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2020-02-14 12:50

第30回【黎明期回】1980年代の意識革命を乗り越えた僕たち

黎明期回です。

1980年代の中頃,世界を飲み込んだワープロ,パソコンというデジタルによる知的生産という意識革命をなんとか乗り換えたからこそ,常に新しいものに挑戦し続ける今の私達の姿があります。

1980年代の意識革命を乗り越えてきたアラウンド60の人たちにの中には,見た目は老いさらばえていても,波の最先端にいるじいさん,ばあさんがいっぱいいるんですよ。

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Lyustyleの知的迷走ラジオ、第30回目の今日は、黎明期回です。
1980年代の意識革命を乗り切った僕たち、というお話をします。
1986年頃、初めてワープロを使ってみた時の驚きを今でも忘れません。
小さなCRTモニターと本体が一体となった機体でした。
全面の蓋を外して、下に置けば、それがそのままキーボードになります。
本体の上には取っ手がついていて、その取っ手を使って持ち運びができるような、そのような形でした。
末置き型の高級機種に比べて普及型のポータブルワープロ、それがこの頃初めて手にしたワープロだったんです。
さて、その頃ようやくフロッピーディスクドライブというものが付き始めて、
ワープロが単なる清書機じゃなくて、膨大な知的生産物の保存が可能になりました。
750キロバイトほどの2Dタイプのフロッピーに、A4サイズの紙で70枚が保存できるんです。
今考えればささやかなものですけど、当時はこんな小さなディスクに、そんなにもたくさんの文章が保存できるなんて考えられませんでした。
まあ、そんなメディアですね、小さくして保存するというようなメディアというのは、マイクロフィルムぐらいしかなかったんじゃないですか。
マイクロフィルムというのは、新聞の紙面などをフィルムに収めたもので、拡大機を通して読むようになっています。
だから場所を選ぶんですよね、図書館なんかに行くんですよ。
師匠さんなどに手伝ってもらって、マイクロフィルムを出してきて、そしてビューアーにそれをかけて読むという。
まあ、そのものというのをただ小さくしただけという、それがマイクロフィルムなんですけどね。
でもフロッピーは電子的に保存するので、何がどうなっていてそこに文章が収められているのかという、想像ができなかったんです。
それまではアナログだったので、デジタルで保存するということの感覚というか、イメージが全くわからなかったんですよね。
1枚のペラペラで薄いプラスチックの円盤、フロッピー、それに文章が70枚も入る。
それはですね、意識革命をせずしては乗り越えられなかったものの考え方ですよね。
70枚といったら、自分が1年間に書く文章、当然手書きですよ。
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その何年分になるだろうかというふうなことを考えます。
卒業論文を書いたときに70枚とか80枚とか書きましたけれども、そんなものはよう書かないですよね、普通の仕事をしながらでは。
そんなですね、数年分にわたるような知的生産物がたった1枚のフロッピーに収まってしまうと。
そういうことをですね、私たちは歴史上初めて経験したわけです。
出勤するときにはフロッピー1枚だけ持っていけばいいと。
分厚いレポートやノートをカバンに入れていく必要はないという。
フロッピー1枚持っていけばいいという。
とんでもない時代になったんですよね。
このときにそれが始まったんです。
さらにね、驚きは続いていきます。
一度打ち込んで保存しさえすれば、その文章を後から呼び出して編集できるということ。
ディスクに書き込まれた情報を一度メモリに呼び出して、そこで編集してからまたディスクに戻す。
そんな考え方はですね、当時にはなかったんですよね。
だからね、多くの人が失敗しました。
モニターに映し出された情報がもうそれがそのまま本物だと。
それを編集することで映し出される情報が変わったら、
もうそれで変わったものだと当時の人たちは思い込んだんですね。
誰もがですね、それは単にメモリというものの上に展開されているものに過ぎない、
幻のようなものだということを考えもしないので、
保存という処理をしなければ本当に変わったことにならないという、
そういう概念を僕たちは最初は理解できなかったんです。
ですから、保存という処理なしに編集だけして修正して、
それを印刷して、できたできたと思ってそのまま切ってたんですよ、電気を。
そうした時に次に呼び出した時には編集前の最初の時のが出てきてびっくりしたことがあって、
そういうのを繰り返しながら少しずつその概念を理解していったわけですね。
しかし一旦理解できたら、それはですね、
知的生産の可能性をものすごい勢いで広げることになりました。
だって、後から呼び出して作ったものを短くしたり、文字を挿入したり、
そういうことが簡単にできるんですから。
これはですね、もう本当に驚きだったんですよ。
今は当たり前で、そういう僕たちが驚いた感覚なんていうのはきっとわからないと思うんですけれども。
本当にですね、見たこともない、考えたこともない、出会ったこともない概念、
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それを目にした時にはですね、恐れるか逃げるか、立ち向かうかだと思うんですけれども、
なんとか立ち向かっていった一人になることができたんですね。
そして初めてですね、僕たちはワープロを文書編集機、知的生産専用機として捉えることができたんです。
意識革命ですね。
この意識革命が当時なんとかできたから、今に至るまで次々と起こったイノベーションの波に
なんとか乗り続けてこられたんだと思っているんです。
なんでかというとですね、当時はワープロなんてただの高い印刷機だとかね、
フロッピーなんてよくわからんと、あそこに貯めておいて何の役に立つんだというような、
そういう思いから抜け出せないで取り残されてしまった人たちもたくさんいたんですよ。
数年してですね、ワープロブームがわーっと押し寄せてきた時にようやく意味がわかって、
まあ後年その人たちもですね、ようやくワープロとかパソコンとかいうもののできることの意味がわかりましたよね。
で、遅ればせながらということで手を出し始めるんですよね。
しかしね、世の中はすでにパソコンを経て、パソコン通信によるネットワークの時代に入っていました。
そういう人たちはですね、ネットワークなんて難しくてわからんと同じことを言い続けるわけですね。
同じことを言い続ける、周回遅れの人たちになってですね、今に至るという人はね、
僕たち、まあアラウンド60、それぐらいの人たちの周りにね、よりも上の世代にたくさんいるんですね。
しかしなんとかですね、早い時期にその意味を理解できたからこそ、
まあ定年退職直前という今でもね、ほぼ時代の最先端のものを取り入れて楽しむ、
そういうような気持ちでいられるんですね。
そのスタートがですね、取っ手を持ってよいしょと持ち上げないといけないくらい重たかったんですが、
とりあえずそのポータブルワープロという名前をね、感じたワープロだったんです。
よくよく考えたらですね、まあなんで私がね、最初はね、ワープロ導入に大反対してたんですよ。
まあ以前のポッドキャストでお話ししたと思うんですけれども。
だって電源引っこ抜かれて2時間もかけて書いたA4の文章が飛んだんですからね。
ワープロなんて何の役にも立たんとか言ってね、私一旦その反対勢に回ってたんですね。
そういうね、そのままだったら絶対私は意識革命ができないまま取り残されていてたんですが、
まあなんでね、こんな年までずっと先端の波に乗っていられることになる、その意識革命をね乗り越えることができたのかと。
不思議なんですよね。
特に私はその、なんか特別な能力があるわけでもなんでもないんですよね。
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まあ不思議にずっと思っているうちにね、分かったことがあります。
それはですね、私が物腐だったからです。
初めてですね、学校のワープロを借りて帰ったっていう話を以前のポッドキャストでしたことがあるんですけれども、
その日の晩ですね、当時ですね、研究の一つの部長だったんですね、私はね。
その推進計画をですね、頭を悩ませながら書いてたんです。
で、ワープロ前の話ですよ。
で、書いては消し、買ったは出切っては別の箇所に貼り直しみたいな。
そんなことをまあ当時の人たちと同様、僕も延々と続けていたんですよ。
でね、まあそれをですね、ある程度出来上がっていた計画書なんですが、
それをね、一からワープロに入力してみたんです。
その時ですね、ひらめいたんですよ。
今ポチポチとキーボードを打っているこの作業って、寝転んでいても出来るんじゃない?ってね。
で、疲れていた私はですね、ワープロを床に下ろして寝転んで続きを書き始めたんですよ。
はい、もう文章はきちんと作成することが出来ましたね。
その感動をですね、今でもはっきり覚えていますよ。
まあ、おそらくこの物草ですね。
寝転んだまま知的生産が出来るというのがね、それを味わったというね、
今に続く私の波に乗り続ける意識革命のスタートだったようですよ。
物草だったんで、疲れた時に寝そべって仕事の続きが出来るということがね、嬉しかったんですよね。
まあ、だからこそですね、このワープロのと言われる機械が出来ることのね、意味、それを理解するのにあまり時間がかからなかったとも言えます。
まあ、この時のイノベーションを肌で感じることが出来たというね、この驚きと感動。
これがその後のね、20数年にわたる生き方をね、きっと変えたんだろうと思いますね。
物草だった私がですね、もっと物事を簡単に出来る方法はないかなと探し始めていきました。
それがその後ずっと続いているんです。
ライフハックのスタートですね。
はい、ということで今日はですね、一番最初のワープロのスタートの頃の僕たちが意識革命を何とか乗り越えることが出来たから、
今に至るまでずっと新しいこと、新しいことの最先端のことを常に経験しながら定年退職というこういう年まで、
素敵好奇心を持ち続けていられるという、そのようなお話でした。
第30回、黎明期間、1980年代の意識革命を乗り切った僕たち、いかがだったでしょうか。
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しかし、見たことのないものを理解するというのは本当に驚きの連続であり、またワクワクするものでもありました。
そういうものを経験することができたという、僕たちはとても幸せだったと言えるかもしれませんね。
はい、このお話、面白いと思っていただければどうぞお気に入りボタンを押していただければ幸いです。
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それではまた。リュウスタイルでした。
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