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スピーカー 2
夜の言葉で語るメディアヌップ。本日は、ゲストにAmachangをお招きして、詳しくお話を聞いていきたいと思います。
Amachangというのはですね、もしかしたらご本人、こういう紹介嫌がるかもしれないんですけども、IT戦記という有名なブログをやっていて、
私自身、もう20年くらい前から知って、読んでいて、で、直前、スマートニュースでは同僚だった仲間です。
そのAmachangとですね、この間会談のKAIさんが主催している新製品発表会のイベントで久々にお会いして、
そこでめちゃくちゃ話が盛り上がって、もう撮ろう撮ろうと言って、今日この収録の日を迎えました。
もうその日は、確か2、3時間くらい色んな話をしたんですけども、
今日はそこで話せなかった続きの話を、改めてポッドキャストで録音してみたいと思います。
メディアヌップ。
こんばんは、佐々木優です。
今日はゲストのAmachangを早速ご紹介していきたいと思います。どうぞ、Amachangです。
スピーカー 1
こんばんは、皆さま初めまして。初めましてじゃない方もいるかもしれませんが、
佐々木さんの元同僚で、ずっとプログラマーを長いことやっていて、
ここ最近はスマートニュースという会社を辞めた後1年くらい、本当に寄せ人みたいにニートをしていて、
プログラミングしたり、色んな本とか論文をつまみ読みしたりとか、
AIについてゆっくり考えたりとか、そういった日々を過ごしております。そんなところですかね。
スピーカー 2
今日はようこそ来てくださいました。ありがとうございます。
スピーカー 1
こちらこそ。
佐々木さんと本当に話が盛り上がって、やっぱりスマートニュースである程度挫折したっていうのもあって、
この話をすると結構みんなに可哀想がられるというか、可哀想のかつあげみたいになっちゃうんですけど、
佐々木さんは一緒に本当に働いてたから、色々そういう部分じゃない部分でも色々話せるし、
あんまり可哀想って思われるのも嫌だし、なんか話してて、すごく今話したい人っていう感じだったんで、
もうね、何回でも呼んでほしいかな、ここに。っていう感じで今日来ました。
スピーカー 2
僕もね、あの日かいさんのイベントで行った時に、僕もすごく大人数の場所、実はそんな得意じゃなくて、
かいさんのイベント自体はすごい面白くて楽しかったんだけど、
これこの後居場所見つけられなかったらすぐ帰ろうかなと思い始めた時に、
アマちゃんが後ろから佐々木さんって声かけてくれて、僕もその時久々だったから、
もうその時二言目には、もうテーブル座ろう、テーブル座ろうって言って立ち話やめていきなり座り込んで、
もう僕も話したかったからいきなり捕まえてテーブルで座ってね、話しかけましたよね。
スピーカー 1
なんか本当ですよね、なんか緊張感のある場というか、知り合いじゃない人も多い中でつつましくしなきゃいけないみたいな立食形式の状態で、
なんか佐々木さんと目が合った時のパーッというこの少女漫画的にパーッと鼻が広がるような何か、
あー佐々木さんだーっつってなんか嬉しくなりましたね、すごく。よかったなあれ、楽しかったですよね。
スピーカー 2
あの時僕たちがスマートニスにいた後半の時期ってコロナの時期とすごくかぶっていて、
スピーカー 2
直接顔合わせて話す時間とか、あるいは退職の時のフェアエルパーティーなんかもオンラインでやるのが当たり前になっちゃって、
次どうすんのとか、あの後どうなったみたいな話を濃密にする時間がないまま僕ら退職して1年ぐらい経っちゃったんですよね。
だから聞きたいことあったはずなのに聞けないまま時間経ってたから、リアルで見つけた時にわーっ喋りたいってなったんですよね。
スピーカー 1
そうそうそう、なんかいっぱい辞めたじゃないですか。で、正直誰がいつ辞めたのか、誰が残ってるのかとかもよくわからない、忘れちゃうぐらい情報流行が多い割には、
その印象に残る出来事が少なくて、佐々木さん辞めたんだっけなーみたいなのも、なんかこう、ぼやぼやしてた、佐々木さんと会うまで。
だからなんかそういう人とのリアルな繋がりがないと、人との印象も薄れていくなーみたいな。重要なはずなのにね、すごく誰が辞めたとかさ。
スピーカー 2
聞いてる人にちょっと説明をすると、スマートニュースが海外で人員の縮小して、日本で早期退職制度をやったっていうのが、
2023年頭だったと思うんですけど、その時に、その後数ヶ月から1年ぐらいかけて、退職された同僚が、100人?100何十人かいるのかな。
いるんですよね。だからそのバタバタバタって辞めたから、いつ辞めた、あるいは誰が辞めてて誰が辞めてないかはもう後半定かではない、みたいな。
時間が続いてって。そういう状況だったんだよね。
スピーカー 1
そうそう。ささきさんなんてめちゃくちゃ自分にとっても重要な人物なはずなのに、どっちだったっけなーみたいなことを思ってましたし。
スピーカー 2
私の場合はあれですよ。アマちゃんのブログがね、IT戦期の退職した後に自分の退職を報告するのと、
ポールっていうユニークな上司がいたんだよっていうのを書いたブログがすごく話題になってたんで、
あれですごく印象があるから、あの時に退職したんだなって、僕はよく覚えてたんですけどね。
スピーカー 1
あ、そっかそっか。なんかやっぱインターネット上でその印象に残る良いことっていうのをちゃんと残すってのは大事っすね。
スピーカー 2
アマちゃんのブログ大体バズりますからね。
たまにしか書かないからですよ、たぶん。
いや実はね、今日収録があるってことで、朝起きてからアマちゃんのブログ、IT戦期を読み返してたんですよ。
で、最初は1本につき6年ぐらい振り返れるんですよね。
ここ10年ぐらいは。本数少ないから。
ところが2011年ぐらいになると、当時ものすごく書いてたから、すごい本数があるところに突入して、っていうのをちょっと味わってきました。
スピーカー 1
ありがとうございます。
ちょっと恥ずかしいですけどね、昔の自分の実力の無さとかが見られるのは。
でもそれも含めてね、残ってるって良いですよね。
スピーカー 2
残ってるって良いし、今日僕が聞いてる人にアマちゃんを紹介するためにあれすると、
アマちゃんってみんなにとってっていうか、IT業界でプロダクトを作るっていう人たちにとってのスターだったんですよね。
特にブログがIT選挙が話題になった時って。
どういう意味でスターだったかっていうと、何も持たない人っていうと大変失礼かもしれないけど、
まだ未経験だったり、どうやってやったらいいかわからないっていうやり方のわからなかった、当時若者だったアマちゃんが、
どんどん体当たりで、素直にどんどん吸収して、どんどんできることを増やして、
仲間もプロダクトも成長させていくみたいなところが、すごくオープンなインターネットの理念とすごく重なり合ってて、
こういうのってインターネットの良さだよなっていうのが、その働き方とか生き方とか、
話した時に伝わるマインドセットみたいなものに完璧に一致した人物、人格としてあって、
それが文章、ブログとかツイッターとかにもにじみ出てて、そこがすごく憧れるっていうか、みんなのヒーローだった。
そのバズるっていうのも、変わったことを書くからバズるっていうよりかは、みんなのヒーローだったからすごく応援してブックマークするとか言及するみたいな、
そういう感じだったと思うんですよね。僕それを昔の投稿を読んでめちゃくちゃ思い出して、
インターネットの良さと天野さんの人格が一体化してる、その良さをね、感じまして、改めて読み直して、
スピーカー 2
って言われて恥ずかしいですか?どうです?
スピーカー 1
なるほど、めっちゃ恥ずいですけど、さすが佐々木さんだなっていう。
いやー、そうか。そうですね。確かに、なんかあの頃って、
スピーカー 2
ひげぽんさんとかもそうだけど、ひげぽんさんと知らない方も多いと思うんですけど、2chで、
OSね。
スピーカー 1
ぶっちゃけこんだけプログラミングやっててもOSの仕組みがわかんないってとこから、自分一人でOS作っちゃうっていうフレッドがあって、
それが書籍化されたんですけど、あの感じですよね。
スピーカー 2
そう、その感じ。
スピーカー 1
あれが今、あれが今なんか、このYouTubeとかでもあるのかな。なんかあってほしいよね。
僕らその感性を感じる能力が低い年齢になっちゃったけど、
いや、あるんじゃない?
あってほしいよな、今の若い人にも。
スピーカー 2
もしかしたら、もっと若い人の間には、歌とか楽器演奏とかダンスとか、エンターテインメントの世界で何も持たなかった?
その実力もコネもなかったけど、どんどん発表してるうちに、その良くなっていく。
それがこう、ソフトウェアとかプロダクトとかエンジニアリングの世界じゃなくて、エンターテインメントの世界ではバンバンあるような気はしますよね、今でも。
確かに確かに。
スピーカー 1
いや、自分がそうだったっていうのも結構面白い話だなと思って聞いてたんですけど。
スピーカー 2
まさにね、僕ね、なんでそう思ったかって言うと、スマニューっていう会社の中にいたから、余計にそう思ったのかもしれないと思って。
なんでかって言うと、自分もね、ちょっとそういうとこあると思ってて。
っていうのが、僕ちゃんと大学とかで勉強してないんですよ。
もっと言えば、高校受験でも中学受験でも何にも勉強したことがなくて。
だから、世の中に働かなきゃいけない年齢で放り出された時に、何のスキルも何の知識もコネもないみたいな状態で。
で、かろうじて働ける業界がインターネット業界しかなかった。
自分はエンジニアではなかったので、とにかくたくさん本を読んで自分で勉強する、独学するっていうことをずっと続けて。
で、なおかつそれをブログで発表したり、イベントにたくさん顔を出すという方法で、人にそのアイデアぶつけてフィードバックをもらうみたいな。
そういう方法で大人になってから、20代の後半になってから自分を鍛えたみたいな感じがしてるんですけど。
僭越ながらアマちゃんに似たところを感じるとすると、ストリートで鍛えてきたっていうか。
アカデミアで鍛えたんじゃなくて、ストリートで鍛えた感じ。
しかもそのストリートっていうのはインターネットがまだ始まったばっかりで、賢いやつも馬鹿なやつも、学のあるやつもないやつもボコボコの道路で働くしかなかったから。
このストリートで頑張れるやつがどんどん活躍していくみたいなのを、僕もジャンル違いだけどちょっと親近感を感じた部分があって。
わりとスマートニュースってしっかりやってる人たちが多いから、わりと僕とか一緒にしたら知ってるかもしれないけど、
浮いてるっていうか、来歴が、ヒストリーが浮いてるところがあると思うんですけど。
そこで共通、シンパシー感じるところがあったんですね。
スピーカー 1
スマートニュースはもう東大・京大があんまりすごくないと思えるぐらいというか、すごいんですけど、皆さん。
スタンフォード大学とか海外の有名大学出てる方も多いし、日本人でもね。
逆にこう、自分が額がないことが活かせるんじゃないかぐらい、ストリートが役立ちましたよね。
この路地ですれ違った時にどうかわすかみたいな。
そういうファイトがすげー役立った会社だったな。
スピーカー 2
そうですね。聞いてる人に誤解のように言うと、額罰のいやらしさがある会社ではなかったです。
みんな誰もそんなことを自慢したり鼻にかけたりする人はただの一人もいなかったって。
ただそれが僕らが勝手にすごい大学の人いるなーみたいなふうに思ってるだけの話だよね。
スピーカー 1
全くそこに対するコンプレックスも逆になかったよね。
スピーカー 2
そうですね。
すごいすぎて。
ないないない。逆に出てないことの方が貴重だ。
スピーカー 1
うんうんうん。
すごい人同士でもあんま自慢にならないし、全員がすごくてすごくない人少数だったら自慢にならないしみたいな感じで。
変な、そういうモチベーションも湧かないよね、ああいうとこにたぶん。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
あと性格いい人普通に多い。
そうでしたね。
スピーカー 2
なので僕が今言いたかったなと思ったのは、ストリートで、ストリートスマートっていうか、ストリートで学習してきた人として、
なんかすごくのんちゃんって昔からブログも読んでたし、かっこいいなってみんなが思ってたんだと思うんでね。
スピーカー 1
いやそうですねなんて言っちゃダメか。なんかそうですねじゃないんだけど。
スピーカー 2
でもね言っても全然いやらしくないですよ。みんなそう思ってたから。
スピーカー 1
そっか。なんか今若い人聞いてる人いるのかな。だいぶ若い人で聞いてる人がいたらやっぱり頭いい人が入らない業界がそういう面白さがある業界なんじゃないかなとか思ったりするけどね。
今プログラミングなんてむちゃくちゃその、なんていうか正規のルートになっちゃってるから。
自分たちは本当になんていうか、金も望まず普通の会社に行くのもつまんないし、特に人生後先考えずにインターネットに入ってきたから。
もし今本当にビッグドリームを描いてる人だったら、意外とプログラミングとかそう語られがちだけど違うような気もするよね。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
ストリートはここじゃないっていう。もうだいぶ都会になっちゃった。今僕すごいアートとかのAIとかで、アートがすごい民主化されてる時代だと思うんですよね、すごい。
昔プログラミングってやっぱデータセンターみたいな機材がないとできなかったじゃないですか。
で、僕らの時代にもう30万円ぐらい切ってパソコンを、高校生ぐらいの時に。
ほんで、めちゃくちゃ性能がいいから、カリッカリにチューニングしなくても、パールとかである程度余裕持ってプログラムを動かせるようになってみたいな。
で、ゲオシティーズかジオシティーズみたいなのができたりとか、そういう表現の場がどんどんできて。
で、そこで食っていけるかどうかもわかんないような感じで入っていったって感じじゃないですか。
今のAIのアートとかもそういう感じに近いなと思ってて、ほんとにちゃんとデッサンとかやってない人とかでも、新しい表現とか見つけやすいと思うんですよね、AIとかを使うとね。
だからそういうこととかを始めたりとか。
スピーカー 2
言ってる意味がわかりました。つまり、CPUとかメモリとかコンピューターの構造を理解してないとプログラミングできなかった時代の人たちに対して、
パールとかRubyとかなんでもいいですけど、なんでもいいというかPHPでもいいですけど、それのほとんど、あまりほとんどというかほとんどからあまりの間で気にしなくても作れるようになって揃っていった時に、
一個それすっ飛ばして、よりすごい創造性というか、顧客のことを考えながら、むしろそっちを重視して作れるみたいな人たちがわーっと増えてきたように、
アートとかクリエイティブの分野でもそういうことがどんどんできるんじゃないの?みたいなことですよね。
スピーカー 1
そうそう。視覚表現とかもやっぱりどんどん増えるだろうし、コンテンツとかもなんかこう、今までの種類じゃないものが多分できるだろうし、
職業のレイヤーがどういう作業をするかっていうことよりもどういう表現をするかみたいなところを、新しく考えていって、
遊ぶ?でそれが仕事になる?みたいな感じが、あの頃のインターネットに近いんじゃないかなって個人的には思ってて、
自分が今高校生だったら絶対プログラマーにはならないだろうなっていう。つまんなさそうって。
そうなんですか?
スピーカー 2
私ね、あのアマちゃんの過去の記事と同時に、過去のインタビューも検索したらいっぱい出てきたんで、読んだんですよ。
スピーカー 1
これはね、2007年のホイルだけじゃなくて行動しなくちゃ、ITメディアエンタープライズに出てた。
まずい。
スピーカー 2
まずい。ごめんなさいね。
で、その時はプログラミングをやろうと。その中でもJavaScriptとか、XPassとかの話とかされてたんですけども。
そうそう。
この時は、つまり今から17年前はプログラマーになろうだったけど、今はあんまそうでもないんじゃないかってことですね。
スピーカー 1
うん。若かったらね、なんかそのプログラミング給料高いっていうのは間違いないし、その安定した生活もできるだろうし、
今自分がニートとして家族が5つも生活できるのも、プログラマーという市場の給料が高いってところがバックアップになってるってのもあるから、絶対プログラマーは悪くはないんだが、
高校生とかだったらね、未来があることを、もっと未来が読めないことをやれる時期だからね。
スピーカー 2
確かにね。
スピーカー 1
で、結局美跡とか、線形台数とかも結構役に立つんじゃないかなみたいな価値観かな、自分は。
直感だけじゃないじゃないですか。直感プラスAIを使いこなすだから。
AIを使いこなすの部分が、最初は雑でいいんだけど、AIにできるかできないかっていう見積りの精度とかがだんだん30歳ぐらいまでに上がってこなきゃいけないから。
もしAIで未来の職業をしてるとしたらね。だから、そのAIのケーパビリティみたいなものをキャッチアップしていく中で、数学が自然と身についていき、
スピーカー 2
で、そのメインの自分のやるっていうことは、なんか新しい表現っていうことなんじゃないかなっていう。
スピーカー 1
で、発表の場合YouTubeでもなんでもいいと思うんだけど。そういう生き方をしたいな、高校生だったら。
スピーカー 2
今お話聞いてると、自己紹介のときも言われてましたけど、今直近は1年ぐらいはAIのことをかなりやってる?研究してる?
今、そこにかなり時間が割れてる感じなんですね。
スピーカー 1
そうですね。いろんな、ピックアップしていろんな勉強してるだけですけどね。体系的にはそんなにやってないですけど。
スピーカー 2
具体的にはどう過ごしてるんですか?どうやってるとか、どう過ごしてるとか。
スピーカー 1
どうしましょうね。結構切り口がいろいろあると思うんですけど、プロダクトの観点とか、未来の観点とか、いろいろあると思うんですけど。
具体的なユーザビリティとかUIの観点とかで言うと、今AIのUIって、この生成AIとかChatGBTとかあるじゃないですか。
ああいうAIを使って何かを作り出すとか、AIとインタラクションを人間から持ちかけて何かする、みたいなUIがあるんですけど。
それが結構主流だと思うんですけど、なんか自分は、そこはかなり初期段階だと思ってるんですよ。
AIっていうのは、たぶん次の段階として、結構すぐにAI側からのアクションになっていくと思うんですね。
スピーカー 2
人が聞かれるとかどうですか?
スピーカー 1
そうですそうです。その人の作業に対して、AIが邪魔にならないように介入してくるっていうものに、まずはなるんじゃないかと思ってて。
スピーカー 2
確かにChatGBTの衝撃はすごかったんだが、ChatGBT開くのめんどくさい問題が自分の中であって。
スピーカー 1
何か作りたいんだっけ、俺とか。何かそんなに文章を生成したいか、自分みたいな問題があって、自分の中で。
あまり人間の一番困ってる部分に刺さってる感じはしてないんですよ。
自分の中で一つプロトタイプがあるとすると、世の中でうまくいってるコンセプトがあるとすると、コパイロット。
スピーカー 2
コパイロットってわかります?
マイクロソフトの。
スピーカー 1
そうそうそう。わかりますよね。それはわかるか。
プログラミングで言うと、プログラミングエディターで何か文章を書いてると、続きがうっすら書かれてて。
それをそのまま採用してもいいし、書き続けてもいいと。その内容を読んでもいいし、読まなくてもいいと。
ただ、そのAIは、やれと言われてやるんではなく、常に動いていて、常に状況、いろんな情報を集めていて、その人が一番必要となるタイミングで勝手に作業を助けてくれると。
こうなるってくると、作りたいものない問題とかそういう話ではなく、一つの世界になるわけですよね。それが普通になるわけですよ。なんかそういうもんなんじゃないかなっていう。
スピーカー 2
コパイロットの体験は、チャットGPTみたいな対話型のインターフェースとは明らかに違いますよね。伴奏してる感じというか、聞く前に動いてて、それを見ても採用しても、見なくても、不採用でもいいみたいな感じが、さっきアマちゃんが言ってたよね。
そうそうそうそう。感じに近いですよね。
スピーカー 1
で、今例えば会話してるじゃないですか。佐々木さんと。僕すごく情報の認知と集約が遅いんですよ。だからなんか、結構取り繕うことを喋っちゃうんですよ。すごく。
スピーカー 2
え、どゆことですか?
スピーカー 1
だから本当は、この会話に介入して喋り続けてもいいし、AIが間を取れとかね。勝手にマイクがディレイして適切な間を取ってくれたり、抑揚をなくしてくれたり、してくれるっていいと思うんですよ。
そういうものなんじゃないかなっていう。だからテクノロジーで言うと、AIはエッジより、人間に近いより側で動いていて、リクエスト投げることもあるだろうけども、ずっと逐次的にあらゆる情報を集めて動き続けている。
そういうものが自分の理想に近いかな。そのAIプロダクトとして。
スピーカー 2
なんか今聞きながら思い浮かべてた話があって、人間の脳と体の仕組みで、人間の行動の方が早くて、意識の方がちょっと後に来てるみたいな話って聞いたことあります?
スピーカー 1
めっちゃ聞いたことある。この間喋ってたそれ。
スピーカー 2
ですよね。目の前にコップがあって、ビールの方がいいか。ビール飲もうと意識してから右手がビールの蒸気をつかむために動いているのではなくて、ビール飲みたいと無意識に思っているから右手が伸びて、その右手に伸びた蒸気を見て脳がビール飲みたいって後で思ってる。
それはすごくわずかな差なんだけど、体の方が先に動いていて意識の方が後についていて、後についた意識の方が行動の方を説明してる。
ただその差がすごく時間的に短いから、いかにも頭で考えて右手を動かしたように思ってるんだけど、実は逆であるっていうのが脳の仕組みとして分かってますよね。判明してますよね。
言葉で言うと、プレデクションとポストアディクションって、プレデクションは予測。未来に起こることを予測することをプレデクションって言いますけど、その逆側のポストアディクションは先に起こったことが後のことを説明するっていうことなんだよね。
俺はビール飲みたいっていう意識の方が後に起こってるのに、俺がビール飲みたいから手を動かした後に逆転現象が起こってる。つまり未来を予測してるんじゃなくて、過去の意識を書き換えてる。これポストアディクションって言うんですけど。
これが実際に起こってる脳の仕組みなんですけど、仕組みだっていうふうに今ではよく知られてるんですけど、さっきアマちゃんが言った、コパイロットってリアルタイムに同時で起こっているサジェスチョンに近しいことだと思うんですけど、それがもっと先に行って自分の行動をより良くしてくれるものがあるとすると、
さっきの右手でジョッキを掴むっていうのに近しいサジェスチョンをAIかなんかがしていて、それによって、僕は今日朝走りたかったんだ。雨だけど、雨の日に朝走るのってなんか気持ちいいよねとか。
例えばダイエットして1日2食してたら、もう、夜C過ぎたらもうご飯食べないって決めたときに、それを断るような行動先にしてて、僕今日ダイエット中だったって後から思うみたいな。ポストアディクションを誘発するような、コパイロットより0.01秒早いサジェスチョンをしてくれるものがあったら、自然と自分がいかにも決めたように。
スピーカー 2
それってなんか、いいことなのかな。どうなのかわからないけど、でも良き方になるような気がするけど、どうだろう。そんなことちょっと思いながら聞いてますね。
スピーカー 1
その話めっちゃ面白いですね。確かに。だからコパイロットとかでも、なんかすごく自分が書いたコードなのかコパイロットを書いたコードなのか、後から聞かれてもわかんないし、自分が書いたもんだと結論づけていそう、その脳は。
スピーカー 2
確かに、僕コパイロット見たことあるけど、コパイロットでコード書くことはないからわかってなかったんですけど、リライタイムでいろいろ言われてるやつを自分でどれを採用してどれを採用しなかったってはっきりしてるんじゃなくて、もうずっとそれが動いてるから、あれ?自分が考え出したことなのかどうなのか一部は曖昧になってるってことなんですね。
スピーカー 1
そうですね。自分が書くであろうコードをコパイロットが書いたのか、それともコパイロットの考え方を自分が採用したのかって、そういうことを振り返るとわかんないですね、もうどっちがどっちが。
スピーカー 2
じゃあ、私が言ったようなさっきのホストディレクションってもう起こってると言っても良さそうですね。
スピーカー 1
そうですね。もっと早く起こす、その書くっていう行動すら、メタに見てもっと早く行動変わることまではできてないが、この行動書くっていう、コード書き終えたっていうことで言うと起きてますね。
スピーカー 2
空想的なことを言うようだけど、Apple Vision Proみたいなあれ系のものを頭とかグラスとかにつけていて、そのグラスの中で自分がビールを飲むための直気を右手を上げたような映像をちょっと見せたら、自分まだ右手を上げてなくても、俺ビール飲みたいんだって後から思わせられますよね。思う可能性ありますよね。
それがビール飲むっていうどちらかっていうと快楽に近しい行動だとあれだけど、例えばその交通量の多い道路で、車からちょっと離れて歩いた方が安全だよっていう時に、自分がその左足車から遠い方に、車道から遠い方に一歩踏み出すって映像をちょっと見せると、自分そっち行きたかったんだって思いますよね。コパイロットと同じように。
そうやって生命の安全を守るとか、より健康な方に行動選択するとか、ありそうな気がしますね。
スピーカー 1
確かに。
なんか今ちょっとふと思ったんですけど、たぶんApple Visionとかけてて、左側に赤いブラーがかかるとするじゃないですか、車が来たら。UIとして。目の左端がちょっと赤くなるとするじゃないですか。その危険があると。
そういうUIだった場合に、たぶん赤くなったから避けたのか、車が来たから避けたのか、たぶん勘違いしてると思いますね、その後で。
スピーカー 2
しますね。今、車運転しててもサイドミラー光りますよね。
スピーカー 1
そっか。そうなんだ。
スピーカー 2
後ろから来る車が近づいてくるとサイドミラーちょっとオレンジでピッと光ったりするんですよ。それもう慣れてると、自分がサイドミラーでその車見つけたのか、光で気づいたのかわかんないですね、確かに。
スピーカー 1
そうねそうねそうね。確かに。絶対それ、なんでサイドミラー見たかって後で答えられなさそうだね。
うん。確かに。
面白い。認知が後に来てるっていうのを最近すごく自分も感じて、風邪とかひいた時に怖い夢見た時に、この夢なんで見たんだろうっていうのを後で結構真剣に分析してみたら、
体の辛さみたいなものを、なぜ起こったかっていう原因を勝手に脳が結びつけちゃう機能があって、
だから風邪でこの辛いみたいなのが、変な理由と結びつけられることによってめっちゃ怖くなってるんだなっていうのになんか最近気づいたんですよ。
ちょっとどうでもいい話ですけど。で、あ、認知めっちゃ当たってるわーと思って。
で、風邪だとそのね、認知を結びつける精度が下がるんですよ。だから陰謀論が如く、自分が辛い原因を何か求めてしまって、
変な怖さ、怖い夢見てんだなーって気づいて、認知アートできとるーっていう、こう思いました。
スピーカー 2
自分のその何かの原因をロジカルに、あるいはその文脈を保って理解する能力が、その体力とか、頭もね、頭脳も体力だから、
それが落ちてる瞬間に、なんかどうでもいいものと結びついちゃうってことですよね、今。
スピーカー 1
そうそう。部屋の空気の圧力が高まったって思っちゃったんですよ。
なんかすごく押しつぶされるようななんかこう辛さがあって、あの風邪で。
あとね、なんか布団が、なんかやたらと布団に棘があるとか、なんか変なことを思っちゃうんですよね、その風邪になると。
スピーカー 2
金縛りにあったことが1回だけあって、有名な金縛りですけど、金縛りって科学的に言うと、脳の脳みその外側、人間の意識とか理性を司っている外側の脳が眠っているのに、
動物の時の脳、小脳とか、人間の動物の時だったら小っちゃい脳の方が覚醒している、そのギャップによって起こると。
で、そのギャップってのは極度に疲労しているとき。
僕がすごいね、すごい辛い登山を終わって、家に帰ってきた時に僕初めて金縛りにあったんですけど、
どういう状況だったかというと、夏だったんで、窓開け放して寝てたんですよね。
で、夜中目が覚めたら、部屋の中ですよ、アパートの。耳の隣に犬が3匹、よだれ垂らしながら、ガウガウ、ガウガウ、ガウガウってなんか吠えてるんですよ。
で、体動かないから、うわ、こわーっと思ったんですけど、で、そうするとカーテンが風で、うわーって入れてて、部屋中をカーテンが満たして、
その白いレースのカーテンが自分の体どんどん撫でられて、犬で吠えられればよだれまみれになるわ、うわーっと思ったんですけど、
翌朝冷静になって考えてみたら、3犬隣の犬が吠えてたのが、窓開けてたから聞こえてただけなんですよね。
なんだけど、それを冷静に考える脳が眠ってるから、原始的な脳が、理性のない原始的な脳が、恐怖を感じて、イメージだけすごい結びつけて見せてるから、めちゃくちゃ怖いってやつなんだけど、なんか今その話が思い出しました、聞いてて。
スピーカー 1
昔の哲学者とかが、因果関係を考えるのは、人間の認識の様式だみたいなことを、いろんな証拠を持って話してた哲学者が確かいたと思うんですけど、そこってたぶん壊れにくいんでしょうね。
スピーカー 2
そこだけになるんでしょうね、脳が壊れていくと。あらゆるものを因果関係で結びつけちゃうっていう。そのブレーキがどっちかっていうと、壊れやすい方にあるんでしょうね、きっとね。で、鍛えやすいところなんでしょうね、そのブレーキの方がたぶん。
だからAIはさらに人間の認識の様式みたいなものにフィットして、人間がちゃんとしたいと思うことをちゃんと結びつけてあげるっていう方向に進行していくといいのかなと思いますね。
楽しいね。今話しながら、よくスマートニュースの企画会議でこういう話を人としてたなってこと、今ふと思い出しました。プロダクトのミーティングとかで。
スピーカー 1
最初に佐々木さんと会った時、こういう話めっちゃよくしてましたよね。まだコロナのちょっと前だったから。
スピーカー 2
そうですね。僕入社したのが2017年で、アマちゃんが入社したのは2018年の前半で、半年ぐらいしか違いがないんですけど、それは当然ながらコロナの2年ぐらい前だから。
オフィスもまだ2階と3階のとこだけだったからね。
スピーカー 1
いや、ほんと楽しかったよな、あの頃。
スピーカー 2
あるいは日本のことでもより深く把握して書くことができたんだろうっていうふうに、
不思議に思ってたんですけど、
それ理由は逆で、インターネットのようなもの、
つまり自分の記憶を外部に保存しておく。
それをネットワークしていつでも取り出せるようになっているっていう時代じゃないから、
もう全部読んだものを自分でこう、
記憶したり、いつでも引き出せるようにしておかなきゃいけない時代の人なんですよね。
だから文章を書くとか、即興で講演するとかっていった時にも、
もうどこにも頼る必要なくて、全部自分の頭の中に入ってるから、
それのすごい組み合わせで、すごい順列で、思いもよらない結びつきで、
バーンって出せるんですよね。
でも僕らって記憶をかなりもう外部に頼っている時代の人だから、
すぐメモを取るし、すぐメモをオンラインに上げるし、
オンラインに上げたメモっていちいち記憶してなくていいから、忘れますよね。
むしろ忘れて想像性のために時間を使おうって言われてたから、
記憶することの価値ってすごく低く見積もってたんだけど、
そうした結果、自分の中の記憶だけで深い物事を書くっていう訓練を、
あれもされない結果、誰も柳田邦夫な本は、
人物は二度と現れないっていうことになったんですよね。
一方、記憶とか分析とか論考みたいなものの能力が下がった代わりに、
どんだけクリエイティブにできてるかっていうと、
もちろん柳田邦夫の世代よりクリエイティブにできてるものっていっぱいあると思うんですよ。
それトレードオフになってると思うんですけど、
僕が今後の時代とかAIってどうなるんだろうと思った時に、
記憶を外部化しない世代と記憶を外部化した世代で、
100年の間にこんだけアウトプットするものが変わっちゃったってことは、
今度は記憶じゃなくて想像性。
何かを音楽とかエンターテイメントでもいいんですけど、
どちらかというとエンターテイメントかな。
文章、映像、音楽、ダンスみたいな。
そういうものを作り出す時に、
ゼロから作り出す人がほとんどいなくなった時、
何かAIの力を借りるのが当たり前だって風になって、
もし100年経つと、
まあ多分100年もいらないと思います。
30年とか経つと、
例えば僕とか小説書いたり、
僕の友達で絵書いたりね、
アニメ作ったりする人いますけど、
あと漫画かな。
たった一人の人間がお話と絵とキャラクターを全部同時に作ってたなんて、
信じられないって30年後の人とか50年後の人言うと思うんですよ。
それって僕が柳田邦夫が、
英語とフランス語とオランダ語とドイツ語ができて、
海外の最新情報を入れた上で、
日本の歴史を分析するっていう本を、
たった半年で書いたなんて信じられないと思うんですけど、
それが30年後の人は、
キャラデザとイラストとストーリーメイキングを、
たった一人の人が毎週やってたなんて、
嘘でしょって思うと思うんですよね。
じゃあその代わりに、
そういう力を借りた、
そういう道具の力を借りた人が、
どんなものを生み出してるのかってのは、
必ずしもうまく想像できないんだけど、