歓楽街への誤解
お盤です。地名が出てくる歌のコレクター、渡ンドが、その偏愛について語らう音声配信です。よろしくお願いします。
今回は前回に続きまして、三河健一さんの「柳瀬ブルース」にまつわる話をしていきます。
前回の通り、「柳瀬ブルース」はご当地ソングの起源とも言われる曲で、岐阜県柳瀬という歓楽街を広く世間に知らしめたい曲という風になっています。
この曲を聴いて、柳瀬に行ってみたいと思って、岐阜に繰り出して、夜は柳瀬で飲むという風なライフスタイル、
過ごし方を取ったというのは、かつて70年代、80年代とかは多くいたんじゃないかなと思います。
あなたが地方に行った時に、そのエリアの飲み屋街、歓楽街に行こうかなというふうに思うことはあります?
札幌行ったら鈴木野で飲んでいくか、みたいな。
逆に東京に行ったら歌舞伎町で飲んでみたいなとか。
なんかさ、地場のものを食べたいとかっていう時には、わざわざ歓楽街である必要ないんじゃないかなと思うんですよね。
北海道に行ってラーメン食べたいとか、ジンギスカン食いたいとか思って、もちろん鈴木野にもそういうお店あると思うんだけど、
鈴木野だからいいっていうわけじゃない、いいと思うんだよね。
ちょっと外れたとこにあるラーメン屋とか、ジンギスカン屋とかスープカレー屋でもいいと思うんだよ。
東京に来て東京っぽいものを食いたいなって時にさ、わざわざ歌舞伎町じゃなきゃいけないって言ってなんもないよね。
歌舞伎町とかになるとホストクラブとか、そういうイメージだから、東京の夜の店というか水商売の店に行きたいみたいな意味だったら歓楽街に行きたいという意味はわかるんだけど、
地元のものを食いたいみたいなイメージだと歓楽街って合わないですよね。
だから結構、歓楽街に行きたいっていうのはやっぱり水商売とか風俗とか、そういった目的で行くっていうふうな意味合いがどうしても強くなるんだろうなというのは今になったら思いますね。
今になったらというのがちょっと僕の反省が一つありまして、学生時代は仙台に住んでいて、仙台国分町という歓楽街があって、そこにはよく飲みに行きました。
仙台国分町は東北最大の歓楽街とも呼ばれていて、ピンク系のお店だから水商売ね。キャバクラとかもあるだろうし、風俗とかもあるだろうしというような場所でした。
ただ学生時代は本当にそんなところには近寄ることなんてなくて、基本飲みに行くだけでしたね。
飲み屋もそこが一番選択肢が多かったしというふうな感じで行ってました。
その感覚があって、地方に行った歓楽街だと飲み屋がいっぱいあって飲みの選択肢がある場所っていうふうに僕は思ってたんですよ。
ある時、仕事で福岡に出張したんですよね。福岡で出張して、夜は屋台で飲んだりとか、福岡っぽいものを食べたいなというふうに思ってたんですね。
博多ラーメンとか、もつ鍋とか、そういうのを食べようという話を一緒に出張した人たちと言ってたんですよ。
九州の取引先というか、ちょっと案内してくれた福岡の人に会った時に仕事が終わって、最後にこの後どうするんですかみたいな話をされたんですよ。
教訓と反省
この後は、宿に戻って荷物を置いて泣かすに行こうと思ってますって言ったんですよね。
これ言ったらめちゃめちゃドン引きされて、しかも一緒に行った人たちから、お前何言ってんだみたいな感じで言われたんですよね。
この泣かすというのが、僕のイメージだと国分町みたいな感じで、飲み屋の選択肢もあるし、選択肢がある場所でそこの地元っぽいものを食べたいなというイメージで行ったんですよ。
ただ福岡の泣かすは風俗街なんですよね。飲み屋だったらまた別の選択肢であって、泣かすに行くイコール、そういう風俗に行くっていう意味と同義っぽくて、
それを分かってなくて泣かすに行くって言っちゃったら、もうドン引きされちゃって、他の一緒に行った会社の人たちは分かってたみたいなんですよ。
で、案内してくれた人の中にも女性がいて、めちゃめちゃドン引きされてたんですよね。で、慌てて説明したんですよね。めちゃめちゃ言い訳っぽかったろうなぁと思って。
いやちょっとね、だからね、歓楽街に行くっていう意味は結構幅が広いし、地域によってもちょっと意味が違うっていうのはね、気をつけてください。
泣かすに行くって言っちゃダメですね。
で、結局福岡の屋台みたいな、川辺の屋台みたいなところに行ったんだったな。
あと、もつ鍋も食べたけど、それは全然どこで食べたかも覚えてないけど、本当に路地裏みたいなところで食べた記憶がありますね。
そんな感じなんで、イメージだけで歓楽街を語るのは危険です。気をつけてください。
そんなわけで、ちょっと僕の柳瀬ブルースと全く関係ないけども、地方の歓楽街というところで思い出した話でした。
またお会いいたしましょう。ワンでした。