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  2. 機械翻訳と人間の翻訳の違い
2022-08-25 20:31

機械翻訳と人間の翻訳の違い

今日の音声配信 #むらスペ はインド映画を見ながら考えた機械翻訳と人間の翻訳の違いについてお話ししてみました。直訳は機械翻訳に任せて、人間には異文化への解釈とか、CEFR補遺板に書かれているMediationの部分に注力してほしいというようなことです。

--- Send in a voice message: https://podcasters.spotify.com/pod/show/murasupe/message
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今日お話ししたいのは、機械翻訳と人間の翻訳の違いということですね。
これを話そうと思ったのは、僕はいつもNetflixでインド映画を見てるんですけど、
それに、ランゲージリアクターという、何回もここで話したことがありますけど、
ランゲージリアクターというので、フィンリー語の他に2種類の、
有料版だとフィンリー語の他に2種類の字幕を表示することができるんですよ。
2種類といっても、全部で3言語できるのかというとそういうわけではなくて、
例えば、僕が今見ているのはニカンマというフィンリー語のインド映画なんですね。
これは日本語の字幕が確かないんですよ。
ないというのは、人間が書いた日本語の字幕がないんですね、この映画にはね。
ですけど、そういう場合にも機械翻訳を使うことができるんですね。
それがね、もともと、例えば英語の場合は人間が翻訳した字幕もあるし、かつ機械翻訳もあるので、
全部3つとも表示させることができるわけです。
つまり、オリジナルのフィンリー語と機械翻訳で翻訳された英語ですね、
それと人間の翻訳家が翻訳した英語版の字幕、この3つを同時に見ることができるようになっているんですね。
確か無料版だと機械翻訳の方は使えなかったかもしれません。
僕は有料版を使っています。
こうしていると、やっぱり機械翻訳の悪いところといいところ、
機械翻訳にも実は人間の翻訳よりもいいところがあります。
すみません、それは効率以外の話で、勉強のためには直訳なのでいいところもあるんですけど、
でもその分、それ以外にもいいところもあるんです。
ちょっと後で話しますけど、でもやっぱり悪いところもありますね。
直訳なので何を言っているのかわからないというところもあります。
いい意味でも悪い意味でも直訳だったりするんですね。
そういうことをちょっとこれから話してみたいと思うんですけど、
皆さんちょっと機械翻訳のディープエルっていうのをどうでしょう、日常的に使ってみますかね。
今週の月曜日から今木曜日までですけど、
今週月火水の間に、あるいは木曜日の午前中ですね、日本だったらね、
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その間にディープエルとかの機械翻訳を使いましたという人がいたらハートマーク、
使ってないという方がいらっしゃったら涙のマークでリアクションいただけますかね。
僕はかなり日常的に使っているんですね。
涙のマークが来てますね。
ハートマークの人いないのかな。
ハートマークの人いるやっぱりね。
僕も本当に毎日使ってますよ。
本当にこれ毎日使ってます。
なんでかというと、やっぱり僕の場合はですね、
インドで日本語の先生方向けにいろいろ情報発信とかやってるわけですね。
そうすると日本語と英語の両方を併記する必要というのが結構あるんですよ。
やっぱり日本語の方が得意という人もいるし、英語の方が得意という人もいるのでね。
そうすると、当然僕は日本語の方が英語よりずっとできるので、
まず日本語で書くわけですよね。
その後、同じ内容をもう一回英語でタイプするかというと、そんなことまずしないんですよ。
日本語で書いたものをディープエルにかけて、
ちょっとここは僕の意味したところじゃないなということになっていたらそこを直すという、そのぐらいです。
一つのメッセージとかね、
WhatsAppとかLINEとかのメッセージだったらそこまではしませんけど、
でもメール書いたりとか、文章として、
すみません、マイクの何点でしたっけ、
風あたりを保護するスポンジみたいなのが、今それがちょっと取れてしまいました。
今日初めて新しいマイクを使っているんですよ。
それで風あたりがちょっと防げるようになっているんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしょうか。
今言っていたのはLINEとか、WhatsAppのメッセージみたいなのだったら、
僕も英語で書きますけど、1行とかそのぐらいだったらね。
だけどメールとかそういうものの場合は、ある程度の長さがある場合は、
実は英語でしか書かない場合、日本語の併記しない場合も、
最初は日本語でだーっと文章を作ってそれをディープエールに流し込む。
英語の場合は、ヒンディ語の場合はそうでもないんですけど、まだ僕上手じゃないんで、
英語の場合はここは僕の言っている意味じゃなかったっていうことになっちゃったら、
そこだけは手で直すみたいな、そういうことをしていますね。
そうする方がずっと仕事の効率が早いわけですよ、効率が高いんです。
なぜかというと、僕の場合、GoogleのChromebookっていう、
そういう種類のパソコンを使っているんですけど、
それで音声入力も簡単にできるんですけど、
最初から日本語で音声入力するように設定しているんですね。
なぜかというと、本当は英語で音声入力するようにした方が、
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英語も上手になるだろうとは思うんですけど、
僕の英語を正確に聞き取ってくれないんですよ、
Chrome OSの音声入力がね。
なので、やっぱり仕事の量も抱えているので、
今は日本語で音声入力をして、
それをDeepLにかけた方が、仕事としてはずっと早いなという感じなので、
今のところはそういう風にしています。
僕みたいに、インドの英語圏って言い切れるかどうかというとちょっと微妙ですけど、
英語圏って言わない方が多いかもしれないですけど、
少なくとも僕は英語の通じない人とは、
英語の通じないインド人というのは日本語教師の中にはいないんですよね。
実はインドでも英語を通じる人って5%ぐらいしかいないという調査もあるんですけど、
でも日本語の先生をするぐらいの人は、
もう英語は普通にみんなしゃべれるわけで、
かつこの間も、前も話しましたけど、
例えばJLPTの会議の時とかも、
全部英語で困っている人はいないです。
というか多分僕が一番英語が下手かもしれない。
インド人の日本語の先生のところに来るとね。
そのぐらいで、そんな感じで僕の場合は毎日、
日常的にこのDeepLとか機械翻訳というのは使っているわけですね。
話を元に戻しますけど、
ボリュードのインドの映画でニカンマっていう映画を見ています。
これね、ろくでなしとか使い物にならない怠け者とか、
そういう感じのかなりネガティブな意味があるらしいんですね。
ストーリーはすごく仲の良いお兄さんがいたんだけど、
そのお兄さんが結婚してしまって、
主人公は弟の方なんですよ。
そのお兄さんの結婚してしまった奥さんがすごい厳しい人で、
その人が交通局に働いているんですよね。
その交通局で働いているお姉さん、義理のお姉さんと仲が良くなかったんだけど、
でも実はとても厳しくしていることに裏があって、
かつ自分の結婚とかも、弟の方の結婚のこととかも影ではすごく支援していて、
そのために自分の土地も売ったりしていることが分かって、
関係が改善しかけているところに交通局で不正が見つかって、
それと義理のお姉さんがすごく正義感の高い人なので、
不正に戦っているところに弟の方も巻き込まれていくって感じなんですね。
こういうことをわざわざ話さなきゃいけなかったのは、
今日はまさにここをご紹介したい2つの例のうちの1つが、
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かなりこのストーリーに関係しているからなんですね。
1つは不正に気がついたお姉さん、義理のお姉さんが不正の摘発を始めたところなんですよ。
始めたところで出勤したら、自分の上司からこんなふうに言われるんですね。
これは元はヒンディー語なんですけど、
英語の機械翻訳版が、
come runny Lakshmibai of Jhansiって書いてあるんですね。
これは固有名詞ばっかりだからわからないと思いますが、
runnyというのは女王という意味ですね。
ofはもちろんnoですよね。
だからJhansiという場所のLakshmibai女王という意味ですね。
それにcomeと言っているわけですね。
これが英語の人間が翻訳した方には、
welcome your highnessって書いてあります。
your highnessっていうのは女王様とか、
多分女性ですよね、男性には言わないと思うんですけど、
皇族とかそういう身分の高い人に対して呼びかけですよね。
僕が初めて見たのは確かスターウォーズだったんじゃないかな。
スターウォーズでレイア姫に対してハリソン・フォードが冗談というか、
皮肉っぽく言っているところがあったのを見たのが初めてだと思うんですけど、
そういう身分の高い女性に対していう言葉だと思うんですね。
これがですね、
じゃあJhansiのLakshmibai女王ってどういう人なのかというとですね、
これがインドの歴史上で、
僕たちの世代だとセポイノランというふうに訳されて、
説明されて、そういう名前で世界史の教科書に載っていたけど、
今はインド大反乱とかっていう名前で世界史に載っているらしいですね。
その時の結構主要な登場人物の一人なんですね。
インドの国内ではインドの第一次独立戦争というふうに言われています。
これはかなり大規模な戦いになったんですけど、
結果的にはインド側の方が負けてしまって、
戦後の1947年までインドは独立できなかったわけなんですけど、
その人の名前を出しているわけですよ。
機械翻訳の方だとそれがわかるわけですよね。
その人の名前を出してわざわざ上司が挨拶しているっていうことは、
革命か気取りかとか、そういう感じで皮肉を込めて挨拶している感じがわかるわけですね。
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だけどそれが英語の方だと、
ウェルカムユアハイネス、
その感じが多分英語の翻訳ではそのニュアンスが十分伝わりきれていないなというのがあります。
これはもちろんわかりますよ。
映像翻訳と紙の本の翻訳では違うというのは一応僕もわかります。
映像翻訳なんだからそんなふうに詳しい解説しているところじゃないというのがまず第一にあって、
そういう制約の上ではインドの歴史がある程度はわかっていて、
つまり自販士のラクシミ・バイジョンのことを知っているぐらいのインドの歴史を知っているけど、
だけどヒンディ語はそれがちょっとうまく聞き取れないぐらいの人にとっては、
こちらの機械翻訳の方がいい翻訳になっているわけですね。
ちなみにこの自販士のラクシミ・バイジョンというのは、
カンガナ・ラーナウトという人が主演で映画にもなっています。
この映画のタイトルは忘れちゃったんですけど、
カンガナ・ラーナウトで検索したら、もし興味ある人はこのラクシミ・バイジョンが出ていたかもしれません。
でもすごく有名な映画なんで、たぶん少し検索してみると見つかると思います。
これもインド第一次独立戦争の時の一つのエピソードとして見るのはすごく面白いというか、
僕は勉強になりました。
ただすごく神様扱いしているんですよ。
女神扱いしていて、実際の史実とはたぶん違うだろうなということもすごくあるんですけど、
もう一人で100人以上倒しちゃったりとか、
そういうちょっとありえないようなところもあったりするんですけど、
でも少なくともそういうイメージがあるというのは、
インド人の中で共有されている第一次独立戦争の一つのエピソードという意味では、
僕はとても勉強になりました。
あともう一つ、すみません、このラクシュ・ミバイの映画じゃなくて、
最初に申し上げたこのニカンマという交通局の不正を暴こうとしている女性とギリの弟の話なんですけど、
それでこのギリの弟が結婚したい女性がいるんですよ。
その女性とその弟の方ですね、主人公の会話で、
その女性の方がもうお父さんに、
あなたのことは話してあるから結婚について話し合いましょうみたいなことを言うシーンがあって、
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そこで言うセリフが、機械翻訳だとこんな感じになっているんです。
日本語に翻訳すると、結婚する前にやるべきことはすべてやったとお父さんに言ってあるという言い方をしているんですよ。
でも結婚する前にやるべきことというのが、これが直訳なわけですよね。
直訳するとそういうことを言っているんですけど、結婚前にやるべきことというのが何を示しているのか、
どこまで示しているのかというのが異文化の僕としてはいまいちちょっとわからないんですよね。
だけど人間が翻訳した方の英語版の字幕では、
要するにもうベッドを共にして朝までベッドを共にしましたというふうにお父さんに言ったというようなことがはっきり書いてある。
そういうふうに異文化の間を取り持つという意味では、やっぱり機械翻訳のところにはちょっと限界がある。
それを解釈して、それを読者がわかるように言い換えるという意味では、人間の解釈が必要になってきますよね。
これが例えば同じインドでも、ムスリムの家庭だったら、それはもちろん婚前交渉とかが全くない。
だって2億人とかいるわけですから。
そうじゃないかもしれないけど、だけどそれを少なくとも自分のお父さんに言うなんてことはちょっとありえないんじゃないかなと僕は思います。
だけどヒンドゥー教徒の家ではそうなんだなというのがなんとなくわかった。
でもこれもどうなんだろうな。
これももしかしたら読者が英語圏の読者であることを考慮して、
人間の翻訳家が英語圏の読者の文化に合わせてそれを翻訳しているという可能性はありますよね。
だからこのヒンドゥー語の機械翻訳の方で、結婚する前にやるべきことは全てやったということがどこまで意味しているのか正直僕はわかんないけど、
それは本当に聞く人の判断に委ねているわけですよね、オリジナルの方は。
だけどそれが少なくとも英語の人間が翻訳した字幕の方はそこがかなり具体的に書かれているというところはあると思います。
こういうことは例えば最後にちょっとだけ真面目な話をすると、
もうこんな時間が過ぎているんですね。
でも最後にちょっと一つだけ真面目な話をすると、要するにCEFRですよね。
Common European Framework of Reference。
そこの2018年にホイーバンというのが新しくありますよね。
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今まで足りなかったことを補うという。
それが2018年に出て、その中にメディエーションというのがあります。
それ中解とか媒解とかって翻訳されることはあるんですけど、
これが要するに人と人をつなぐこととかそういうことで、
ただ単純に言葉通りに翻訳すればいいわけではないということが示されているわけですよね。
これを解釈して中解するそういう能力の中の一つとしては、
こういう異文化を理解して、
相手の文化に合わせてそれを言い直すような能力というのも出てくるんじゃないかと思います。
なので、日本語教師としては、
ようやく最後に日本語教育の話になったんですけど、
日本語教師として育てるべきは、
言葉を単純に翻訳すればいいというのではなくて、
そういうメディエーションができるような能力を育てる必要があるんじゃないかなと思います。
それから、
すみません、ちょっと僕まだ時間がなくて、
まだYouTubeの記録動画を見ていないんですけど、
2、3日前にJLESAの特別フォーラムですよね。
そこで、翻訳家に必要なスキルとかっていうタイトルで、
特別フォーラムが何週間か前にあって、
それの記録動画が2、3日前に公開されていました。
もしかしたらそういう話もこの動画の中に出ているかもしれませんが、
すみません、僕まだ見ていないんで、出ていないかもしれません。ごめんなさい。
じゃあ今日はすみません、
あんまり今日は話すことがないなと思っていたわりにはすみません。
取り留めがなくてちょっと話がだいぶ延びてしまいました。
本日のムラスペはここまでとさせていただきます。
皆さんもですね、
DeepLとかそういう使い方とか、
これはもう本当に日常的に使えるようになりますので、
その使い方を考えて、
その使い方を学習者の皆さんと一緒に考えるような、
そういうことをしていただければというふうに思います。
一方的に禁止するんじゃなくて、
どういうふうに使えばうまく使えるかということですね。
今日の機械翻訳と人間の翻訳の違いということにつきまして、
ご感想とかコメントがありましたら、
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それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。
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