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はい、冒険家の皆さん、おはようございます。今日もですね、落雷に揺られて灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は2023年の9月4日ですね。インドでは午前の8時45分を回ったところです。
今日もですね、ツイッターの音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
今日はですね、登録日本語教員の養成家庭の主教材というタイトルでお話をしたいと思うんですけど、
まだリスナーの方がいらっしゃらないので、最初にいくつかお知らせをしておきたいと思います。
まずですね、Zoomで鼻筋ね、今週も金曜日に鼻筋があります。
今週はですね、乾杯の温度が、ハンガリーの若井誠二さんにお願いしております。
たぶんですね、お話の内容はその家庭内の復元語状況ということになるんじゃないかと思います。
奥様がですね、ハンガリーの方で、そのお子様2人ね、
僕が知ってたのはもうずいぶん昔なんですけど、もっと多分ずいぶん大きくなっちゃっていると思いますけど、
両方の言語で育てていらっしゃったので、そういうことだと思いますね。
それから、ハナキンPDがあります。これはですね、多様な社会の強さのQFTをやりたいと思いますね。
QFTっていうのは、質問をたくさん作って、その中からいい質問を選ぶ、
要するに質の高い質問を問いを立てるための、そういう活動ですね。
今のところですね、ツイッター上では行政書士のみゆきさんと、
それから広島のまっちゃんさんがですね、参加しますよというふうに書いてくださっています。
それからその翌日土曜日には日本語教師映画パーティーがあります。
今回は『かがみの孤城』ですね。
かがみの孤城っていうのは、原作が辻村深月さんの本で、
僕も5年ぐらい前ですけど読んだことがあります。
昨日ね、この映画版の予告編を見たんですけど、やっぱり音楽とかがつくと全然違う感じで、
とは言いつつね、でもやっぱり一目でこれはあのキャラクターってわかるような、
そういうのもいたりして、面白いんですけど、
でもやっぱり音楽とかつくとだんだん、いい意味でね、イメージがすごく違うので、
映画版も楽しみにしてます。
原作者の辻村光さんは教育学部のご出身で、
それで本当に教育に関するかなり深い洞察とか提言というのもあるんですね。
一斉授業だけが教育なのかとか、
それから不登校とかですね、ホームスクールとかに関心がある方には、
この映画本当におすすめだと思いますので、
ぜひ土曜日ですね、日本語教師映画パーティーにご参加いただければと思います。
それから日本語教師ブッククラブは、
今月はですね、「多様性の科学」という本を読んでいるところですね。
それからね、もう来月の本の提案があって、
ビジネス日本語教え方&働き方ガイド、この本がね、提案されています。
この本は確か、もう本当に先週ぐらいですよね。
昨日とか一昨日ぐらい発売になった小山暁子さんとかが中心になって、
あと長崎清美さんとかね、そういうビジネス日本語に関する本ですね。
いろんな方がツイッターで感想とかを書いていまして、
とても人気が高い本のようですね。
ただ今月の本は多様性の科学です。
それから日本語教師チャットの方は、ただいま提案受付中なので、
今月の第4土曜日に日本語教師チャットをツイッターでやりますので、
このトピックで話したいという人がいらっしゃいましたら、ぜひご提案をお願いしたいと思います。
それではですね、ここから本題に入りたいと思いますね。
登録日本語教員の養成課程の主教材について
今日お話ししたいのは、登録日本語教員の養成課程の主教材ということですね。
これを話そうと思ったのは、ツイッターでこれについてどんな教科書がいいんだろうということを
つぶやいていらっしゃった方がいらしたからですね。
この客観的な事実として、僕の主張ではなくて客観的な事実として、
まず文化庁の日本語教育の参照枠というのが、登録日本語教員の能力の基盤として参照されることが明記されているわけなんですけれども、
文化庁の日本語教育の参照枠というところには、行動中心アプローチというのも明記してあるんですね。
ですので、登録日本語教員の養成課程も、この行動中心アプローチに沿って養成課程になるはずです。
これが何かというとですね、行動中心アプローチというのは、もちろんご存知の方も多いと思いますけどね、
学習者がやりたい行動というのがまず先にあるわけですよね。
その行動をとるためにはどんな日本語が必要なのかということを考えて、その日本語を教えるという考え方ですね。
特に文型シラバス、構造シラバスという言い方もありますけど、そういうのはまず言語が中心で、
その言語を使ったらどんな行動ができるかというふうに発想がされる方も多いわけですけど、
でも行動中心アプローチはその逆で、まず行動が最初にあって、
その行動をするためにはどんな言語が必要なのかという、漢字とか文型とか文法とか語彙とかね、
そういうのが後からついてくるという、そういうのが行動中心アプローチです。
この行動中心アプローチを前提に作られた主な教科書としては、丸ごととか彩りというのがありますね。
ただ、このうち丸ごとというのは海外で日本語を使う場面が中心になっているんですね。
だけどその彩りの方はそうじゃなくて、日本の国内に住んでいて、
それで日本の国内で日本語を使う行動が中心になっています。
例えば駅でこの電車が自分の行きたい目的に行くのかどうかを駅員さんとか近くの人に聞いて確かめるとかね、
そういう日本の国内に住んでいて日本語を使う行動が中心なので、
筋としては文化庁の日本語教育の参照学に行動中心アプローチと書いてあって、
それをもとにこの登録教員の養成課程を行うわけですから、
筋としてはこの登録日本語教員の養成課程で扱う宗教材としては、
彩りを使うというのが一般的な見解になるのではないかと思います。
ただここからは僕の個人的な意見なんですけど、
だけど実は彩りを使っても行動中心アプローチの考え方がわからないままだと、
正直ちょっと違う使い方になっちゃうかもしれないと思うわけですね。
例えば文型シラバスの考え方のままだと、
これでは文型練習が足りないから自分で作らなきゃいけないとかですね、
そこで全然関係ない場面で関係ない行動のために必要な例文を自分で作って、
それを文系練習させるとか、
しかもそれを文系シラバスの教科書から持ってくるとかですね、
そういうことが行われてしまうかもしれません。
そんなことになったら本当にとっても大変ですよね、現場の先生はね。
だってもう考え方が違う教材を分解してさらに組み立てるようなね、
そういうことをしなければいけなくなってしまうと本当に大変なので、
まずはその行動中心アプローチの発想から体験してもらうのがいいと思うんですよ。
そのためにはですね、僕は主教材というのは決めなくて、
自分たちで教材を作る、少なくともコースデザインをするというところを、
この養成講座の登録日本語教員の養成課程でやってみるのもいいんじゃないかと思います。
行動中心アプローチの理解と実践
つまり教科書を変えるだけでは十分ではない、不十分ではないかということですね。
それの場合は例えばね、自分でもいいんですよ。
自分でもいいし自分の家族とか自分の友達でもいいんですけど、
特定の学習者を想定して、その学習者が日本で取り得る行動を列挙して、
その行動を取るために必要な日本語は何かというのを考えて、
それを教えるような、そういうコースを自分でデザインしてみる、
コースデザインをしてみるというのが、
僕はこの登録日本語教員の養成課程でやるべき大事なことなんじゃないかと思います。
これは去年まではそんなこと、そんな養成課程でできるわけないじゃんというね、
そういう時代だったんですけど、やっぱり大規模言語モデルね、
チャットGPTとか、そういう大規模言語モデルができて、
これね、実はすごく楽になってきています。
なので、本当に語学教育の経験がない人でも、
かなり自分の行動、とりあえずそういう人の行動をたくさんね、
リストをたくさんあげて、
そしてその行動の一つ一つで日本語を使うのかどうかということを考えて、
日本語を使うとしたらそこでどんな会話が行われるのかとか、
あるいはただ読むだけの日本語の場合は、
どんな表示があってそれを読まなければいけないのか、
そういうのもこの大規模言語モデルを使うと、
非常に簡単に考えることができるようになっています。
こういうふうな感じにですね、行動中心アプローチの発想を理解するためには、
やっぱりこういうコースデザインの部分を自分で体験してみる必要があると思うわけなんですね。
こういう体験を通して行動中心アプローチの発想が理解できた後で、
この丸ごととか彩りとかを使うんだったら、
それほど大きな誤解もなくスムーズにその使い方を吸収できるんじゃないかなと思っています。
教師研修と参加の呼びかけ
実際にこういう考えに基づく教師研修コースというのも企画されているので、
明日の村滑ではそれをご紹介してみたいと思います。
リスナーの皆さんも、
もし今日ご紹介したような行動中心アプローチに基づくコースデザインを自分で体験してみる、
そういう教師研修に参加してみたいという方がいらっしゃいましたら、
またリアクションいただければと思っております。
それでは本日も村滑にご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日の登録日本語教員の養成課程の主教材について、
感想とかコメントとかあるいは質問とかありましたら、
ぜひ村滑のハッシュタグ付きでご共有いただければと思います。
それでは今週も良い1週間をお過ごしください。
そして冒険は続きます。