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2024-09-24 13:52

本紹介「我が友、スミス」~鍛えぬいた人が至る境地は同じなのかもしれない~

こんばんは。

おやすみラジオの佐藤まなです。


\  今回紹介した本 /     

「我が友、スミス」石田夏穂 (著)  https://amzn.to/4egzf42


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ありがとうございました。

 

#眠れるラジオ #寝落ち

サマリー

「スミスさん」は、アルファベットで表現された登場人物が織り成す筋トレと女性らしさをテーマにした小説です。主人公のユーノは、ボディービル大会に挑む中で、自身の変化や他者との関係性を深く掘り下げていくストーリーが展開されます。

ユーノの挑戦
今日紹介するのは、「我が友、スミス」という石田加穂さん作の小説になります。
「我が友、スミス」どんな本かと言いますと、主人公はユーノ。ちょっと変わってるんですけど、アルファベットのユーに野原のノでユーノって書くんですけど、
この小説は登場人物とか固有名詞が全部アルファベットで書かれているっていう、ちょっと変わったところがありまして、
で、そんな主人公のユーノは筋トレに励む、足がない会社員で、Gジムでトレーニングしていたところ、大島っていう人物から急にボディービルの大会出場を勧められるんです。
で、そこからユーノの初めてのボディービル大会への挑戦が始まって、てんてんてんてんっていう、この小説の巧みだなって私が思ったところは、ユーノ、大島、ボディービル大会、皆さんはどんな登場人物を思い浮かべましたか?
ユーノ、大島、もしかしたらね、男性がボディービルの大会に挑むっていうストーリーを思い浮かべた人も多いんじゃないかなと思うんですけど、ユーノも大島も女性なんですよね。
女性のボディービルの大会にユーノっていう女性が初めて挑む物語なんですけど、私も知らなかったのが、女性のボディービルの大会って純粋な筋肉の仕上がりで評価されるのかって言ったら、
実はそうじゃないらしくって、肌の美しさが審査対象にあったり、女性らしさ、優美さみたいなのも大いに審査の対象になるらしいんですね。
で、本番のステージでは、ビキニを着て、ハイヒールを履いて、ピアスとかも必須で開けなきゃいけない。筋肉の大会ではあるけど、なんていうか、すごく女性らしさっていうのを問われる大会でもあるっていうので。
で、主人公のユーノは、普段そういう女性らしさを遠巻きに見てたタイプの人間なんですよ。髪の毛は29年間、人生で今まで一回も顎より下に伸ばしたこともないし、会社にはいつも伸びたくんみたいな格好で行ってますっていうふうに書いてあって。
でも、そんなユーノも本気でボディービルの大会を狙うっていうことで、コーチに言われて、髪の毛を伸ばして見たり、初めてピアスを開けたり、で脱毛、肌の綺麗さっていうので脱毛に行ったりとか、もちろん筋トレっていうのもストイックに毎日毎日トレーニングするんですけど。
同時に大会が要求する女性らしさっていうもののためにも、かなりの労力というか、時間もお金もかけて大会に臨んでいく。
で、その先にユーノが見えたものとは感じたこととはっていうような内容になってまして。
エスコとの関係
で、この物語さらに巧みだなって私が思ったのが、基本的にはユーノが大会に向けて日々奮闘していくストーリーなんですけど、
エスコっていうキーパーソンの存在がいまして、キーパーソンがいるんですよ。
で、ユーノとエスコ、全然知り合いとかっていうわけでもないんですよ。
ジムでお互い、なんかよく見る顔だなっていう、この時間にジムに行くと、あの人いるなっていうくらいの関係で、
ユーノは一方的にエスコのインスタを知っているっていうくらいの状態。
で、そんなにね物語にめちゃくちゃエスコが来るわけ、あのエスコとの絡みがあるわけではないんですけど、
エスコ、皆さん何か気づきますか?
ユーノはユーノ。
ユーノにボディービルの大会出るように勧めた大島っていうのも女性ではあるんですけど、大島。
で、ユーノのパーソナルコーチをしてくれるティーっていう人もいて、ティーも女性なんですけど、ティーっていうふうに書かれてて、
でもエスコはエスコ。エスコっていうのはもう99%の人は一発で女性だって思う書き方をされてますよね。
そう。で、ユーノはしがない会社員で、本当に化粧っ気もなく飾り気もなくのび太くんみたいな格好で会社に行ってBB大会っていうガチのボディービル大会に挑んでるんですけど、
対してそのエスコは美容外科医で、いつも高そうなトレーニング着を着て、で、ジムで自撮りして、インスタなんかもなんか週1回肌管理してますとか、
朝起きたら左右を飲んでとかっていうのをこう頻繁に更新してるみたいな。で、エスコはPP大会っていう大会に出るんですけど、そのPP大会っていうのはユーノからしたらミスコンのアシュみたいな、
ちょっとぬるい大会だよね、みたいなっていう、本当にね、すごく正反対な2人。で、正直言うと、ユーノはエスコのことを内心下に見てるんですよ。
なんかしょうもねぇなって。でもしょうもねぇなって思いつつ、なんかエスコのインスタ見ちゃうんだよね、みたいな。そういうエスコの存在がこの物語のキーになっているんですけど、
ユーノが大会に向けて、自分自身も女性らしさを求められるようになって、女性らしい格好をしたりとか、女性らしさへの努力をしてみて、女性らしさへの違和感を感じたり。
本の魅力
でも最初エスコのことをなんかしょうもねぇなって見てたんですけど、大会を通して、ユーノはエスコにどう思うようになっていくかっていうね、そう、やっぱね、見る目がちょっとずつ変わっていくんですよね。
私は最後、ユーノの結論、大会を通して出た、感じた最後の1ページがすごく好きだなって思いました。
結論はね、なんかちょっと、筋肉島っていう漫画に近いのかなっていう感じを覚えて。皆さん筋肉島って漫画知ってますか?
ジャンププラスで読める、無料で読める漫画なんですけど、筋肉って書いて、ルビーを振って何と読ませるかっていう、あれはギャグ漫画なのかな?
マッスルサバイバル漫画、マッスルサバイバル漫画ってAmazonのあらすじ紹介には書いてあったんですけど、筋肉島も、この我が友スミスっていう小説も筋肉、筋トレを題材にしているんですけど、
トレーニングして至る境地って、最終ここなのかなって、私も早くその境地に行きたいって思う結論でしたね。
私がこの本を好きだなって思ったのが、すごく内向的というか内静的というか、こう、いい物語にしよう、意図的に感動させようとか、
努力の大切さをテーマにしようとか、友情を絡めてみたいな、そういう作り物の感じじゃなくって、作者がガチで初めてボディービルの大会に挑んだエッセイみたいな、
一つの物事に真剣に取り組んだ人が、その時に考えたこと、気づいたもの、みたいなのを見せてもらってるような感覚で、本当にドキュメンタリーを見てるみたいに、
読んだ人が、その深淵から自分にとっての学びを吸収できるような本だなっていう印象を受けて、その温度感というか切り口というかがすごく独特だったし、なんかリアルですごく好きだなって思いました。
物語なんですけど、なんかすごくね、あーわかるなって共感できる部分もあったりして、登場人物が優の大島、題材が筋トレボディービルの大会っていうので、なんかちょっと癖のある、変わった本なのかなって感じた方も
いるかもしれないんですけど、この我が友スミスは、2021年かな、の芥川賞の候補にも上がった作品でして、本当に本好きの方にも満足感を持って読んでいただける本じゃないかなと思いますし、
でも、文体としてはすごく読みやすい本。で、物語としてもね、大会を目指して日々成長していくみたいな、わかりやすい物語なので、すごくね、読みやすいと思います。
どんな人でも結構楽しんで読んでもらえるんじゃないかなと思います。読書の秋、スポーツの秋でもありますからね。この秋に読書の秋とスポーツの秋を満たせる一石二鳥の本なんじゃないかなと思います。
読み終わったら猛烈に筋トレがしたくなるかも。石田加穂さんによる小説、我が友スミス、読んでみてはいかがでしょうか。
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