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2022-09-05 22:06

ULTRA LEARNING 超・自習法――どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド

今日の音声配信では非常に薄っぺらいタイトルの本なんですが、実はかなり体系的に書かれた良書をご紹介しました。

--- Send in a voice message: https://podcasters.spotify.com/pod/show/murasupe/message
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今日お話ししたいのは、本のご紹介ですね。
ウルトララーニング超自習法。どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッドという本なんですね。
これ、実はどうしてこの本を買ったのかよく覚えてないんですけど、多分名前に惹かれたのかな。
でもその名前を見た時は、なんかちょっと薄っぺらいタイトルだなぁと思ったんですけど、でも実はそうじゃないです。
かなりちゃんとしっかりした読習用の本ですね。読習のメソッドを書いている本で、しかも自分の体験だけを書いている、
よくあるそういう本ではなくて、もう体系的にですね、かなりその読習法について書いているわけですね。
なので、これはですね、僕が思っていたよりもずっとちゃんとした本。このタイトルがね、やっぱりウルトララーニングなんていかにも安っぽいじゃないですか。
で、これ聞いたらちょっとなんかね、もう本当に、はいはいはい、またよくある本ね、みたいに思っちゃうと思うんですけど、
まあ僕はそう思ったんですけど、僕が思っていたよりはずっとちゃんとしている、きちんとした本ですね。
で、じゃあちょっとですね、今いる方に聞いてみましょうかね。このウルトララーニングっていう本のタイトル聞いたことある方いらっしゃいます?
あったらハート、なかったら涙でリアクションいただけますかね。ウルトララーニングって聞いたことがある人はハート、ない人は涙のリアクションでお願いします。
まあそんなにね、すごい超有名ってほどでもないと思うんですけど、やっぱりまだあんまり有名じゃないみたいですね、これね。
じゃあちょっとこの本についてご紹介してみますけど、この本はですね、著者の方はスコット・H・ヤングという方ですね。
5つ星のうちの評価がね、評価が134個あって、5つ星のうちの3.8ですね。
まあね、ここのところ、最近僕が紹介している本の中では結構低い方なんですけど、3.8っていうのは。
僕はね、5つ星あげてもいいと思いますよ、正直な話。
まあそのうちの1つは、多分語学に結構ページを割いているんですね。
なので日本語教師の方には結構お勧めできるんじゃないかと思います。
本の長さは322ページで1426円。
発売日はですね、2年前ですね、2020年の3月4日に発売されています。
まあだから2年ちょっと前ですね。
今さっき1426円といったのは、これはKindle版の話ですね。
Kindle版のほかにもちろん紙の印刷版もありますし、Audibleのバージョンもあります。
僕はですね、Androidのトークバックっていうね、自動読み上げ使ってますけど、
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それ以外にもこの音声でちゃんとした人が読み上げているのを聞くこともできるということですね。
じゃあちょっとここからは内容についてご紹介しておきたいんですけど、
まず最初にね、このタイトルに9つのメソッドって書いてありますけど、
ちょっとね、これって多分出版社の方が勝手につけたタイトルじゃないと思うんですね。
この本文の中では原則って書いてあります。9つの原則。
むしろどちらかというと1つのメソッドで、その背景にある9つの原則っていう感じですね。
じゃあ9つの原則っていうのはどういうものかというと、
じゃあちょっと1つ1つリストをいってみるとですね、
1番がメタ学習、2番が集中、3番が直接性、4番が基礎練習、
5番目が回想、6番目がフィードバック、回想は思い出すの方の回想ですね。
7番目が保持、保持は保つの保持、8番目が直感、9番目が実験というこの9つの原則に沿って、
最初にいくつかいろんなエピソードとかそういうことも書いてあって、
それからあとはずっとこの9つの原則に従って、
その性立てもあってですね、話が進んでいくようになっています。
最初の1番目の原則がメタ学習ですよね。
これは聞いて皆さんすぐ分かると思いますけど、
学習に関する学習ということです。
なので、勉強方法についてちゃんと勉強する時間を最初に作りましょうということですね。
この本のタイトルは超自習法って書いてあるから、
基本的には先生なしでやることなんですよね。
なのでここではですね、
自習とかそういうことについて勉強する時間をちゃんと取ろうということなんですけど、
でもですね、教室でもこれはとってもいいことだと思います。
僕たちは基本的には日本語教師の方が今多いですよね。
なので、第二言語習得とかですね、
そういう理論を最初に、
もちろん詳しく教える必要はないと思いますけど、
ごく簡単にね、
しかも日本語学習者がどういうふうに授業とかに応用できているのか、
あるいはこれから使う教科書が、
その理論のどういう部分に基づいてこういう教科書ができているのか、
そういうことを教えるのは僕はとてもいいことだと思います。
もちろんね、第二言語習得っていうのは本当に、
1980年代とかそのぐらいからできてきたものなので、
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現代的な教科書じゃないとね、それに基づいた作りになっていないですから、
要するに古い教科書でこれを教えてしまうと、
かえってこの教科書って第二言語習得的にダメじゃんということがね、
分かっちゃうので、それはちょっと問題だと思いますけど、
現代的な教科書を使っている場合は、
そのコースの最初に第二言語習得について説明したりするのもいいんじゃないかと思います。
原則の2番目は集中ですね、集中。
ここはもう本当にいろんなポモドールテクニックとか、
そういうことがいろいろ詳しく書いてあります。
僕が特にこれ大事だなと思ったのは、
3番目の直接性っていうところなんですね、直接性。
例えばこの本は最初にも言いましたけど、語学のところが結構あるんですよ。
語学についても結構語られていて、
語学についてこの直接性は何かというと、
やっぱりその言語の話せる人と直接、最初から会話をするということですね。
これは実はこのウルトララーニングだけではなくて、
僕の冒険家メソッドでも挙げていることですし、
それから東作康彦先生のSNA、ソーシャルネットワーキングアプローチね、
それでも言われていることです。
なので語学をやる人にとってはこれは本当にとても大事なことですね。
もちろん僕みたいにインドに住んでいたらヒンリ語を使うというのはそれなりに機会がありますけど、
でもそれができない人は、
例えば教科書で勉強する代わりに映画の字幕で、
そういうネイティブのために作られたものを最初から読むということも
直接性の一つとして考えていいんじゃないかと思います。
ただしこの本では直接性というのは映画の字幕というのは挙げられていないで、
話すこと、そのネイティブスピーカー、その言語のネイティブスピーカーと
自分の媒介語とか使わないで話すこと、それを挙げています。
もちろんこの辺、文系シラバスの人とかにはちょっと理解しにくいかもしれませんが、
旅行フレーズ、旅行会話フレーズみたいなのを持っている人だったらすぐ簡単にできますね、こういうことはね。
なので、そういうことを指差しながら、
例えばお店に入る前にこの旅行フレーズを見て、
それで今この旅行フレーズを言おうという準備をしてからお店に入って、
それで実際にこれいくらですかとか、これくださいとかありがとうございましたというのを言って、
それからお店から出てくるという、そういうことですね。
さっきこの旅行フレーズのことを言いましたね、それと映画のことも言いました。
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もう一つは、例えば村上春樹とかそういうテキストでもいいと思います、小説とかね。
最初はもちろん絵本とかでもいいんですけど、そういうのも対訳があったら最初からですね、
この日本人のネイティブ用のコンテンツを見ることができますので、
実際にそうやって勉強している人もたくさんいます。
最初のときからネイティブ用のコンテンツを、
対訳とかを使って勉強している人もたくさんいるので、
なのでこれがまさに語学習得における直接性の一つだと思いますね。
例えばね、デュオリンゴってありますよね。
デュオリンゴもこの本では何回か出てくるんですけど、
やっぱりですね、デュオリンゴというのは直接性が全然ないので、
その意味ではあまり役に立たないという批判的なことも書いてあります。
あとね、この直接性に関係するところで、
これは語学に関係するわけではないんですけど、
教育者全員に関わることとして、
転移の問題ですね。
それが結構この本では重視されています。
要するに学校で習うことがその後、
実生活に転移して役に立つかというと役に立たないからということですね。
これね、ちょっと以下のところを引用してみますよ。
はい、以下引用です。
心理学者のロバート・ハスケルは、
学習における転移に関する膨大な文献をまとめた優れた論文の中で、
次のように述べている。
学習の転移が持つ重要性にもかかわらず、
過去90年間の研究結果は、
私たち個人としても、あるいは教育機関としても、
顕著な形で転移を実現できていないことを明確に示している。
そして彼は、
誇張でも何でもなく、
これは教育におけるスキャンダルだと付け加えた。
はい、これで引用終わりです。
要するに、
行動中心アプローチはかなりあれですよね。
もともと、
実際の現場で使われる形に近いことで教わるわけですけど、
そうじゃなくて言語知識、
言語知識中心の教え方ありますよね。
文系シラバスもそうですし、
機能シラバスとかもどっちかというとそういう感じですけど、
そういうものの場合は、
例えばその文系とかを勉強しても、
それが実際の現場で応用できるところまでが、
かなり距離があるわけですね。
なので、しかも実際に転移が起きていない、
実際には現場では使えていないということがもう分かっているわけです。
でもこれは本当に、
特にオーディオリンガルみたいな、
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そういう教科書は実際にコミュニケーションの役に立っていないというのはもう分かっているわけですよね。
なので、これが本当にロバート・ハスケルという人が、
これは教育におけるスキャンダルだと書いているのと同じように、
本当に僕も感じています。
その一つの解決策、
直接性を言語の勉強に応用する、
その一つの方法が、
ちょっとここに以下に書いてあるので、
これ僕自身もヒンディ語で使っているやり方なんですけど、
ちょっと引用しますね。
以下引用です。
実際の状況の中で学ぶことによって、
学習者は教室の人工的な環境で学ぶ場合よりも、
新しい現実の状況に転移される可能性が遥かに高い、
多くの隠れた情報とスキルを身につけることができる。
個人的な例を挙げると、
言語学習プロジェクトにおいて最も重要だったスキルの一つは、
携帯電話で辞書や翻訳アプリを素早く使えるようになることだった。
それによって私は会話の途中でも、
言語知識のギャップを埋めることができた。
しかし、言語学習のカリキュラムではほとんどカバーされていないのが、
まさにこの種の実践的スキルである。
これでいいか。
いや、これで引用終わりですね。
2つ目、喋っている途中で言いたいことを思い出したら、
その言葉が思いつかないからその場で辞書を引くとかね、
そういうことですね。
それも紙の辞書とかだったらすごい時間がかかっちゃうんで、
アプリの辞書ですよね。
しかもタイピングとかじゃなくて音声入力で辞書を引けるような、
そういう時間のかからない辞書を使いながら、
それで話をしていくという、そういう方法ですね。
これは僕も実際に、
僕はさすがに話している途中よりもその前ですよね。
前で調べてからそれを実際にその現場に入るというパターンが多いんですけど、
例えば買いたいものが欲しいときにね、
石鹸くださいというときに石鹸をヒンディゴで何というかとか、
そういうことを調べてからお店に入るとかね、
そういう感じにやってますけど、
でもやっぱり本当にこれはここに書いてあることは、
もう本当に言語学習のカリキュラムの中に入れておくべきことじゃないかなというふうに僕は思います。
次は原則の4番目ですね。
でもちょっとね、もう時間がなくなってくるのでちょっと早めに行きますね。
4番目は基礎練習なんですけど、
でもこれもですね、さっきの直接性と全く反対のことなんですが、
なんでそれがここにあるかというと、
要するに直接性に、要するに直接的に言語を使ってみて、
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できないことがわかったらその穴を埋めるために基礎練習をするというそういうパターンなんですね。
なので普通の教育機関でやっているように基礎練習ばっかりやって、
それがいつか、いつの日か、いつかわかんないけど、
遠い未来のいつかそれが役に立つことがあるかもしれないから基礎練習をするというパターンではないと。
そこはとても大きく違うということが書いてありますね。
5番目は回想、これ思い出すの方の回想なんですけど、
これもですね、僕も時々言ってますけど、
例えばSRSというのがあります。
このSRSというのはSpace Repetition Softwareとかシステムとかというもので、
暗記というのは有名ですよね。
最近ではMemorizeというアプリもこのSRSを搭載しています。
要するにちょうどエビングハウスという人が発見した忘却曲線というのがあるんですね。
その忘却曲線というのは最初は何回も復習しなきゃいけないんですけど、
それが覚えてくると思い出すための復習する頻度を少なくしていってもいいということなんですよ。
なので最初は短い間隔で復習して、だんだん長い間隔に復習の間隔を空けていくという、
そういうものがこのSRSなんですけど、
そういうものの使い方とかもここに書いてありますね。
これが教科書を見ながら復習したり概念マップを作ったりするよりも、
実際に教科書を見ないで学習内容を思い出すという、
それだけの方が実は効果がある、忘れない効果があるという、
そういう実験とかもここで紹介されています。
6番目はフィードバック。
これは教師の方だったら皆さん分かりますよね。
間違っている人に対してフィードバックをするということです。
ここでは3種類のフィードバックが挙げられていて、
例えば最初は結果フィードバックといって話が通じないということですよね。
これは日本語学習者が日本人と話をしていたら、
話が通じなかったというのはもう明らかに分かりますので、
これは日本語教師じゃなくても誰でもこういうフィードバックを返すことはできます。
情報フィードバックというのは2番目なんですけど、
これはどこが分からなかったかというのを教えてくれるような人ですね。
これも普通の日本人のネイティブだったら誰でもできるような仕事だと思いますね。
これはプログラミングの世界だったら、
コンパイルとかあるいは保存しようとしたら、
コードの何行目でエラーをしているのかというのが分かるんですね。
だけどそれだけだとどういうふうに直せばいいのか分からない。
そういうのが情報フィードバックというものです。
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あるいは日本語教師の作文のときでしたら、
作文を見て修正すべきところに赤い線を引く、
それだけで返すというやり方もありますね。
これも情報フィードバックの一つです。
最後が一番質の高いレベルのフィードバックが修正フィードバックというもので、
これが作文で言えば添削になりますし、
会話のときはリキャストというのがありますよね。
リキャストという方法でその修正フィードバックを出すこともできます。
これは日本語教師以外の方もできることもありますが、
相手のレベルに合わせてその言葉を選んでリキャストするというのは、
ある程度経験のある日本語教師じゃないとできないんじゃないかなと思いますね。
7番目の原則が保持ですね。
保持は、すみません、さっきのSRSというのがここに出てくる話でした。
8番目は直感。
直感はここのページには物理学者のファインマンという人の話がたくさん出ています。
このファインマンさんの直感的には答えがわかってしまう、
すごい天才なんですけど、
その直感の背景には莫大なデータベースがあって、
そのデータベースから直感的に選んでいるので、
それが直感的に正しい答えがわかるということが書いてありますね。
これは普通の人にはなかなかできないかもしれないと思いました。
最後の原則が実験になります。
これは特に語学の学習については、
自分に合うか合わないかというのもすごい大事なんですよね。
特に教材がね。
これは初級の時からとても大事です。
しかも最近はいろんな学習のアプリとかリソースとかすごいたくさんあるんですよね。
しかもそれが無料で使えるものもたくさんあります。
あるいはリソース、映画に関して言うと、
Netflixみたいに低学生で1ヶ月に決まったお金を払っていれば、
いくらでも見放題というのがあります。
こういう場合は手を替え品を替え、
自分に合ったものを選ぶまでいろいろ変えていくという方法がいいと思いますね。
例えばAmazonプライムみたいに、
1本1本に値段が決まっていて、
それで1つ1つお金を払わなきゃいけないような場合は、
これがやりにくいですよね。
手を替え品を替えやろうとするとお金がかかっちゃいますから。
だけどNetflixみたいに見放題のものだったらそういうことをしなくていいので、
気にしなくていいので、
どんどん実験してみることができるわけですね。
こういうものが、この9つの原則がこの本に書いてあることです。
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書き始めにこの本について説明してきましたけれども、
今日ご紹介しましたこのウルトララーニング、超自習法、
どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド。
購入するかどうかはともかく、
サンプルぐらいはダウンロードしてもいいかなという方がいらっしゃいましたら、
ハートのリアクションをお願いしたいと思います。
まだ自分には早いかなという方は涙のリアクションでお願いしたいと思います。
それでは本日もムラスペにご参加くださいましてありがとうございました。
今日のこのウルトララーニング、この本につきまして感想とかコメントとかありましたら、
ぜひムラスペのハッシュタグ付きでご共有くださいませ。
それでは今週も良い1週間をお過ごしください。
そして冒険は続きます。
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