絆を作るための鉄則
ポッドキャスト番組犬からの伝言です。この番組は、他の人よりも少しだけ犬と話すことが得意なドッグトレーナー、ひらたじゅんが犬との向き合い方、犬との接し方を犬目線で考えるポッドキャスト番組です。
今回は、絆の作り方というお話をさせていただきたいと思います。前回は、絆の壊し方という愛犬家だけじゃなくて、動物好きの人なら怖くなってしまうようなテーマでお話をさせていただいたんですけれども。
言うまでもなく、前回話したことは、実践してほしくない方法、いわば反面教師にしていただきたいような内容になっています。今回は、そんな怖いお話ではなくて、より動物に好かれる方法を一緒に考えていければいいなと思っています。
まずはじめにお伝えしなければいけないんですけれども、愛犬との絆を作るというのに即効性のある方法というものはありません。これは人間関係でも一緒だとは思うんですけれども、絆というのはどうしても日々の積み重ねからしか作り出されません。
目には見えないからこそ、もっともっと絆を作らなきゃって追い求めてしまう部分も、良くも悪くもあるのかもしれません。
それでも、愛犬との関係というのに真摯に向き合っていけば、どんな瞬間でも確認できるというのもまた絆の特徴でもあります。
ですので、今回はどんな瞬間が絆を強めるチャンスなのかというのもお伝えしていきたいと思います。
最後までお付き合いお願いします。
最初に3つの鉄則というのをお伝えします。
1つ目がアイコンタクト、2つ目がルーティン、3つ目がリラックス、アイコンタクト、ルーティン、リラックス、この3つが鉄則です。
まずは1つ目、アイコンタクトですね。
こちらは前回ご紹介したオキシトシンホルモンというお話にもつながってくる部分なんですけれども、先週もご紹介した通りですね、人間と犬は目を見つめ合うことによって双方の幸せホルモン、オキシトシンが上昇します。
こちらは海外だけではなくて名古屋大学の長沢教授という方の研究でも有名なんですけれども、愛犬があなたの目を見つめる、あなたは嬉しくて愛犬を褒める、愛犬は目を合わせると嬉しいことが起きるというのを学習するので再度目を合わせてくるというこの幸せループみたいなものですね。
私自身は目を合わせるということは犬とハグをしている瞬間だと思っています。
この目を合わせるという話をすると犬が目を合わせるのは喧嘩の瞬間だから犬と目を合わせるなんてごはっとよって思う方もいらっしゃるとは思うんですけれども、これに関しては半分が正解で半分が不正解です。
半分正解している部分をお話しさせていただきます。
確かに犬というのは喧嘩をする際に相手の目を見ます。
これは犬がボディランゲージに優れた動物なので目線だけではなくて体勢であったりとか重心であったりとか耳であったり尻尾であったり口元興奮であったりとかいろんなところで情報を送っています。
いくら愛眼化されている犬とはいえ本能的にこういった能力というのは持ち合わせているので目を合わせること自体は喧嘩を始める瞬間でもあります。
ただしこれは環境だったり今どういう状況にいるのか相手との関係地だったりとかあとは自分自身の精神状況とか相手の行動振る舞いというものにも左右されます。
TPOがあるということですね。
相手がこちらの命を脅かす存在でもう今から攻撃するぞって行き立ってこっちに近づいてくるこういう状況で目を合わせているのであればそれはもちろん犬にとって喧嘩の合図なんですけれどもほとんどの犬は平和主義で喧嘩を避けようとします。
一方で絆がある飼い主との場合これに関しては目を合わせるということ自体が犬にポジティブなホルモン作用を起こすことが分かっています。
幸せな気持ちの時に飼い主さんから目を見られて何見てんだよって急に怒り出すワンちゃんはいないんですよ。
なので信頼関係が築けているのであれば目を合わせても大丈夫です。
とはいえね僕の場合直視をすることっていうのはあまりなくて視界の隅の方にワンちゃんの目線を感じ取るっていう程度に収めてはいるんですけれども。
犬とのコミュニケーション
2つ目ですねこちらはルーティンです。
犬は人間と暮らす中で日々学習をしています。
これは年齢関係なく学習をしています。
例えばお散歩の時に排水溝の上に網がかかってたりするじゃないですか鉄の網みたいなのが。
あれを嫌ってジャンプしたり避けたりして歩いているワンちゃんって多いと思うんですけれども。
あれの上を歩くと気持ち悪い感触があるっていうのをワンちゃんは学習しています。
その結果次からその排水溝の網の蓋を見ると気持ち悪い感触があるなあこれの上を歩くとっていうのをもう学習しているのであそこの上を歩くと気持ち悪いことが起きるっていうのを予測して避けます。
つまりですよ犬には予測する能力というのがあります。
でこの予測を裏切るとですよ。
犬は不安とかストレスを感じるっていうふうに言われています。
これが積み重なることによって社会性の欠如だったり問題解決行動に影響が出るっていうような意見もあります。
例えばですねいつもは家に帰ってくるとケージのそばに寄ってきて
ノアごめんね一人でおるすば寂しかった待ってたのありがとうねご飯作るからねってもうすごいいっぱい触ってあげて甘い声で話してくれるこのルーティーンをしているとします。
ただですね現代人そんな心に余裕があるときばっかりではないんですよ。
なのでちょっとね今日は帰り際家に着く寸前に上司から電話かかってきちゃってお疲れ様ですみたいな感じで
仕事の話をしながら家に帰ってくる瞬間というのもあると思うんですよ。
そういう時は仕事モードに脳みそが切り替わっちゃってるので
ノアちゃんの頭をちょっとだけ触ってすぐ仕事のノートを開きましたとかパソコンに向かっちゃいましたってなると
愛犬からするとですよあれ今日もおるすばん頑張ってたのに
なんでいつもみたいに褒めてくれないんだろうっていう風な不安であったりとかストレスっていうのが溜まっていってしまうんですね
これっていうのはノアちゃんまあ今勝手に名前つけてますけど
ノアちゃんからするといつものルーティーンが崩れてしまって不安やストレスが溜まってしまっているっていう状態です
もちろんねまあさっきも言いましたもう皆さんお忙しいと思いますので
仕事の電話をね無視しろみたいな話ではないです
このお家に帰る直前に電話が来てしまったのであれば
まあ近所の公園だったりとかご近所の迷惑にならないところで
この上司の方と電話をして電話を終わらせてからいつものルーティーンを守れる余裕を作るっていうことです
でこの10分20分ねじゃあ電話でかかっちゃいましたってなって
10分20分帰ってくるの遅れちゃうんじゃルーティーン崩れちゃうじゃんって思うかもしれないですけど
この10分20分っていうのは人間の時間の間隔
人間の時計をメインにした時間の間隔なので
犬にはそんな分単位の間隔っていうのはありません
大雑把な時間の間隔しかないので
それよりも帰ってきた時の対応っていうことに重視をしてあげてください
3つ目はリラックスです
愛犬と触れ合う時には常に心を穏やかにリラックスした状態で触れ合いをしてあげましょう
人間でも一緒でまあいつもピリピリしてる人
せかせかね動いてたりとかってしてる人と
なんだか一緒にいても心が落ち着かないじゃないですか
ただその反面いつもニコニコゆっくりまったりリラックスして
何事にもポジティブな反応してくれる人
こういう人の方が一緒に生活してても心が落ち着きますよね
特に犬は人間よりも感覚器官っていうのが優れているので
素早い動きであったりとか
あとは大きな音っていうのは苦手な子が多いです
なので愛犬と関わる時っていうのは
常に深呼吸をして心を落ち着けて
それから触れ合いっていうのをしてあげましょう
ちなみにですねこの番組のBGM
今後ろになってる音楽っていうのは
BPMというビットパーミニットっていう
曲の速さですね
これが120っていうのに設定されてます
この120っていうのは犬の心拍数と同程度という風に言われてます
なので犬と触れ合う時には
あの犬からの伝言を聞いていただいて
曲の速度に合わせるように
1,2,3,4で息を吸って
5,6,7,8で息を吐いて
深呼吸をしてそこから触れ合いを始めてみる
っていうそんな使い方もしていただけるといいかなと思います
さて今ご紹介したのがですね
犬と絆を作る上での3つの鉄則でした
絆を深める瞬間
1つ目がアイコンタクト
2つ目がルーティン
3つ目がリラックス
この3つの鉄則を守った上で
絆を作っていきましょう
でですよ
ここからは絆を強める瞬間と
どうやって反応するのがいいのか
というお話をしていきたいと思います
全部で4つあります
1つ目
愛犬が目を見てきた瞬間です
先ほども言った通り
目を見つめ合うっていうのは
僕は犬とハグをしている瞬間だと思います
こういう瞬間っていっぱいあって
お散歩中だったりお家の中でも
今ワンちゃんと目が合ったな
愛犬と目が合ったなと思ったら
その場からでもいいので
微笑み返してあげましょう
目尻を下げて
口角を上げて
ありがとうっていう気持ちを
愛犬に送ってあげましょう
もし可能な距離なのであれば
ゆっくり動いて
軽くマズルに触れてあげる
マズルお鼻周りに
触れてあげるのもいいかもしれません
ありがとうっていう風に
声をかけるのであれば
穏やかに優しい声で
ありがとうみたいな感じではなく
ありがとうとか
私も好きよ
っていう感じで
声をかけてあげてください
男性の方だったら
ちょっと高い声を使って
声をかけてあげるといいと思います
これ間違っても
目が合って
なんかもう私の愛犬が
目を見てくれたってことは
私と絆を強めようとしてくれてるんだ
嬉しいと思ってバンバーって動いて
もうおやつの準備したりとか
ありがとうって
感じでわしゃわしゃ
撫で回す必要っていうのはありません
この瞬間に必要なのは
あくまで愛犬が
安心を感じれるように
ゆっくりと穏やかに
心はリラックスして
愛犬の愛を受け止める
という風に思っててください
二つ目が
犬が自分の隣で
まったりしている瞬間です
お仕事終わって
お家に帰って来られて
配信見たりとか
晩酌したりとかしてる時に
愛犬が横に来て丸まって
寝ている瞬間って
結構あると思うんですよ
こういう時にはですね
ぜひ5分でも3分でも1分でも
いいです
一度配信を止めて
持っている駐輪テーブルの上に置いて
目を閉じて
愛犬とのリラックスタイム
犬が隣にいるっていうことを
意識しながら
深呼吸をしてください
私は初めですね
寝なければって
思いがちなんですけど
何もしなくても
安心してゆっくりできる
関係っていう時間を
共有することで
安心することができます
この安心感から
信頼が強くなって
絆が深まります
もしあなたが
隣で丸まっている
愛犬に触れたいのであれば
撫でるのではなくて
愛犬の体に手を置いて
愛犬の鼓動を感じながら
同じ時間を
共有してみてください
3つ目
おもちゃを見せに来た瞬間
これもよくあると思います
愛犬がケージフリーで
わーっと遊んでいる時に
テンションが高くない状態で
おもちゃをくわえて
近くに寄ってきてくれる時
っていうのがあると思います
こういう時には
あーすごい何それ
何持ってきたのっていう感じで
もしそれが
愛犬にとって
一緒に遊ぼうという
お誘いでないのであれば
そのおもちゃを奪うことなく
頭とか体に
ゆっくり触れてあげてください
わーすごいね
これ持ってきたんだっていう感じで
ここでおもちゃを奪わない
っていうことが
愛犬が理解してくれれば
愛犬もあなたに対して
さらに安心してくれるはずです
4つ目が
雷などに怖がっている瞬間です
雷なんかを怖がるわんちゃんは
多いと思うんですけれども
あなたがですよ
音に反応する愛犬を見て
あーどうしようどうしよう
落ち着かせてあげなきゃ
っていう風に動揺してしまうと
あなたの愛犬は
その動揺を感じ取るんですよ
そうすると音と結びついて
この音がしている時は
飼い主も動揺している
ってことはやっぱり
この音は安心じゃないんだ
っていう風に
さらに不安な気持ちが強まります
なので
あなたの愛犬が取り乱している時こそ
深呼吸して
リラックスして
大丈夫だよっていう風に
ゆったりしたトーンで
伝えてあげましょう
この時にあなたの愛犬が
もしあなたの足元に近寄ってきたり
とかするのであれば
この時に触れてあげてください
撫で回す必要はないです
こうすると
あなたと一緒にいれば
安心できるっていうことを
理解してくれます
あなたが心のシェルターになるつもりで
ここにいれば
安心だよ
大丈夫なんだよ
怖いことは何もないんだよ
っていうのを伝えてあげれば
穏やかに一緒に過ごせる
空間なんだ
この音がしてても怖くないんだ
っていう風に理解をしてくれます
これはお散歩中だったりとか
新しい場所に行った時も
有効な手段です
何かをするんじゃなくて
その場に留まって
動くものを目で追ってみたり
いろんな音を聞いたり
いろんな匂いを嗅いだり
いろんな湿気だったり
風を感じたりとか
こういうのをして
ここにいても安心だから
怖がらなくてもいいんだよ
というのを
愛犬に伝えてあげてください
ここまでの4つっていうのが
絆を深める日常の注意点
いただきました
ここからはこの絆作りで
気をつけて欲しいこと
っていうのをお話しさせていただきたいと思います
一つ目は
犬のムードです
もちろんなんですけれども
犬にもムードがあります
いつもこの全力で遊ぶモードではないことを
皆さん知ってると思いますし
いつも忠実にトレーニングに励んでくれる
モードでもないんですよ
なので歩くスピードだったり
耳の位置目の輝き
こういったサインを送っている場所を見て
愛犬のムードに合わせて
一緒に挑戦をして
一緒に喜びをシェアする
っていうことが
強い絆作りの一つのポイントになります
もう一つ
気をつけていただきたいのは
家保護です
何でもかんでも
愛犬愛犬愛犬愛犬ってなること自体は
私は否定しません
ただしですよ
段差を登る時だったりとか
歩けるのに抱っこしたり
目が見えないからって言って
何でもかんでも誘導したり
これは好ましくないと思ってますし
何なら分離不安になってしまう可能性すらあります
分離不安にさせている可能性すらあります
分離不安にさせている可能性すらあります
もちろんね
あまりに可愛くて
愛苦しいから
何でもかんでもしてあげたくなっちゃう
という気持ちは分かるんですけど
これでは自分から何もしなくても
全部飼い主がやってくれる
っていうふうに認識してしまいますし
これは愛犬のことを信頼していない
ということの裏返しでもあるんですよ
なので愛犬の可能性を潰さないで
寄り添ってくれる
愛犬のことを信頼していない
愛犬のことを潰さないで
寄り添ってあげる
で困難を越えた先で
一緒に喜ぶ
今はこの人と一緒なら
何でもできる気がする
っていうふうに思わせてあげて
自尊心を高める
っていうのが絆を作ることにもなります
まとめていきましょう
愛犬との絆の作り方を犬目線で言うと
一つ目
1コンタクト
ルーティン
リラックスが絆を強める
3つの鉄則
2つ目が日々の生活に
絆を深めるチャンスは
いっぱい転がっている
3つ目が
人間の気分ではなく
犬の気分を見極めよう
私なりに絆を強めるための
トレーニングみたいのも
あるんですけど
またこれは後日に
出していただきたいと思います
結構ね
もちろんワンちゃんと
一緒に暮らしている方は
お分かりかと思うんですけど
一緒に生活していると
チャンスっていっぱいあるんですよ
そのチャンスを見落としてしまうだけで
絆が深められない
みたいなこともあるので
そういう瞬間を逃さずに
愛犬と絆を深めていって
いただければいいなと思っております
次回は
しつけの仕方という
お話をさせていただきたいと思います
それではお散歩
お疲れ様でした
気をつけてお帰りください
少しだけ犬と話すことが得意な
ドックトレーナーひらたじゅんでした
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