君さあ、幽霊の存在って信じる?
いや、まぁいるかいないか置いといて、信じたくはないですよ。
あー、まぁでも、どっちにしろおるから、気にせえへんほうがいいと思うけどね。
いやいや、いないかもしれないじゃないですか。
まぁまぁまぁ、その話しましょうよ。
佐島とにわのマンガ760
忙しい社会人2人が、いろんな漫画の魅力をワイワイ語るマンガ760、お送りするのは佐島と
にわです。聞くと、新しい漫画を読みたくなる。持っている漫画を読み返したくなる。そんなトークをお届けしたいと思います。
本日のコーナーは、今日の持ち込みです。このコーナーでは、佐島とにわのどちらかが選んだ漫画一作品について語っていきます。
語りたいポイントのために軽くネタバレしてしまいますので、ネタバレ一切困るって人は、漫画を読んでからお聞きください。
本日は、岩城俊明先生の見える人の話をね、したいなと。
結構前ですけど、サイレンのお話をした時の、まぁその作者の先生ですね。
そう、サイレンの話をした時に、先に見える人の話しようかなと思ってたぐらい、僕はめっちゃ好きな作品なんですけど。
お気に入りの作品だと。
そう、だから今日のテーマも、この漫画、俺の魂に刻まれちゃってるじゃんっていうテーマでしょ。
いやいや、橘さん普段、じゃんってそもそも言わないじゃないですか。
言わへんからキャッチに聞こえるんかなと思って。
なんか、ちょっといじってんねんな、じゃん。
いじってないよ、向こうの方がマジョリティやからね、それは。別にいじめとかじゃないし。
いやいや、いじめとは言ってんけど、いじってはいる。
反抗、反抗してる。
このテーマにしたのが、ジャンプで連載してたんですけど。
連載してた当時、多分物語の真ん中ぐらいから読み始めたんですよ。
その僕がジャンプ読み始めたのが。
途中からね。
そう、途中からやって、で、そのまま完結を迎えて見える人が。
で、その後単行本を買って、最初の前半を補完したみたいな読み方をしてて。
はいはい、まあまあ、なんというか、最初から読んだわけじゃないから、ちょっと変な読み方ではあるけど。
そうそうそうそう。で、あん時やっぱすごい終わり方とかもめちゃくちゃ好きやったから、改めて何年ぶり?10年ぶりぐらいかな、多分。
とかに、なんか途中でね、読んだりとかもしてたから、単行本を。
久しぶりにこう取り出してきて、10年ぶりぐらいにこう読んで、
なんかやっぱここが好きやってんなーみたいなところをね、こうメモってたんですよ、いろいろ。
はいはい、まあ思い出とともにね。
そしたら、ちょっと待って、これなんか、今、俺が好きな漫画とか映画とかの要素、なんか見える人からほとんどこう、影響を受けて、今の俺の趣味があるんちゃうかみたいな。
あー、まあ自分を形作ったと。
いやそうそうそうそう。なんかそういえば思い返したら、この頃からこういうやつ好きやったかも、みたいになってきて。
うんうんうん。
ちょっとそこの話をしたいなーと思って。
で、これあの、どういう漫画かというと、あらすじがですね、高校への進学を機に上京してきた、
岡川姫野さんっていう女の子がいるんですけど、初めての東京、初めての都会なんで、めっちゃ迷子になるんですよね。
まあ新宿とかね。
そうそうそうそう。なんか名前は出てきてへんかった気するけど、たぶんそこらへんね。
で、そこで道案内を勝手に出てくれたのが、見えない何かに向かってひたすら話しかけている、ちょっと怪しい男、明神っていうやつやったんですよ。
まあ正直言うとあんまりちょっと頼りたくはないですけどね。
まあでもその人しか声をかけてくれないっていうところに、東京の怖さを感じたんやろうなーっていう。
違う違う、そんなことないと思います。東京の人もうちょっと聞いたら教えてくれる。
聞いたらね。
それはそうやと思うよ。
大丈夫?って声かけてくれるのが、ニューヨーク。
でも聞いたらめっちゃ丁寧に助けてくれるのが、東京。
そうかな、いやでもほら、声かけられるのもかけられるので、ちょっと怖さあるじゃないですか。知らない街でね。
明神は怖い方。
声かけてきたんやね。
声かけてきた。で、ちょっといろいろ話をした後に、そのまあ言うてでも出会って間もない5分10分ぐらいなんですけど、
その明神から、君さ、幽霊の存在って信じる?って言われるんですよね。
はい、ちょっとあかん人引いたわこれ。あかん人引いたわ。
ってこう聞かれて、うわっ!ってなって、ひめのさんは東京ってやっぱ怖いところなんやなと思って逃げ出すんだけど、みたいな。
やだな、逃げさせてくれよ。逃げたいやろそれは、さすがにね。
逃げ出すんだけど、っていうところがあらすじですね。
いや、幽霊の存在の話するが悪いってわけじゃないけど。
そう、実際、でもいるんすよ、この世界では。
幽霊自体がね。
幽霊自体がいるんですよ。
この世界では。
そう、だから明神は別に変なことは聞いてないんですよね。
まあその話題自体がおかしいわけじゃなくて、タイミングの問題ですよね、それは。
まあまあまあ、でも明神もちょっとまあそれは信じてくれないよな、みたいな。
やっぱ凡人にはそういうところは伝わんねえよな、みたいな感じなんですよね。
ずいぶん見下してるんやな。
ごめん、これは今の僕の気持ちが入っただけで、明神さんはめちゃくちゃ優しい。
適当に言うのはやめてもらっていい?
めちゃくちゃ優しいんですけど。
ジャンル的にはね、これあのオカルト能力バトル者みたいな感じなんですよね。
まあ言うたらね、サイレンも能力バトルありましたけれども、そういう魅力もやっぱあると。
そう、なんかこう除霊士より強い存在っていうのはまあキーになってたりとか。
除霊士より強い存在?
この見える人の世界の中でも死に近づくか、一回死に近づいた後に死ななかったとしても、幽霊がいるんだっていう認識ができちゃったら見えるようになる。
そこにいないと思ってるから見えないけど、みたいな感じの世界観なんですよね。
でもそうかもしれない。いるって思ったら見える気がするかもしれないから。
そういうことありますもんね。っていうところがすごい僕は好きなロジックで。
嫌がらせロジックが好きやった。
っていうのと、あともう一個、霊がいるっていうのと、あとその悪霊が生まれるみたいなところにちょっと関わるあれなんですけど、
途中でハセっていう隠伯、結構強い隠伯が出てくるんですよね。
ハセっていう敵ね。
こいつが払われたくないからめちゃくちゃ喋るんですよ。
ちょっと待って、払われたくないからめちゃくちゃ喋るっていうのはどういうことですか。
なんか自分の主張を重ねるんですよ。
いや俺隠伯やからってお前らあんな嫌めちゃくちゃボコボコにしてきたりとかするけど、
なんなん俺ら生きてたらあかんのみたいな。おったらあかんの俺らみたいな。
なんか佐島さんみたいなことになるんだ。
そうそう、2ページぐらい使ってめっちゃ主張をしてくる。
めっちゃおもろいとこあるんですけど。
リメイトを繰り広げてくるんだ。
いや一方的やったね。
明神をボコして気絶させてる間に姫野さんに向かってめっちゃ主張を展開するっていう。
乱暴かつ主張してくるわけだね。
そうそうそうそう。
そこのロジック的には悪霊を排除すべき存在って雄雲やったら、
そもそも我々を生まない人生を送れよって言ってくるんですよね。
お前らが俺らを生むからこういうことなんやろみたいなことが言いたいと。
自分たちが存在してることは悪くなくて、お前らの結果やねんからなんで俺らだけその死は寄せを喰らわなあかんねんみたいな。
産みの親が勝手に俺らを潰しに来るなと。
そうそうそう、お前らが綺麗に生きてたらそもそも生まれへんやんみたいな。
そういうもんなんですか?その悪霊が生まれるっていうのは。
悪霊の元みたいなのはやっぱその人の恨みとか、その恨みを持ったまま死んだとか、
あとなんつーの、呪術とかでもあったと思うんすけど。
呪術解説ね。
そう呪術解説とかあったと思うんすけど、いろんな人の恨みがこう積もっていってそれが形になるとか。
不の感情がそういう形になるっていうことね。
とか見える人の場合、動物の霊とかも出てくるんですよね。
ちょっと後でまた話すんですけど、その人間からすごいひどい仕打ちを受けてた動物の霊とかも出てきたりするんで、
結構その人間のせいで霊が生まれてるみたいなのは割と多いっすね。
ちょっと今まで明かされてなかった設定をちら出しするっていう感じのその後というかボーナスエピソードやって。
それはあの岩城先生も単行本に書かれてたんですけどその終わらせたくないみたいな。
からなんかそのもし今後書けるとしたらこの人たちにはこういう物語があるかもみたいな感じで終わらせたかったみたいな。
完結をさせたくなかったみたいなことを書かれてて。
まあ筆者の気持ちとしては本当は最後まで描きたいのはもちろんありますもんね。
だからその最後までなのか、もっと描きたいっていうのはあったと思うんですけど。
まあでもなんかその後はこうもう読む側に任されてる感じっていうのが。
なんか僕はすごいそれがなんか当時見た最終回も好きやったし、今回15年越しに読んだボーナスエピソードも僕が好きやったところをちゃんと大事にして
ボーナスエピソードがこう書かれてたから、いやーめちゃくちゃ感動したね今回。
はいはいはい。
なんかそのメッセージ的な結論が書かれてるから物語的な終着点とか、
まあはっきりしたエンディングみたいなのが提示される必要って僕はなんかあんまりないんやなーっていう風に思ってるんですけど普段も。
なんか割と結末を読む側見る側に委ねるみたいなのは結構好きなんですけど、なんかそういう価値観ってやっぱこういうところで経験したからなんかなーと思って。
だってね、まあ妄想が好きじゃないですか沢島さんはかなり。
妄想、まあ行間を読むのが好きですね。
まあ行間を読むのか、読むというのか妄想というのかはもちろんもう自由ですけれども、まあ想像するのが好きじゃないですか。
で特に、まあ沢島さんがね今まで数々こう紹介してきた駆け抜け漫画って、まあそういうなんていうんだろう、自分の好みが現れてる感はやっぱありますよね。
なんかまあ別に終わったから好きとかではないんですよ。
そうそうもちろんそうやけど。
描かれてなかったからすごいこう自分の中で消化しやすいっていうか。
まあ味わいやすいって言ったらいいのかね。
反数しやすいみたいなのは確かにあるかもしれないですね特徴としては。
だってめっちゃ久しぶりに名前出すけどザンとか、僕想像しすぎて載ってなかった物語覚えてたもんな。
違う覚えてたではないんやけどな。
あっこで終わんねんなーみたいな風に読み直した時に、えちょっと待って俺が知ってるやつないんやけどってなったもんな。
そう妄想しすぎてるから。
俺が知ってる物語ないんやけどってなってちょっと面白かったな。
それはそれで怖いけどね。
この間のニアさんベイビーステップの話されて、最後ちょっと駆け抜けちゃったから終わってほしかったみたいな話ちょっとされてたと思う。