設楽 悠介
二番経営 No.2の悲喜こもごも。
この番組では、なかなか表に出ない会社の二番、No.2をテーマに、
トップのビジョンの実現の仕方や、この仕事の面白さ、大変さなど、
No.2の悲喜こもごもをリスナーの皆さんにお届けします。
勝見靖英
こんにちは、株式会社オーツー・パートナーズ取締役の、
かつみやすいでです。
設楽 悠介
検討者新しい経済編集長の、しだるゆうすけです。
二番経営第16回、今回のテーマは、
No.2視点の経理・会計・財務編です。
重要なところですよね。
勝見靖英
はい、そうですね。
組織の中心多くというのは、企業・会社が多いと思いますので、
その中の経営の結果、業績を表すのは、やっぱり数字ですよね。
それを扱う経理・会計・財務というのを今回テーマに、
はい。
スピーカー 3
していきたいなと思っています。
勝見靖英
このテーマで、わかりやすくNo.2と言いますと、
CFOという役職が一番有名だと思うんですけれども、
このCFO、日本語で言うと、最高財務責任者、
チーフ・ファイナンス・オフィシャーと言われますけれども、
よくCEOの相棒で何と言われたりします。
本当にNo.2としてもですね、CFOとよく言われるんですけれども、
No.2、No.2という感じで言っているんですけれども、
トップがですね、会社の未来とかビジョンとかっていうのを語ると、
そのCFOというのは論理的な裏付けだったりとか、
数字としてはこうなってますっていうのをよく説明する。
決算報告会でもトップとCFOが並んで報告されるっていう場面なんかね、
よく多い。
設楽 悠介
はい、そうですね。
勝見靖英
藤田さん、経営とか会計とか財務とか、
その言葉からイメージされるものって何かあります?
設楽 悠介
そうですね、やっぱり何となくスタートアップとかだと、
結構そのCFOがいかにこう調達してきてとか、
そのまさに会社をどうグロースさせるために動くかみたいなのが、
すごい重要みたいな印象がまずありますし、
それで上々にまで持っていくのかみたいな話ですよね。
なんかそこではすごい重要なイメージはありますね。
勝見靖英
そうですよね。なんかすごく重要で、今おっしゃったそのスタートアップで、
ファイナンスですね、資金調達をしてっていうのは、
よくスタートアップ界の花話、シリーズAとかラウンドなんとかっていったりとかする、
何億円調達できましたっていうのが結構ポジティブニュースとしてばーっと回る、
よくあると思うんですけども、今回のテーマでファイナンス、
日本語で言うと財務ってことになると思うんですけども、
財務って言葉以外に経理とか会計っていう言葉をあえて使っているんですね。
この経理、会計、財務っていうのはなんとなくごっちゃに使われることがよくあるんですけども、
勝見靖英
それぞれ意味することは微妙に違っていて、
どれもその企業の数字を扱うというところでは一緒なんですけれども、
一つ一つの定義っていうのが微妙に違っています。
ちょっと教科書的な定義は皆さんググっていただければ正解があると思うんですけども、
ちょっとこの番組ではということで定義をさせていただきますと、
まず経理なんですけども、これはその企業活動の取引を記録。
取引っていうのは誰々さんと会いましたとかっていうのではなくて、
お金が発生する取引ですよね。そういうのをすべて記録していって、
大きいと言ったりしますけれども、その記録をためていって、
最終的に財務書評ですね、対借対証評BS、損益計算書PL、キャッシュフロー計算書というものを作っていく。
これを一連の流れが経緯。
それから先ほど資金調達の話がありましたけれども、
ファイナンス財務ですけども、こちら資金調達をする。
資金調達をするんですけども、実はその資金調達のやり方っていうのがいくつかあります。
直接資金調達をするっていうのは会社に直接出資をしていただくということで、いわゆるニュースになる。
資金調達何億円とかって話ですね。
もう一つ関節金融的に直接出資をしてもらうではなくて、お金を借りるっていうことも資金調達ですよね。
なので関節的に調達をする、融資を借りるっていうのがあります。
この今の直接出資をしてもらう、それからお金を借りるっていうのは、先ほど経緯で作るといった対借対象表BSの右側の部分。
貸し方と言われるところに全部入っています。
対借対象表、ご存じの方はイメージされると右側の上の方には負債が載っています。
そこにはもう借り入れですね。
それから下の方には資本が書いてあります。
それは直接資金調達をした出資をしてもらったっていうことですね。
なので資金調達と借金が右側に載っていて、今度はそれを何に使うのかっていうのはこの左側の借り方に出てきますよね。
要は投資判断というところなんですけども、それが事業そのものになっていくんですけども、何にいくらどれくらい投資していいのかっていうのを判断する。
これも財務の役割になると思います。
それから言葉の定義、最後会計なんですけども、今その経理が取引を記録して財務書表を作り、財務が資金調達をして投資判断をするという話を申し上げたんですけども、
そういった一連の企業活動の結果をですね、ステークホルダーに説明する。
それが会計の記録です。
このステークホルダーっていうのは、社内であれば管理会計といって会食をマネジメントするために使う会計ですし、
勝見靖英
証券市場のような外部に発信していくときには財務会計ということでルールに基づいたもので出します。
それからいくら儲かったのでいくら税金を納めますというときには税務会計ということで出していきます。
これよく言われるんですけど会計、英語で言うとアカウンティングになるんですけども、
今企業活動の結果をステークホルダーに説明というふうに言いましたけれども、説明っていう言葉、熟語。
一語で言うと多分Explain、熟語で言うとAccount forって言います。
おー、なるほど。
で、会計がアカウンティング。つまり外部のステークホルダーに説明をするための術、これが会計の語源。
設楽 悠介
はー、なるほど。
勝見靖英
というのがあったりします。
ちなみに経理って先ほど募金で記録してっていうことを言ったんですけども、経理の語源はですね、これを聞くとグッとまた違う印象になるんですけども、経理って何の略だと思います?
設楽 悠介
確かにそれ考えたこと、え、わかんないですね。
勝見靖英
僕も考えたことなかったんですけど、
設楽 悠介
考えたことなかったですね。
勝見靖英
うちの社員に教わっておーっと思ったんですけども、これ経営管理の略だそうです。
設楽 悠介
そこを訳してるんですか。
経管じゃないんですよね。なるほど。
勝見靖英
お尻を取るんだなーっていうのがありますけども、
なんでその企業活動の何たるかっていうのをずっと記録していくことが経営を管理することに直結するっていうところなんでしょうね、きっとね。
なるほど。
なんでちょっと今、ごちゃごちゃと定義を申し上げたんですけども、いろんな企業活動を数字で落としてですね、それを活用していくっていうのがこの経営・リザイン・会計というところになっています。
行ってみればですね、その会社の企業活動、事業をやっていくっていうところが基本的には前提になりますし、
事業をしていくためにトップがいて、経営者がいるわけですけれども、
その事業活動をしていくためには当然最初の元出っていうのが必要になって、
これを自分で持っていたお金を使って活動を始めるのか、誰かから借りてやっていくのかっていうのが資金調達になっていくし、
その活動をしていくと、当然お金が減ったり増えたりっていうことをしていきます。
それを誰かに報告しなくてはいけないということで、経営・財務・会計が必要になってくるんですけども、
先ほどアカウント法って言葉がありましたけれども、これ誰かに説明しなくて済むんであれば、そんな記録も何もする必要がなくて。
設楽 悠介
なるほど、確かに。
勝見靖英
お小遣い帳、子供がお小遣いもらって、私も毎月自分がいくら使ったか分かんなくなっちゃう時とかあるんですけども、
誰かに報告する義務っていうのがないんで、自分で記録を取ったりとかすることはないです。
給与明細があって、月末に残高が残っててみたいなぐらいしかないかもしれないんですけども、
これを定期的に報告する。誰かのお金であれば必ず報告しなくてはいけない。
誰かのお金であるっていうのが前提なので、この記録活動っていうのはお金の話ができる。
勝見靖英
記録活動っていうのは当然お金が動いていく動きなので、その機能っていうのをちゃんと理解しておかないと、
どれぐらいの事業活動をしていいのかどうかっていうのが分かんなくなっちゃう。
設楽 悠介
重要ですよね。
勝見靖英
とっても重要だと思います。
とっても重要だと思うんですけども、志田さんがこれまで会われてきたスタートアップの経営者だったりとか、
本当に新しいWEB3の世界とかって、本当に心身経営の人が技術力を持って活躍されてると思うんですけども、
その中にめっちゃ会計得意とか経営の処理が得意っていう人ってほぼいなかったんじゃないかなと思うんですけど。
設楽 悠介
そうなんですよ。いない印象が強いですし、
かつみさんに聞きたいなと思ってたのが、
No.1はどこまで知ってるべきなのかとかっていうのは気になりますね。
僕は結構、そこら辺はもうCFOに任せてますみたいな人の方があっていて、
特に奇抜な起業家であればあるほど、結局儲かってんだよね、お金まだ足りるよねぐらいしか気にしてないけど、
ざっくり赤字になったら言ってみたいなぐらいにしか言って、CFOが横にいるみたいなイメージが強いんですよ。
どこまで重要なのかなっていうのが疑問ですね。
勝見靖英
そうですね。やっぱりCFOはトップの相方みたいな相棒役で、
その人が数字を抑えていればOKっていう世界は確かにあると思います。
で、自分がやりたいのはこういうプロダクトを作って、
世の中に価値を広めたいんだって思って会社の経営される方がほとんどだと思うんで、
それをやるためにいくら使っていくら入ってくるかっていうのを細かく計算するっていうことが、
得意な経営者の方っていうのはほとんどいらっしゃらないんじゃないかなという印象があるんですね。
どんだけ大事かっていうところで言うと、
信頼できるNo.2の人が数字を抑えていれば、
トップの方はそんなに知らなくてもいいっていう考え方もあるかもしれない。
あるかもしれないですけれども、現にそういう経営者の方が多いかもしれないですけども、
たぶん知れば知るほど、そんなの怖くて言ってられないっていう感覚も
なるんじゃないかなって気がします。
これはなんか私の考えだと目を閉じてるだけのような感じがしていて、
開けたら怖いんでとりあえず目閉じてますみたいな。
人のお金を預かってるわけですよね。
確かに。
ほとんどの場合はですね。
自分のなけなしのお金かもしれないです。
自分のお小遣いだけでちょろっとできるっていうことよりも、
もっと大きい規模のことが多いので、
そのときにそのお金をどうやって使って、
どうやったら戻ってくるのか戻ってこないのかっていうところを、
理解できないで突っ走るっていうのは、
リスクがあるのはわかってて、
とりあえず暗闇の中で全力疾走するとしか思えない。
勝見靖英
崖があるかもしれないってことですよね、その先にね。
細かいところをどこまで把握するかわからないですけれども、
やっぱ概略は抑えているべきだと思いますし、
ただそれが自分のやりたいことの次、
それを保管するような役割として、
知識としてしっかり持っていくことはとても大事ですし、
会計とかお金の世界ってもうルールとか計算式じゃないですけど、
そういうものはもう明確なので、
そこに独自の理論とか何もいらない。
みんなが同じ基準で評価するためのものが会計なので、
そこで自分なりの、
俺はここを見といてこの数字が3倍になったらOKなんだとかっていうのは、
危険でしかないので、絶対にやめた方がいいと思います。
逆にそこがわかってくると、
より効率的にお金を活用することができたりですとか、
あるいは自分がやりたいと思ってちょっと遠慮していたことの
チャレンジができるかもしれない。
なのでそこをしっかり抑えるっていうのは、
CFOの方がいたとしてもとても大事だというふうに思います。
そこの重要性をずっと訴えられていたのは、
稲森和夫さんという名計者ですね。
稲森和夫さんは、
教セラの創業者で、
今のAUですね、KBDIを作り、
JALの経営再建もして、
それ以外にも山ほどあると思いますし、
稲森さんの経営学というか、
独自の理論というのはファンの方も非常に多いです。
その勉強会というのも盛んだと思うんですけども、
かなり会計の本とかも書かれてるんですね。
ずっと商業とか経理とかを勉強されてきたってわけではないんですけども、
経営者視点で何が大事なのかっていうことはすごく訴えられていらっしゃる方です。
経営者たるものはこれぐらい当たり前だよねっていうことで広めていく。
そういうことをしっかりされていらっしゃったので、
そこは勉強していいところじゃないかなというふうに思います。
設楽 悠介
確かに社員の視点からしても、ちょっとそっちの方が安心ですね。
もちろんちゃんとしたNo.2がいるっていうのは重要なんですけれども、
それについて他のCOも他の役員も一定の理解があるっていうのは、
安心度につながるかもしれないですね。
だって黒字倒産とかってだから起こるわけじゃないですか、まさに。
勝見靖英
おっしゃる通りですね。
設楽 悠介
そういうことにならないためにも確かにそれは重要なんだなっていうのはね。
でも僕も正直他の会社で役員とかもやってるんですけど、
今任せちゃってる感はなかなかないので反省してますね、そこは。
勝見靖英
これ複雑でわからないとか、数字ごちゃごちゃしてわからないっていうものじゃないですか。
でも実際一行一行に意味があったりしますし、
一つ細かく見なかったとしても全体で抑えるっていうところができるといいですし、
実はその財務諸表を作る前に取引一つ一つ、