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内科医たけおの心身健康ラジオ、みなさんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、いろいろちょっと役に立つ小話を毎朝5時50分、10分程度で配信しています。
また毎朝5時半からライブをやっていて、公開生収録や皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフタートークも人気で、ぜひご参加ください。
ということで、毎週日曜日は医師国家試験クイズの日ですけれども、
今日もみなさんがんばってチャレンジしていただきたいと思います。
今日取り上げるのは、第114回のE問題の36問目を一緒にやっていきたいと思います。
事例問題ですね。
71歳の男性、血痰を主査に来院した、単に血が混じる血痰ですね。
2ヶ月前から微熱があり、2週間前から断続的に血痰の排出が続いている。
かかりつけ医で糖尿病の内服過療中であるが、コントロールは良くないと言われている。
コントロールの意味わかりますかね。糖尿病が、いわゆる血糖が高い状態が続いているということですね。
ちょっとどれぐらいなのかわからないですけれども。
呼吸音は、両足胸部に高スクラックルズを聴取する。
これでちょっと難しいと思うんですけど、普通はこういう音は聴取しないという、
断続性のラウンという日本語では言いますけれども、バリバリバリというような音ですね。
これが両肺に聞こえるという、そんな感じでした。
胸部X線写真および胸部増えCTを別に示す。
次に行うべき検査はどれかということで、これで画像が出ております。
画像が出ておりますが、これの解説はちょっと後ほどということで、選択肢。
A、FDG PET。
B、スパイロメトリー。
C、拡弾抗酸菌検査。
D、尿中肺炎吸菌抗原検査。
E、血小EGFR遺伝子検査。
ということで、いかがでしょうか。
これは難しいかもしれませんけど、これ病歴の時点でとある病気を疑って、
画像を見て、やっぱりなって思って選択肢を選ぶという、そんな思考回路になるんですけれども。
いかがでしょうか。
続々来ました。
これはCですか。
C以外の方いらっしゃらないですかね。
スペースはないですね。
ということで、正解はCですね。
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Cの拡弾抗酸菌検査が正解ですね。
これはちょっと皆さん正答率高いな。
ちなみに医学生の正答率は96%ぐらいらしいんですけども、
でも皆さん素晴らしい大正解ということでおめでとうございます。
これは何を疑うかというと、血格をかなり疑う病歴なんです。
もう病歴の時点から血格をかなり強く疑いますし、
それを積極的に調べに行くみたいな、そんな感じになります。
これ、その選択肢の中に、
じゃあ血格って出てないやっていうふうに思うかもしれないですけれども、
血格って広い意味ではこの抗酸菌っていうのの一つに含まれるんですね。
抗酸菌って聞いたことない方がほとんどかもしれないですけれども、
以前の3ヶ月前ぐらいのYouTubeで、
私の心身健康TVの方で、
非血格性の抗酸菌の話を浅見先生っていう先生にしていただいた、
それを覚えておられる方がいらっしゃるかもしれないですけれども、
ちょっと普通の細菌を染める方法では染まらないような菌の一群があって、
そういうのを抗酸菌っていうふうに言うんですね。
血格菌もその中に含まれるということで、
まずはタウンを出してもらって、
それを顕微鏡で見る検査をやるっていう、
そういうのが次の一手っていう感じになります。
ただこれ同時にこの画像を見たら、
血格菌の培養とPCRっていう遺伝子検査ですね、
これも同時に出すのは普通ですけれども、
でもこの中の選択肢でいくと、
Cですね、核タウンの抗酸菌検査、
トマッツ、培養、PCRみたいな、そんな感じになりますね。
ということで、皆さん大正解です。
ちなみに他の選択肢は、
これFDG PETって、
PETの人間ドッグとかもありますけれども、
私はあれだいぶ反対ですけれども、
そういう感じで炎症があるところ、
TAUを使われる、このFDGっていうのはTAUなんですけれども、
TAUを使われるところが光って見えるみたいな、
そんな検査があるんですけれども、
それがAの選択肢なんですけれども、
これ別に血格に有用っていうわけではないですし、
基本的にはガンの遠隔定義がないかどうかとかっていうのに
使う検査ですね。
なので違うっていうのと、
Bのスパイロですね。
スパイロメトリーは、これはいつだったかな、
これはだいぶ前ですけれども、
ボイシーでモノマネしたこともありますけれども、
呼吸機能検査ですね。
吸って、吸って、吸って、吐いて、吐いて、吐いて、
みたいなそういうふうにやるのがスパイロメトリー。
これ全く関係ないっていう。
むしろこれ血格疑う状況でこれやったら、
菌ばら撒きますからね。
よろしくないっていう感じです。
迷うとしたら、
このでが迷うかなと思ってたんですけれども、
日本中の肺炎吸菌抗原検査ですね。
これやる可能性もあるかなとは思うんですけれども、
肺炎吸菌っていう肺炎の原因菌の中で、
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比較的一番多い菌があるんですけれども、
それをおしっこで判定できるっていう検査があるんですね。
これが日本中肺炎吸菌抗原検査っていうものです。
なので、
でもこの場合は、
より積極的に血格を疑っていくんで間違うかなっていう感じですね。
ちなみに、
尿中のレジオネラ抗原検査っていうのもありまして、
レジオネラって、
レジオネラの話するとだいぶ脱線しますけれども、
意外と見逃されやすい肺炎の原因の一つですよね。
これも尿中のレジオネラ抗原っていうのがありますね。
Eですね、
Eは血小のEGFR遺伝子検査ということで、
これはちょっとマニアックなんですけれども、
肺癌の治療方針を決めるときに、
このEGFR遺伝子っていうのを検査するっていうものなんですけど、
これは全然関係ないんで、
がんを疑うものでもこの時点ではないかなと思いますし、
Eも違うっていうことでCが正解っていう、
そんな感じになります。
という感じですね。
ちなみに、
この画像が読み解けなかった方もいらっしゃるかもしれませんけれども、
これレントゲンは一番上のX線ですね。
X線写真は、
これちょっと解像度が非常に荒いんで、
ちょっと微妙なんですけれども、
まず、
基本的な見方、
真ん中の白いところありますね。
この白いところは心臓なんですけれども、
その両サイドに黒い、
グレーなところ、
ちょっと黒っぽくなっているところ、
これが両方の肺っていうことで、
左右は反転してるんですよね。
これフラット先生、
左右苦手みたいな放送されてましたけれども、
向かって左側が右の肺、
向かって右側が左の肺みたいな、
そんな感じになりますね。
それでいくと、
まず右の肺ですね。
画像の左側ですけれども、
この下の方を、
下肺やっていうふうに言いますけど、
下の肺やって書いて、
下肺やのところに、
明らかに白くなっているというところがありますし、
あと上の方も、
なんとなく薄ら白くなってますよね。
こういうのは、
なんとなく影があるかなっていう。
同様に、
左の肺ですね。
画像を向かって右の下の方も、
白く模様がかかったみたいになっているということで、
これはXを見た時点で、
何かおかしなことが起こっているということで、
CTに行くっていう、
そんな感じの流れになりますね。
それでいくと、
2枚目ですね。
2枚目が、
これ胸のCTの画像ですけれども、
CTは見られたこともいらっしゃるかもしれないですけれども、
輪切りの検査でより、
精密に画像が見れるっていうことなんですけど、
先ほどと同様に、
画像の左側が右の肺、
右側が左の肺みたいな、
そんな感じになりますけれども、
それでいくと、
この1スライスだけでいくと、
左の肺ですね。
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に関しては、
ちょっと粒々映ってるんですけど、
左の肺もちょっとおかしいですね。
まあいいや。
でも明らかにおかしいのは、
この画像を向かって左側の下のほうですね、
この白いのがパラパラパラってなってるように見えると思うんですけど、
これが明らかにおかしくって、
これが結核を疑う。
結核って言うと、
専門の方は空洞絵みたいなことで思われてるかもしれないですけど、
これ明らかに、
この下の画像を見ると、
ちょっとだけ小さい空洞はあるんですけれども、
でも、
軌道散布絵っていうふうに言いますけどね、
空気の通り道から病原体が入ってきて、
ばらまかれたんだろうなみたいな、
そんな感じの影なんですよね、これね。
ということで、
病歴と合わせて、
結核を疑うっていう、
そんな感じですね。
ということで、
みなさん大正解です。
ちなみにですね、
この高齢絵とかですね、
欠端もね、
欠端といえば結核、
もしくは肺がみたいなことを考えますけど、
普通に期間支援とか肺炎でも欠端が起こることもありますけれども、
結核はまず考えるからっていう感じですし、
あとは糖尿病のコントロールが良くないっていう、
こういうのを、
いわゆる免疫不全っていう状態なんですけれども、
細胞性免疫不全っていうので、
もともと結核があるのが再現してくるみたいな、
そんな感じの病歴で、
典型的な結核を疑う病歴かなというふうに思いますね。
ということで、
最後、心身じゃんけんにいきたいと思います。
心身じゃんけん、じゃんけんぱ!
ということで、
今日も幸せな一日でありますように、
お会いいただきありがとうございました。
興味津々。