辛い過去と出会い
こんにちは、みっこです。 今日は本について紹介したいと思います。
皆さんはどのような家庭で育ちましたか? 私はすごく田舎の
おじいちゃんおばあちゃんの家で育ちました。 正直とても恵まれた環境の家庭だったとは言えないとは思うんですけども、
今となってはここまで育ててくれて、大学にも行かせてくれた親にとても感謝しています。
今日は、そんなとてもつらい家庭環境で育った子どもが大人になって、どういう人生を歩んでいくかというのを描くのがすごく得意だと言いますか、
うまいなぁと思う作家さん、町田そのこさんの本についてご紹介になります。 すごくこの町田そのこさんの本でお気に入りのものがたくさんあるんですけれども、
今回は52ヘルツのクジラたちという本について紹介したいと思います。 この本の主人公は
小さな海辺の町に一人で引っ越してきた女性のキッコ、あだ名がキナコという女性が
メインで描かれています。 キッコはお腹に刺し傷があって、もう治っているんですけども、その古傷が痛んで
時々動けなくなってしまうようなことがあったりして、田舎っていうのはすぐに噂が回るので、
その受診した病院のお医者さんが村中の人にそれをばらしてしまって、やばい女が引っ越してきたみたいな形で噂になっているような女性です。
内容は過去編、過去の出来事と現在の出来事が交互に細かく分割されながら描かれていく形になっています。
まずはキッコの過去について話していきたいと思うんですけども、このキッコの過去が本当に辛い。
実の母親からネグレットを受けていたり、虐待もあって、
そもそも生きていくのが結構しんどい環境ですし、その後母親が再婚したりして家庭環境も変わって、
今度は岐阜ですね。介護を行うヤングケアラーとして、学校卒業後も働かずずっと家でこもって介護をしている、一人で介護をしているという状況ですね。
最近よく聞くヤングケアラーだったり、毒親、親ガチャとかいうような言葉で表現されることもあるかなと思うんですけども、過酷な家庭で育った女の子ですね。
でも、ボロボロの状態でキッコが外を歩いているときに、たまたま幼少期の同級生、親友の女の子と会社の同僚の方々が歩いているところですれ違って、その友達の女の子が心配してくれて、
一人、もう一人同僚の男の人と、その女の子とキッコで飲みに行って、キッコが自宅でずっと介護をしていて、外との関わりもない状態で、母親にもひどいこともかけられていて、もう死にそうになっているというところを知って助けてくれます。
その親友と一緒に助けになってくれた男性が、岡田杏子さんという方で、あだ名は杏さんですね。杏さん、杏さんってきなこもずっと言って、とっても親しくなって、人生の命の温泉だというふうに感じている人ですね。
新たな恋とその波乱
そのきなこの親友の女の子は別で彼氏がいて、杏さんとは別にそんな恋中でも何でもないとなると、きなこと杏さんが惹かれていくわけですよね。
杏さんもすごく物腰が柔らかいし、きなこのために役所を回って、介護をどうしたらいいかとか、施設のパンフレットとかも全部集めたりしてくれて、きなこを連れて母親のところに行って、もうこの子は介護をしませんというふうに、全部準備を整えてから連れて行って、すぐ食ってくれるんですね。
そんな杏さんにきなこが惹かれないわけなく、付き合うのかなと思いながらも、杏さんは踏み込んでこないんですね。付き合わないんですよね。どう見ても両思いな二人なんだけど、くっつかない。
そういうもどかしさがあって、なんでなんだろうなっていう。杏さんはなんできなこと付き合わないんだろうなって。そこは責任取らないんだって、ちょっとイライラしたりもしました。
それからきなこは一人暮らしをすることができて、介護もしないでよくなったので、働きに出るんですね。
働き先の社長さんの息子とあるトラブルがあって、知り合うきっかけになって、付き合うようになります。
社長の後取り息子ですし、すごくお金もあるし、きなこに新しい体験もたくさんさせてくれる。これでやっときなこも金銭的にも安定するし、恋人もできてメンタル面も安定するし、よかったなと思うんですけども、この息子がとんでもないと。
社長の後取りなので、その会社の一番大靴の取引先の娘さんとも婚約してて、誘導などのお話も進んでいる中で、きなこにはそれを隠して、新しい家もきなことを住むためだよっていう形で借りて住んでるんですね。
なので、杏さんはこのままだときなこが傷つくし不幸になるから、何とか2人を別れさせたいんですけども、でも杏さんはきなこと付き合えない事情があるので、僕が幸せにするっていうのは言い切れない。
し、きなこは杏さんなんで私に幸せになってほしいって言ってるのに、そんな別れるとか、自分は幸せなのにそんなこと言ってくるのかなっていうのがあって、ちょっと気まずい感じになります。
でも杏さんはきなこが幸せになることを諦められないというか、絶対に幸せになってほしいので、きなこの恋人の後取り息子の方の家に暴露した手紙を送るんですね。
婚約者がいるのに他のきなことや女性と付き合っていて、同棲もしていますみたいな。
自分の名前もそこにちゃんと書いて送りつけるんですね。
で、それが婚約者の方の方にもバレてしまって、結婚の話は破綻になって取引もしないみたいな形になって、会社も傾くし、後取り息子も親父さんからものすごく怒られて、後も継がせないみたいな感じになって崩壊していくんですね。
その怒りの矛先がきなこに向いてしまって、やっと虐待とかそういうところから抜け出せたきなこが恋人から虐待されてしまう形になるんですね。
杏さんが幸せになってほしいと思ったからこそした行動が杏をさらに不幸にしてしまったっていうところも本当に地獄。
再生と孤独
本当に胸くそ悪いなという展開でした。
でもその後取り息子はやられっぱなしでは気が済まないわけで、杏さんにしか意思をしてやろうというふうに思うわけですね。
ここで杏さんのなぜきなこと付き合わなかったのかっていうところの理由がわかってくるんですけども。
実は杏さんはトランスジェンダーで、もともとは女性で、今は男性として生活している方でした。
なので自分はきなこを幸せにすることはできないと思っていたので、きなこと付き合うこともなかったし、カミングアウトもしてないという状態でした。
杏さんの母親にも自分は本当は男として生きていきたいというのを伝えてなくて、地元を出て東京に出てきて男性として過ごすようにしたので、母親も知らない状態だったのを、
後取り息子が母親に無断で、あなたの娘さんがこんなことをしてきました。あなたの娘さんは今息子として生活してますよ、みたいなことを話してしまうんですね。
お母さんも慌ててご助教してきて、杏さんは勝手にカミングアウトされて絶望して、なかなか杏さんの母親も急なことだったっていうのもあったし、
全然娘が男として生きていきたいみたいなところを受け入れてあげられなかったんですね。
杏さんは知られたくなかったことを母親に知られたし、知られてしまった結果、自分の思いは受け入れられなかった。
きなこも不幸にしてしまったということで、本当に傷ついて死んでしまうんですね。
杏さんが自殺したことを知ったきなこも崩壊してしまって、死のうとするんですね。
それできなこは自分でお腹を刺して傷ができてしまって、でもそれでも死にきれなくて、
なのできなこは東京を離れることにして、昔きなこのおばあちゃんが住んでいた海の近くの小さな町の一軒家を会いたくもない母親に、
いやいや会いに行って、あの家ちょうだいって、もうこれ以上あなたと関わらないからって言って、
なんとかその家を勝ち取って引っ越していきました。
きなこはもう散々人と関わって嫌な目に遭ってきたので、もう誰とも関わりたくないんですよね。
田舎に引っ越してからも仲良くしようとしてくれる男性とかいたんですけども、結構拒絶する形で冷たくせしていて、一人でゆっくりしたいという感じだったんですけども、
ちょうど外に出ているときに包丁に刺した傷が傷んでしまって、うずくまって動けなくなっているときに、髪がちょっと長いボロボロの少年がそっと傘を差し出してくれたんですね。
その少年を家に連れて帰って、寒いからお風呂に入れようとするんですけども、これは絶対虐待だろうなという傷がたくさんあるし、服もサイズが合ってなくて、ボロボロで何物も洗濯されてないような子で、自分が重なるわけですね。
放っておけない子だなと。人と関わりたくないと思っていたけど、この子だけは手放してはいけないというふうに感じるわけなんですね。
その子が誰なのか、どこの子なのか知るために、人と関わるのは嫌だったけど、島の人にこういう子を見たんだけど、どこの誰か知らないという形で聞いていくと、離婚して出戻ってきた地元の女性がいて、その子の子供だと。
その子のおじいちゃんは、その町で昔校長先生をしていたような、地元では村長村長みたいな形で持ち上げられているおじいちゃんなわけですね。
学校の元先生なので、教育を受けさせているんだろうなと思いきや、おじいちゃんもその子をいないものとして扱っている、見たくない子として扱っているような感じで、母親も興味ない。
少年との出会い
あの子のせいで私は不幸せになったみたいな感じで思っているので、本当にネグレット状態ですね。
その子が着ている服も自分自身の服ではなくて、おじいちゃんの肌着みたいなものを着ていたりしていた形でした。
初めはやっぱりその子も人と関わる気がないというか、もうそんな心を閉ざしてしまっているので、気なことも脅威をとるんですけども、徐々に気な子の家に通ってくれるようになってきて、
そのおじいちゃんとか、その少年のおじいちゃんとかお母さんとかは発達障害みたいな形で、この子は言葉も理解できないし喋れないみたいな形で言われていたんですけども、
どう見ても気な子の話は通じている感じなんですね。話は聞いてくれるし、理解している感じがする。
だけど確かに言葉は出てこないので、筆談という形で少しずつ話をしてくれるようになってきます。
その子の名前すら周りの人に聞いてもわからない状態だったので、何とか名前を教えてくれないかなという形で、距離を縮めていくんですけども、
その子が自分の名前を虫っていうふうに言うんですね。東海オンエア、ユーチューバーさんの中に虫さんっているので、虫っていう言葉が、あだ名がいつの間にか悪いとは言わないんですけども、
そんな幼い子が自分のことを虫だっていうのは異常ですよね。本当の名前を教えてって言っても言わない。知ってるのかなって思うぐらい言わないんですね。
もうこのシーンは本当に結構ここにグッとくるものがありましたね。
結局その虫っていう少年の母親はまた別で男を作って、その町を出ていくんですね。
その少年を置いて、だから木子がその少年を保護しているみたいな形になるんですけども、正式に託されているわけでもなんでもないので、そのままだと誘拐犯みたいな形で捕まってしまうので、
周りからは手術に入れるなり警察に保護してもらうなりしないとダメだよって言われるんですけども、この子を手放したら絶対この子は死んでしまうっていう木の子は自分の経験もあるので分かっていて、
なんとか一緒に暮らせるように奮闘していきます。
やっぱり他人の子を全然関係ない人が引き取るってのは難しくらしくて結構苦労してるんですよね。
その虫が唯一覚えてた、一緒に住んでたおばちゃんがいたんですね。
そのおばちゃんを探そうと昔住んでいた虫が昔住んでいたところに探しに行くんですけども、
結局その一緒に住んでたおばちゃんはもう何年か前に亡くなってしまっていて、結局身内が見つからず、
虫自体もすごくショックを受けるし、木子たちも外方に暮れてしまう形になります。
それでも木子は諦めずに他に血縁者が残ってないかっていうのを町の人にも力を借りながら探して、
希望の未来
結果的に県外に一人血縁者が見つかって、そこのご夫婦がとても理解のある方で、
すぐに二人で暮らせる環境を整えるっていうのは難しいけども、
この子が何歳になるまでは預かって、その後は養子園組という形で大きなことを進めるように環境を整えるという形で、
話が続いて二人で生活できるという未来が約束された形になりました。
最後は本当にハッピーエンドで、やっと良かったなと思えるところに落ち着いて本当に嬉しかったですね。
ひたすらに辛い話が続く小説でしたので、
ゆきなこの過去も辛い。
あんさんの今も過去も辛い。
虫の今も過去も辛い。
もう本当に読んでる私も辛い。
良い方向に向かえそうだなっていう時も、毎回悪い方向になぜか行ってしまっていて、
もう本当に読んでいてもどかしい小説でした。
だけども最後までこの子を守ると決めたきなこの子が奮闘している様子はとても心が動かされました。
一つの作品の中に、ネグレクトだったり虐待だったり、介護、ヤングケアラー、不倫、LGBTQ、
村社会の独特の生きづらさとかいろんな問題が詰め込まれていて、
どこかが誰かに刺さるんじゃないかなという作品にはなっているなというふうに思いました。
ちょっと気分が落ち込むところがある小説ではあるので、
ちょっと元気な時に手に取って見ていただきたい本かなと思います。
この本自体は2021年に本屋大賞を受賞しているので、
結構有名な作品、評価されている作品ですし、
映画化もされていまして、杉崎花さんがきなこ役、きこ役として主演されていますね。
ユーネクストで配信されていたので、私も見てみたんですけども、
わりとちょっと違うところもありますが、本、小説とストーリーはいいですね。
だったんですけども、やっぱり2時間では詰め込みきらない、
問題が盛りだくさんすぎて詰め込みきれていないなというところはあるので、
小説を最初に読んでいただいたほうが、
より大きなこの心のきびを感じ取っていただけるのではないかなと思います。
私は町田園子さんがとても好きで、他の書かれている本、
もう結構読んでいます。
今はコンビニ兄弟が最新シリーズ5冊出ている中の3冊目を読んでいるところですね。
なので今後、そちらとか他の作品とかも紹介していけたらいいなと思います。
では今日はここまでにしたいと思います。
ありがとうございました。