2023-10-22 14:05

【第17回】これって教育虐待?!

今日は「教育虐待」とは何かについてお話しています。竹田信子さんの「エデュケーショナルマルトリートメント」という概念をご紹介しています。

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こんにちは、おあです。3児子育て中で、小学生の娘2人は、ホームエデュケーションを選択しています。
子どもたちが毎日を楽しく、自分らしく過ごせる社会にしていくために、これからの学びの在り方について考えるチャンネルです。
第17回目のきょうは、「これって教育虐待?」というテーマでお話ししていきます。
みなさん、教育虐待という言葉をご存知でしょうか。
ウィキペディアには、「自動虐待の一種。教育熱心すぎる親や教師などが過度な期待を子どもに負わせ、思う通りの結果が出ないと厳しく失績してしまうこと。」と書かれています。
親や教師が子どもに強いる対象としては、勉強だけでなく、音楽、スポーツ、習い事なども含まれるそうです。
昭和の頃の漫画の、巨人の星なんかは、もう典型的な教育虐待にあたります。
この教育虐待というのは、昔からあるんですけれども、特にこの10年で大きく取りざたされるようになったと思うんですね。
発端は、2010年のヨーロッパ教育学会で、武田信子さんという方が、エデュケーショナルマルトリートメントという概念を発表したことによるそうです。
このエデュケーショナルマルトリートメントというのは、親による教育虐待だけでなく、社会全体の歪んだ教育化によってなされる大人たちから子どもたちへの不適切な行為とのことです。
詳しくは、ポプラ新書の武田信子さんの本、「やりすぎ教育・商品化する子どもたち」という本を読んでいただければと思うんですけれども、
一昔前の教育熱心な親というと、東大といった高偏差値の超難関大学に合格させるというような、わかりやすいタイプがほとんどでした。
ところが、このところの教育虐待というのは、より根深くて複雑化していて、はたからは見えづらく、わかりづらくなっていると言われています。
その理由は、今、先の見えない時代と言われているからなんですね。
英語もダンスもプログラミングも、あれもこれも大人になるまでに身につけておいた方がいいだろうと、再現なくコンテンツを追加して、子どもをより良い商品に仕上げて出荷したいという大人たちの焦りが強まってきている証拠なんじゃないかなと思うんです。
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ルポ教育虐待という本があるんですけれども、太田俊政さんの書いた本なんですが、これはルポですのでノンフィクションなんですけれども、太田さんがおっしゃっているには、教育虐待をしている親の多くは無自覚だと言っております。
あなた、子どものためと言いながら、親自身の不安感を解消するため、もしくは親の不全感を満たすために子どもを利用していると指摘しているんですね。
詳しくは、ディスカバー警書 ルポ教育虐待 毒親と追い詰められる子どもたち 太田俊政さんの本をぜひ読んでいただければと思うんですけれども。
教育虐待をする親に共通するのが、みんな最初、良かれと思って、子どものためを思って、将来を期待するからこそ、子どもに惜しみなく教育投資をしたからこそ、今度は優秀な成績を求めて、
最終的には経済的な成功という見返りを少しでも求めて、要求をどんどんエスカレートしていくという姿なんです。
つまり、教育という名のもとに、いつの間にか子どもの意思や感情、欲求を無視した大人の暴走が始まっていくんですね。
私はこの教育虐待という視点でいろんなニュースを見るようになって、これもおそらくこの自殺も教育虐待が背景にあるのではないかなと思うニュースが度々あります。
それを切実な問題だなと思っている背景には、やっぱり今の学校環境がまさにエデュケーショナルマルトリートリメントそのものだということなんですよ。
竹田信子さんによると、
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私は娘の小学校の授業参観をして、やっぱり子どもたちが死ぬほどつまらないと言っているわけですよ、授業。
これはもうエデュケーショナルマルトリートメントそのものですよね。
親はもちろんなんですけれども、学校の先生、地域の大人、この日本社会全体が不確実な時代を生きる自分たちの不安や焦りを子どもたちに投影してしまっている危険性というのに気づかない限り、
この教育虐待的な状況というのはどんどん酷くなっていくような気がするんですよ。
今、子どもの数はどんどん減っているのに、中学受験の受験者数、子どもが中学受験をするという子どもがどんどん増えているって言うんですよ。
これってね、もともと私の時代にもありましたけれども、良い学校、良い会社に子どもを入れさせたいという、いわゆる教育ママ的な価値観で、中学受験、いい中学に入って、いい高校にそのままエスカレートでっていう方ももちろん今まで通りの受験組もあると思うんですけど、
私もう一つの流れが今入ってきていると思っていて、それは今の公立中学、公立教育に疑問や不満を持っている親御さんが、こんな学校に自分の教育を任せておけないと、
こんな授業、つまらない授業で、こんな時代に合わない勉強内容をこのまま中学受けさせていたら心配だと、子どものためをもって、子どもをより良い教育環境、より時代に合った良い教育環境で学ばせてあげたいという、本当にそういう良心から来るですね。
思いから、良かれと思って、じゃあそうすると、地元の公立中学校なんか、とても心配で危なくて、とても不信感、とても信頼できないということで、私立の方でもう少し良い教育をしてくれるところに、うちの子を逃げて行かせたいなって思っちゃうのは当然なのかなと、その気持ちはよくわかります。
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ただ問題なのが、最初はそういう思いで始めた、今の公立学校が信頼できないと、心配だと、子どもにより良い教育環境をという、そういう親思いな気持ちから始まった受験という話だったはずなのに、今の恐ろしいのは、塾にやはり行かせるしかないかなとなって塾に入れるわけですよね。
そうすると、結局、このより良い成績を取ってもらって、より良い学校に入ってもらわなければという、そういう塾の価値観っていうんでしょうか、そういう商業的な思惑も重なって、どんどん受験戦争に巻き込まれていって、自分の視野がどんどん狭くなって、
もともとの思いというんですか、なぜ中学を受験させようと思ったかという、初心を忘れて、早くもっと勉強しなさい、なんで塾に行かないの、なんでこんな点数なのって、どんどんなってしまうと、いつの間にか巻き込まれていってしまって、子どもが追い詰められていくという結果を作ってしまっているということを、私はすごく危惧しています。
この教育虐待ってね、本当に私恐ろしいと思うんですよ。なぜなら、表向きは教育熱心な頑張り屋さんの親子に見えるわけです。良かれと思って、この子の少しでも良い教育を授けたいという思いからスタートしているわけですから、何か逃げ場がないんですよね。
周りも良い頑張っている、すごく教育熱心な良いママさん、頑張っている頭の良いお子さんって見られるわけですよ。それがとても危ういですし、そういうことから来る自殺者数の増加というのも、私はあるような気がしてなりません。
そうするとね、結局やっぱり本当は、公立の地元の中学校がまともな教育をしてくれて安心して子どもを通わせたいと、親が信頼して地元の中学校だったら大丈夫と思えるような教育を本来するべきなんですよね。
そうすれば、そんな変な無理に私立に行けたとか塾に行かせて、もっとまともな教育環境に子どもを逃さなくちゃなんて思わなくて済むわけですから、そういう意味でも、こう教育というのがまともになるということが一番求められることではあるんですが、やはり今の状況でね、やっぱり公教育が信頼できないという親御さんの気持ちもよくわかります。
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ただ、その時に果たして本当にその塾に行ってね、受験をして行かせる中学校や高校が本当に良い教育なのか、本当に幸せな子どもを幸せにする選択なのかということは、やはり踏みとどまって考えていただきたいなと思うんですね。
受験戦争というのは一歩踏み出すと、もうかなり抜けるのが難しい世界だと聞いています。
子どもにとって本当に良い環境、本当に子どもにとって必要な教育って何なのかなということをまず、いろんな人の話を聞いたり、いろんな学校に行ったり、いろんな書籍を読んで、まず親子でそこを話し合って、それから本当に子どもが求めている、本当にこの子にとって必要な学校だって。
そのために受験が必要だっていうなら、いいかなと思うんですが、なかなか選択肢というところで、今なかなか受験しないとっていうような、公立学校に行かないなら受験して私立のっていうような、まだまだそういう流れが大きいのかなと思いますので、
もう少しいろんな視野を広げて、親御さん自身がいろんな教育をまず知るということが必要なんじゃないかなと思っています。
お聞きくださりありがとうございました。また次回お会いしましょう。
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