連続保険金殺人事件だよね。
そうそう。金が人を狂わせるっていうのと、馬鹿な男が強欲な男に動かされて、どんどん身を持ち崩す話でもあるし、
本当にひどい話ではあるんだけれども、普通にアメリカ人こんぐらいのことやってんだろうなって、白人侵略者だしねって思ったので、
実話だと聞いて、強欲するとかそういうこともなかった。普通にこういうことやってたんでしょうねって思いました。
どうでした?君は。
なんかね、3時間半で長丁場、すごい人が作っているらしいって聞いて、
てっきりデューン見たときみたいに、途中で絶対眠くなったり、たびたびトイレに立ったりするんであろうと予想していったんだが、
見れば見るほどどんどん目が冴えていって、最後まで、本当に最後まで、エンドロールが終わるまで気が抜けなかったし、
ニョイは引っ込んだ。
短く感じたとは言わない。全然長いんだけども、長いまんま見れるんだよね、これが。
途中から、これはその3時間半たっぷりね、丁寧にね、みっちり描いてくれて、
なんか必要な量なんだなって思った。
こうやって見れたこと自体を驚いているっていうのが、なんかすでに我々バカの感想って感じなんだけども、
本当にその驚きが一番最初に来るもんね。
むやみに長い映画って多いじゃん。
ここはちょっと間延びした感じがするなーって退屈になっちゃったりとかする3時間クラスの映画って最近多いなって思うんだけど、
今回のキラーズ・オブ・ザ・フラワームーンは、全然そんなだれたところがなくて、
本当にね、切れなかった、集中力というか。
繰り返しになるけど、その長い尺にさ、妙に盛り上げようというところとかないんだよ。
だから他の映画で言ったらアクションシーンだったりとか、
ハラハラするようなサスペンスだとか、息もつかせぬような緊張感とかね、
そういうのがなくって、なんなんでしょうね、人いっぱい死ぬ、殺しのシーンとかいっぱいあるんだけどさ、
淡々と死ぬよね、殺すよね。
あのね、アクションシーンでね、人が刺される時の効果音だよね、思った。
本当に現実に即した描かれ方なんだよね。
だから普段見るアクションを売りにしてる映画とかは、
ナイフを刺したら武将とかなんか音がしたりとかするんだけれども、
あとさ、音といえば最後さ、ラストシーンで、
これは昔のショースタイル、
メガネとか衣装とかでその役になった人がシナリオを読んでいくっていうのは、
なんて言うんでしょう、朗読劇か。
効果音も、シャリッとか、ドロドロドロドロドロンとかさ、
太鼓とかでこういう風に効果音を出してますとか、
ああいうスタイルだったのだってすれば、
なるほどなって、あとからなんかちょっと腑に落ちるとかもあったんだけど、
ストーリー以外の部分で、
ハラハラっとさせたりとか、ギューってさせたりとか、
そういう効果は一切ないのよね。
そうなんだよ、すごいんだよ、なんでこれで退屈しないの?って思う。
だから普段本当にね、
バカアクション映画とか、そんなバカ見てるせいでさ、
ズビャッとか言わねえなって途中から、
だから路地裏で顔黒塗りの人がさ、
ターゲットを引き込んで、
2人で両側からグサグサさっきも言ったよね、やるシーンとか、
あんまり殺されが起こっているな、ぐらいの感じで、
主題以外のところで必要以上に注意をそらされないから、
シーンに集中してみることができて、
あっさり味なのがいいのかね?
あっさりはしないよね、あっさり?
その場のシーンは味は濃くないから疲れずにいただけるのかと、
過剰装飾じゃないから疲れないのかなって思った。
一つ一つのシーンの話だよ。
話全体としてはクソ重だよ。
爆弾の人に爆殺を頼んで、
この後爆弾がボーンってなるだろうなってところで、
ボーンとなった時ですら、
あくまで出来事の一つとして起こったっていうぐらいで、
その爆弾にびっくりとかそういうんじゃないんだよね。
一番派手だったのがあそこだよね、あえて言うなら。
そこで現場に駆けつけたリカブリオが、
どんびきしてんだよね、自分でやらせてる分際で。
極限バカなんだけどもさ、
普通の話だったらこんなバカなやついるかよって言って、
ずっと引いちゃうところなんだけども、
この映画だといるかもこんな人って覚えるのが不思議でさ、
これは演技力なんですかね。
もう完全にデニーロに流されてさ、
言いなりになって、
自分が騙されてることは薄々把握してるにもかかわらず、
契約書にサインしちゃうし、
薬をインスリンに入れて奥さんに注射しちゃうじゃない?
このキャラクターの妙な生々しさがすげえなって。
おじきはフリーメイソンの偉い人で、
大罰を入れたマインドコントロールしてたじゃないですか、
お前のためを思って言ってやってるんだぞって言って、
よくね、それね。
アーネスとリカブリオも同じこと言ってたよね、
お前のためにって。
だからね、ついちゃうんだろうなって思ったよ。
モリーさんは賢いから、
自分が良くないものを打たれてるのもわかってるのに、
やっぱり一流の信じる気持ちが、
ダクダクとその混ぜ物入りのインスリンを打たせ続ける結果になったのかな。
間違いなくリカブリオは奥さんを愛していて、
子供も愛していて、
最後の証言するっていう決断につながるわけなんだけども、
そうやって愛しているにもかかわらず、
奥さんを弱らせる方向にさ、
わかっててもやっちゃうわけじゃん。
奥さんの方もそれは察しているのに、
ダンコ注射を拒否することはなく、
打たせ続けるんだよね。
でも途中拒否ってたじゃん。
一回拒否ったけれども、
でもあなたが言うならって感じで打たせ続けてたでしょ?
抵抗する気力もなかったんじゃないですか?
でも頑張ってワシントンDCまでは行って、
訴えを起こしてきてたよね。
だから最後に、
中身は何だったの?って聞くし、
リカブリオも言い淀んだ後に、
インスリンだって答えるんだけども、
分かっててああなったっていうのが、
良くないもんだって分かってる。
リカブリオは奥さんを愛している。
ここだけは間違いないのに、
良くないもんだと分かってて注射し続けてるし、
モリーの方も打たれ続けてる。
あれ最後さ、
インスリンだって言うべきじゃなかったよね、リカブリオね。
毒でしたって言うべきじゃない?
毒かどうかもなんだか分からないものを打ち続けてたよね。
お辞儀の言われるがままにね。
そのお政治族のお金っていうのは、
どうも制限ありの人と、
制限なしの人がいるみたいだよね。
モリーさんは制限ありだったから、
自分の財産なんだけれども、
申請して少しずつしか使えない。
みたいな感じだよね。
殺されちゃったヘンリーさんも、
制限ありで自分の金が使えないみたいなこと言ってたよね。
ヘンリーさん誰だっけ?
嫁さんが浮気してるって言って、
気鬱になっちゃって、
自殺に見せかけて殺されちゃった人。
自殺に見せかけられなかったんだよね、最終的にね。
前から打てって言ってたじゃんって言って、
でもヒットマンの人、
コタクさんし、
後ろから適当にペンで打っちゃったから、
ちょっと一緒に酒飲んで打ち解けて、
やりづらいけど殺すときはサクッと殺すっていう。
俺は殺しはやらないって言ってても、
インディアンなら別だとか言ってたりとか、
やっぱりネイティブアメリカンに対する差別とか、
あとは殺害暴行などの犯罪の気安さみたいなものがさ、
作中で感じられるよね、ずっと見てて。
1920年代ぐらいっていう時代背景からしても、
やっぱりこんなことよくあったのかなって普通に思ってしまうね。
アメリカの歴史の闇とかいうよりも、
普通にこんぐらいやってたんだろうなって。
もっとひどかったんじゃない?
法律なんかもさ、今なんかよりがわいいんだし、
ちゃんと捕まって裁かれた珍しいケースぐらいの勢いで感じてるけどね。
もっともっとひどいことは他にもあったけど、
それがもう完全に闇の中なんだよ。
たまたま表に、記事沙汰に、
社会的なニュースになったっていうのも、
それもこれも、
ワシントンDCに訴えたインディアンの人が、
賄賂を送ったからカルビンに出たんであって、
それがなければ全部黙殺されてきたんだよ。
これあれだよね、
日本だったらドドイツとかになってるやつだよね。
最後の朗読劇って日本で言うところのドドイツだよね。
あとアメリカで言うなら、ブルーズになってる。
なるほどね、歌になるね。
同時期にクークラスクスクランが、
その時代に対等していることと、
おじきが事前活動的な感じで、
現在黒人がこんな風にされてますっていう、
変な映画みたいなの見てたじゃない、動画。
あれの時期ってもう本当にひどいですよね。
そういったことがされている時期。
有色人種に対してとか、差別とか暴行とか、
いろんなひどいことが普通に行われているような時期で、
朗読劇っていうか、あくまでその辺は重々しくやらず、
本当に君が言ってたように淡々とされているわけよ。
そうなんだよ。
こんなひどい差別があったんですよっていう話では決してなくて、
あくまでその物語の背景として、
そういうことが当たり前のようにあったっていうのを見せるだけなんだよね。
しかもその非差別側の、マイノリティ側のお政治族が、
金持ちっていう構図があるから、
またこれが不思議な感じを受けるよね。
ある意味力を持っている人側が差別を受けているわけで。
だから不思議だったよね。
入植されて、追われて荒野に追い詰められた先で、
インディアンの人が石油を見つけてしまったので、石油の所有者になったので、
そこでの土地の持ち主ということで、
むちゃくちゃリッチな生活をしているはずなのに、
いいように政治的法的に包囲されていて、
管理している政府とか警察とか、みんな白人絡みで、ずぶずぶにさ、
地元はデニーロが裏から手を回していて、
操作はされないし、みたいな感じになってるんだよね。
各業界の偉い人とか、金持ちの人とか、みんなグルで、
最後の証言をしないように、ディカブリオに言うところでね、
あの石油会社の誰それで、誰それで、って紹介していて、
あそこのシーンも本当にひどかったよね。
最悪だって思った。
分かった、証言はしないって返っていって、
で、捜査官に向かって証言はしない、キリッって言って、
手錠かけられる。
すごいなって、いるんだろうな、こんなバカって思った。
でも最終的には、その叔父を愛する家族には近づけない、
という一点において、証言することを決めたわけだよね。
最後の最後だけ、正しい判断ができた。
末の娘が死ぬまで、その判断ができなかったんだね。
そうだね。
同じネイティブアメリカンの人でも、
米国側に進んで協力して、潜入捜査をしたりする人もいたし、
あと金の亡者になっちゃって、おかしくなる人もいたし、
いや、金持ちなりきん仕草の人はいたかもしれないけど、
金の亡者のインディアンっていた?
僕はそういうふうには思わなかったけど。
亡者っていうか、あんなになっちゃうのかね。
正直、金の亡者はデニーロ一人だと思う。
金に踊らされてる人はいっぱいいたけれども、
こういうキャラクター見ると、本当にわからないんだけども、
もう追い先短くってさ、それなりの地位もあって、
安定してる人がさ、もっと金を、もっと金を、
っていう欲望でもって、人を死なせまくったりとかするのかね。
する人はするんじゃない?
あー、理解できないんだよね。
だって、あの人もそれなりに十分な金持ちでしょ?
だから、あくことない合意役の人ってことなんだろうね。
しかも、自己認識としては善人なんだよね、あの人ね。
事前活動とかしてて、
最後に牢屋の中でも裁くなかれとかさ、ずーずーしくも言ってたし、
なんなら金の価値のわからない万人どもの金を有効活用してやってんだぐらいの認識なんじゃない?あの人。
誰が学校とか文明文化その他諸々を与えて、