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2024-05-27 33:21

#169 その後の『僕らのネクロマンシー』(前編)

廉価プリント版の制作にあたって、宮本さんが帯のコピー案をつくってきてくれましたので、それを肴に一本録りました。

https://www.medianup.xyz/p/episode-169

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サマリー

前半では、『僕らのネクロマンシー』の感想や宮本さんの帯の作成について話し合われています。ささきるさんが改めて作品を読んで感銘を受けたことを伝え、宮本さんも同様に感じていることを述べています。 「僕らのネクロマンシー」(前編)のエピソードでは、幻というキーワードがテーマとして重要な役割を果たしています。このエピソードでは、幻を治すには幻を持ってせよという言葉が重要な意味を持ち、また、「あなたここに何しに来たの?」というセリフもドキッとさせる言葉です。 その後の『僕らのネクロマンシー』(前編)では、主人公が前の環境に嫌気が差し、自分の心地よい世界に引き籠もるプロセスが描かれています。

『僕らのネクロマンシー』の感想
スピーカー 1
早速ですが、お便りをいただいております。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
村田智博さんからのメッセージです。
遅ればせながら、僕らのネクロマンシーを読みました。
豊富な語彙、堂々の情景描写、歴史への深い造形、テクノロジー、カードゲームなどなど、
ささきるさんの全てが詰まったような唯一無二の作品で、リスナー心をくすぐられまくりでした。大変面白かったです。
というメッセージをいただいております。村田さんどうもありがとうございました。
スピーカー 2
ありがとうございます。
スピーカー 1
ということで、急にですね、僕らのネクロマンシー。
このメディアヌップでも、電子版の発表とか、あのあたりで特集を組んだりしたんですけども、その感想を、ちょっと時を隔てていただきまして。
スピーカー 2
嬉しいですね。
スピーカー 1
これ非常に嬉しい感想だったんですけども、今の感想。
宮本さんあります?感想を聞いての感想はありますか?
スピーカー 2
感想を聞いての感想。
いや、でもなんかあの、そうですよね、まさに僕は、それこそアテルイの話とかしてる時にも、僕らのネクロマンシー、アクローが出てくるみたいな話をささきるさんに教えてもらったんですけど、
僕が初めて読んだ時、たぶん本当に2019、2020とかぐらいで、それ以来、僕たぶんアクローを全然意識せず読んだ時に読んだんですけど、
僕も最近改めて読み直して、本当にでもこう、村さんが言ってくださってるような、本当になんかこう、すごかったです。
なんか僕もこう、すごかったりすごい、全然急に語彙がなくなってるんですけど。
スピーカー 1
語彙がなくなった分、語調が強くなったんだよね。
だって、前読んだとかって聞いた時は、そんな反応なかったですね。
読み直したみたいな。
スピーカー 2
いや、僕もやっぱこう、一緒にささきるさんと仕事とかもしてるし、電車席とか持っているのもあって、読んだタイミングもあったりし、
全然それを読む前に、最初に転入した時に読んだ時もあって、読んではいたんですけど、
なんか改めて、本当にこう、言ってくださってた通り、党の情景とか、あと歴史との解釈とか、そういうのの解像度が自分も上がってくると、
なんかその浴びれるものが全然違って。
スピーカー 1
本当ですか。
スピーカー 2
はい。なんかその本当にこう、いやすごい良いですっていう感想に対して、僕も本当にそう思いますっていう。
スピーカー 1
私こんな真正面から久々に感想をもらったんで、言われてなるほどなと思ったけど、党のの情景描写、歴史、テクノロジー、カードゲーム、これメディアヌップのことじゃない?
スピーカー 2
そうなんですよ。だからきっとメディアヌップを聞いてたら、それこそ僕もささきるさんと話すんですよ、このメディアヌップなので。
だからここで会話を重ねていくと、すっごいなんかより楽しいっていうか、なんか本当に同じ感覚なんだと思います。
スピーカー 1
これね、しかも僕あの無意識で、後で気づいて、あっと思ったのが、メディアヌップのね、第何話かでね、あのUFOの話したことあったんだけど。
スピーカー 2
はいはい。なんか雑誌、何でしたっけ?
ムーのね。
ムーの話、そうだ。
スピーカー 1
でそのね、UFOの話が僕らのネクロマンシーンにも出てくるんだけど。
俺その小説の中に出てくるキャラクターと同じ説を展開してて、なんかそれ忘れてて。
これなんか、いやなんて言うの、こう悪く言えばネタの使い回し、よく言えば全身全霊で書いたり喋ったりしてることだと思うんだけど、リスナー心をくすぐられまくりでしたってこと。
ここで喋ってることがなんか、一個のパッケージになってるよね、完全にね。
スピーカー 2
そうですね、確かにそう思います、本当に。
宮本さんの帯の作成
スピーカー 1
いやそうなんですよ。
でね、ちょっと今回これ取り上げてみたのが、これ最初に書いたのがもう2016年から2017年なんで、もう7年とか。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
で、本出たのが2018年で、これが350しか作らなくて数が少なくなったんで、2022年に電子版ですね、Kindle版、PDF版、EPUB版、NFT版とかっていうのを出して、出したんですけど、
今だと1400円ぐらいで電子版買えるんでこれでいいかと思ってたんですけども、やっぱり紙の本で手に取りやすい廉価版、それこそ高校生とかが手に取りやすいような廉価版作りたいなと思って。
で、今年なんとかその安いバージョンを作ろうかなと思って、新たに表紙を書き下ろして、書き下ろしてもらってですね、すごいキャッチーなポップなやつをやろうと思ってね、準備中で。
で、その準備の中で、前回はねめちゃくちゃそっけない表紙だったんで、もうそっけないっていうかね、タイトル書いてないから。
スピーカー 2
そうっすね、はい。やっぱ僕はこれが大好きですけどね。
これも大好き、はい。
スピーカー 1
まず本って気づかれないからね。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
書写名もタイトルも何にもないから、もうアート作品とか写真作品だから、ちゃんと本っぽくしようっていうのは今回のコンセプトで。
なので層画、イラストもあるんですけど、その中で帯をつけたいなと思って。
帯っていうのはなんか宣伝文句が載ってたり、ちょっとした解説とかキャッチコピーが載ってたりするようなところですけどね、本の。
で、その帯をここはやっぱり宮本さんにお願いしてみたいと思って。
はい。
お願いしたのはいつだったか何ヶ月か前だと思って。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
そしたらなんと、つい先日、その帯のね、案が出てきまして。
そうなんですね。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
で、俺もなんか、なんつったら、床を叩いて喜びました。
本当ですか。
本当ですか。
あのね、床を叩いて喜ぶってのはね、あ、嬉しいなって意味っていうよりかは、ここを選んだ宮本さんのことを考えて。
スピーカー 2
あー。
スピーカー 1
あ、宮本さん今何考えてるんだろう、あ、今宮本さんこんな感じかな、面白いみたいな。
あー、はい。
なんかいろんなのがあって。
で、普通、まあキャッチコピーとか、あとはボディコピーとかの案を出してもらったら、それぞれの意図とか聞くんですけど、それをその場で聞いてしまわないで。
はいはい。
今日のこの収録の日まで待とうと。で、待って、なんでそこを聞いとったのか、あるいはなぜそういう説明を書いたのかっていうのをね、聞いてみようっていうのが今日なんですけども。
はい。
で、宮本さんからですね、改めてその、この本を読んで、しかも今回はその、単に読者だけじゃなくて、その編集者として、
うーん。
その、新たな廉価版のプリント版の帯に載せるようなキャッチコピーを書かなきゃいけない人として読んだと思うんですけど、それがどう考えてやったのかちょっと聞いてもよろしいでしょうか。
スピーカー 2
はい、いやそうですね、いやまあ改めてまず読んで、まあすごく面白かったという、あの本当にすごい、面白かった、すごい、すごい、すごいんですよ。
すごいなと思いまして、でもなんかこう、なんか僕やっぱり個人的なところと重ねて読んだ部分もあったし、でもまあもちろん今回帯を作るっていうところもあったので、
改めてこう、そのこの本の良さとかどう伝えて手に取ってもらえるといいかみたいなのを含めてちょっといろいろ考えさせていただいたという感じです。
僕だからやっぱ改めて読んだときにやっぱ一番最初のこの、まあ始めにっていうか別に始めにって書いてるわけじゃないんですけど。
スピーカー 1
まあ序文的なところだよね。
スピーカー 2
はい、そこ自体もまあすごく、なんていうかいい、いいなあと思って読んで、なんかこう、そうっすよね、それこそだからメディアヌップ聞いてる方とか笹切さんとお話ししてる方もよりこうスッと入れるような感じがする、こう序文があって、なのでそこからこう物語が展開していくみたいな感じもすごく面白かったので、
序文と序罰の選択
スピーカー 2
なんかこう帯にするときに、そもそもこう笹切さんが言おうとしてたことみたいなのを書くのか、もしくはこう物語のなんかの話をするのかみたいなのもすごく、最初すごい考えましたね。
スピーカー 1
はあ、なるほどね。
はい。
あの、いや面白いわ、いや面白いわ、あの、今序文の話をしてもらったと思うんですけど、
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
この序文って、実はこの小説の中で浮いてるんですよね。
うーん。
浮いてるっていうのは、あと序文とあの最後に終わりにっていうか最終章みたいなやつが、
スピーカー 2
そうですね、はい。
スピーカー 1
2ページだけあるんですけど、これあの序罰って言うんですよね。序と罰。序っていうのは最初で罰っていうのは終わりのことなんですけど、序罰なんですけど、この序と罰だけが私が字の文で書いている。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
著者佐々木大輔が書いている部分で。
うーん。
で、その後の第一章第一話からっていうのは、作中の登場人物が一人称で僕で語る話になるんですよね。
うーん。
だから、ここだけ浮いているんですよ。だから、三尾さんがさっき言ってた、その言いたいこと、表現したいことを切り取るのか、中を切り取るのかみたいなことで言うと、僕の言いたいことっていうのはこの序罰の。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
ページ数で言うとわずか2ページとか。
はい。
あと罰まで加えても4ページ。
うーん。
ここに全部書いてあるんですよね。
うーん。
ただ、そこの書き方がすごい圧縮した文体で。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
なんていうの、圧縮した文体で書いてあるから。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
どういう意味なのか、なんかよく知っている人か、あるいは繰り返し読まないとわかんないようになっているんですよね。
はい。
だから、すごい圧縮されているから回答しがいがあるっていうか。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
三尾さんそこ回答するのか、あるいはその本文のストーリーの方を。
スピーカー 2
そうですそうです。
スピーカー 1
導入部分を書くのか、迷ったっていうことですね。
スピーカー 2
そうですそうです。最初、いくつか案を考える上で、どっちも考えつつだったんですけど、最初はそこを考えるところから始めましたね。
なるほどね。
スピーカー 1
あれ、でも最終的には物語の中身そのものをキャッチーに伝える方を選んだんですよね。
スピーカー 2
そうです。選びました。
はい。
そうしましたね。
これはむしろ、回答しないっていうか、そこを、そもそもこの本を読む上で、ささきりさんのことを知っている方とかもいるだろうけど、
何かささきりさんが言おうとしていることを回答して帯でパッて見せても、この面白さは伝わらないのかなと思ったりとか、
あとなんか逆にこの漢字がかっこいいというか、いいなと思ったんですよね。むしろこのそれぞれ2ページずつぐらいしかないっていう、
何か多くを語らない漢字とかの方が、そのままがいいなとも思うっていうのもあって、物語で興味を持ってもらえるようにと思いましたね。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
いやでもいいんですよ、この最初と最後の文章。
スピーカー 1
このね、最初と最後、それぞれ200回ずつ書き直しました。
スピーカー 2
あー、そっか。すごいっすね。
スピーカー 1
書く順番的に、最後の方は100回ぐらいかな。冒頭のやつは200回ぐらい書き直しました。書き直したって言ったらもうパターン書いたっていう意味じゃなくて、1回書いたやつを200回以上手直ししてるんですね。
はい。
もうね、あ、ありがとうみょんさん。
成仏しそう。
ほんとですか。
この、この、この序文マジで俺いいと思うんだよ。
スピーカー 2
うん、いや本当にそう思いますね。
著者自ら。じゃないと200回出すで完成しないっすよね。
スピーカー 1
そう、気に入らないから200回手に入れたんじゃなくて、どういう意味かというと、これ1年ぐらいかけて書いたんですけど、その日書き始めるときに続きから書き始めるわけですよね。
うん。
どんな、どんな序盤、中盤、後半、そのどこ行こうとも、常に最新の続きから書き始めるわけですけども、書き始める前に必ずこの序文を読み直すとこから、その日一日の執筆作業を始めるんですよ。
スピーカー 2
へー、はい。
スピーカー 1
で、この序文を読んで、自分が何を書こうとしてるのかっていうのを思い出して古いたたせて、それで最新話を書く、それで最新話を書く、それで最新話を書くってことをするので、
200回手を入れたっていうのは、200日執筆してたら、毎日手を入れたってことなんですね。
スピーカー 2
そっかそっか、なるほど。
スピーカー 1
で、この序文を書いたことで、最後まで、これ書くの大変だったんですけど、やりきることができたと。道しるべっていうかな、道しるべでもないな。
うん。
どっか寂しい示してるわけじゃないんだよね。道はわかんないけど、とりあえずやるぞっていう。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
なんかね、そういうことが書いてますが、やべ、これあんまそんな自分で褒めないほうがいいじゃん。
スピーカー 2
確かに。
どういう内容、ちょっとこの、結局配信してるものがどういう内容になるかわからないですけど。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
へー、なるほどな、そっかすごい。
いやだから、この、これを書いたときの笹切さんのこともすごく気になるっていうか、これもまた本の話とは別にして、なんかそこもやっぱ聞いてみたいなと思いましたね。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
なんかまあこれがこう書き始めた理由なんだなと思いながら。
スピーカー 1
そうですね。
つまりそういうことを煙に巻くために。
うーん。
その嘘を書き続ける。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
嘘を書き続けることによって、本当のものをなんか表したいということが宣言されてるんですけど。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
まあそこはね、あまり言う必要もないとは思うんですけども、ことほど左様にというかですね、著者自身に喋らせたり、著者自身にどこがいいか言わせるとこんなふうにめちゃくちゃな感じになるんだと思うんですよ。
だから、その序文のとこだけで、何回も直したんですよとかっていう、読者にとっては全く関係のないことをね、PRしてしまうので。
第三者の視点を持った編集者が必要だと思ってお声掛けしたんですけども、見事にというか、ちゃんと無事というか、この著文とかのお話は突っ飛ばして、お話そのもののとこをキャッチコピーとかしてくださったということで。
本当によかったなって本当にお願いしてよかったなって思いました、もう既に。
やっぱりね、書いた人本人がやったらいけませんね、これは。
スピーカー 2
いいやいいやって思うんですよね。
本文の中でも、やっぱり僕、メインの、やっぱり帯の文章としては、一つなんていうか、本文の話の流れをちょっとうんとなるようなキーワードみたいな、キャッチコピーみたいなのが一部あるのと、
あとは、本文の少しあらすじというか、どういった内容なのか分かるような文章との二つに分けるような帯にできるといいなと思っていまして。
その最初の一文みたいなのは、四つ、ささきるさんに提案したんですけど。
スピーカー 1
ちょっとそれ、せっかくなんで、ABCDとつけて、読み上げてもらってもいいですか。
スピーカー 2
まずA案が、記憶を生み意味を与え、つながりが常に今を再構築していくがA案ですね。
記憶を生み意味を与え、つながりが常に今を再構築していく。
再構築のところにビビルドという読み方になるかもしれないですけど、それがA案です。
で、B案が幻を直すには幻を持ってせよ。
この辺もすごいんですよ。
C案が、あなたここに何しに来たの。
で、D案が、見えたの?幻がですね。
見えたの?幻ががD案の四つを提案しました。
スピーカー 1
ありがとうございます。
スピーカー 2
これすごい収録ですね。
これ、そうだね、これは聞いてる人にどう伝わるのか全くわからないですけど。
スピーカー 1
これ、そのまま引用ですよね、それぞれこの4文。
スピーカー 2
本文の中の言葉を引用してて、A案はちょっと若干区切ってはいるけど、その引用ですね。
スピーカー 1
このA案の記憶を生み意味を与え、つながりが常に今を再構築していくっていうのって結構最終盤に出てくるやつだと思うんで。
ちょっと今、頭を編集者に切り替えると、これちょっと帯で見せられても意味わかんないかもしれない。
スピーカー 2
そうですね、なので確かにそう思います。
スピーカー 1
ただ、宮本さんが読んでてここに関心したってことは伝わりました?
スピーカー 2
そうなんですよね、なんか本当にこう、はっという意味のわからない言葉になるかもなと思いつつ、確かに難しいですね。
なんというか、ここがすごい僕にとってはこう、タイトルの意味みたいなものにも近いのかなと。
僕らのネクロマンシーの、ネクロマンシーとかの込められた意味みたいなのがここにつながってくるとか、
あとなんていうんですかね、なんかここに関してのすごい考え方の驚きとか関心みたいなものを僕自身もすごく感じたので、
あとなんというか、内容としてももちろん物語なんですけど、
なんていうかすごい本当にその、いろんな、電子版が出るときに内沼さんも書いてくださってた文章の中にも出てくるんですけど、
むしろ現代のことを書いてるようなとか、AIみたいなものが登場したり、そこからどう進んでいくかみたいなものが書いてあったりもするので、
なんていうか、単純な小説というよりは、もう少しこう、なんですかね、自己啓発までは行かないけど、
スピーカー 1
ほんと?
スピーカー 2
なんていうか、そういう、自己啓発までは行かないですけど、
スピーカー 1
ベイビーフェイプ的だな、それは。
スピーカー 2
なんていうか、そういったいろんなことに関心を持っている人には手に取ってもらいたいみたいなことを考えて、
なんかこう少し漢字が並ぶような言葉もいいのかなと考えたという感じですね。
スピーカー 1
なるほどですね。
これは場面としては、場面というか、そんな中身を解説する必要はないと思うんですけども、
メディア・ルップ的にお話をすると、ついこの間新銘さんに出ていただいて、東洋哲学の話をしたと思うんですけども、
私も普段からそういう考え方をしてるんで、繋がりが今を構築していくっていうのって、なんかそういうことなんですよね。
固定的な情報とか物体があって世界を構成してるのではなくて、
常に他者との関係性の中で、現在とか私とかっていうものが形を変えながら、関係性の中のみ存在してるみたいなやつなんですよね。
なんで繋がりが常に今を再構築していくっていうのは、なんかそういう感覚のことを言っていて、
この会話って機械的知性のキャラクターであるレディと、主人公との対話の中で出てくる言葉なんですけど、
機械的知性が言ってる発言っていうのは、なんか機械の発言なんですよね。
機械の発言って今皆さんチャットGPTとかで会話をしたりするからイメージあると思うんですけども、
なんかあれが味気ないっていうか、味気ないって言ったらあれですけど、人間関係がないからね。
普通の人、人間との会話との違いってそこにあると思うんですけども、
この場合はレディとの中に冒険を通じてある関係性ができていくんですけど、
その関係性を結構主人公はドライに、向こうもドライに機械と人間みたいな関係を踏み越えないようにしてるんですけど、
なんかちょっと一瞬踏み越えるような瞬間のやつなんですけど、
あんまり解説するなって。
スピーカー 2
確かに内容が解説になっちゃってる。
スピーカー 1
これちょっと、でもね、あのね、多分ね、今日そがないと思います。
こう言われても何のことか分からないと思う。
スピーカー 2
うんうんうん、そっか、そうっすよね、確かに。
でも本当になんか、しんめいさんとの収録の時にも、なんか結構やっぱりこの僕らのネクロマンシーを読んでて感じたようなところとか、
お話の中ですごく収録の時にも出てきてたな、なんかこうアキビアン的な感じの、
本をむしろ書いて、自分が蓄えてた知識を本を書くことでこうアウトプットしてったらみたいな話とかも、
ああ、なんかすごい、そうだなと思って聞いてましたね。
スピーカー 1
いやあ、そうですね。
幻を治すには幻を持ってせよ
スピーカー 1
あと2つ目が、幻を治すには幻を持ってせよ、このビーアン。
はい。
これは結構序盤に出てくる言葉だと思うんですけど。
スピーカー 2
そうです、これはむしろ、はい、最初に出てくる言葉で。
そうですよね、確かに内容はちょっとどこまで言っていいかわからないので、もしあれだったらダバレ的になるとあれなんですけど、
でも主人公はそうですよね、そのレディーっていうのは義手としてつけてる、その機械的姿勢だって。
スピーカー 1
機械の左腕の中に宿っているエージェントですよね。
スピーカー 2
うん、ですよね。
ただその左腕はこう義手になって、普段は義手をつけていて、
で、その亡くなった時の痛みみたいな原始痛として襲ってくるっていうところの内容の中で出てくる話でもあるんですけども。
結構この幻っていうのは、でもさっきの繋がりとかにも通じるかもしれないんですけど、
なんかすごく重要なキーワードだなっていうのは僕はすごく受け取っていたのと、
あとはなんというか、
そうですね、やっぱこうセリフとしてもすごくインパクトがあって強さがあるなと思ったので、
なんかそういう意味で引き込むことができないかなと思ってこれを議案しましたね。
スピーカー 1
これ小説的にはネタフリ?
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
最後の問題を解決するための道具が序盤に出てくるっていうやつなんですよね。
だから序盤にこのセリフが出てくる時、幻を治すには幻を持ってせよっていう時には、
原始痛っていう、原始痛って余談で言うと英語でファントムペインって言うんですけど、
かっこいいですよね、ファントムペインって。
スピーカー 2
ファントムペインすごいですね。
スピーカー 1
そう。
失ってしまったはずの身体、足とか腕がないのにもかかわらず痛いと。
なんで痛いのかというと神経が痛いんじゃなくて、その神経は失われてるんだけど、その神経が脳まで伸びてるから脳が幻の痛みを感じてしまう。
一回幻の痛みを感じてしまうと、それを癒やしたり撫でたりしてあげるための手が足が、身体が存在しないから、
癒やしてあげることすらできないっていう、その痛みに苦しむっていうのがファントムペイン原始痛なんですけど、
原始痛を治すための医療的な治療方法があって、
それは義手、幻の左腕をつけてあげたり、鏡を顔の真ん中に置いて、そうすると右手が左手に映るというか、見えるように錯覚します。
自分に手があるように錯覚させた上で、その錯覚した腕を撫でてあげると痛みが治まるんですよね。
なので、つまりこの原始痛っていう幻を治すには幻の左腕、幻の身体を回復してあげると治るんだという。
これ序盤にこういうシーンが出てくるんで、幻を治すには幻を持ってせよって言葉が出てくるんですけども、後半これがね、
どこまで言って、出て何年も経ってるからですけど、後半この理論が応用されて、幻の心の痛みを治すために幻の人に、自分が会いたかった人に会うっていう。
身体の痛みじゃなくて心の痛み、幻の心の痛みを癒すためにはどうすればいいかっていうのは応用されて後半に出てくるので、
なんか象徴的な言葉ではあるね。
スピーカー 2
やっぱり幻はすごいキーワード。
一回言った本人にすいません、なんか言わせてしまって。
そうなんですよ、すごいキーワードなので、なんかこれはすごくいいなと思いました。
スピーカー 1
でもね、これもね、なんか今書き終わったんで今理屈っぽく説明したんですけど、書いてる時には無我夢中で書いてるから。
序盤で書いたことが、このテーマに戻ってくるんだと。
最後自分で、最後ここに戻ってくるんだと思いながらね、喜びながら書いてる。
スピーカー 2
僕も印象的っていうかね、印象的な言葉ですねこれ。
スピーカー 1
すごい、いいっすよね。
あなたここに何しに来たの?
スピーカー 2
そして次のシーアンが、あなたここに何しに来たの?
いやこれいいね。
スピーカー 1
何がいいかっていうとね、僕このセリフどこに出てくるか一応覚えてるんですけど、
特になんということのないセリフだとも思わなかったんですよ。
ところがこれを選んだ宮本さんの今の心情を考えた時に、
スピーカー 2
宮本さん、ところであなたここに何しに来たのって言われたら、
スピーカー 1
ドキッとする。え、俺は?なぜここに?そういうことでしょ?
スピーカー 2
そうですそうです。すごいそれは思うな。
でも僕はこの話の中でこのキーワードって本当に、
どちらかというとサラッと出てくる方なのかなと思ってるんですけど、
結構これを持ちながら主人公にいるというか、勝手になんとなくそんな感じもしたというか。
あと受け取る、これをこれから手に取る人にしても、
なんかすごいドキッとするなと思ったので、
なんかすごいいいなと思いましたね。
スピーカー 1
これ確か出てくるセリフとしてはある一箇所で、
あなたここに何しに来たのって、
主人公の動機を思い出させるというか、
考えさせるようなことをね、機械の左腕のレディーが言うんですけど、
実はその場面に限らず、この主人公って冒頭から身の前の出来事に流されて、
例えば祖母が死んだから一旦帰省したとか、
あるいはなんか自分で仕事を辞めてやったんだとかって言ってるんですけど、
主人公の引きこもりプロセス
スピーカー 1
その辞めた理由って、積極的に辞めたっていうよりかは、
何か嫌になって辞めた。前の環境によって辞めた。
で、どんどんどんどん自分の一旦心地よいコンフォートな世界に、
一旦引きこもっていくプロセスなんですよね。
だから自分で選び取ってない、選び取ったと思ったものもコンフォートなところに留まってると。
で、それが結構序盤中盤って続いて、後半の入り口ぐらいかな。
最終章の手前かな。
あなたここに何しに来たの?って言われたときに、初めて、
え、俺何しに来たんだっけ?って一から考え直すみたいなシーンがあった。
そこのことだと思うんですけど。
はいはい。
それが、あれ、僕クライアントからの仕事最近落ち着いてきたし、
時間はあるのにやりたいことやれてない。
僕は何しにここに来たんだろう?みたいな。
スピーカー 2
そうなんですよ、なんかまさにそういうのもすごいあるなとか。
それをやっぱりレディーに呼びかけられてっていう、
そのコミュニケーションの中でっていうのもすごくいいなと思って。
そうですね、なんかよりドキッとするというか。
スピーカー 1
僕、さっき床叩いて喜んだっていうのはここですよね。
スピーカー 2
はい。
そうですよね。
スピーカー 1
つまりこの作品に、なんかいろんなギミックがあるんですよね。
幻の心を癒す話の流れ
スピーカー 1
ブロックチェーンが出てきたり、AIが出てきたり、
あるいはIoTとかARみたいなものが出てきたり、
いろんな複雑なゲームが出てきたりとかってするんですけど、
そういうものを全部取っ払ってみたときに、
なんかある一人の人間が生き方を一回見失って、
もう一回復活していくっていう、ただそれだけの話なんですけど。
宮本さんには、ただそれだけの話のとこがストレートにポンって伝わった、
受け取ってもらえたっていうことだったと思うんで。
なんで僕はこれが嬉しくて床叩いてやってますね、これ。
スピーカー 2
そうなんです。
あと教室のデザインがどんな感じになるかみたいなのにもあるんですけど、
そことの、もしレディーが絵とかで合わせたら相性とかもすごくいいなと思って。
そうですね、考えましたね。
スピーカー 1
今、表紙の案があるんですけど。
スピーカー 2
これですね。
スピーカー 1
あれ、レディーってこんな顔だったんだっていうのは。
確かに。
いや、これ、ポジティブな意味で僕指定してないんですよ。
スピーカー 2
イラストレーターさんが読んで感じてくださったのを書いて。
スピーカー 1
うわー、これ新しいビジュアルだと思って喜んでおりますね。
スピーカー 2
すごい、いいですね。
そうです。で、最後が見えたの幻がですね。
スピーカー 1
これは最後のね。
スピーカー 2
そうなんです。
スピーカー 1
さっきの幻を持って癒すみたいな話の流れでいうと、
ちゃんとその、これこんな言わなくていいか。
やめた、やめました。
スピーカー 2
やっぱ重要なキーワードである幻っていうのと、
でもこれ、笹切さんが例っていうか、
こんな感じのを作りたいんですよねって見せてくれたときにも、
これが帯の一番のメインコピーとして書いてあって。
あ、そうでしたっけ。
そうなんです。
だから笹切さんがイメージとして送ってくれたものをそのまま返すっていうのも何かなと思ったんですけど、
でもやっぱり改めて見たときに、
これもすごく説明しきらずでも重要なことを表現しているので、
すごくいいなと思って最後の案に入れています。
スピーカー 1
これ言うなれば、読み終わった人に僕が聞いてるみたいなことなんだよね。
あなたはこの本を読んで、その幻の心を癒すための幻が見えたのかということなんだけど、
俺が言ってると思うとなんか説教臭いじゃん。
君たちはどう生きるんだろう。
君たちは見えたのか、幻がみたいな。
なんかすごい説教臭いから。
僕はそういうつもりはなくね。
とにかく僕がやってませんと宮本さんが選びましたみたいな。
スピーカー 2
という感じですね。
スピーカー 1
面白いな。
まだ完成まで遠いんで、あれですけどもね。
スピーカー 2
そうですね、ちょっといろいろさらに考えながら。
スピーカー 1
今回、前回後書きつけなかったんですけど、今回は再版覚書っていう後書きをつけてまして、
これ何かというとね、あの後2017年以降か、東野に何が起こったのかっていう差分を書いてるんですけどね。
スピーカー 2
いや、そうなんですよね。
でもなんかやっぱそこを知ってるから、僕自身は知ってるので、
なんかやっぱすごい面白い、もっと面白いというか、
想像できると、これもなんか全然これ重なるなみたいな。
全然なかったときにそれを書いてるみたいなのがすごい面白いなと思いますね。
スピーカー 1
そうだよ、これ全くなかったときに書いてるのすごくないですか。
スピーカー 2
すごくないかって。
そうなんですよ。
スピーカー 1
ちょっとこれはちょっと撮っておこう、これは。
でもそれもさ、ほとんどメディアヌープで出てきてるよね、その話も。
スピーカー 2
そうですね、いやほんとそう思います。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
そうなの、そうなの。
スピーカー 2
いやー、ほんとに読んでほしいな、読んでほしいです。
スピーカー 1
ちょっともうこれ以上僕からは言わないようにして。
とにかくいろんな人の力を借りて、魅力的なイラストと魅力的なキャッチコピを探しながら作っているところですので、
完成したらまたお知らせしたいと思います。
スピーカー 2
そうですね、楽しみです。
スピーカー 1
というわけで本日はこれくらいにしたいと思います。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
メディアヌープではDiscordサーバーやデヌグイやいろいろやってます。
ミスレターの概要欄ぜひチェックしてみてください。
それではまた次回お会いしましょう。
おやすみなさい。
スピーカー 2
おやすみなさい。
33:21

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