内科医たけおの心身健康ラジオ。皆さん、おはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしております。
質問・リクエストは、質問箱のフォームからぜひお寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、今日は医療ニュース解説をやっていこうと思うんですけれども、
昨日かな、おとといかな、これのニュースでですね、
伊藤地方創生担当大臣が尿路感染症で入院したっていうような、
そんなニュースが数社で報道されました。
今週中の閣議や国会審議決議の見込みっていうことになっていてですね、
これね、ぜひとも解説したいなというふうに思いまして、
今日はこれを取り上げたいと思います。
これをお聞きの方は、結構女性の方が多いんじゃないかなというふうに思いますけれども、
ご家族さんですね、旦那さんとか、もしくはお父様の方もいらっしゃるかもしれないですけれども、
男性の尿路感染ってね、非常に気をつけないといけないんで、
それをね、ちょっとお話ししてみたいなというふうに思います。
まずはじめにですね、これ記事の中にはちょっと尿路感染でね、
何の尿路感染なのかっていうのは、数社見てみたんですけど書いていなくて、
ただ、入院していることは間違いないのと、
あとテレ朝の報道ですかね、では意識はあってみたいな言葉で書いてあるんで、
意思疎通はできていてみたいなことが書いてあって、
ちょっとそんな重篤な状態なんだっていうふうに思ったんですけれども、
それぐらいですね、ちょっと特に男性の尿路感染に関してはね、
気をつけないといけないっていうのがあります。
そもそもですね、尿路感染って、男性女性どっちがなりやすいかってご存知かとは思いますけれども、
これはね、圧倒的に女性の方がね、なりやすいんですね。
特に膀胱炎に関しては、なったことある女の方が多いんじゃないかなというふうに思うんですけれども、
この尿道ですね、おしっこって当然腎臓から作られて、
そこから両方の尿管っていうのを通って、膀胱っていうところに一時的に溜まって、
そこから尿道っていうのを通じて出ていくんですけれども、
この尿道がですね、女性の方が短いんですよね。
なので、女性の方がですね、そこから雑菌が入りやすいっていうので、
膀胱炎っていうのは結構ね、若い方とかでもおしっこ我慢したりとかですね、
飲んでる水分量が少なかったりするとですね、なったりする、繰り返しなったりする場合もあるかなというふうに思うんですけれども、
男性はですね、物理的に尿道が長いっていうのもあってですね、
尿道感染、特に膀胱炎とか腎臓炎ですね、なりにくいんですよね。
なんですけれども、やっぱりなるときには一定の理由があるっていう、そんな感じになっています。
今回のニュースでですね、これXで、なんかね、高齢だからみたいなとかですね、
あとは性感染症がみたいなのをね、なんかふざけてるのかちょっと分からないですけど、
そういうインプレ稼ぎなのかもしれないですけど、そういうのは結構あったんですけれども、
本当にね、男性の尿道感染っていうのは、もちろんね、尿道炎っていうのは、
性感染症と区別が難しいものもあるんですけれども、
ただ、尿道炎で入院することはないんで、おそらく腎臓炎、もしくはこの後お話しするので、
前立腺炎になってると思うんですけれども、はい。
今日お話しするこの3つの理由の1つ目はですね、まずは命に関わる事態になることがあるっていうことですね。
これね、本当に注意しないといけなくて、
特に従事炎、あとは前立腺炎ですね、これいずれもですね、
菌血症っていう、これもね、前のボイシーの時代にもお話したかと思うんですけれども、
要は、最近ですね、培菌が血の中を巡ってしまうと、
もう全身に培菌が入ってしまうみたいな、
そういうね、感染症の中で一番重症の部類があるんですけど、
それに至る可能性がね、感染症の中でもね、高いんですよね。
で、これはね、本当に注意しないといけなくて、
数日ほったらかしにしておいたりすると、本当にね、命に関わる、
まあ、場合によってはね、本当にお亡くなりになったりとかですね、
集中治療室で治療しないといけないぐらいのね、
重症、感染症になったりするっていうのが1つあります。
特にですね、やっぱり男性の場合には、前立腺っていうのがあるんですよね。
これが2つ目の話なんですけれども、
前立腺ってどこにあるか皆さんご存知ですかね。
膀胱の下のところにね、栗みたいな感じである臓器なんですけれども、
それがですね、やっぱり男性の場合には、そこそのものに炎症を起こすっていうこともありますし、
あとは高齢の方の場合には、前立腺肥大症っていう風になっていることが多くてですね、
これ、おしっこが何回も夜中に行かないといけなくなるような理由の1つなんですけれども、
この前立腺肥大があるとですね、要はおしっこが通常、
その菌を多少入っても洗い流す作用があるんですけれども、
それがうまいことおしっこが出なくなると、そこに菌が停滞しやすくなるっていうことで、
前立腺肥大が伴っていることっていうのは非常に多いんですよね。
なので、この前立腺炎とかですね、前立腺肥大っていうのを背景とした、
ニョイロ感染症、こういうのを複雑性ニョイロ感染症っていうふうに言いますけれども、
それの可能性が非常に高いんで、これまた要注意っていう、そんな感じなんですよね。
っていうのが2つ目になります。
ちなみにですね、この前立腺っていうのは診察できてですね、
直腸診っていうのをやるんです。通称ジギタールとも言いますけれども、
普通に肛門から指を入れさせていただいてですね、
ちょうど入れるとね、指先のところらへんに前立腺っていうのを触れることができるんですよね。
この前立腺炎になるとですね、それが直腸診でものすごい痛みが出るっていうのが非常に特徴的なのと、
あとはその前立腺肥大もですね、ある程度数触ってないと直腸診で前立腺肥大があるかどうかってわからないんですけれども、
前立腺肥大の有無を必ず確認せよっていうのがね、私が初期研修をやった病院の目確認で、
特に男性の尿路感染に関しては必ず直腸診で前立腺の肥大と圧の有無ですね、
これを確認せよっていうのがね、もう確認みたいな感じで言われてたんで、
これは非常に、特に男性の尿路感染を疑うときには必須の身体診察っていうそんな感じですね。
っていうのがあります。
で、あとはですね、三つ目はですね、この特に前立腺の場合なんですけれども、
抗菌薬がですね、行きにくい、移行しにくいっていうのがあるんですね。
これね、ちょっと炎症が起きてる場合にはそうでもないっていうのもあるんですけれども、
ただ臓器の中でですね、抗生物質、いわゆる抗菌薬ですね、が届きにくい臓器っていうのがあって、
それの代表が前立腺なんですね。
他にもね、脳とかもあるんですけど、脳はね、ちょっと別な理由で抗生物質、抗菌薬と通じにくいんですけど、
行きにくいんですけれども、ただ前立腺の場合もですね、ちょっと特殊で、
前立腺炎を疑ったら、その前立腺に届きやすいタイプの抗生物質、抗菌薬を使わないと適切に治療できないっていうのもあったりするので、
その辺もね、注意が必要。
これが三つ目なんですけれども、
あとは治療期間もですね、なので前立腺の場合は非常に長く治療しないといけないんですね。
集単位の治療が必要になって、
通常ね、膀胱炎だったら数日、あとは腎運試驗であったとしても、
通常は1週間とか、長くても2週間とかっていう形なんですけれども、
前立腺に関してはね、基本集単位の治療、1ヶ月以上の治療が必要になったりするので、
そういった点ではね、ちょっとニューロ感染の中でも特殊っていう、そんな感じの位置づけになっております。
なので、今回のその報道の中でニューロ感染症の中の何なのかっていうのは、
ちょっといくつか見てみたんですけれども、
詳細は書いてないんで、ニューロ感染症としか分からないんですけれども、
でも入院するぐらいなんで、
先ほど言ったように結構ね、重症なニューロ感染症になられてるんだろうなと思って、
もしかしたら、近血症とかにも至っているのかもしれないですけれども、
早い回復をお祈りする次第です。
そんな感じで、ちょっと男性のニューロ感染のニュースってあんまり見ないんで、
お話しさせていただきました。
はい、ということで、最後、しんしんじゃんけんでいきたいと思います。
いきますよ。
しんしんじゃんけん、じゃんけんぱ!
ということで、今日も幸せな一日でありますように、