元村有希子のZoom Up
2023-11-09 12:14

元村有希子のZoom Up

毎日新聞論説委員 元村有希子
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毎週この時間は、Zoom Up、木曜日は科学です。毎日新聞論説委員の元村有希子さんです。元村さん、おはようございます。
おはようございます。さて今日は、クジラに関するお話ですね。
最近、クジラ食べました? いやー、食べてないですよ。
お刺身と一緒に並んでいるようなものでもないですもんね。
国内で唯一、捕鯨の沖合草漁を手掛けるニッシンマルという船があるんですけれども、そのニッシンマルが引退ということになりました。
最後の水揚げがこの程、下関で競りにかけられまして、
赤身のお刺身でよく出てくるオノミに1キロ80万円の最高値を付けたそうです。
クジラというのは、冷凍されたものを解凍して流通させるというのが普通なんですけれど、
このニッシンマルは、三陸沖でクジラを捕獲したので、生肉の状態で競りにかけた。
それも陳腸されて最高値が付いたということと、引退ということで御衆議というんでしょうかね。
その付加価値もあったようです。
ちょっとここで日本の捕鯨の歴史を簡単に振り返りたいんですけれども、
このニッシンマルというのは下関拠点に出港したり帰ってきたりするということで、
わりと私たちにとっては身近な船なんですね。
1991年に沖合での捕鯨という創業を始めまして、
30年前くらいかな。
その頃は南極海、かなり遠くまで行ってクジラを捕っていました。
当時は調査捕鯨って言っていたんですよ。
世界的にクジラの資源が減ってきて絶滅しそうなので、
国際捕鯨委員会が創業捕鯨は一旦やめましょうということを決めて、
日本もそれに従っていたので、南極海まで行ってやることは、
つまり資源の数を推定するための調査捕鯨という建前だったんですね。
それで持ち帰った検体の一部がわずかに流通するという状況が30年続いたんです。
みんなが謹んでいた間に、クジラの資源量が回復したということで、
日本は2019年、4年前から創業捕鯨を再開しているんです。
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なので、今はある種、創業捕鯨という名前で言うぐらいですから、
こそこと捕らなくていいって言うんですかね。
そうですね。
堂々と捕って流通させるというようなスタンスになっています。
日清丸は調査捕鯨の時代も知っているし、
商業捕鯨の時代も知っているということになるわけです。
ただ、お二人が最近食べていないというぐらいですから、
どれぐらいみんな食べているのかなって気になりますよね。
長崎とかではもう少し食べているのかな。
スーパーで見ることは見ますよ、私は。福岡で。
そうですか。
農林水産省が統計をとっているんですけれど、
2020年度の統計なんですけどね。
日本の一人当たりのお肉の消費量のデータなんですね。
鯨は世界最大の動物なのでお肉ということになるんですけれど、
日本一人当たりの消費量、一番多いのは鶏肉なんです。
13.8キロ、1年間にね。
それから続いて豚肉、12.9キロ。
その次に牛肉、6.5キロ。
ずっと言って、鯨はですね、統計上ゼロです。
え?ゼロ?
1キロに満たないっていうことでしょうかね、キログラム単位なので。
調べるとですね、生産量年間で2000トンと言われていて、
商業歩行ででもですよ、2000トンと言われていて、
国民一人当たりにならすと、まあ刺身2切れぐらいになってしまう。
そういうものなんですね。
まだ流通量がそういう意味ではとても少ないんですよね。
これは理由があってですね、一つは水産庁が商業歩行とはいえ、
まだまだやっぱり捕獲枠を決めて、上限を決めて、
これ以上取らないようにしようというふうにしているということが一番大きいと思います。
もう一つはやっぱり、30年間ずっと調査歩行という中断していたことによって、
日本の人たちに馴染みがなくなっている。
確かに。
あれですかね、我々給食で出てたじゃないですか。
出てましたよね。
おいしかったですね。
その世代ですか?
世代ですよ、私も。
あのクジラのたつた揚げとか。
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クジラのたつた揚げ。
出てましたよね。
出てました。山とみだったりとか。
それが今はやっぱり出てないのかな。
もう今は高級品になっちゃってるんじゃないかな、むしろ。
そんな中で商業歩行を始めたんだったら、やっぱり消費を増やしたいという意向もあって、
いろいろと研究も進んでいるようです。
もともとクジラのお肉っていうのは、
単白原、貴重な単白原として縄文時代から食べられてきたっていう日本では歴史があるんですけれど、
高タンパク、低カロリー。
それからクジラの脂身にはDHAが豊富に含まれていて、脳にもいいとかね。
血液にもいいとか。
最近では免疫力を上げたり認知機能を改善するアミノ酸のバレニンっていうのが含まれているということも分かってきて、
健康長寿にはいいですよというような見直されつつもあります。
とはいえ、やっぱり遠慮い感じがどうしても残ってしまうのはしょうがないというか、
ここからだからこれからどうしていくかというのを考えないといけないんですよね。
そうですね。
その時に考えるのは日本人とクジラのお付き合いですけれど、
古来クジラっていうのは日本人は親しんできたし、それから食べて命もいただいてきたという関係がありました。
縄文時代の遺跡からはクジラの骨で作った釣り針とか。
縄文の頃から取ってたんですか?
そうです。狩猟採集時代にですね。
クジラを釣ってたわけじゃないんですけど、
岸に打ち上げられてきたようなクジラを解体して、
いただいた後、骨を釣り針とかブレスレットとかに加工するっていうんですかね。
それで今度別の魚を釣るとか着飾るというようなことをやっていたんだそうです。
その長いお付き合いの中ではクジラはもう捨てるところがないということで、
油はロウソクの油断を使うとかね。
あともあらゆるところ食べて、歯は造毛みたいな感じで彫刻に使ったり、
それから工芸品にもいろいろ使われたりとかして、長い付き合いだったということがあります。
ただクジラって日本の人たちはそうやって親しんできたわけですけれど、
国際的には哺乳類、高度な知能を持つ哺乳類を捕鯨捕まえて食べるとは、
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みたいな感情的な反論というかもありまして、
国際捕鯨委員会ではまだ半数以上の国が捕鯨反対の立場を明確にしてるんですね。
なので日本は国際捕鯨委員会のメンバーだったんですけれど、
2019年にそれを脱退して商業捕鯨を始めて再開したっていう経緯があります。
そういうことを考えると国際的な世論も見ながら、
そしてちゃんと資源の増減に心を配って節制をもって利用するっていうんですかね。
そういうスタンスも重要ですし、それから消費を拡大したいのか、資源を守りたいのか両方なのか、
そのあたりの商業捕鯨再開後のビジョンというのをちゃんと政府と業界できちんと決めないとですね、
なかなか動きづらいかなという気もします。
ちなみにこの日清丸というのは引退したんですけれども、後を継ぐ船が今建造中だそうです。
これも下関って今作っていて来年デビューするということで、また鯨の話題がその頃増えていくかもしれませんね。
そうですね。長い長いお付き合いということです。これからも続けていきたいところです。
職文化でもありますね。職文化でもありますね。
本村さんありがとうございました。
毎日新聞論説委員の本村幸子さんでした。
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