によっては大変有効となります。
ただし、商品についても、そういった対応についても効く効かないというのの個体差がとても大きいことをご了承ください。
それでも興奮や不安症状、パニックがひどい場合、震えが強く、常時所在なくうろつき、
一つのところに留まることができず、よだれを垂らして早足や歩き回ったりする。
呼吸が荒く、悲鳴のように時々鳴く。抱きかかえようとしても逃げたり、時には抵抗して噛みつくような素振りを見せる。
心拍数が上がり、呼吸が乱れ、瞳孔が開き気味になる。
こういった状態の時は、無理に何かをさせようとする時、動物によっては、自らの身を守るために攻撃行動に移ることがあります。
いわゆるパニック症状ですね。
私は昔、東日本大震災の後、被災犬・猫の収容ボランティアに行ったのですが、
そこでも天気の悪い暴風雨の時には、草木が激しく揺れる音が震災のショックを呼び起こすのか、パニックで自分の体を傷つけたり、
お散歩やご飯を与えようとするスタッフに威嚇をしたりするという犬がいました。
これらの行動も、ここまで興奮やパニックが強くなると、なかなか放っておいて良くなっていくということは難しくなっていくと思います。
最悪の場合、その恐怖がまた自分に起こると犬が予期した状況で、その恐怖で攻撃行動が引きこされることがあります。
これが予期恐怖、予期攻撃行動になります。
刺激に対してのキャパシティというものが、どんどん狭くなってしまう現象ですね。
こんな状態の時には、11時にぜひ相談の上、鎮静剤の適正な服用、鎮静効果があるとされるジルケーンやCBDといったサプリメント、
犬自身のストレス軽減にやけたつものを使ってみてはいかがでしょうか。
これは、動物をやむを得ず恐怖やストレスを与えるような可能性のある行為に対しての予防としても飼い主さんには知っておいていただけるといいなと思います。
例えば、動物病院の診察があまりにもストレスである、噛んで人や飼い主も怪我をしてしまうという可能性がある場合には、
病院に行く前からの服用もお勧めします。
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お薬やサプリに頼りすぎるのではなく、ある程度平静を保つことができた上で、行動療法のトレーニングと併用していくことが理想だと思います。
いかがでしたか。今回は、震災や強いショックの後、犬が示しやすい症状とそれに対してのある程度の対応策、一般的な概要になってしまいますが、お話をさせていただきました。
もし、お話の中にあったような症状が少しでも見られるような動物さんがいらっしゃいましたら、
特に獣医師さんや行動療法に詳しいトレーナーさんにご相談されることをお勧めします。
猫さんの場合には、なかなか猫のトレーナーというのはあまりいませんので、やはり行動療法に詳しい獣医師さんにご相談されることをお勧めしたいと思います。
それでは、最後まで聞いていただきましてありがとうございました。