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名盤ラジオ、前回からの続き。
名盤ラジオ、ナインチネイルズのダウンワードスパイラルということで、
全曲トーク1曲目からお送りしておりますが、
前回9曲目のビッグマンウィザーガンまで行きましたので、
今回は10曲目のア・ウォームプレイスからですね。
ここでもう、明確に1回落としてますよね。その流れとしては。
この曲、このタイトルがすごいしっくりくるなって感じの曲ですよね。
なんかサウンドプロダクションが不穏すぎて。
ウォームプレイスな割にウォームプレイスじゃねえなみたいな。
まあ確かに。
メロディ的にはウォームプレイスなんだけど。
そうですね。
これすごいでもめちゃくちゃ好きなんですよね。
あの流れでここに来るからこその曲ですよね。
ちょっとなんか懐かしいような感じにする音の作り方とメロディ。
ちょっと優しいメロディと。
これですごい。
いやー、やっぱアルバムの構成としてすごいよね。
すごいっすよね。
いやもう本当ここに落とすためにさっきの9曲目もあった。
1回あそこでもう最後の最後にポンって畳みかけて楽さをつけるっていう。
アルバムとして1個の曲みたいなね。本当になんかそんな感じで作ってるかも。
ウォームプレイスは結構ね、泣きそうになってしまう。
じっくり1人で聴いてると。
すっこんじゃう感じありますよね。
あるよね。すごいなんか。
部屋で1人そこで聴いてたらなんかもう泣きそうになりますよね。
確かに。
最初結構あんまはっきりしない不穏な感じで始まり。
多分同じ感じだと思うんですけどどんどんメロディがはっきりしてくるんですよね。
そうそうそうそう。
それがいいですよね。気持ちいいっていうか。
コード進行的にはすごいミニマルな感じで。
割と同じコードを繰り返してる。
繰り返してる感じですよね。
なので曲の雰囲気は変わらないけどどんどん鮮明になってくっていう。聴いてる方としては。
それがウォームプレイスですよ。
これでもすごい好きなんだよな。
重要な曲ですね。
重要な曲ですね。この位置に。
インストゥルメンタルだけど結構重要な位置にある曲だと思います。
ですね。
で、その後11曲目がEraser。
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Eraser。
これも割とキャラクターは全然違うけど、
インストではないんですけど、曲の途中までは結構インストっぽい感じで。
そうだね。
最後に歌が入ってくるっていう。
そうそう。
突然来る。
これもなんか不安になる感じ。不思議な感じの。
ここで前のウォームプレイスよりは今までのダウンワードスパイラルの世界観に戻した感じの。
そうだね。そういう感じするね。
ここでガッと戻してきて。
いきなりああいうシャウトする系にするわけでもなく、戻してくるっていう。
この曲のライブ版がスクリーンを前面に貼っている映像を映しつつ、後ろに影が映ってるみたいな感じで。
透けて見えるみたいな。
スクリーンの後ろにメンバーがいてる。
これがすごいんですよ。
映像が結構凝ってる感じっていうか。
映像とのマッチングっていうか。
後半に向けてボーカルが入ってきて。
映像がすごいマッチしてる感じがね。
なるほど。
これかっこいいんですよね。
なるほど。
ちゃんと盛り上がるポイント持ってきますから。
そうそうそうそう。
ちゃんと盛り上がってくるというかね。
そうだね。
やっぱ溜めて溜めて盛り上げてね。
下げてみたいな。
そこがすごい計算されてる感じで。
計算されてる感じ。
計算されてます。
次がレプタイル。
これも割とさっきの曲と引き続いて似たような感じのテイストですかね。
そうですね。
これは確かに前の曲から続く雰囲気のまま重々しい感じで始まり。
ずっとこれでも勝手くらい重たい雰囲気で畳み越えていく。
結構インダストリアルロックっていう感じ。
インダストリアルロックをちゃんとやっとこうっていう感じですね。
確かに。結構サビがはっきりしてるような曲だから。
割と人気が出そうなという感じっていうか。
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そうですね。
このアルバムの中ではわかりやすいと言ってもいいような曲の部類に入るかなっていうところですかね。
本当でもこのアルバムの中のインダストリアルロックっぽい曲っていう言い方ができるんじゃないかな。
ミニストリー好きなんだろうなみたいな。はっきりわかるような感じ。
その次がもうあと2曲ですけど。
13曲目がThe Downward Spiral。これがタイトル曲になりますけど。
この曲もミックスがすごいというか。
この曲すごいですね。
この曲もなんていうか本当にサウンドプロダクションがすごい。
あえてローファイな感じにして。
これですよね。ローファイな感じ。
あえてしてるじゃないですか。その後ろでちゃんとした曲がうっすら聞こえてるのがすごいかっこいいんですよね。
ギターリフとかちゃんと聞くとめちゃくちゃかっこいいじゃん。
めっちゃかっこいいですね。
この曲は本当にローファイなミックスが。
リフの曲のちゃんとしたバージョンも聞きたいぐらいに。
それをあえて完全にローファイな感じにして。
奥に引っ込めちゃって。
前面に出してるのが別のノイズと歌とっていう。
歌もそうなんですよね。語りというか。
語りみたいなね。
ものすごくアルバムとして全体で1曲みたいな捉え方のローファイな感じで。
アルバムとして全体で1曲みたいな捉え方のミックスなんだろうなっていう。
これいいですね。そのこだわりも含めて超かっこいいと思います。
これがタイトル曲ですからね。
タイトル曲にするだけのこだわりの曲です。
バウンワードスパイラルっていうのがすごいわかる。
どんどん下向きの螺旋で落ちていくみたいな。
そうですね。聞いてると本当にそんな感じですね。この1曲だけでも。
アルバムを通しての。
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1つのテーマになって何曲かで出てくるじゃないですか。
それがすごいアルバムの統一感というか。
本当そうですね。
コンセプトを表してるというか。
そうですね。
割とその辺クラシックの発想なのかなっていうのが。
確かに確かに。組曲的な。
それをこの位置に置いてるのもまたすごいですよね。
散々やってきてここにそれを置いてる。
本当落ちていく螺旋というかね。
ある意味ここで1回アルバムとしてのまとめをしてるような。
そうだね。それすごいあるよね。
バウンワードスパイラルっていうタイトルも出しつつ。
ここでちょっと回収してるっていうか。
そうだね。
すごい。
そんな感じありますよね。
ここで一旦ダウンワードスパイラルを回収しつつ。
その先のハートみたいな。
ですね。
本当に行き着いた先の底の底みたいな。
そういうことですよね。
どん底の底にハートがあるみたいな。
そんな感じですよね。
そうだね。本当そうだわ。
たぶん普通のアーティストというか普通のアルバムならここで終わるみたいな。
ただその先にハートがあるのが名盤たる遊園みたいな。
ですね。
オーラス14曲目がハート。
ハート。
これはもう名曲ですね。
そうですね。
言語化するのが難しいというか、この曲については。
本当にそうですね。
この曲は語るのもそうだし、もはやそれ以前にもったいなくて簡単には聴けないっていう次元にいますね、僕の中では。
割とダウワードスパイラルっていうこのアルバム自体がなかなか聴きやすく聴けないというか。
そうですね。
軽い気持ちで向き合ってはいけないみたいな。
そうそうそう。
もう全部神経を持っていかれるから、作業用では聴けないみたいな。
神経を持っていかれるっていうのは確かに。
聴きやすくこの扉を開けてはいけないみたいな。
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そうそうそうそう。
でも本当ハートはその中でも特別っていうか、さらに特別な存在で。
僕本当にスタジオバージョンのハート、めちゃくちゃ久しぶりに聴きましたよ、今回のこれのハート。
分かる分かる分かる分かる。
俺もそう。
あえてちょっと聴かないようにしてたところもありますし。
なんかあんま触れちゃいけないみたいな。
そう。
精一気みたいだね。
精一気ですね、これはもう。
本当にこれは大学生の頃一人で深夜にずっと聴いて、歌詞見ながらずっと聴いてたような曲なんで。
ちょっとなんか開けてはいけない箱なんですよ。
そうですね。
歌詞も有名なフレーズのオンパレードみたいなところもあるし。
そうですね。
一つの90年代のアンセム的な。
いや本当そうですよね。クリープとかがああいう感じでメッセージというか迎えられてるんだったら、この曲も本当にそうだと思うんですよね。
クリープとかスメルズライクティーンスピリットとかと同じ位置にありつつもっとなんかヤバい位置にあるとか。
ヤバいですね。
もっとなんか絶望的な位置にあるような曲ですね、これは。
でも本当に歌詞の話でいくともう出だしからしてもあれですもんね。
そうそうそう。
I heard myself today.
まだ感覚が残ってるか確かめるために自分を傷つけてみたって。
そうそうそうそう。
これは歌詞が本当に刺さるんですよね。
最愛の友よ、誰もが最後には去っていくって。
そうそうそうそう。
なんかね、その孤独感とか疎外感とか、そういうところに共感してしまうっていうのが、自分でもなんかヤバいっていうのが分かりつつも分かっちゃうんだよなっていうのが。
そうなんですよね。
そう。
でもそういう部分ってやっぱ誰しもが持ってる部分ではあったりはするんで。
そうそうそうそう。
程度の差はあれ。
そこでやっぱり共感しない人はいないと思うんですよね。
そう。それで共感する人が多かったからこそ、全米第二位とか、何百万枚売れたとかっていうセーデスにもつながってるんだろうし、
そこ、それがそんなに売れちゃったっていう、なんか世の中のその時代のヤバさみたいな。
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確かに。
人々がなんかそういうのを感じてたっていうのを、時代のヤバさっていうのはすごい感じるよね。
ライブのDVDでは本当、大男も泣いてましたからね。
あれはでも泣いちゃうんだよね。
いやー、これでもそういった歌詞が続きますけど、最後がもう、もしやり直せるならっていうのと、
希望を持って終わるところがまたすごいですよね。
希望でもありつつ絶望でもあるっていう。
そうだったらやり直せたのにみたいな。でもそうじゃなかったみたいな。
そういう捉え方もできますよね。
で、あの最後のダーン、ダーン、ダーン、ダーン。
いやー、そこは。
異常に暴力的な音で終わるっていうのが。
最後の最後でダーンってくるっていう。
そうそうそうそう。
なんか、絶望感というか。
歌詞とかメロディーも本当すごいし、
なんていうんですかね、曲の最後に暴力的な音でバーってなる音作りというか、そこも。
で、ノイズでミャーって。
ノイズで伸ばして終わるっていう。
途中からそのダンダンダンって徐々に入ってくるあたりとか、その辺もグッとくる感じはありますね。
いいですよね。
いやー、この曲は本当にもう。
最後ダーダーって最後だけやるところが本当すごいですよね。
曲としてもというか、ライブとかの演奏でも最後だけバーってなるわけじゃないですか。
最後の音を出すためにずっとこう。
溜めて溜めてみたいな。
溜めて溜めて、最後のその音にダーンってぶつけるっていう感じ。
すごいその、溜めて溜めてダーンっていくっていう。
音的にはすごいロックのダイナミズムがあるんだけど、
テーマ的に言うと、もうすごい絶望な終わりみたいな。
そうですね。
すごい閉塞感とか孤独感とか疎外感を感じるんだけど、
聴いてる分にはロックのなんか気持ちよさみたいなのも感じてしまうっていう。
そうですね。
そのヤバさ。
そのヤバさ。
これはでもナインチネイルズにしかできないですよね、こういうのは。
トレントレズナにしてもこの時代にしかできなかったっていう。
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それは本当そうですね。
この後もまあいろいろやってますけど、これはできないですね。
これはちょっとできない。
俺は割となんかこのダウンワードスパイラルっていうアルバム、
全体を通してその人間のネガティビティを表現した、
表現形態としては結構最高峰にあるんじゃないかなっていう。
芸術作品全般としてロックに留まらず、
全部の芸術作品の中でもトップに位置するんじゃないかっていうくらい、
結構特別なアルバムなんですよね。
そんなハートでダウンワードスパイラルが終わるというところですね。
次回へ続きます。