運動会の再開
こんにちは。岐阜県の工業高校の教員をしている、すみです。
この番組、未来をつなぐものづくりは、
地域の魅力ある企業や工業高校の教育現場、
そしてそこに関わる人たちの思いを伝えていくポッドキャストです。
今回は、先日行われた運動会についてお話ししたいと思います。
運動会も、秋にあるのが定番ということで、
本校だと10月の第3週に運動会が行われますが、
普通かだと夏休み明けの9月最初の時に行ったりとか、
もしくは小学生中学生だと5月とか、
かなり暑い時期を前倒ししてやったりとか、
そういったことで時期的には運動会イコール秋っていう、
そういったこともなくなりつつあるのかなというふうに思いますが、
毎年ある当たり前の行事という感じではあると思います。
でもこの当たり前がどれだけありがたいことなのかということですよね。
数年前コロナ禍の影響で運動会が中止になった年がありました。
その時の生徒たちは一度も全校で運動会を経験できないまま卒業していきました。
来年こそはと願ってもその来年が叶わなかった学年もあります。
そして今ようやくコロナ禍も過ぎ運動会が戻ってきました。
応援の形の変化
でも少しだけ形を変えていますよ。
その象徴的なのが応援合戦がなくなったということなんです。
かつての応援合戦は夏休み頃から応援団が練習を重ねて、
各学科の生徒と一体となってパフォーマンスを披露する大きな見せ場でした。
かなりの精度が高くて、YouTubeにも動画があったり、
近隣の方々も見に来られるほどの人気のイベントになりましたね。
お母さん方の中には若い子の筋肉が見れるということで、
かなり興奮して見える方もいましたよね。
でももっと昔をたどると応援団って怖い存在っていうイメージもありました。
上下関係が厳しく時にはトラブルになってしまうこともあるということです。
しかし時代の流れとともに応援団も変わりました。
癒やす的ではなく仲間内でわいわい、仲良く明るくというような存在になっていきました。
その変化を見ながら時代とともに生徒たちも変わってきてるなということを感じていました。
そんな応援合戦もコロナ禍をきっかけに姿を消して応援団という存在自体がなくなりました。
正直寂しさもありますけれども、でも今年の運動会を見ていて思ったことがあります。
応援合戦という形がなくなっても生徒たちは自然にお互いを応援しているんですよね。
競技中に仲間の名前を呼んだり拍手を送ったり、
無理に盛り上げようとするわけでもなく心から楽しみ支え合う姿がありました。
これを見てふと思いました。これもいいなーって。
形は変わっても応援する気持ちはちゃんと残っている。むしろ本当の応援が戻ってきたように感じました。
そしてもう一つ、今年は私も教員チームを作ってリレーで盛り上げようという風に計画していました。
若い先生たちを集めてリレーで走ろうということで気合を入れてですね準備をしていました。
やはり生徒も教員が走ったりすると喜びますしね盛り上がりますよ。
ところがですね私練習しすぎましたね気合を入れて。
50歳になる体に鞭を打って走って足とか腰とか痛めちゃいましたね。
これは困ったなぁと走れないかもしれないなぁと思って焦ってたんですよ。
それで前日実はチャットGPTに相談してみました。しょうもない相談はチャットGPTにしても怒られませんからね。
当日までの過ごし方やケアの仕方、そして痛みを悪化させない方法などとても丁寧に教えてくれました。
でも最後に一言、正直なところ今回は欠乗をお勧めしますということを付け加えてきたんですよね。
この一言が妙に人間らしくて思わず笑っちゃいましたね。
正直なところってとても言いづらそうに最後の最後にコメントしてきました。
運動会の意義
AIなのにまるで同僚に言われているみたいでちょっとびっくりです。
この先本当にAIと共に生きていく時代が来るんだなぁと感じました。
正直誰かに相談するよりも冷静で的確だったかもしれません。
でも高校生や小中学生も含めてチャットGPTやこのようなAIに相談するという子が増えてきているみたいですね。
そういったところも敏感に感じ取りながらどういった方向でAIやチャットGPTとかそういったものに付き合っていくのか接していくのかというのは一つ課題なのかなというふうにも思いました。
結局当日雨の影響で午前中の競技が中止になってプログラムが短縮された結果教員リレーはなくなりました。
結果的に走らなくてよかったなぁと思いつつ来年こそは体をしっかり整えて50歳でもまだやれるという姿を見せつけたいなと思います。
そして迎えた運動会の結果今年の優勝は航空機械工学科。
ここ数年ずっと強いんですよね。もう連覇連覇で日頃の団結力が頑張りがあるんですかね。
勉強は苦手だけど体力には自信ありますという部活動を一生懸命やっている生徒もたくさんいますからね。
まあいろんなところで活躍する場があればいいんですよ。楽しそうに一生懸命みんなでやっている姿を見て私も心を打たれました。
勝ち負け以上に一生懸命に汗を流す姿仲間を応援する姿には心を本当に打たれます。
50歳のおじさんから見てもあの青春の輝きは羨ましいですね。
でもそんな生徒たちの姿を見れるっていうことは教員の喜びだと思います。
今日1日生徒たちから感動をもらったなとエネルギーをもらったなと心から思って感謝しています。
運動会というのは形は変わっていっても思いは変わらないんじゃないかなと改めて思いました。
これからもこうした全力で頑張る姿っていうのを応援し続けたいなというふうに思っています。
今回は運動会についてお話ししました。どうでしたか?皆さんの運動会はどんなものでしたか?印象に残る運動会ってどんな運動会だったでしょうか?
私も数年前までは長民運動会にリレーの選手として出てましたけどね。近隣のお母さんたちから黄色いというかちょっと茶色がかった悲鳴に近い声援を浴びるのは一つ快感でしたよね。
その長民運動会もリレーがなくなり時代の流れを感じています。
一見勉強とは違って何の役にも立たない行事だと思うかもわかりませんけども、
人と人とのつながりを強くするという意味では本当にこういった行事は大事だと思いますね。
今日一日で仲良くなった子っているんじゃないかなと思いますし、あいつのいいところを今日見つけたぞっていうところもあると思うんですよね。
学校行事っていうのは本当に一見受験とは関係ない。知識・技能を高めるには関係ないかもしれないですけども、
やはり人間性を高めて結果的にそこを高めるために必要なものだというふうに思いますね。
来週はちょっと放送のびのびになってましたけども、加藤鉄工バーナーの取材に行ってきたことを話せたらいいかなというふうに思っています。
この後はまた学校行事は文化祭も続きますし、何より100周年の記念式典があります。
そこには宇宙飛行士の毛利さんが来るんですよね。またその辺の話もどんどんしていきたいと思います。ではまた来週。