スピーカー 1
2018年に、沼ブックスから350部限定出版された小説、『僕らのネクロマンシー』)その真相普及版を文庫サイズで制作するプロジェクトが進行していたんですが、この度、ついに完成いたしました。
そこで今回の配信では、編集を担当した宮本さんと一緒に、デザインを担当した安部拓さんをお招きして、制作に当たっての裏話をしていきたいと思います。
さらに今回は、真相普及版を作ることになった本当の動機というのがあるんですけども、その後の僕らのネクロマンシーについても語っていきたいと思います。
これが何かというとですね、この小説を書いた後、小説の舞台である東野に実際に何が起こったのかと。
この小説が、最初はSF小説のつもりで書いたんですけども、ちょうどよく過去のものというか現代のものになりまして、
SFってよりかは、今となっては普通の現代小説になってしまった、なってしまったというか、なるように書いたんですけども、その過程なんかについても語っていきたいと思います。
それではどうぞお楽しみください。
メディアヌップ。
こんばんは、企業家・作家の笹切です。
スピーカー 3
こんばんは、編集者の宮本です。
スピーカー 2
こんばんは、デザイナーの安部拓也です。
スピーカー 1
安部拓さんといつも呼んでるんで、安部拓さんって呼んでもいいですか?
スピーカー 2
安部拓で大丈夫です。みんなから安部拓さんって東野でも。
スピーカー 1
安部拓さん、ようこそいらっしゃいました。
スピーカー 2
ありがとうございます。呼んでいただいてありがとうございます。
スピーカー 3
ありがとうございます。
スピーカー 1
今日は僕らのネクロマンシーの真相普及版についての話をしようという回なんですけども、ちょっと安部拓さんのご紹介を最初にしたほうがいいんだと思うんですけども、その紹介にあたってちょっと安部拓さんに見せたいものがあって。
これね、聞いてるリスナーの人には見せられないんですが、後で概要欄で見せようと思うんですけども。
スピーカー 2
え?
スピーカー 1
これ何かわかりますか?
このTシャツ、僕が着てるTシャツ何かわかりますか?
スピーカー 2
これは駅前のおもちゃ屋さんのサンホビーさんというお店のロゴですね。
スピーカー 1
これはですね、東野にあるサンホビーというおもちゃ屋さんのロゴがプリントされたTシャツを僕が着てるんですけども、
これ安部拓さんがですね、このサンホビーさんという非常に歴史ある地域の子どもたちにとって夢を与え続けたおもちゃ屋さんのリブランディングというかね、のれんのデザインをやられて、それがあれは何て言うんでしょう、広告書?
スピーカー 2
岩手アートディレクターズクラブっていうその団体があって、それのコンペティション&アワードっていう大会があるんです、デザインの。
それでグランプリをいただきまして、2022年に。
スピーカー 1
おめでとうございます。
スピーカー 2
ありがとうございます。
スピーカー 3
本当におめでとうございます。
実際にこれがですね、僕が安部拓さんを今日紹介する必殺技で着てたTシャツのサンホビー。
スピーカー 1
これなんであれかというとね、僕はあの島の出身だから、サンホビーってすごい夢のおもちゃ屋さんなわけですよ、子どもの時から。クリスマスといえばサンホビーだし。
でもあまりにも当たり前のものになりすぎて、あそこに施されているデザインというか衣装、あのブランドに作られているものがすごくいいものだと思わずに過ごしてたんですけども。
安部拓さんがのれんとか手ぬぐいとか、あとステッカーもありますよね。
そうですね。
あれやられてるのを見て、すごいサンホビー超いいなって思った人いっぱいいると思うんですけど、僕もその一人なんですけど。
さらに僕の友人がね、その同じように多分思ったと思うんですよ。
で、そのサンホビーのロゴを使って、なんとこう、なんていうんだろう、これ海賊版というか、娘さんには許諾取ってるらしいんで。
海賊版じゃないらしいんですけど、一応販売はしてない。もうファングッズ、もう販売しないファングッズとしてこうなんか闇で流通してるTシャツがあるんですけど。
スピーカー 3
ほんとそんなのあるんだって見て思いましたもんね。
スピーカー 2
いやー、もうどこまで作ったんだろうなと思ってさ。
スピーカー 1
これ完全にファンアートですね、ファングッズですね。
いやー嬉しいですね。
スピーカー 2
嬉しいでしょ。
自分のお店じゃないんだけど、めっちゃ嬉しいですね。
スピーカー 1
嬉しいじゃないですか。だってどっかのお店のリブランディングをデザイナーとして依頼されて、かつそれを納品してお店の人が喜んでるだけじゃなく、そこに来たお客さんがビビッと来て、
そこのステッカーを買って、そのステッカーからロゴデータを抜き出して、Tシャツまで作ってるっていうこのファンダムができてる。
スピーカー 2
嬉しいですね。
実はステッカーだけはサフォビーさんの娘さんのめぐみさんが作られたんですよ。
スピーカー 1
そうなんですね。
スピーカー 2
僕がのれんを使って手拭いだったんですけど、実はサフォビーさんでステッカーをはじめ、そこで駄菓子を持ってるんですけど、
駄菓子とかちっちゃいものを買うと、お店の方がロゴを自分のプリンターで印刷した紙袋に入れてくれるんですよ。
スピーカー 1
いいですね。
スピーカー 2
それも何種類もあって、それもめちゃくちゃかわいいんで、今度ぜひ駄菓子も買ってみてください。その袋に入れてね。
スピーカー 1
私、息子と駄菓子買いに行くんで知ってます。
そうですか。
これがね、僕の阿部拓さんのご紹介の一つなんですけども。
ありがとうございます。
もう一つ、メディアヌープ的にはですね、つい先日配信した党の巡り届けのイベント、その報告というかね、感想共有の回があったんですけども、
そこでめじしぐるいという激しい、しかもすごい演目をやってたんだよみたいな話をしてたと思うんですけども、それをやられてたのも阿部拓さんですね。
スピーカー 2
はい、そうですね。
めじしぐるいっていうのは、2頭のオスの獅子が1頭のメスの獅子を取り合うっていう、ざっくり言うとそういう演目なんですけど、その取り合いになる原因のメス獅子の役を僕はやってました。
スピーカー 1
そっか、知らなかった。
誰が何をやってるか外から見るとわかんないですけど。
スピーカー 3
そうですよね、顔見えないから。
スピーカー 1
じゃあみんな奪い合う、こう1点の役をやってたんですね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
というわけで、デザイナーでありつつ、その中にっていうかね、地域の中に入り込んでいるパフォーマーでもある阿部拓さんなんですけども、
その阿部拓さんに今回のですね、僕らのネクロマンシーの文庫版、真相文庫版のデザインをお願いすることになりまして、
いろんな編集とかキャッチコピーとか宮本さんにやっていただいてるっていうのは、過去の第169話とか173話とかでもご紹介してきたんですけども、
今回ですね、文庫版デザインするにあたって、かなりっていうかね、僕なりにいろいろ試行錯誤をして、
阿部拓さんにご迷惑をかけながら、なんとか今回完成までこぎつけたんで、
そこでの学びっていうか、やってみて分かることいっぱいあって、面白かったなと思ったんで、
ちょっとその辺のお話を伺ったりしたりしていきたいんですけども、
まずどうでした?僕お願いした後に気づいたというか知ったんですけど、
この本を本当にカンパケでデザインするのは、阿部拓さんも初めてだったっていうことだったんですね。
スピーカー 2
そうなんですよ。本当に初めての体験で、
デザイナーとして今までその小ページのパンフレットとか言っても、やっぱりその何でしょう、
数十ページぐらいの、ちょっとした冊子みたいなものを作ることは仕事では今まであったんですけども、
本当にこの小説っていうその分野で、
スピーカー 1
カバー、中身の本文からカバー、帯、全てを一からデザインするっていうのは本当に今回初めての経験でした。
僕もやってみて思ったのが、特に表紙とか帯ですよね。
本の本文自体は、何て言うんだろうな、製品っていうか作品っていう感じするんですけど、
表紙とか帯になると広告の要素が混ざってきますよね。
だからかっこいいだけじゃダメとか、著者が表現したいことが表現されていえばそれでいいかっていうと、いやそんなことないとか、
手に取っていただく人のことを考えてないといけないとか、
あるいは棚に並べてくださる書店さんにとっても魅力的というか、こういうふうに並べればいいんだなってイメージ持ってもらわなきゃいけないとか、
考えることがすごい多くて、着手してから完成まで偉い時間がかかってしまったみたいな。
結構その辺に原因があるけど。
スピーカー 2
最初に大輔さんから依頼があったときは、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
大輔さんが、
嬉しかったなと思ってました。
スピーカー 1
最初分子版のサイズにこだわった理由としては、
最初分子版のサイズにこだわった理由としては、
分子版のサイズって、
必ずしも作る時に安くならないんですよね。
必ずしも作る時に安くならないんですよね。
もっと出来上がる値度ってあるんですけど、
もうちょっと出ていて。
もう少し出ていて。
僕、どうしても
書店さんで本棚に並べたり、
書店さんで本棚に並べたり、
あるいは買ってくれた人が自宅の本棚で並べるときに、
買ってくれた人が自宅の本棚で並べるときに 今ほとんどの人が塔の物語を文庫版で買っていると思うんですよね
うーんそうですね確かに 大きいハードカバー版とかじゃなくて文庫版で買ってるんですよ
岩波なのか門川なのか 川でか川での
交互役とかね あれの隣に並べられるようなサイズにしたいと思ったのでどうしても文庫にしたいと思った
っていうのが一つと あと安部拓さんおっしゃったようにライトノベルみたいにキャッチーな手に取りやすい
特に10代20代の人にとって自分たちに向けて作られている表紙だなっていう感覚を ちょっとでも与えたいなと思いまして
何しろね最初に作った350部限定版が表紙にタイトルすら書いてない そうですよね全然違いますよね
スピーカー 3
デザインの方向性含め そうですよね
スピーカー 1
帯がないとかじゃなくてタイトルがない 著者名がない
代わりにものすごい物体感でこれ何って思わせるっていう作成なんですけども 今回はもう真逆で真逆というかね
普通の本普通の文庫本普通の書店に並ぶものとして 訴えるような
普通のものを作ったんですよね いわゆる 普通のものっていうのは実は実はというか実に工夫が詰まって
スピーカー 3
僕世の中に流通している本の見方が変わりましたもん
でも安部さんが本当に本のデザインが始めてっていうのはすごい意外というか 遠野に来てからフリーランスになって
その前は印刷会社に勤められてて デザイナーのキャリアもすごい長いし
安部さんのデザイン的なグラフィックがすごい多いイメージがあったので 本もやられてるのかなと
スピーカー 3
でも安部さんが本を読まない あんまり読まないっていうのは聞いたことがあって
だから
それがいいんだよね
そう いいですよね 普段本を手に取らない安部さんが 本を作るっていうのもすごい面白い
スピーカー 2
なんかこのラジオに呼んでいただくこと自体 すごく大丈夫かなって思うんですけど自分でも
だから本当に普段本を読まない人間で だからなんかじゃあ本読まない自分でもね
なんか興味持って撮ってもらうデザインってなんだろうっていうのはすごく考えましたね
スピーカー 3
はいはい いいですね
スピーカー 1
いやこの宮本さんにも まさに宮本さんが書いた原稿がね
表紙っていうかカバーかな カバーと帯の中にも何個もあるんですけど
これさ文字数そんなに多くないのに 実にいろんなタイプの原稿があって
スピーカー 3
そうですね
スピーカー 1
大変だったね
スピーカー 3
そうですね でもなんかすごいいろいろ検証 作って検証してみるみたいなすごい面白かったですね
確かに 最初はこうそれこそ笹切さんの考えとか あと僕としてもこういうのがあったらいいんじゃないかみたいなので
最初作ってみたけど それこそ そうですよね その編集会議に近いものも配信したかと思うんですけど
なんかその方向性もあれば 一方で書店にも笹切さんがヒアリングをしてくれて
どういう内容だと配置しやすい 置きやすいかみたいなのも聞いていただくと
もう少しこう民族学的な要素も この帯とかカバーの中に入った方がいいんじゃないかみたいなこともあったりして
じゃあその方向性だとこういうコピーかなとか そうですよね
なんかそういう話もしながら作ったのは すごい楽しかったなと思いますね
スピーカー 1
思い出してきました 前編中編の配信がかなり前だからもう忘れた
スピーカー 3
そうですよね
スピーカー 1
確かそこでこの本に新たに出会う人のためのキャッチコピーみたいなものを
宮本さんにこう案をいくつか作ってもらって その時はあなたここに何しに来たのかな
スピーカー 3
そうですね そうだそうだ
スピーカー 1
なんかちょっと自分探し系のちょっとドキッとするようなコピーを選んで
それが本の内容的にも宮本さんの心情的にも
あるいはもしかしたら旅行に来たお客さん的にもドキッとさせられるんじゃないかみたいなことを
スピーカー 2
その時は思ったんですけども その時それ確か盛り上がった記憶があるんですけど
スピーカー 1
実際その並べてもらう書店さんにご挨拶に行って いろいろ話していったら
やっぱりうちだと民族学ものがよく売れると
SFとか小説みたいなものを強く押し出すよりも
民族学の本の近くに並べられると並べやすいといいなみたいなのを聞いた時に
確かにそうだなと思って それでちょっと方向を変えてというかもう1回出し直しをしたんですよね
スピーカー 2
はいはい
スピーカー 1
だから今僕らのねクロマンシーで小説のタイトルの横に これはね読み方を今考えてるんですけど
今党の物語か混党の物語か均党の物語か
スピーカー 3
ちょっと読み方が今か混か均かで どれが心がいいかで悩んでるんですけど
スピーカー 1
和音、吾音、漢音どれで読むかっていうのがあるんですけども その党の物語ってはっきり入れたんですよね
現代の っていうのもその関連する本ですよみたいなのも入れたいだとか
あとはね最終的にはサイバーパンクミーツフォークロア フォークロアって言葉をキャッチコピーで入れたりとか
最初のコピーがどちらかというとこう 作り手とか作家性みたいなものの方からひねり出してるのに対して
最終的にはこう店とか買う人の意見を聞いたところに着地できたのが 僕は作りながら
うよ曲折終わったんですけども よかったなというか
スピーカー 3
そうっすよね 特にこの帯ってなんかすごい広告的な要素があるっていうか
スピーカー 3
なんか他の本を見てて改めて見ると そうっすよね
ここはすごいなんか全然違う人が作ってるのかなってやっぱ思うぐらい 迫ってくる感じの文章の本もあったりしますしね
スピーカー 1
本当にその最初に小説出した時も本作りって 作家名だけが載ってるからねあらゆる本って
作家が作ってるもんだって思いがちだけど そんなことなくて
そうですね 出版社および制作チームで作ってるチームワークなんだなってことを
すごくその時も痛感したんですけど 今回もまた本当にこれチームじゃなかったら本当できなかったなと思って
何しろですよ僕書いた本人だから ここがおすすめとかあらすじはこれですとか
スピーカー 2
誰々推薦とかって 党の本人が言ってるのっておかしすぎて
スピーカー 1
もし僕は自分一人で作ってたらもうなるべくそういう宣伝要素を減らして なるべく読んだらわかりますみたいな
なんかそっけない態度で思ったと思うんですけど それじゃダメなんで山本さんがここを抜き出したらどうですかとか
あれはイラスト書いてくれた漫画家の畑中大地さんが これなんかシティポップみたいですねって言ったんですよね
読み終わったら あーなるほど 俺シティポップだとは全然思ってなかったんですけどどういう意味でシティポップ
っていうか シティポップってあの80年代の過去っぽい雰囲気とでもそれがなんか懐かしい未来
みたいな まだ訪れてない懐かしい未来みたいな風にも解釈されて受けているところ
この小説がSF小説なんだけど古い風景を描いてるんで そういう意味でシティポップみたいなっていう風に言ってそれでこのポップなイラストになったんですけど
すごいですねイラスト化されるとこうなるんだっていう あれもそう思った
自分が あ、こんなキャラだったんだと思ったもんね
スピーカー 2
僕逆なんですよね なんか佐々木さんと宮本さんはまずその作品を読んだ後にその畑中さんのイラストをご覧になってるじゃないですか
そうですよね そうそうそう 逆なんですよ もう最初 畑中さんのイラストから入ったんですよ
そっかでもそうですねこれから出会う読者の皆さんそうですもんね だから僕の立場が一番あの今からあのそういう人たちだけがあの
スピーカー 1
書くわけですよね多分ね多く
スピーカー 2
あれそれどんな感じでしたこの表紙から入ると あのごめんなさいなんかちょっと実は告白しますけど
スピーカー 3
いいですよ読んでなくていいですよ 読んでなくていいですよ 大丈夫大丈夫
スピーカー 1
実は今回あの全部デザイン完成したじゃないですか 今印刷入ってますけど
スピーカー 2
でそこで僕初めて始めから最後まで一気に読んだんですよ
スピーカー 1
読みました?ありがとうございます 読まなくても大丈夫かなと思ったんですけど
スピーカー 2
あの理由があってそれこそさっき佐々木さんが言ったようになんかあの自分が当事者とか例えばその何だろう
作品とかをその読みすぎたりなんか知りすぎてるとかえってなんかデザインがしづらくなるっていうのを懸念してて
それであのあまりその深く読まないようにしてたんですね
まああの普段あまり本を読まないっていうのももちろん理由としてあるんですけど
いろんな理由があってちょっとあまりその深く読んでなかったんですよ
であの今回完成したからもうあのそこで始めてもうあの最初から最後まで
もう本当に一気に本当に自分でも珍しいぐらい一気に読んだんですよ
スピーカー 1
ありがとうございます
スピーカー 2
であの感想としてはめちゃくちゃ合ってますね
スピーカー 1
この表紙合ってる
あ良かった良かった
スピーカー 2
もうすごいなんか世界観に入っていけてるし
なんかその畑中さんのあのイラストが常にやっぱり読んでる
スピーカー 1
そうなんですよね
スピーカー 2
ずっとこう反省するわけですよね
この絵のキャラクターが頭の中で動くわけですよ
その中で
でやっぱそういうのがすごく楽しくって
それもあってもう一気に読めた
この本をあまり読まない自分が
スピーカー 1
それはじゃあ良かった
スピーカー 3
これはやって良かった
そうですよね
あとやっぱこう表紙がイラストになってることで
そのなんか物語のなんかこうまた違う見方で
補助になってる感じもあるっていうか
スピーカー 1
なんかあのエンタメ小説と純文学の明確な境目とか
明確な押さ方があるわけじゃないんですけど
一応その純文学とかの表紙とかだと
その人物とかキャラクターの写真や絵が乗ること
ほとんどないんですよね
確かにもっと抽象的なもので
読んでる時にこの主人公ってどんな顔なんだろう
どんな性格好なんだろうっていうのは読者の想像に委ねるんですけど
ライトノベルの場合は別名キャラクター小説とかって場合によっては呼ぶこともあるんですけども
キャラクター必ずいる
しかもリアリズムじゃない
なんかちょっと生身じゃないアニメとか漫画みたいなキャラクターが
その本の中で動き回るっていうものなんで
それに姿形を与えた表紙とか差し絵とかがあったりするんですよね
僕らのネクロマンシーでの中身は結構ゴリゴリの純文学みたいな感じなんで
前回はキャラを表紙に配置するみたいな発想は全く浮かばなかったんですけど
今回はとにかく手に取りやすくっていうことでやってみたんですけど
作中に登場して動き回る人たちがどんな姿形なのかってあるとやっぱり読みやすいですよね
スピーカー 3
読みやすいと思います
スピーカー 1
この表紙にほとんど全員出てるんですよね
スピーカー 1
この小説って東濃にもともと住んでいる人とそこに生まれた人と
移住者の人たちの間での価値観の柔らかい衝突が激しい衝突じゃない
なんか柔らかい価値観の衝突が物語の始まりにポッと出てきて
で最後の方はどちらがインサイダーかどちらがアウトサイダーか
わからない感じになっていくんで
スピーカー 2
その柔らかい衝突っていうのは何か対立にまでなったりしないんですけど
スピーカー 1
そういうものを取り上げているんで
まさに安部拓さんとかも移住者だから
しかもめぐりとろげに出演されるような移住者だから
スピーカー 2
あれこれこれ俺たちのことかと思うようなこと結構書いてますよね
スピーカー 1
で僕はどちらかというとそこに生まれたインサイダーなんだけど
1回アウトサイダーになってもう1回インサイダーになろうとしてるみたいな
なろうとしてるとかなりかけてるちょっと不思議な状態なんですけど
だと思うんですけどそういうのをちょっとその物語の始めからね
こうそういうところ始まるんですけど
これねなんか本当たぶんお気づきになられてると思うんですけど
僕改めて考えてすごいなと思うのが
スピーカー 2
これを書いてるこの瞬間に例えば遠野めぐりとろげもないし
スピーカー 1
遠野情増もないしそうですよね
スピーカー 2
遠野ですよね
スピーカー 1
ないですよ地域起こし協力隊の人も誰一人来ていないし
スピーカー 3
そうですねネクストコモンズラボとかまだだったんですよね
スピーカー 1
そうネクストコモンズラボもないし
つまり今この小説読むと結構遠野にあるもんじゃんって思うかもしれないんですけど
これ書いて出した時に全部存在してないんですよそれ
だから安部拓さんはその移住されたのこの3年ぐらい前ですか
スピーカー 2
そうですね3年前ですね
スピーカー 1
これあの書いたの7年前とか最初に書き始めたの8年前なんで
本当に何もなかったんですよ
本当に何もないって言うとねそれ遠野の中でいろんなプロジェクトやってた人に大変失礼なんで
スピーカー 2
何もないことないと思うんですけども
スピーカー 1
こんな風に盛り上がる前夜なんですよね
スピーカー 2
すごいですねそう考えると
スピーカー 3
これがね不思議なんです不思議なことなんですよ
スピーカー 1
予言者
スピーカー 3
予言者
そこがすごいですよね
スピーカー 1
例えばその主人公たちまあ複数の主人公たちがホップとビールで待ち起こししようとしだすとか
東能祭りに現代のテクノロジーを合わせた出し物をやろうとし始めるとか
新里豆腐店でカフェラテを作ってもらうとか
あれ名前書いてないけど新里豆腐店のことですかね
スピーカー 3
そうっすよね
スピーカー 1
なんかそういう小ネタが山ほど入れてあるんですけど
スピーカー 2
そういう小ネタがねことごとく実現してるか何らかの形で実現されてる
スピーカー 1
あの六日町ファーマーズマーケットでシードルのパーティーやってますからね
スピーカー 3
そうですよね
いやこれ僕の中で結構一番東能のホットスポット僕なんかやっぱ友達が多く住んでるから六日町すごい大好きで
あの六日町の三越にもあの東能祭りの時六日町の三越で出てるんですけど
僕的に六日町ファーマーズマーケットやりたいっていう
スピーカー 1
あのさわからないでしょ新明神社の脇のあの昔ゲートボール状だったあの原っぱんのところがあると思うんだけど
あそこに白いパラソルを建てて
そこであのシードルとお野菜が食べられるファーマーズマーケットがやってるイメージ
わかるでしょ
スピーカー 3
いいっすよねわかりますすごい想像できる
スピーカー 1
でそれさなんか半分実現してんじゃん
あのシードルは作っているあとは六日町ではないけどファーマーズマーケットっていうか五日市のマルシュとか
五日市に限らないか今だと八幡山でやってるけど
あれもこの数年始まってことだよね
スピーカー 3
そうですねはい
スピーカー 1
だから大体ね書いた通りに
スピーカー 3
今なってきてるすごいそれ面白いですね
なんか僕があの村上春樹の小説はちょっとこう出された後に時間が経ってたのかもしれないけど
なんか僕はあの村上春樹の小説を見て東京に憧れて
佐々木流さんに相談したらもうあの東京はないよみたいなこと言われましたけど
むしろ僕らのネクロマンシステムむしろ今起こってるよみたいな状況が
こう過去のその前作った作品の中で得られるみたいなすごい面白いですね
スピーカー 2
時間軸の感じが
今回の最後に再版覚書という形で佐々木流さんが追加で作った原稿の中に
実現できているものっていうふうに書かれてるんで
そこで答え合わせみたいなのができるじゃないですか
僕たぶん今見てるか読んだから
本当にその登場しているやつ全部その想像簡単に想像できるんだけど
たぶんこれリアルタイムで最初読んでたら
スピーカー 3
たぶん何言ってんだこの人みたいな感じ
本当に作り話だからみたいな物語だからみたいな感じですよね
スピーカー 2
全くイメージがたぶんできてなかったと思います
スピーカー 1
これのそれ安部拓さんが移住者の立場でそう見えると思ったと思うんですけども
私その東野に生まれて大学とか働いて東野を離れて
今ではちょくちょく戻ってきてるって感じだと思うんですけども
もし私と同い年とか3,240代の長く市外で東京とか海外とかどこかで働いてた人が
久々に東野に戻ったらあれと思って
いつまでこんなにいろんなプロジェクトいろんな面白いこと起こってるんだろうと思って
結構びっくりすると思うんですね
そのびっくりする感じがこの小説の主人公の最初の状態なんですよ
祖母の葬儀で帰ってきて
仕事どこでもできるし仕事もう辞めちゃったし
ちょっとしばらく実家でぶらぶらしようかなと思ってたら
なんかいろんな人たちが身の回りにいていろんな催し物があって
あれこれなんでこんなことが起こってるんだ
誰がこれ仕掛けてるんだと気づいていくと
なんかいろんなことをやってる人たちがいるみたいに
だんだん1話2話でそんな風に気づいていくっていうのが
スピーカー 2
起こることだと思うんですけども
スピーカー 1
その当の出身者の人が今戻ってきたら
スピーカー 2
多分そういう感じになると思うんですよね
スピーカー 1
それ多分7、8年前には多分見た通りの
今だとそうなると思うんだよね
スピーカー 2
はいはい
確かに
スピーカー 1
だからねこの再版にするにあたって
前はねSF小説ですみたいなこと言ってたんですよね
それはなんか2つの意味があって
作品の中に登場するIT技術が
まだ現実のものとは言えなかったっていうのと
その中の描いている風景とかビジネスが
スピーカー 3
本当に佐々木いるさんが改めてこの再版を通して
すごいこのポッドキャストでも語ってくださってますし
さらにこの文庫版だとその再版覚書も書いていて
みたいな形で
多分最初はそんなにむしろ語らないみたいな感じだったと思うんですけど
すごい佐々木さんがどんな糸で書いたかみたいなことを解説してるわけじゃないんですけど
なんかすごいその裏話みたいなのがすごいいろいろ見れていいなと思ったのと
あとでも中松さんの解説がまたすごい良くて
スピーカー 1
真相版のおまけとして私本人による再版覚書という
これ後書きとは違って作品の周辺にまつわるアップデートを
7年分8年分ぐらい書きましたというのと
あとは評論家の文芸評論家の中松明雄さんに解説文を新たに書き下ろしてもらったんですけど
スピーカー 3
すごい良いですよねこの解説が
スピーカー 1
どうですか編集者として
スピーカー 3
編集者として
スピーカー 1
同じ編集者として大先輩の編集者の中松さん
スピーカー 3
どうですかこの解説文
本当になんかやっぱすごいなと思いました
僕は解説文を書くわけじゃないけど
僕も本当にその編集というかおびのところとかで
例えばこれをどうみんなに伝えるかみたいなことを
あの短い文章の中で考えようとしたけど
中松さんのやっぱり視点とかやっぱりこの書いてる内容みたいなのが
やっぱり全然もっと僕は修行しないといけないなって思いましたし
中松さんこれ書くために東野に滞在してらっしゃって
その時お会いしたんですよね
そうなんですよ
なのであの時にやっぱりこっち来てじゃないと書けないみたいな話をしてて
なんかそのあたりのこともこの文章の中に踏まえて書いてあるので
スピーカー 1
いやーすごいあの染みましたねこれ最初の時
いや僕ね本当に震えました僕はあのこれ解説文
この解説文で震えたポイントいっぱいあるんですけど
スピーカー 3
はい
スピーカー 1
エダ派の方からあえて紹介すると
例えばねこんな文章があるんですよ
単眼の起業家藤原健太郎のアカウント名は
アットサイクロプスつまりギリシャ神話の巨人サイクロプス
もちろんこれも柳田民族学の主要な主題である
一つ目小僧にかけたものだっていう
これねあのその通りなんですよ
スピーカー 3
すごい正解あってるさすが高松さんすごい
スピーカー 1
あの一つ目小僧ってあの山の中にいる火事をやる民族
それであの火事ってあの熱い鉄を打ちますよね
で片目でずっと熱い火を見続けて片目が潰れちゃう
なので一つ目小僧ってのは山の中にあるスーパーテクノロジーを持った
当時で言うとね金属生成っていうスーパーテクノロジーを持った技術集団の
なんか後に妖怪化したものなんですけども
今回出てくる藤原健太郎っていろんな技術を駆使して
テクノロジー駆使して待ち起こししてる人じゃないですか
だから単眼のね一つ目のなんか一つ目小僧なんですけど
みたいなキャラクターの中にいろんなモデルとか
なんかそういうネタを仕込んであるやつを
まあいちいちそんな説明しないんですけど
もう教養がありすぎるから
高松さんも一発でこれはこういうキャラね
説明してくれてて
これはいいなって
スピーカー 3
本当に解説になってますよね
スピーカー 1
これ俺が言ったのただの民族学オタクみたいな
これなんとかの設定がこうなっていて
世界観がこうなっていてみたいなオタクトークになるんだけど
スピーカー 3
全然手をつけられないように
おいしく食べられない感じしますもんね
スピーカー 1
そんな説明されてみててありがたみはあるけど
だから僕何も言いたくないんですよ
本当何も言いたくないけど
言われるのはありがたいんですよね
スピーカー 3
ここを本当に読んでほしいですね
今まで読んだ方もぜひこの真相版を買って
ここ読んでほしいなと思います
スピーカー 1
これはねちょっと宣伝にというか
手に取っていただくきっかけとして
ネットに公開しようかと思ってますので
ボットキャストの配信と一緒に
すごい
解説文については公開しようかなと思ってます
スピーカー 3
確かに読みたくなると思います本当に
スピーカー 1
そんな感じで今回中本さんの解説の他に
帯の中にいろんな先輩があったから
ご支援いただきまして
推薦の言葉として
推薦のお名前かな
推薦の言葉として
内沼慎太郎さんとドミニクチェンさんと
あと藤井太陽さんにもお名前いただいて
推薦という風に言っていただけたので
ちょっと嬉しいというか
頑張ろうみたいな感じになってますんで
スピーカー 3
はいはいそうですね
これじゃあ実際販売はこれから
これからもう決まってるんですか日にちとかは
スピーカー 1
えっとですね
12月1日日曜日の文振東京39に
ブースを構えて出展予定なので
そこでまず最初に売ろうかなと思ってるんですけども
ちょっと納品のタイミングがバラバラになると思うんですけども
いくつかの書店で買えるように
事前に相談しているとこもあれば
あと物ができてからご紹介に行こうと思っているところがたくさんあるので
まさにこれからなんですけども
ただ東京だと鬼窪のタイトルさんとか
あとは品川の西五反田にあるフラヌール書店さんとか
あと東野だと最後に残った新刊書店の内田書店さんとか
取り扱ってくださるとかいくつかあるのでそこはあると思うんですけども
もうちょっと増やしていきたいなと思って
スピーカー 3
いいですね楽しみ
スピーカー 1
僕はぜひ書店に足を運んでほしいという
強い強い願いがあるんで
もしこれ聞いてくださって欲しいよという方がいたら書店に足を運んでくれたらすごく嬉しいです
スピーカー 3
今回は何部なんですか
こないだの一番最初に出したやつは本当に350部
スピーカー 1
そうですね今回は印刷所のパッケージなんですかね
100まで作れるんですよね
600作って売れたらもう1回600作るっていう
600ずつ作ろうかなと思ったんですけど
とりあえず僕本の大きさは分かってなくて600来たら
スピーカー 2
ちょっと東京の家が手狭になってしまった
スピーカー 3
600ってどれくらいなんだろうな
スピーカー 2
しかも結構の厚さになりましたよね今回もね
スピーカー 1
そっかそっか
そうなんですよ
なんだかんだサービス精神が
結果的にすごいクオリティーになっちゃったね
今回さらにオリジナルのブックカバーまで作っちゃって
これブックカバーは読者プレゼントというか
感想書いてくださった方に読者プレゼントとしてやろうと思ったんですけど
これちょっと入れますかね
スピーカー 3
透明ブックカバーなんですけどね
スピーカー 1
つばめ三条のメーカーで作った透明ブックカバー
スピーカー 3
すごい
スピーカー 1
ロゴ入り
ロゴ入り
そうロゴ入り
なるべく安く手に取ってもらおう