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2017-11-22 18:19

第120回「上海レポ:中国の「仕組みによる統治」は驚愕の実態!?」

第120回「上海レポ:中国の「仕組みによる統治」は驚愕の実態!?」
弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。
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向井蘭の社長は労働法をこう使え 法律のもとで展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト社長は労働法をこう使えは、弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、
ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。 向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井先生本日もよろしくお願い致します。
はい、よろしくお願いします。 さあ今回はですね、久々なんですが、上海レポということで、向井先生のね、上海住まれてますからね。
上海の最近の現状についてお話ししたいなと思っております。 あの、やっぱりもう日本より住んでいるところが結構ありまして、
一番思うのは、国の国民に対する統治の仕方? コントロールの仕方?
労働問題も同じだと思うんですけど、日本って一個一個こう真面目に取り組んで時間かけてやるんですけど、
中国の場合13億人いるじゃないですか。 できないんですよね。
対抗ができないんですね。 そうですので、発想がすごく大きくて、非常に合理的です。
ただ国民の人権を侵害している面もあって、長々先進国ではできないんですけど、
例えば、判決を守らないでお金払わない人って日本でいっぱいいるんですよ。 例えば2チャンネルの解説者のひろゆきさんって人も、
何十億円まではいかないから、何億円踏み倒してるんですよね。 ひろゆきさん? うん、判決したがらないで。
でも何も普通に生活できてるでしょ? メディアにも普通に出てるでしょ?
中国でああいうことをやると何が起きるかというと、まず海外旅行禁止、海外出張禁止、
出られなくして、あとは子供が新学校に行けなくする。 あの学校にはいけるはずですけども、
特別な新学校ってあるんですよ。 上海。上海に。で、そういうのって上海戸籍の人だけしか行けないっていう学校があるんですけど、
みんなそれが子供学校に行かせたいためにものすごい大変な思いして上海戸籍取ってるんですけど、
それをストップしちゃう。学校行かせない。受験できないようにしちゃう。 彼らが行きたいと思っているところに行かせない。そこが泣きどころなんですよ。
みんな子供を愛してるから、特に一人っ子がまだまだ多いから、もう出来合いでしょ?
それで、でもうちの子供があの学校行けないと全く受験もできないってなったら、もうお金かき集めて裁判所の判決
払ったりするんですよ、お金。 あと何だったかな?
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もちろん会社の預金口座とかも全部国が把握してるから、封鎖しちゃうし、
いろいろ活動制限しちゃう。社会保険ももう加入できなくしちゃうのかな? 締め台しちゃうんですよね。国のそういう福利構成システムから。
これは効き目ありますよね。 国民としての権利を全部奪われるって感じですよね。
確か、うん。社会保険も入れないから、年金も、 病院の積立とか、年金の積立とかもできなくなるのか確かね。
すごいでしょ?そういう制度があるんですよ。 衝撃ですね。衝撃でしょ?で、私も実はあって、
アリペイっていう。アリペイ?アリババ? アリババの電子マネーシステムがあるんですけど、
僕それで、多くの日本人もそうなんですけど、 水道代、電気代、ガス代、それで払ってるんですよ。
経済システムがアリババでやってるアリペイという。 アリペイの中にいっぱい入ってて、その中に電気代、ガス代、水道代っていうのがあってて、
あとは、レストランとか、コンビニで物買ったら、 これで決済したり、その場で簡単にできますよね。
クレジット使われる? クレジット使わないで、もう今は使わないですよ。中国人クレジットは。
クレジットじゃない? 全然全然。このスマホの電子マネーっていうか、実際はデビットカードなんですよ。
はいはい。僕の預金口座から引き落とされるだけだから。 本当に財布なんですよ。
そのデータを分析して、僕に点数を勝手につけてくるんですよ。
アリババが。 どういうことですか?勝手に点数つける?
要は今までの買い物履歴とか、水道代をちゃんと払ってるか、買いのうしてないかとか、それを全部分析して勝手に点数つけてくるんですよ。
じゃあ今、向井先生は、上海の中で何点というのがついてるんですか?
ついてるの?677点っていう微妙な数字が。
それが分かんないんですけど、あるんですね。
677点ってどういう数字かっていうと、例えば街でレンタルサイクルがいっぱい落ちてるんですよ。
今までは中国のレンタル業者っていうのは、盗まれたり壊されたりしたら困るから、デポジット要求するんですよね、補償金。
先に。
その補償金も結構高くて、最初の頃レンタルサイクルは補償金6千円くらいだったかな、5千円くらい。
1台買えちゃうくらいの。
1台買えちゃうくらいの中国だったら安いの。それ預けないといけないんですよ。
戻ってくるんですけど、ところがある日突然、あなたはデポジットいらないですって通知が来て。
何ですかこれって。何だ何だって見たらポイントが上がったからデポジットいらないと。
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要は信用格付けで。
そう。あなたの信用上がりましたって。
あなたはレンタサイクルにおいてはある程度優遇をすると。
優遇すると。レンタサイクルの乗り方も見られてるらしくて。
本当に?乗り方?
GPSついてるから全部。
そうするとちゃんとしてる中国人とか日本人は決められたところにちゃんと返してちゃんと鍵かけて。
ちょっとずるい中国人は自転車を毎日使いたいじゃないですか。
通勤時に無くなっちゃうんですよ。みんな自転車乗って早く行きたいから。
そうすると自転車を自分の家の中に持って行っちゃったり、自分の家のニアンとか持って行っちゃったり隠しちゃうんですよ。
そうするとGPSで全部検知してポイント減らしちゃうんですね。
ずるいことをやる人は。
本人は気づいてないけど実はポイントがどんどん下がってきて。
支援用が減っていってるから。
今このポイントを共産党も管理してて、家買うときとかお金借りるときもこれが影響するんですよ。
そういうこと?
それこそ高熱費滞納してるとかあると、そもそも家のローン組めないとか。
日本も似た問題ありますよね。携帯電話代滞納してると住宅ローン組めなくなるとか。
クレジットカードとかブラックリスト出てるとか。
あれとちょっと似てるところはあるんですけど、あれは国家グルービーでやってるんですよ。
しかもそれがお金の支払いのすべてのところを抑えられてる。
そうなんですよ。僕らもう一回これやり始めると、もうこれなしで生きていけなくなっちゃうんですよ。
便利すぎて。
便利すぎて。もう日本人も中国人もみんなこれ使ってるから。
割り勘する時もこれでみんな割り勘するから、これやってないと一人だけ財布から小銭出して、ちょっとすごいめんどくさいし恥ずかしいんですね。
入れとけよって。
今どき日本人でも持ってるよみたいな。
ということでみんな持たされる。自治庁持たされることになって、そのビッグデータを大量に処理してるんですよ。
で、点数格付けして、そうやって国を治めようとしてるんですよ。
ちゃんと点数の累積に対してプラスもちゃんと用意してって。
プラスも用意して飴とムチですよね。中国で好きな。
あと交通違反あるじゃないですか。あれも全部取り締まりできないじゃないですか。13億人もいたら。
何やってるかと僕が聞いたのは全部カメラに、もう至る所にカメラあるんですよ中国って。
カメラで撮ってて分析して、反抗の瞬間って分かるわけですよね。何キロで走ってるか。
それを全部コンピューターで分析して、で、ちゃんと罰金を納めろよって通知出すんですね。
で、納めないじゃないですか。全然自覚もないし。
そうすると車検ができなくなっちゃう。
そっちを抑えちゃうんですか。
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車検、その金払わないと車検できない。車検できないで、それこそ無保険で走ってたりすると、
ナンバープレートまた写真で撮ってますから、それで今度はもう車使えなくなるようにさせられて、
高速とか利用する時にストップかけられて、お前これダメだと。
通さないってことですか。
これダメ。お前もうレッドカード出てるからこれ取っちゃダメだと。
早く金払えと。
もう国のインフラ使わせてもらえなくなる。
だからこれ全部ほとんど人でいらないでしょ。
まあ通知分発送するぐらい、でもそれも今今度自動化できる可能性あるんですよ。
だから全部人返さないで罰金とか反則金の徴収もできる可能性あるんですよ。
そういう恐ろしい国だから。
日本みたいに覆面とかいて、そういうのないんですね。
ない。なくはないけどやっぱり人数が追いつかないですよね。絶対に。
なのでテクノロジーでやろうとしてて。
日本って中間版に人がいて真面目だから人間でできちゃうんじゃないですか。
中国人間信用してないから全部テクノロジーでやろうとしてるんですよ。国家自体。
あともう一個言うと裁判官。
まだあるんですか?
まだある。いっぱいある。裁判官、賄賂もらう人もまだいるんですよ。いるらしいんですよ。
あ、てかもう未だにずっと。
あ、未だに。
減ってきてはいるんですか?
減ってきてる減ってきてる。だけどまあなくならないですよね。
さすがに共産党と言うのも、1つ裁判官の個人データ収集して追跡するなんてそこまでできないから、今のところはね。
何やってるかっていうと、判決文を全部インターネットに公開してるんですよ。
大量の判決文を全部公開してる。
裁判官たちが出した判決文を一般公開。
署名入りで。
誰がやったか分かるように。
そうすると、1個2個賄賂もらうとバレないけど、賄賂もらう常習犯ってヘンテコなやつ書くんですよ絶対。
論理が破綻してるから。
論理が破綻してる、突然急に法律解釈変えて、無理な法律解釈してるとか、こうやって公衆の批判に晒されるようにするんですよ。
そうすると誰かが通報するじゃないですか。
同業の弁護士さんだったり、学者だったりして、ちまつりに上げられるんですよ。
お前なんだこれと。
それ弁護士とられちゃったってことですか?
弁護士っていうか公務員だから裁判官は。
だから裁判官できなくなっちゃうんですよね。
あとは法人も帝国データバンクみたいな、ああいう情報システムがあって、あれが無料で見れるんですよ。
買わなくていいですね。
誰が株主で誰が社長かは分かるのは、それは普通だとして、訴えられたかも分かるのよ。
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過去の裁判で。
訴えられたかも分かるのよ。
公開されちゃうんですね。
税金払ってないとかも分かるんですよ。
全部無料で書いてるから。
そうするとそんな会社で訴えられた内容もちゃんとしてればいいけど、
例えばお金払ってないみたいな内容だったらもうやらないよね。
取引相手として絶対やられないよね。
っていうことになると、お金ちゃんと払って話し合いで解決した方がいいってなりますよね。
そんな変な履歴残ってるから。
っていうのでどんどん約束守るようになってきてるんですよ。
中国法人も。
ちなみにいわゆる日本でいう大企業とか、
全然全然。
個人会社に近いのも全部。
全部?
法人閣は全部?
そう。
すごいでしょ。
そうすると全部ガラス張りだから、
バレちゃうのよ。悪いことやったり、金払わなかったりすると。
バレるとみんな寄ってこないんですよ。
なんで約束守ろうってなっちゃうんですよ。
モラルとか道徳とか期待してもなかなか進まないから、
無理やり全部ガラス張りにして、
国が情報を集めてオープンにして、
民衆の批判をさせて、
それで統治してるんですよ。
すごいでしょ。
信用が失墜した瞬間に社会にいられなくなるよね。
いられなくなりますよね。
僕だって絶対取引したくないからね、そんな会社と。
今みたいな話になっちゃいますよね。
まともな中国企業はそんな会社を相手にしなくなるから、
ずるいことやって訴えられたりしてる人は、
次第に落ちぶれちゃうんだよね。
へえ。
すごいでしょこの発想。思いつかないくらいですか。
頭いいですよね。
頭いいのよ。本当に頭いいのよ。
すごいんですよ。中国エリートは本当に頭いいですよ。
本当ですね。どうやったら統治できるか。
デフォルトで体の中に染み込んでるんでしょうね。
染み込んでるんでしょうね。
4千年の歴史か3千年の歴史かわからないけど、
13億人になったのは最近ですけど、
血で血を争う内乱とかずっと続いてるじゃないですか。
どうやったらまともに統治できるかっていうのを研究してるんでしょうね。
すごいな。
だから中国はやっぱりインターネット発達しますよね。
国が推奨してるからね。全部デジタルでやれって。
日本は逆じゃないですか。
やっぱりプライバシーをどんどん尊重してるからいいんですけどね。
国家としてはもう統治がなかなか難しくなってきてるし、
個人情報がもう全くわからないから、
貿易的な取引とかもちょっと難しいですよね。
どんどん守りになりますよね。
という感じなんで、
労働問題もそんな感じで、
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中国の場合は本当にスピード重視。
無料で。
無料相談っていうのは電話でできるんですよ。
どこに対してですか?
役所がやってくれるんですよ。電話でね。
電話で。
電話でやってくれる。
裁判も無料でできるのよ。
労働仲裁は。
自分でできちゃうの。
いわゆる社員、従業員側の方が。
そう。いらないのよ。
そうなんですね。
日本の場合は、
本人でできますよとか建前で言ってるんだけど、できないのよ。
やっぱり一定の知識ないとできない仕組みなんだよ。
ところが中国の場合はそれはないのよ。
やっぱり民衆の不満がマグマみたいに溜まると爆発して内乱が起きるから、
ガス抜きですごい労働問題も、
労働者寄りに入り口低くしてるんですよ。
だからそういうの分かってるからものすごい謙遜いんですよ。
日本って、さっきも言いましたけど、
みんなにオープンでいてよって、
オープンじゃないってところあるじゃないですか。
結局この紙出さないといけないの?とか、
喋って面談したら終わりじゃないの?
いや違うんですよ。やっぱりこれ出してもらわないとみたいな。
そうすると普通の人はできないですよね。
そんな感じでも、統治を考えに考えて作り込んでるから、
日本は敵わないですよ。絶対に。
電気自動車も負けると思うな。
こういうエリートが考えるのに勝てないね、日本国は。
最後の落とし所をそこに持っていかれると悲しい気持ちはなりますね。
今度マンション作るときは絶対電気スタンド作らないといけなくなったんですよ。
電気スタンド?
電気スタンド。電気自動車のための電気スタンド。
充電のための。今度は新しくマンション作るとき。
そのうち国の金で言うと全部電気スタンド作るから、
もう日本は借れないじゃないですか、そんな金。
戦略でそうなってるんですね。
もうだから負けるなって思いますね、住んでてね。
中国の合理的な統治の実態をいろんな角度で教えていただきましたけど、
ぜひ知っていただきたいというか、
日本もどうやったら生き残れるか考えないといけないですよね。
そういうところと今後戦っていくこともあると思いますし。
今回は労働法という話ではなく、
シャンハイレポという回でやってきましたので、
かなり生々しい話で皆さん面白かったんじゃないかなと思います。
ありがとうございました。
またね、時からタイミングでお願いいたします。
というわけで向井先生、本日もありがとうございました。
ありがとうございました。
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