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#50世の中の風潮と製造業
2026-05-11 10:30

#50世の中の風潮と製造業

世の中には社会人として「こうあるべきだ」というある意味、みえない同調圧力があるかもしれない。それをもし気にしている生徒がいたらいろいろな視点があることに気が付いてほしいと思っています。

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サマリー

本エピソードでは、製造業の人事経験者で転職経験のあるゲストを招き、仕事選びの軸として「成長軸」と「人間関係」の重要性を語る。また、コミュニケーション能力が重視されがちな風潮に対し、内向的な人材や、仕事と人生を重ね合わせる日本独自の働き方の価値を再認識し、多様な働き方を尊重する社会の必要性を説いている。

はじめに:番組紹介とゲスト紹介
こんにちは。岐阜県の工業高校で教員をしているすみです。
この番組、未来をつなぐものづくりでは、日本の製造業を支える企業の技術や、
そこで働く人たちの思い、そして工業高校の教育の魅力をお届けしていきます。
さて、大型連休も明けて皆さんどうお過ごしですか?
ここからはいよいよエンジンをかけていかなければならないというような気持ちになってきたら、それは締めたものですよね。
2年生はここから就学旅行が6月にあったりとか、3年生はいよいよ三者面談が7月にあったりとか、
いろんなことでドタバタして動いていきますが、3年生にはとにかくいろんな方の話を聞いてもらいたいなという思いもあって、
今回は以前製造業の人事をされていた方で、また転職をこの度されて、
異業種に就いておられるわけですけれども、大学卒業して8年目で4社転職されているんですよね。
その中で気づいたこととか、もしくは働き方について、もしくは会社の選び方について、
転職しているからこそわかる視点というのがあるかなと思いまして、
今回無理を言ってですね、そういった話してもらえませんかという話をしたら快諾していただきまして、
3年生の1組の皆さんに話を聞いてもらいました。
今までは特に会社の話が多かったと思いますけれども、転職した人の話を聞くというのは今までなかったと思うんですね。
転職が良いか悪いかは別として、いろいろな視点を持っていろんなことを見るということはすごく大事なことだと思うんですよね。
どんな話が聞けたかということを今日は話を皆さんにも共有していきたいなというふうに思います。
仕事選びの二つの軸:成長と人間関係
まずその方が話してみえたことが印象としては2つあります。
仕事を選ぶ上で2つ重要ですよということで、1つは成長軸をどこに持つかという話なんですよね。
自分の成長というものを仕事の中でどのように見つけていくのか、これが結構大事ですよと。
自分が成長しないということがわかってしまえば、そこは苦痛でしかありませんという話をしていましたね。
その成長軸というのは何なのかということは人それぞれ違うんですけれども、そういったことをどのように見つけていくのかということが大事だということを言ってみました。
そしてもう1つはやはり辞める理由の大きな理由としては人間関係が大きいよという話もされていましたね。
そこで大事なポイントとしては合意形成をいかにとっていくのかということがすごく大事だということです。
自分が正しいということを主張するだけではなく、自分じゃない立場の人も言っていることは正しいことが多いんですよね。
両方正しいなんてことは結構あることで、ただそのすり合わせができるかどうかというところが一番これから社会に出てから大事なんじゃないかという話をしてみえました。
しかしこの辺は働いてみないとわからない部分でもあるかもしれませんよね。
実際に仕事について何年か働いて初めてわかるなんてこともありますからね。
なので生徒たちはピンと来ている人もいればピンと来ない人もいてもいいかなというふうに思って聞いてました。
「成長軸」の多様性と製造業の役割
ただ私自身はすごく勉強になりましたね。
一つは成長軸っていう言葉を聞いたときに、これは本当に人それぞれだなというふうに思うんですよ。
例えば自分が出世するとか、その仕事の中で自分の立ち位置を確立させていくとか、世の中にその仕事を通じて影響力を与えるとか、これが成長というとらえる人もいますし、
例えば航空機の整備なんかいうと、いつも同じ状態であるということを継続するというのも、これもまた成長と言っていいんじゃないかなというふうに思っているんです。
製造業を見てみると、どうしても組織の歯車になるなんて嫌だみたいな、そういうネガティブな思いって結構出てくる人もいると思うんですけど、
やはり現場のものづくりっていうのは役割がそれぞれ違うので、それぞれが成長軸というのが違うんじゃないかなというふうに思うわけです。
だから現場の歯車っていうよりも、演奏で言うと本当にオーケストラみたいな感じですかね。
最高の製品にするために、今の自分が何できるのか、もしくは組織として役割分担の中で何ができるのかということが考えてやれるのが製造業の特徴なんじゃないかなというふうに思いました。
だから製造業の中で言うと、いろんな成長軸があるんだろうなというふうに再度自分自身で認識できました。
コミュニケーション能力と多様な働き方
だとすると、例えばですね、今コミュニケーションがすごく問われてますよね、世の中的に。
でも本当にそれは必要かなっていうふうにも思うわけです。
どういうことかっていうと、コミュニケーションが大事だから苦手な人は、この社会で生きていくの難しいですよなんていうことを発信してしまいがちなんですよね。
だからグループワークとかいっぱい学校でもやるようにしてるんですけども。
だけども中にはあんまり得意でない生徒もいますよね。
そういう時にそれがマイナスなのかって言ったらそうでもないと思うんですよ。
先ほども製造業、仕事っていうのは役割分担だっていう話をしましたけども、やはりもの静かに目の前の現象とコミュニケーションを取るというような職業もあるわけですよね。
金属の削れる音の変化に気づくとか、データのわずかなズレを見抜くとか、そういったところも対人ではないですけども、ある意味仕事とのコミュニケーションっていうのではかなりの高度なものだと思うんです。
ですから、小魅力がないともしかして不安になっている生徒がいたら、決してそうではなく、そういった心配を持たずに、オーケストラでいうと賑やかな楽器もあれば低い音でリズムを支える楽器もあるじゃないですか。
おしゃべりが苦手だからっていうことで自分を否定せずに、いろんな成長軸の考えを持った人が揃わないと、むしろオーケストラの演奏は成立しないということがあるじゃないですか。
いろんな働き方があって、それぞれの働き方を尊重しなければいけないなっていうふうに思っています。
日本と欧米の働き方の違いと没頭の価値
さらに思ったのは働き方ということですね。日本は今、欧米の流れで、いかに働く時間を少なくするのかっていうところに舵を切っていると思います。
労働時間が長い、もしくは休みが少ないとブラック企業だなんてことでレッテルを張られがちなんですけども、果たしてそうかっていうところも疑問に思うところですよね。
より自分自身が世の中に貢献している感がある方がいいとか、上昇志向で会社の中心になりたいとか、なんかそういった目標を持っている方がかっこいいというか、今時というかそういった流れがあると思うんですけども、でもそれっていうのは仕事イコール自分自身の人生っていう側面がかなり強いんじゃないかなっていうふうに思うんですよね。
だから休みが少ないとか、労働時間が長いとかっていうことに相反する部分もあるんですよね。
日本人の良いところは、自分の人生イコール仕事に近いぐらいやはり没頭するというところが良い仕事を世界的に見てもできる人種だというふうに言われていると思うんですけども、
ドイツのような国では仕事と人生をパキッと切り離して契約通りに働くっていうのは主流らしいですよね。
だから休みも多いという話らしいです。
日本っていうのはそれとは真逆ですよね。
仕事と人生ってどうしても重なりやすくて、とってもウエットな感じなのが日本の特徴かなというふうに思います。
だから日本の製造業の品質を圧倒的にそういったところが下支えしてきたというところがあると思うんですよね。
製造業のイメージ転換と自己肯定感の向上
今日は外部講師に来てもらった話を私なりにちょっとまとめてみたんですけどね。
やはり中小企業のイメージや製造業のイメージってやっぱりどう変えていくのかってすごい大事なことだと思うんです。
会社の歯車になれっていうことではなくて、製造業ほど役割分担がしっかりできている業種はありませんよね。
そして歯車というよりもオーケストラですよね。
本当に調和が取れたオーケストラに置き換えることで、生徒の自己肯定感というのを高めれるんじゃないかなというふうに思いますし、
そこで働く人たちの思いも変わってくるんじゃないかなと思います。
そしてどうしても外交的な人間が評価されがちな風潮に対して、やはり内向的なプロっていうのも必要ですよっていうことも発信していきたいですよね。
そうしたらいろんな特性を持った生徒がいろんな分野で働ける社会が目の前にあるんだというような安心感が生まれれば良いのかなと思っています。
日本独自の働き方の再定義と安心感の醸成
そして日本人はどうしても仕事と人生って重ねやすい。
そこがいいところでもあるんですよね。
ただ外国への憧れや外国の状況を真似しようとするがあまり、そこにギャップができて休みとか就業時間にとらわれすぎて、逆に生きづらさを生んでるんじゃないかなっていうふうに思うんです。
自分たち、もっと言うと日本人らしさの働き方っていうのをもう少し定義した上で世の中に発信していくっていうことが大事じゃないかなっていうふうにも思っています。
皆さんはどう思ったでしょうか。
またご意見あればお伺いしたいなというふうに思います。
番組情報と次回予告
未来をつなぐものづくりでは毎週月曜日朝7時に配信しております。
皆さんのお便りいただけたら私の励みになります。
そしてインスタグラムなど航空機械工学課で検索していただけますと日頃の取り組みの様子がご覧になれますのでぜひご覧ください。
ではまた来週お会いしましょう。さようなら。
10:30

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