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こんにちは、遠藤克樹です。 向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今週も質問いきたいと思いますが、今日はですね、
社会保険農務士、社労士の先生、経営者の立場の代表の方ですかね、
大臣さんの方からご質問いただきました。早速紹介させてください。
向井先生、遠藤さん、明けましておめでとうございます。
正月明けにいただいた質問ですかね。
はい。
難しい課題を楽しく分かりやすくお話しいただけるので、いつも楽しく勉強させていただいております。
ありがとうございます。
はい。
今回ご質問させていただきたいのは、健康状態告知書を提出してもらうことが違法なのかどうかという点です。
はい。
年末に届いた向井先生の採用時に精神疾患の病歴などについて虚偽の回答をしたことが、
解雇自由として考慮されるべき自由に当たるとした事例というニュースレターは非常に興味深い内容でした。ありがとうございました。
はい。
ちょっと後でご説明していただきたいんですが、
はい。
あの事例はあくまでも服用している薬の副作用と業務の危険性が直結する可能性が高いからといった内容のように感じました。
はい。
私の関与先の従業員である中鬱病などの経歴を持っていることが発覚し、
社内で様々な問題を起こすことが続きました。
また以前の話になりますが、専門職を採用した際にその従業員が
あれが必要、これが必要などと要望があったため、その装置を購入した後に、
実は鬱病で会社が自分の要望に応えてくれて、いろんな準備をしてくれることにプレッシャーを感じ、鬱病が再発したのでやめます。
といった事例もありました。
今後このようなことを防ぐために、企業としてあらかじめ社員の情報を取りたいと考えております。
採用先行時に起用歴を聞き、それに応じて採用・不採用を決めるのはアウトなのではないかと思っているのですが、
採用後に配置や勤務シフトなどの配慮をするためならば良いのではないかと考えることもあります。
今後は採用時の診断なども活用しながら、採用リスクを低減させていくことを提案しているところではありますが、
健康状態告示書などの取っていいならば、内容はどこまで踏み込んで良いのか、やはり取ってはいけないのかなどあれば、
どのような対策ならば法的に問題ないのかを教えていただけたらと思っております。
今までの放送でも取り上げられている内容かもしれませんが、今一度お教えをください。
こういうことですね。
はい、ありがとうございます。
さてさて、順番にいきますか。
ニュースレター採用時に精神疾患の病歴についての虚偽の回答をしたことが、
解雇自由として考慮されるべき自由に当たるとした事例。
すごいニュースレターですね。
そうですよね。
どういうことですか。
あんまり反響はなかったんですけど。
そうなんですね。
なかったのはちょっとおかっかりだったんですけど、
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クリニックで、精神科のクリニックで社員を採用するときに、
どういう職種だったかな、忘れちゃったんですけど、
職種柄ですね、そういう患者さんと付き合う上で、
自分も精神疾患だと仕事するのは難しいと、
そういう院長先生のお考えがありまして、
クリニックはですね、入社時にですね、
そういう薬を服用しているか精神疾患はないかを、
口頭で聞いてたみたいなんですね。
はい。
口頭で聞いてて、それで、
いや私は、
全然精神疾患の薬は飲んでませんと答えたんです。
精神保険福祉士だと入社したんですね。
はい。
だけど実際は、
抗鬱剤を飲んでたんですよ。
飲んでた、なるほど。
で、なんでわかったかっていうと、
なんかよくわからないんですけど、
看護先に自動車で行く仕事があるみたいで、
居眠りをさせたり、
あとは居眠りをしちゃったり自動車の中で、
自動車を逆走させて結構、
結構シャレにならないですね。
シャレにならないことをやったり、
いろんな問題行動を起こしてて、
どうしたんだろうこの人ってなって話を聞いたら、
いや実は抗鬱剤を飲んでますと。
で、車の運転もちょっとできませんってなって、
あれって僕に嘘をついたよねと。
なるほど。
うん。
それで、もうちょっとうちでは無理だから、
だから懲戒解雇したくないんで、
やめてくれないかって言って、
やめてもらったんですね。
なるほどなるほど。
で、そこで問題になったのが、
そういう嘘をついたことが、
解雇自由に当たるかっていう、
そういうものだったんですよ。
その件自体は、
普通に自主退職ですね。
うまく進んだけど。
自主退職なんだけど、
これは出さないとクビにするよって言っちゃったんですね。
出さないとクビにするよって言っちゃうと、
クビにできた状況かどうかが問題になる。
なるほどなるほど。
クビにできた状況かどうかが問題になって、
で、この嘘をついたのが、
じゃあこれが解雇理由になるかどうか、
という話になったんですね。
これがありそうでない裁判で、
偶然これ見つけてくれたんですよ。
うちのインターネットの方が。
それで、なんじゃこりゃってなって、
どうなのこれ。
こんなのあるんだと思って、
読んだら、
なんとあっさり解雇自由として考慮されるべき事情に当たると、
言わざるを得ないと。
すごいなぁと思ってですね。
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で、ただですね、
これ運転の仕事があって、
精神科のクリニックだったんですよね。
そうですよね。
いろんな条件が届いてましたね。
そうそう。
ちょっと特殊なんだよなぁと思いつつ、
でもここまではっきり裁判官を書くってなかなかだから、
だからやっぱりこれは先例としてはいいんじゃないかなと思ってて、
で、この裁判官ですね、
そもそも入社時に、
精神疾患の病歴とか副要薬を尋ねることは違法ではない
っていう前提に立ってんですね。
聞いていいよっていう前提に立ってんですよ。
どうやって。
ほうほうほう。
これね、弁護士さんついてないんですよね。
原告に。
うーん。
これ本人がやってんですよ。
うん。
だからこういう問題意識がないわけですよね。
プライバシー侵害だっていう。
確かそうだったと思いますけど。
なるほどなるほど。
それで、
なかなかすごい判決だなぁという、
もう10年以上の判決なんですけど、
それをご紹介したんですね。
特に反響もなく、
ああ、いまいち大したことなかったかと思ったんですけど、
今回こうやって質問をいただいた。
リスナーの方驚いたって言ってくれてるんで、
ああ、よかったなと思ってますけども。
ですから、私個人はですね、
やっぱりこのメンタル疾患については聞いていいと思いますね。
で、その書類に。
対応する。
書類に現在精神疾患、
もしくは不調がないと、
精神状態に関する不調がないと。
〇とかね、付けさせて。
で、クリニック。
診療ないか精神科含む。
そういう精神科関連の医院に、
病院に通ってるか通ってないか。
通ってません。〇みたいな。
過去についてはどうなんですか?
ここはもう全然ガイドラインも何もここら辺ないんですけど、
僕は過去1年とか2年だったらいいんじゃないかなと思ってた。
聞いても。
そうなんですね。
うん。というのはやっぱりこう、
再発したりする方も多くて、
ですから、
過去1年とか2年だったらプライバシー心外にならないかなと思うんですよね。
ああ。
これね、結局ね、誰も何も言ってないんですよ。
厚労省も。
で、唯一この裁判でぐらいですよ。まともに判断してるのは。
ああ、そうなんですね。
うん。
これ、先ほどおっしゃってたプライバシーの観点とかっていう。
プライバシーではあるけど、
でも残業もできないし、
例えばメンタル不調であれば、
車も運転できないじゃないですか。
物材飲んでると。
そうすると仕事ができないわけですね。業種によっては。
運転士さんとか外回りの営業職の人だったら、
車の運転できないと無理じゃないですか。
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確かに。
運転士さんなんか当たり前ですけど。
だからそれは聞いていいと思いますよ。
事務職であっても、
作業効率が下がったり眠くなったり、
残業できなかったりするから聞いていいと思います。
ああ、そうなんですね。
プライバシーだけど業務に関連するから、
回答を求めるっていうのは問題ないですよ。
そうなんだ。
採用のツイッター、どこでしたっけ。
会社名は言わないほうがいいと思いますけど、
ツイッターで結構人事担当者がバズっちゃうやつあるじゃないですか。
叩かれて聞いてきた云々観念。
最近も結構有名な企業系なんか出てましたけど。
これとか結構聞いちゃうと、
なんかどこどこの会社の採用が効いてきたみたいな、
ちょっと心臓バクバクしそうな気がするんですけど、
大丈夫なものなんですね。
だって仕事できない人取れないから。
確かにね、そう。
どっかどっか、なんとなくちょっと意外な回答が来ました。
だって建設現場で働きたいって言ってる人に、
怪我ありますか、今。
膝大丈夫ですか、腰大丈夫ですかって聞くのは。
当たり前な感じしますね。
どうですか、それは。
当たり前な気がしますね。
じゃあなんで精神疾患聞いちゃダメなんですか。
なるほどね。
それだって仕事に関係するから。
個人的な趣味で聞いてるわけじゃないわけですよ。
これだけ国民全般に精神的不調を訴える人が増えてるわけだから、
それは確認することはできますよね。
しなくてもいいけど、したいんだったらすればいいと思います。
それだけ仕事に直結する話ですもんね。
あとやり方、もう一個あって、
僕またDPIの話するけど、
こういう話があったんですね、昔ね。
DPIってあれですね、ダイヤモンドさんが出してる。
はい、ダイヤモンドDPI。
昔、うちの事務所に事務職員を応募したんですね。
もう十何年前ですね、15、6年前くらいかな。
そしたら、ある財閥系のメーカーからフォームやってたっていうね、
30歳くらいの女性かな、20代後半くらいの、
超有名上場企業の財閥系のメーカーの手続きやってたと。
3社くらいポンポンポンって浮かぶような感じのとこですね。
そうですね、もう絶対、普通にビジネスやってる会社員とかやってる方は絶対知ってる会社ですね。
うちの事務所もすごいなと思って、こんな人来るんだと思って。
エスカレーター式のお嬢様学校、小学校かな、ずっと行ってるんですよね。
でも待てよと、うちみたいなのになんで来るんだろうと思って。
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話してると、ちびまるっ子ちゃんの漫画で出てくるんですけど、
顔に射線が入る。
シャラーンってやつですか?
ショック受けると、射線が入るじゃないですか。
なんていうんですかね。
ショック受けると、すごいお綺麗な方なんですけど、
なんか射線が入ってるんですよね、顔が。
どういうこと?
なんかね、普通に話してるんだけど顔に射線が入ってる感じで、
これおかしいなと。
それで適正ケースやってもらったんですね、もうやっててうちも。
そしたらね、偉いね、自己信頼性がゼロに近かったんですよ。
感情安定性がゼロに近かったんですね。
何だこれってなって聞いたら、よしじゃあ聞いてみようと思って、
残業できますかって聞いたんです。
そしたらね、20時間だったらできますって言ったんですね。
10時間か20時間って言ったかな、そのぐらいですよね。
なんで10時間、20時間なんですかって聞いたら、
いやお医者さんに聞かないとちょっとわからないんです。
ああそうなんですかって、体調崩されたんですかって言ったら、
前の職場でいろいろ出て、ありがとうございましたって言っても不採用ですね。
もう適正ケースにも出ると思いますけど、
もちろんこれ一概に言えないから、
いやいや、API使っても悪かったって言われたらそうかもしれないけど、
一つの方法としては、残業できるかとかそういう質問をして、
あとはAPI適正検査とか見てですね。
でも適正検査でもやって、さらに変な個人的趣味ではなくて、
仕事に直結するという前提で確認を直接取れるっていうと、
だいぶちゃんと確認取れますよね。
取れますね。
まあその人は別に書く好きなかったから正直に言ったんでしょうけど、
やっぱりね、自己信頼性とか感情安定性が低い人は、
環境的剛性というのもあって、
非常にね、
おとなしくて良さそうな人なんだけど入社すると、
わーなんだこれみたいなことが起きますね。
なるほどですね。まさに今回のご質問の前容にある、
どうやってこういった事例に対して再発防止のための対策ができるかというところね。
もちろん質問してもいいし、
とにかくデータを集めないとダメなわけですよ。
採用ももうデータの勝負で、
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いかに自社でデータを積み重ねるかっていうことをやらないといけないのに、
何もやってない会社多いですよね。
以前ね、ゲストで出ていただいたリファレンスチェックとかも一つのデータですよね。
要するに一個一個積み重なるわけですよね。
こういう回答してきた人はこういう結果だったとか、
そういうのはやっぱりやっていかないとダメですよね。
なるほど。最後に質問直球のところで改めてご回答いただけるとと思ったのが、
そうすると採用時に協力を聞き、それに応じて採用不採用を決めるのはアウトではないかと思っているのですが。
アウトじゃないですよ。
ってことですね。
もちろんね、HIVとかB型肝炎とか、
直接で今の医療水準では何ら問題なく仕事ができるような場合は聞くとアウトだけど、
そうじゃないものについてはやっぱり特にメンタル疾患なんかは、
あと例えば交渉作業とかクレーシャー運転するとき転換ですね。
がん病歴とかそれは問題ないですよ。
命に関わるところね。
そうなんですよ。
もう一つ採用後に配置や勤務シフトなどの考慮を配慮するためならばいいんじゃないかってありますけども、
やっぱりなので採用後だろうが採用時だろうが構わないということですね。
構わない。僕の見解でこれで厚労省もずるくって一切見解出さないんですよ。
はいはいはい。
ずるいってことはないんだろうけど、
おそらく暮れすぎて違法とも言えないし、
言いたくないってことだと思うんですね。
でも改めてね、向井先生のこの見解を聞けるのは非常にありがたいですね。
最後ですけども、採用リスクを低減させていただくことを提案しているところではありますが、
健康状態告知書などの取っていいかどうかと。
いいです。
いいんですか。
もちろん内容によるけど、今メンタル疾患あるかぐらいは、
あとクリニック通ってるとかあるかぐらいはいいです。
OKです。
わかりました。すべて整いましたのでね。
改めて。
整いました。
なかなかね、いろんな観点をお話しいただいて深い見解あったと思いますので、
もう一度何度か聞いていただいて、
ぜひ実務の方に生かしていただけたらなと思います。
たまにやっぱりこういう専門家からのマニアック質問、
私にとってはマニアックだと思ってしまうんですけど、
いいですね。
非常に勉強になります。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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