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2025-09-22 09:07

#19 小型人工衛星ISSから宇宙へ!

いよいよ小型人工衛星「らいちょう」がISSから宇宙へ放出されました!その様子をお伝えします!

https://x.com/astro_kimiya/status/1969168395011555773?s=46

https://www.youtube.com/live/LvvUfWakkIg?si=erOPfQe8aUKDDHaV

サマリー

岐阜県の工業高校生たちが制作した小型人工衛星GHS-01I小雷鳥が国際宇宙ステーションISSから放出される瞬間についての体験を語ります。衛星の放出に向けた不安や感動、宇宙が身近に感じられるエピソードが展開されます。

衛星の制作と放出準備
こんにちは。岐阜県の工業高校で教員をしている、すみです。
この番組、未来をつなぐものづくりでは、日本の製造業を支える企業の技術や、
そこで働く人たちの思い、そして工業高校での教育現場を紹介していきます。
今回は、私たちが関わった小型人工衛星GHS-01I小雷鳥が国際宇宙ステーションISSから放出された時のことを、少し詳しくお話しします。
ホットキャストでも、前々回に引き続きですね、小型人工衛星について話をしておりますけれども、
この雷鳥というI小のついた小型人工衛星は、岐阜県の県庁、県の鳥ですね、である雷鳥にちなんで名付けられました。
非常に小さな衛星ですが、そこにはたくさんの人の努力や思いが詰まっています。
特に、岐阜工業高校生の生徒たちと、岐阜大学、そして近隣の中小企業の方々と一緒に作り上げたと言っても過言ではありません。
その小型人工衛星雷鳥がいよいよロケットで無事打ち上げられ、ISSに到着しておりましたので、
そのISSから宇宙へ放出するということになりました。
ISSというのは、今、宇宙飛行士ユイ・ミキヤさんが乗船しておりますけれども、
そのユイさんからISSに装着されて、いよいよ宇宙へ放出されるという段階に来ています。
放出の瞬間には、製作に携わった卒業生たちと一緒に、なんとJAXAの完成室からGOコールをするという大役を任されました。
GOコールとは、人工衛星を放出する際に合図として発するGOの掛け声です。
実際には、ギフハイスクールサット01未来へレディーゴーという形です。
そしてこのレディーゴーというそこの掛け声は、ギフ県庁でも同時刻にイベントが行われていましたので、
そこのイベントの方々も一緒にGOコールができるようにということで、本番に備えるために私たちは何度も練習しました。
セリフを合わせるタイミング、拳を突き上げる角度、声の大きさまで、たった一言に思えるかもしれませんが、
ここは特別な意味を持ちますからね。一体感が出せるようにしっかりと練習しました。
今言ったギフハイスクールサット01未来へレディーゴーという掛け声を決めるまでに色々候補も上がったんですけどね。
GHS01世界の空へレディーゴー、GHS01宇宙へレディーゴー、GHS01行ってらっしゃいとか、ちょっとホリエモンっぽいですよね。
まあそんなことも色々候補に上がったんですけども、最終的には先ほどのギフハイスクールサット01未来へレディーゴーということになりました。
ただその裏では思わぬ不安もありました。実は放出の前日、ISSに物資を運ぶ宇宙輸送船シグナスがドッキングに失敗しかけたんです。
ロケットの打ち上げというのは天候にすごく左右されるんですよね。なのでフロリダに行った時は当初の予定よりもずれて最終日にギリギリ打ち上がったので見れたということがありましたけども、
さすがに宇宙はそんなに環境の変化なんてありませんからね。
宇宙の中をくぐっていたら、なんとそんなことが起きていたんですよね。
NASAからの映像を見ながらだんだんシグナスがISSに補助ブースターを使って近づいてきて、なんとか行けそうだということがわかったのは前日の夕方夜あたりですかね。
これでもしドッキングできなかったら放出が延期になるので、これはイベントもそうだし色んなことがまた延期になっちゃうなということで不安でしたけども、
その後ですね、無事にドッキングが成功し予定通り放出されることが決まりましたので、ほっとしました。
放出の瞬間
そして迎えた当日、ISSから映像が映し出され、ついに雷鳥が放出されました。
その瞬間、数ヶ月前まで手元にあった小さな衛星がスーッと宇宙へ飛び出していきました。
正直直前までですね、アンテナが引っかかって出てこないんじゃないかなとか、どっかで止まっちゃうんじゃないかなとか色々心配していたんですけども、その映像を見た瞬間、不安は一気に吹き飛びました。
私の胸に広がったのは誇らしさと感動です。
さらに特別な出来事がありました。
ISSに滞在していたユイ・ミキヤ宇宙飛行士が放出の様子を鮮明に撮影し、SNSに投稿してくださったんですよね。
その写真には青く輝く地球を背景に小さな雷鳥の姿がくっきりと映っていました。
写真を見た瞬間、ああ本当に宇宙に行ったんだなって実感がこみ上げてきました。
この写真はリンクも貼っておきますので、ぜひ皆さんもご覧ください。
雷鳥は放出から30分ほど経つと衛星のアンテナが展開し、電波を地上に送り始める予定でした。
今、世界中の研究機関やアマチュア無線化の方々がこの産声を聞こうとアンテナを向けています。
何かしらの信号が受信できたという報告もありますが、それが本当に雷鳥が出している信号なのかどうかはまだはっきりはしていません。
でも私たちは信じています。きっと近いうちに産声を上げて、私たちにしっかりと生きているという証拠を見せてくれることを確信しています。
宇宙の身近さと未来の可能性
これからはそうなるように運用をですね、電波受信や運用をしっかりとやっていきたいなというふうに考えています。
この一連の体験を通じて私が強く感じたのは、宇宙は決して遠くはない存在だということです。
岐阜県の工業高校の生徒が関わった人工衛星が今この瞬間も地球を周回しているんですよね。
90分に1周というスピードで地球を回っています。
もしかしたらこのポッドキャストを聞いている皆さんの中からも将来人工衛星を設計する人が出てくるかもしれません。
宇宙飛行士として宇宙に行く人が現れるかもしれません。
宇宙はどんどん短いなっていますから、観光としてもしかして宇宙に行く人もいるかもしれませんよ。
あるいは地上で宇宙に貢献するという人もいるでしょう。
今感じてほしいのは、時代はどんどんどんどん進んでいるということです。
一昔前、数年前は無理だろうという話が具体的に現実に起きつつあるんです。
AIも進歩し、これからどんどんどんどん加速度的に産業構造も変わってきますし、もちろん教育で学び方も変わってきます。
ですから、いつどこでどんなチャンスが自分の人生に巡り合わせてくるかわかりませんからね。
その時のために夢を持っておくことですよね。
挑戦したいという気持ちをずっと温め続けることですよね。
それが一番大事なことなんじゃないかなというふうに思っています。
雷鳥は電波を受信しないと、どこにいるのか、本当にいるのかということはわかりません。
しかし皆さん、ISSは肉眼でも見えるんですよ。見たことありますか?
ホームページでISSが日本の上空を通過する時間が見れるホームページがありますから、
それで時間を確認して夕方とか朝一番とか、そういった時間で本当に流れ星のような形でピカッと光ったISSが地球の上空を飛んできます。
あの中にユイさんがいるのかなとか、いろんなことを想像膨らませてもらえますよね。
一度皆さん、時間があればホームページからISSの通過時間を確認して夜空を見上げてください。
宇宙がとっても身近に感じられると思いますよ。
また今後、電波を受信したということになればですね、皆さんにお伝えできるかなというふうに思っておりますので、楽しみにしていてください。
今回は人工衛星雷鳥の放出体験をお話ししました。
本当に一緒に一回あるかないかですよね、この体験は。
この体験ができたことを本当に感謝しております。
またその体験を多くの人に共有できるように、これから卒業生も含めて発信していけたらいいなというふうに思っています。
次回はですね、航空宇宙分野の国際展示商談会というのがですね、ポートメッセ名古屋で行われますから、
それに足を運んできていろんな話を聞いていきたいと思います。
エアロマート名古屋2025というイベントなんですけどね。
そこに足を運んだ時の様子をまたポッドキャストで皆さんにお伝えしたいと思います。
ではまた来週。
09:07

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