1. LISTEN NEWS
  2. 7/9 ポッドキャスターインタビ..
2024-07-10 45:58

7/9 ポッドキャスターインタビュー・野村高文さん

今回はPodcast Studio Chronicle代表の野村高文さんお越しいただきました!

ついに出会ってしまった2人の止まらないトーク

私たちは何故、 Podcastを選んだのか

そして何故、働くのか…?

2024.7.4 LISTEN STUDIO KYOTOにて

野村高文さんについて

野村高文(音声プロデューサー/Podcast Studio Chronicle代表) 

東京大学文学部卒。PHP研究所、ボストン・コンサルティング・グループを経て、2015年にNewsPicksに入社。NewsPicksアカデミア マネージャー、編集部デスク、音声事業プロデューサーなどを歴任。2022年に独立し、Podcastレーベル「Choronicle(クロニクル)」を設立。これまで手掛けたPodcastに「NewsPicksニュースレター」「a scope 〜リベラルアーツで世界を視る目が変わる〜」など。現在、Audibleで「The Reading List」「みんなのメンタールーム」を配信中。旅と柴犬とプロ野球が好き。

エピソードの中に登場した番組や書籍

<Podcast番組>

<書籍>

 

サマリー

ポッドキャストスタジオクロニクルの野村高文さんは、ポッドキャストの制作レーベルを運営しています。 ポッドキャストインタビュー・野村高文さんでは、ポッドキャストの収益化について話しています。 また、ポッドキャストの本への書籍化についても言及され、経営中毒という番組を例にして詳しく説明しています。 野村さんは経営中毒やITのメディア関連の仕事を通じてポッドキャストの魅力に興味を持ち、ポッドキャストの事業を始めることを決めました。 音声コンテンツの特性やスマートフォンの画面取り合いからの解放をポッドキャストで実現しようと考えています。 ポッドキャストは直接人に会って話を聞く機会を提供し、人生を変える可能性があるコンテンツであり、ニーズに合わせて深く届けることができます。 クリエイターエコノミーや企業発信コンテンツにおいても、ナレッジの提供や面白さが重要です。 企業のポッドキャストの成功例としては、採用や広報、B2B企業の顧客獲得、B2C企業の高単価商品の購買行動の促進が挙げられています。

ポッドキャストスタジオクロニクルの活動
近藤淳也
LISTEN NEWS
すぎべ
すぎべです。 近藤です。 LISTEN NEWSです。
近藤淳也
緊張しております。 あら、どうしました、すぎべさん。
すぎべ
今日は、ゲストの方に来ていただいております。
ポッドキャストスタジオ、クロニクル代表、野村高文さんです。よろしくお願いいたします。
野村高文
よろしくお願いします。 ようこそです。
来られました、LISTEN STUDIOに。
近藤淳也
すごい、野村さんがLISTEN STUDIOに来ていただいてますけども、
野村高文
今、そちらから収録させていただいてるんですけど、
この収録の前に、根掘り葉掘り、機材がどうなってるんだって話を近藤さんに伺ってしまいました。
近藤淳也
そうですよね。なんでそんなにスタジオに興味を持っていただいてるんですか。
野村高文
私、今、ポッドキャストスタジオ、ポッドキャストの制作レーベルを運営しているんですけど、
経済やビジネスの番組を主に作ってるんですけど、
ちょっとこういうスタジオ拠点を自分としても持ちたいなというふうに、今、画作をしておりまして。
近藤淳也
クロニクルさんのスタジオを作ろうとしている。
野村高文
そうなんですよ。で、一体どういうふうに作ればいいのかとかですね、
本当に具体的に何錠あれば作れるのかとかですね、そういうことがすごく知りたくて、
なんでLISTENさんのスタジオに興味津々で今日やってきたというところです。
近藤淳也
嬉しいですね。そんな野村さんに参考になりましたか。
野村高文
めっちゃ参考になりました。
本当ですか。
和室にスタジオ作るとこんな雰囲気になるのかっていうのは、
なんか新たな発見でした。
そうですか。
心地いいなと思って。
近藤淳也
なんか気になったポイントはありますか。
野村高文
一番は、すごいマニアックな話なんですけど、
反響しなさそうだなと思ったところですかね。
洋室に比べて。
洋室に比べて。
近藤淳也
それは確かにそうなんですよね。
野村高文
あとは、これ多分日本人のDNAかもしれないんですけど、
なんとなくどっかホッとするというか、ダウナー系になるじゃないですか。
和室に行くと。
洋室でテーブルに住むときって結構オンっていう感じがするんですけど、
和室に住むときってオフっていう感じになるんで、
リラックスしてここは喋れるんだろうなっていうのはすごい思いましたね。
近藤淳也
なるほど。クロニクルスタジオはどういうふうになりそうですか。
野村高文
和室ありかもなみたいな。
和室ありかも。
近藤淳也
東京でそれはだいぶ個性的ですね。
野村高文
そもそも物件があるのかっていうところはありますけどね。
物件とのご縁次第ですけど、
こういうスタイル素敵だなっていうのはすごい思いましたね。
近藤淳也
じゃあ具体的にこれからそういうものを作っていく可能性があるってことですね。
野村高文
そうですね。もう現在進行形で物件探しはしていまして、
ポッドキャストのビジネスモデル
野村高文
ただいろいろ多分要件があるんですよね。
まず反響みたいなところもそうですし、
一回場所的にすごいいいんだけど、山手線にすごい近くて、
電車の音がめっちゃ入ってくると思います。
電車に近いと確かに厳しそうですね。
これはさすがに音声スタジオは用途に足りないかなみたいなので見送った物件もありましたね。
近藤淳也
そんな野村さんは数々の有名ポッドキャストを企画されたり制作されたりしてると思うんですけど、
自己紹介というか、何をしてますかっていうのを聞かれたらどうやってご説明されてますか。
野村高文
そうですね。
まずは本当にリスナーの皆さんには初めましてというご挨拶をさせていただければと思うんですけど、
ポッドキャストスタジオクロニクルという音声コンテンツの制作レーベルを代表を務めていまして、
自分が独立起業して立ち上げたレーベルでして、始まったのが2022年の頭なので、
大体3年、2年半ぐらいというところですね。
やってることとしては経済、ビジネス、あとは教養分野を中心にポッドキャストを配信する、
制作配信するっていうのが仕事でして、
コミュニティの話をすると、例えばビジネスモデルで言うと、
リスナーさんからサポートというかお金をいただいて、それで運営している番組もあれば、
あとは企業さんのブランド価値向上に資するポッドキャストっていうのを、
その企業さんから制作費をいただいて作ってるっていうものもあれば、
あとは動画で言うとネットフリックスみたいに、
音声プラットフォーマーさんの独占配信っていう形で、
そちらから制作費をいただいて番組を作るみたいなこともやっていますね。
なので、ポッドキャストを作るっていうのをいろんな手段で仕事にしているっていう、
近藤淳也
そういうことを今やっています。
なるほど。ポッドキャストのプロというか、
ポッドキャストが今事業になって会社をされているんですもんね。
野村高文
いや、そんなことができるんだっていう。
ポッドさんもリスにやられてるじゃないですか。
近藤淳也
いや、仕事になっているのかなっていう感じなんで。
野村高文
そうですね。なんか多分まだマーケットとしては、
動画とかテキストとかその他のメディアに比べては小さいとは思うんですけど、
結構私が最初ここで起業しようかなと思ったのは、
アメリカではもう結構一大マーケットになってるんですよね。
非常にポッドキャスト人口も、
だいたいアメリカ人の40%くらいは月に1回聞くっていうふうにも言われてますし、
そこには有料課金するリスナーさんも多ければ、
広告費っていうのも結構ポッドキャストについてるっていう状況がアメリカにはあって、
それこそニューヨークタイムズがやってるザ・デイリーはじめ、
いろんな良質なポッドキャストがすでに出てるんですよね。
その状況をなんとか日本で作れたら、
実現できたら面白いなってことはすごく思いまして、
今はまだ市場としてはすごく小さいんですけど、
ポッドキャストの可能性と日本での普及
野村高文
よくあるアメリカで流行ったものが日本数年遅れで来る理論ってあるじゃないですか。
その仮説に別途すると、
今ポッドキャストっていうのは面白いんじゃないかなっていうのはまず1個ありましたね。
近藤淳也
来るのかな。
野村高文
どうなんでしょうね。
すぎべ
じわじわ来てる感じがすごく日本っぽいなって思いますよね。
一気にギョンって来るんじゃなくて、
じわじわちょっと入ってくる?入ってこない?入ってくる?っていう感じが日本っぽいな。
野村高文
でもみんながやりだすと、みんながやってるっていう理由だけで流行ったりするんで、
近藤淳也
日本って。
みんながやってる感が出れば行くんじゃないですかね。
野村高文
そうですね。
なんとなく動画でもテキストでもない、
ポッドキャストっていうものがあるらしいぞっていうところが、
ビジネスパーソンの皆さんにちょっとずつ知られているのかなっていう感じはしてまして、
企業さんにしても有識者の方にしても、
始める方がちらほらで始めてるっていうのが今かなと思うんですけど、
それをもうちょっとまさに近藤さんがおっしゃった、
みんながやってるからちょっと一丁神しとくかみたいな状態にしたいなとは思いますね。
近藤淳也
でもちょっとさっきので気になったのは、
ユーザーさんから課金してるやつもあるんですか?
野村高文
そうですね。
番組としてはニュースコネクトっていう番組なんですけど、
毎朝5分で世界の潮流がわかるニュースを1個解説する。
平日毎日配信で、
その1週間のニュースを日曜日に長尺ですね、
だいたい1時間ぐらいかけて振り返るっていうフォーマットの番組なんですけど、
これはスポンサードを、たまにスポットでスポンサーいただくこともあるんですけど、
基本的にはリスナーさんからのサポートっていう形で運営を回してますね。
近藤淳也
逆に言うと、
作られている番組はすべてビジネスとしてちゃんと黒字というかで回ってるってことですか?
野村高文
そうですね。
今続けている、継続している番組は基本的に、
ほぼトントンみたいなものもあるんですけど、
具体的に言うとニュースコネクトはほぼトントンなんですけど、
ただ一応回ってるっていうような状態ですかね。
近藤淳也
それすごいな。
手掛けている番組が全部事業として成り立ってるらしいですよ。
野村高文
そうしたいです。
近藤淳也
でもすぎべさんもコミュニティで。
野村高文
そうですね。
近藤淳也
含めれば、ちゃんと売り上げも立って回ってるんですかね。
そうか、そんなことができるんですね。
野村高文
そうですね。
BtoBの方はやりやすいと思うんですよね。
もう制作費を頂戴して、その中で作っていくっていうモデルなのでやりやすいんですけど、
BtoCの方もなんとかかんとか、
そういうサポートいただいたりとか、
スポットレスポンサーになっていただくような形で、
なんとか成立させるってことですね。
ただ個人的な思いを言うと、
もっとこっちの方、BtoCの方で、
いろんな番組作りたいなっていうのは結構思ってまして、
なので、採算が取れなくても、
結構こういう番組作りたいなっていうアイデアはあるんで、
採算がしばらくはあんまり目とか立たなくても、
作ろうかなってことは思ってるところですね。
近藤淳也
ちょっと細かい話になりますけど、
課金は何を使ってるんですか。
野村高文
課金は、ストライプっていう決済手段。
自分たちで作ってサブスクを組み込んでるってことですか。
そうですね。
ただそんな大したものじゃなくて、
案内ページがあって、ストライプへの決済があって、
そうするとメールアドレスが取れるじゃないですか。
そのメールアドレスに対して、
毎月パスワードを送ってるんですね。
結構地道なんですけど。
近藤淳也
毎月変わるパスワードを送ってまして。
野村高文
めっちゃ手動だった。
手動です。めっちゃ手動です。
っていうプラットフォームを使ってるんですけど、
そこが音声コンテンツをアップロードできて、
特定のURLに対してパスワードを打ち込むと
中に入れるっていうような、
そういうプラットフォームなんで、
毎月変えて毎月送ってるっていう。
人力です、本当に。
近藤淳也
そこはLISTENでもっと簡単にできるようになったら、
そういうのを活用いただければ。
すぎべ
めっちゃやりたいです。
野村高文
ありますか、そういう。
近藤淳也
サブスク、今単体では販売できるんですけど、
サブスクもあるといいかなと思ってたんで。
野村高文
そうですね。
入大会管理がやっぱり、
今は結構煩雑だなって感じはすごいしてますね。
そうですよね。
近藤淳也
じゃあちょっと作ったサインにはぜひ。
野村高文
ありがとうございます。
いきなり営業みたいな話になって。
でも結構サポーターモデルでやりたい配信者さんはいらっしゃいますよね。
近藤淳也
そうですね。
全然関係ない、Podcastと関係ないプラットフォーム使って、
どうにか結約の仕組み作ったりとかされてるんで。
まさにそうですね。
そういうのはよく見かけるんで、
ポッドキャストの収益化
近藤淳也
もうちょっとちゃんと繋がってたほうが便利かなっていう気はしてますね。
野村高文
やっぱり結構バラバラに物が存在する状態って、
ユーザーフレンドリーではないんで、
できたら一括でどっかに置いておきたいなっていうのはありますね。
近藤淳也
そうですよね。
会員限定の掲示板があったりとか、
できてもいいのかなみたいなこと思ってたんですけど、
野村高文
そうですね。
近藤淳也
どういうものがあれば。
野村高文
どういうものがあるわ。
嬉しいですかっていきなり。
すぎべ
ご要望。
野村高文
今サポーターの方々に対しては、
ボーナストラックっていうサポーターだけ聞けるような音声コンテンツと、
あと活動報告。
皆さんに支援いただいたおかげで、
今こういったものが作れてますっていうようなものを
各週ですかね、
月に2回ぐらいお送りしてるっていうのが主で、
コミュニティ的なもの、
例えばよく他のポッドキャスターさんでいうと、
Discordを用意して、
そこで交流していただくっていうようなものを
設けてる方は結構いらっしゃると思うんですけど、
Chronicleはそこは現状ではやってなくて、
どっちかっていうと、
今後やっていきたいなと思うのは、
定期的にリアルミートアップですかね。
を設けていって、
別にオンラインで常に繋がってるわけじゃないんですけど、
なんとなくいらっしゃっていただくと、
またお会いしましたね。
運営ともそうですし、
リスナーさん同士でもまたあなたお会いしましたねっていうような、
そんなような繋がりができればいいかなと思ってますね。
近藤淳也
じゃあリアル寄りのコミュニティを考えられてる。
野村高文
少なくともオンライン上で何かやり取りしていただくっていうのは、
そこまでは考えてない。
どっちかというとコンテンツをお届けするっていう感じかなという。
近藤淳也
あともう1個気になったのは、
たまにスポンサーがつくっていうのもさらっと言われましたけど、
どうやればそんなことができるんですか。
野村高文
これに関しては私もどうやるのか知りたいんですけど、
経路としては、
音声広告の代理店さんがいらっしゃって、
そちらからお話しいただく場合と、
あとはもう直接お問い合わせいただいて、
出向でできるんですかっていうふうに。
企業さんからですか。
そうですね。企業さんだったり、あとはその私業の事務所さんだったり、
から直接お問い合わせいただいて、
どうもありがとうございますっていうことを申し上げて、
だいたいこんなもんですっていうようなことで、
契約した例もありますね。
近藤淳也
両方ですからね。
野村高文
じゃあリスナーさんなんでしょうね。
あの番組ならきっと。
直接お問い合わせいただくのはほとんどリスナーさんですね。
近藤淳也
多摩地するだろうということで。
野村高文
そのまま検索しても、
そういうものがあることすら情報としては伝わってないと思うんで、
リスナーさんですね。
近藤淳也
そういう時の効果測定とかどうされてるんですか。
野村高文
効果測定はもう、
こちらから提供できるものは再生数というか、
再生数とあとは属性ですね。
だいたいこんなようなデモグラフィーの方々が聞いてくださいましたっていう話と、
あとは定性的なX上でのコメント。
反響は少なくともいくばっかはあるので、
だいたいこんなようなコメントが来てますっていうのを
レポートさせていただくっていうような感じですね。
近藤淳也
じゃあコンバージョンは取れない?
野村高文
コンバージョンは一対一対応やっぱり難しいですね。
近藤淳也
ですよね。
なんとなくこの時期に来たのはそうかもなぐらいの。
野村高文
でもやっぱり例えば、
概要欄にその企業さんのURLであるとか、
あとコンテンツを作ってる方だったら、
そのスポンサー出してくださった方のコンテンツへのリンクっていうのを貼っておくんですね。
それを反響というか、
スポンサー企業さんにどうでしたって話を聞くと、
なんかこの時期増えましたよっていうようなお話は結構いただいてますね。
だから結構何社かはリピートしてくださいましたね。
前やってみて、いくばっかこのURLが踏まれたり、
ひょっとしたら何か公売行動に結びついてるかもしれないんですけど、
だからちょっともう一回やりたいですっていうようなお話はありました。
へえ。
近藤淳也
そうか、そんなことが始まってるんですね。
すいません、急にめっちゃお金の話から始まっちゃった。
野村高文
なんでこうなったんだろう。
すぎべ
確かに確かに。
野村高文
キャリアヒストリーじゃなくて、
いきなりビジネスのど真ん中の話。
近藤淳也
気になってるのかな。
どうやったらお金にできるんだろうって。
すぎべ
珍しいですね。
近藤淳也
そうですね、僕がそっちからいくのかな、すいません。
経営中毒の書籍化
近藤淳也
でも、数々の番組がありますけど、
一番いっぱい聞かれてるのとかは経営中毒とかですか。
野村高文
そうですね、2つ結構当たってる、今のところおかげさまで当たってる番組があって、
1つは先ほど申し上げたニュースコネクトっていうニュースの番組ですね。
これがリスナーさん出てるのが一番多いです。
で、次に聞かれてるのが経営中毒っていう番組でして、
そっちについてちょっとお話させていただくと、
徳谷さとしさんというコンサルティング会社を、
エッグフォードというコンサルティング会社を運営されている代表の方がメインMCで、
私が聞き手を務めてまして、
ひたすらですね、社長はしんどいって話を。
近藤淳也
サブタイトルが孤独ですもんね。
野村高文
誰にも言えない社長の孤独っていうのがサブタイトルでして。
もともと3ヶ月ぐらい、
3ヶ月で週に配信24回でやろうっていう話をしていて、
その24回分は出し切ったんですけど、
その後にありがたいことに、
ジャパンポッドキャストアワードっていう賞をいただけたっていうのがあって、
シーズン2を復活させるっていうことを、
徳谷さんからもその復活についてOKいただいたんで、
今はシーズン2で70回分ぐらい配信してるんで、
合計で100話ぐらい今出る番組ですかね。
近藤淳也
本も出ていて、
結構ベストスレラーになった。
野村高文
ありがたいことね。
10判で言うと6ずりかな。
近藤淳也
そんなに言ってるんですか。
野村高文
一番ありがたいのが、丸善丸の内本店っていう、
日本でビジネスショーが一番売れる書店が東京にあるんですけど、
そこで3ヶ月連続総合1位だったんです。
近藤淳也
総合。
番組でおっしゃってましたよね。
野村高文
そうですよ。
近藤淳也
びっくりしました。
すべての2位の本が、
野村高文
ナルセです。
ナルセ。
出版社が出したリリースが、
ナルセを抑えて変化を取ったって書いて、
ちょっと笑いましたね。
PHP出版社が出したリリースなんですけど、
そんなようなこともおかげさまであって、
ただもちろん経営中毒っていうジャンルがすごい特殊なジャンルなんで、
全国であんまり売れてるっていうよりも、
そういう都市型ですごい売れてるなっていうところですかね。
近藤淳也
すごい。
だから、ポッドキャスト初の本としても、
野村高文
結構記録的な取り上げですよね。
そうですね。
近藤淳也
1個成功例が作れたかもしれないなって思いましたね。
ですよね。
そういうマネタイズというか、
マネタイズって言うと。
なんか僕、どうしたんやろ今日。
野村高文
そうですよね。
経営同士でみたいな話みたいな感じ。
すぎべ
お金の話って本当にされないですもんね、あんまり。
近藤淳也
あんましないですね。
でも、なんかこう、
なんて言うんですかね、
ギラギラしてないから逆に聞きたくなるのかな。
野村高文
私がですか。
はい。
だとしたら、ありがたいですね。
近藤淳也
なんかきちんとやったら、
ちゃんとその収支ができるんだっていうのを感じるんで、
野村高文
それはもう。
近藤淳也
なんか興味あるし、
野村高文
皆さんにも結構参考になるんじゃないかなっていう気がしていて。
すぎべ
ギラギラされていないお二人です。
とても褒めてます。
野村高文
よかった。
確かに近藤さんも私も。
すぎべ
はい。
近藤淳也
本か本にする。
野村高文
そうですね。
ポッドキャストの本の企画
野村高文
本は結構ここは私としてはこだわりポイントでして、
ポッドキャストを作るときに、
割と最初から書籍の構成を頭に浮かべて、
各回のトークテーマを決めるっていうのをやってたんですね。
結構ラジオコンテンツとポッドキャストが、
私は割と似て非なるものだなっていうふうに思っていまして、
ラジオコンテンツってその日に流れていくことを想定して作られてるなと思ったんですよね。
そうすると、例えば旬なゲストを呼ぶとか、
旬の音楽をかけるとか、
今日暑いですねとか、
あと時事に関して何かを述べるっていうのが、
ラジオ番組っぽい作りなんですけど、
ポッドキャストの場合は、
もうちょっとアーカイブ、記録に残ることを想定して作ることができるんだろうなってことを思ってまして、
もともと私、今はポッドキャストのプロデューサーをやってるんですけど、
キャリアの長い間ずっとテキストの編集者をやっていたんですね。
雑誌とか書籍とか、ウェブメディアを編集をしてまして、
そうすると、このポッドキャスト何回分、
例えば20回分とか30回分って、
ちゃんとパッケージにすれば、
本の素材としてすごいちょうどいいなっていうのは思ってたんですよね。
だから、結構番組を作るとき、
番組のタイトルっていうのが、
そのまま本の1冊分の企画ぐらいの流度っていうんですかね、
その粒の大きさっていうのを何となく想像して、
で、各回を章ですね、
本でいうと各章に当たるように、
何となくトークテーマの大きさっていうのを想定して並べていくっていうのを、
割と自分が手掛けてるポッドキャストではやってる方ですね。
近藤淳也
なるほど。
じゃあ、経営中毒もそもそも本として出すって想定で最初から作られたって。
野村高文
そうですね。もちろんその時点で、
どこかの出版社さんと話していたとか、
そういうわけではないんですけど、
ただ、20何回分重なったときに、
書籍化するに耐えうるぐらいの、
その企画の成立度合いというか、
情報の量っていうのがあるように作ったって感じですね。
近藤淳也
じゃあ、他でもそういうことを考えられて、
野村高文
結構これから書籍になるものもあるってことですか。
今、担当したポッドキャストが3冊書籍になってまして、
ポッドキャストへの興味と始まり
野村高文
で、経営中毒の前になったのが、
仏教志向っていう本もですね、
今ちなみに手元にあるんですけど、
そちらも最初から書籍になったらいいなと思って作った本だったんですね。
で、これは松並隆元さんという、
まさに京都在住のお坊さんが、
メインMCを務めたポッドキャストがありまして、
愉快な知性ってポッドキャストだったんですけど、
で、それで隆元さんがメインMC、
私が聞き手っていうのでやったやつですね。
で、あとは企業さんのものでも、
今2冊ですかね、加えて2冊、
書籍化進行中のものがありますかね。
なるほど。
近藤淳也
じゃあこの辺は、
自分から企画して作り、
で、後ほど本にして売ろうとして、
企画を立ててやっていってるっていう感じなんですかね。
野村高文
そうですね。
最初どこからお話しいただくかっていう経路は、
割とバラバラだったりするんですけど、
私の方から企画をして、
例えばさっきの独占配信として、
コンテンツプラットフォーマーさんに企画を売り込みに行くっていうパターンもあれば、
企業さんからお話をいただいて、
で、うちでやるとしたらどんなんでしょうっていうところがまずあって、
で、それでじゃあどういうふうな組み合わせにして、
どういうテーマにしたら最終的にやっぱ書籍まで持っていけそうかみたいなふうに考えるっていう、
2パターンありますね。
なるほどね。
はい。
近藤淳也
そのC向けもちょっと増やしてみたいっておっしゃいましたけど、
はい。
例えばテーマとしてはどういうものがやりたいんですか。
野村高文
全然アイデア段階なんですけど、
私が結構興味あるのは美術史でして、
美術の歴史ですね。
美術史というか広い意味での文化史ですね。
本当にど真ん中の西洋絵画みたいなの面白いんですけど、
ちょっと細かい話をすると、
先日名古屋でやってた展覧会で、
椅子のデザインの100年みたいな展覧会があったんですよ。
すぎべ
面白そう。
野村高文
それがめっちゃ面白くて、
椅子ってすごいデザイン、
100年ぐらい元の歴史があるんですけど、
近代からデザインが結構変遷してるんですよね。
それが割と西洋の現代アート史とパラレルになってたりするんですよね。
70年代の椅子とか1970年代、
ポストモダンっていうのが当時流行ってたんで、
全体的にグニャグニャしてるんですよね、70年代の椅子って。
1920年代とか30年代は、
バウハウスっていうドイツの、
割と執筆豪賢なカルチャーが結構アート界では流行っていたんで、
椅子も結構そんな感じになってたんです。
執筆豪賢な感じなんですよね。
それが並んでる展覧会を見に行った時に、
これめっちゃ面白いなと思って。
そういうような、
物の歴史であるとか、
デザインの歴史であるとか、
あと建築も入ると思うんですけど、
そういったものをひたすらルーツをたどっていくっていうような番組を、
自分が趣味で作るんだったらやりたいなって思ってます。
すぎべ
面白いし、すごいニッチなところに。
野村高文
結構これ好きな人いるんじゃないかなって思ったんですよね。
京都の街並みの歴史とかも知りたいんですよね、やっぱり。
近藤淳也
いろんなことにそもそもそういう知的好奇心というか、
お持ちなんですよね。
野村高文
知りたいとか、見たことないものを見たいとか、
話したことない方とお話ししてみたいみたいなのを、
人生のエンジンとして日々過ごしてる感じですかね。
近藤淳也
もしそれやるとしたら、またそういうのに詳しい人を立てて、
野村さん聞く係みたいな感じで。
野村高文
そうですね、おそらくそうなると思いますね。
近藤淳也
そういうパターンが多いですよね、経営中毒にしても。
野村高文
そうですね。
私がおそらく、キャラクターとして、
メインスピーカー属性じゃなくて、
聞き手属性なんですよね、おそらく。
自分としては認識してるんですよね。
どっちかというと、本当に濃い知識であるとか、
ちょっと変わったキャラクターをお持ちの方がいらっしゃって、
その方々の本当に面白いところを、
リスナーさんに橋渡しっていうんですかね、
お届けするっていうのが多分役割としては得意なんですよね。
だからそういう番組作るとしたら、
自分は聞き手なんだろうなっていう感じがするんですけど、
まだ全然、じゃあどなたに出ていただいてどういう風にやるのかとか、
まだ全く具体的なことは考えてないですね。
でもテーマとしてはすごいやりたいなと思ってますね。
近藤淳也
お一人で、ただ喋ってるみたいなのはないんですか?
野村高文
ひとりがたりは、今はないですね。
正確に言うと、ニュースコネクトのサポーターさん、
Chronicle Supporterっていう名前をつけてるんですけど、
その方々に対しては、経営の裏側ですみたいな感じで、
ひとりがたりのボーナストラックっていうのを
配信したりはしてるんですけど、
表の番組としては、ひとりで喋ってるのはない。
近藤淳也
ないんですね。
それはちょっとメイン属性じゃないっていう。
野村高文
そうですね。
近藤淳也
誰かを立ててっていうのをしちゃうってこと?
野村高文
なんか、ひとりで喋るのって結構難しくないですか?
近藤淳也
それはこちらに…
野村高文
確かに杉美さんもずっとやってますもんね。
近藤淳也
ひとりがたりのポッドキャッシュカーがいるんで、
野村高文
結構聞きたいですけど。
なんか難しくないですか?
すぎべ
難しい…
私の性質的には、
たぶんすごく誰かと喋るってなると、
もう合わせてしまう?
良くも悪くもっていうところがあるんですよね。
だから、これも良くも悪くもなんですけど、
結局自分の意見が消えがちとか、
合わせすぎっていうところになることが多くて、
だから、ひとりがたりでやってる方が
自分の意見は言いやすいのかなっていうのが思うんですよね。
野村高文
ただ孤独です。
孤独ですか?
近藤淳也
杉美の孤独。
野村高文
誰にも言えない杉美の孤独。
そこはでも確か向き不向きというか、
分岐がありそうな感じがしますよね。
結構ひとりが向いてる方もいらっしゃれば、
誰かと喋るのが向いてる方もいらっしゃるんだろうなっていう感じがするんですけど、
私の場合は結構昔から、
聞き役の方が性に合ってるなっていうのは思いますね。
近藤淳也
ちょっとプロデューサー気質というか、やっぱりプロデューサーされてますけど、
こうやればうまくいきそうみたいなのを俯瞰して考えられてそうですもんね。
野村高文
そうですね。やっぱ最初が編集者っていう職業だったので、
書き手じゃなくて編集者なので、
編集者って自分で何かを生み出すっていうよりも、
すごい尖ってるんだけど、まだ世の中に届いていないっていうものを、
いかに早く見つけてきて、
それを届けるかっていう仕事なんですよね。
だからそこのDNAというか、
社会人的な出自が結構影響してるかもなってのは思いました。
近藤淳也
全然メインで喋られても面白いんだと思うんですけど、
野村高文
どうなんでしょうね。
近藤淳也
そうですね。
ちょっと俯瞰していた方が、全体的にうまくいくみたいなのがあるのかもしれない。
野村高文
そうですね。今のところ芸風としては、
そっちの方がしっくりくるかなっていう感じはありますね。
近藤淳也
それにしても、もともと本を作られていて、
野村高文
コンサルもされてたんですよね。
近藤淳也
ITのメディアも。
野村高文
そうですね。全職はニュースピックスですね。
近藤淳也
されていてっていうことで、
結構いろいろ変わってきてるじゃないですか。
その中でポッドキャストの事業をしようっていうのは、
なんでなんですかっていうか、
僕のイメージはですね、コンサル出身の方って、
やっぱりいろんな業種を見られるじゃないですか。
そうですね。
本当にその俯瞰してというか、
世の中のいろんなビジネスを見ることができると思うんで、
なんかあえてポッドキャストがっていう。
野村高文
なんかこんなにいちらとこうみたいな。
近藤淳也
そんなあれですけど、でももっと多分儲かりそうなビジネスとか、
これから伸びる、
ポッドキャスト伸びる可能性はあるかもしれないけど、
なんていうか、もっと儲かってそうな業種とか、
いろいろあったと思うんですけど。
野村高文
VTuberとかなんか儲かってそうですよね。
近藤淳也
なぜポッドキャストの事業を始めようと思われたんですか?
野村高文
これは何でしょうね、
なんかそのそもそもの好きみたいな、
その感情的な部分と、
そのロジカルな、いけそうだっていうロジカルな部分の両方があって、
その好きっていう方で言うと、
私結構TV、今そのTBSポッドキャスト、
TBSラジオにお世話になってるんですけど、
結構そのラジオ番組を聞いていたりとか、
あとポッドキャストも2010年代半ばぐらいから聞いてたんですね。
あとちょっとご縁があって、
ラジオ番組で、これも2015年ぐらいからなんですけど、
ニュース解説をするっていうような役回りをいただいて、
定期的に喋るってことをやってたんですよ。
自分が喋ったり音声コンテンツを聞くっていう立場の時に、
このコンテンツはすごい良いぞっていうのはずっと思ってたんですね。
動画でもなくテキストでもなく、
音声っていうのはすごい良いぞってことをずっと思ってたんですよ。
なんで良いのかなっていうのは、
なんとなくずっと良いと思っていたんだけど、
最近なんとなくやっと言語化でき始めたところがあって、
音声コンテンツの魅力
野村高文
それが何かっていうと、
スマートフォンのこのちっちゃい画面の取り合いから、
音声コンテンツって唯一離れられるなというふうに思ったんですよね。
今本当にスマホのアテンション、
全てのアプリが私を見てっていうふうに言ってくるわけなんですけど、
それに現代人は体ごと持っていかれてると思ってるんですよ。
近藤淳也
体ごと、目だけじゃなくて。
野村高文
目だけじゃなくて、もう意識の全てをそこに持っていかれてると思っていて、
しかもそれが、これは本当にスマホのアルゴリズムが超強いっていうか、
それはもう優れたプロダクトだと思うんですけど、
どんどん早くどんどん短くなってると思うんですよね。
SNSが多分代表ですし、ショート動画とかも多分そうだと思うんですよ。
LINEとかメッセージアプリっていうのも多分そうだと思っていて、
この短くて早いものにどんどん体ごと、心ごと持っていかれてるっていう状態を、
ポッドキャストの魅力
野村高文
それは本当に健全なのかっていうのは結構ずっと思っていたんですよね。
結構私、本を読んだりとか映画を見たりとか、
こういうふうに直接人にお会いしてお話を聞くっていうのが結構好きで、
自分の人生が前に進むときっていうのは、
本とか映画とかどなたかにお話を伺ったっていうのがきっかけになることがやっぱり多くて、
その時ではない。
つまり本を読んですぐに、よし、あれやろうとかじゃないんですけど、
後で繋がっていって、その時まとまって得たものっていうのが後で繋がっていって、
こっちなのかもしれないみたいなふうに気づくことがすごく多かったんですよね。
一方で細切れコンテンツからそういう体験をしたことがほとんどなくて、
細切れコンテンツはその時時間としては結構浪費というか消費するんですけど、
あんまり自分の心の中に残るっていう感じがしなかったんですよ。
ただやっぱりアルゴリズムの力が強すぎて、どんどん細切れコンテンツにいっていく中で、
ポッドキャストっていうのはその世界から離れられるものであると。
具体的にはスマホの画面を見なくても耳で入ってくるんで、
しかも結構長い時間、30分とか1時間人の話を聞けるコンテンツじゃないですか、
それって結構直接その人にお目にかかって1時間じっくり喋るっていうのと、
結構同じような体験価値があると思ってるんですよね。
そういうコンテンツが実は自分の人生をどこかの地点で長期的に変化させてくれる、
前に進めてくれるんじゃないかなってことは結構思ってまして、
だから短くて早いものへのカウンターパートで、
むしろそっちの方が現代人にとっては価値があるんじゃないのっていうふうに思ってるっていうことですかね。
近藤淳也
なるほど。
野村高文
え?
なんですか?どうしました?
すぎべ
ちょっと泣きそうになりました、今の話。
そうですか。
野村高文
なんでそこが結構、若干主観も入りましたけど、
割と感情的な部分、なんで自分は音声コンテンツが好きなんだろうなっていうことを突き詰めて言語化していったものがそっちで、
ロジカルには、もともと私が前職直前がニュースピックスっていうメディアだったんですね。
ニュースピックスは今でもそうですけど、テキスト記事と動画っていうのがコンテンツの中心なんですよ。
自分が当時編集部のデスクっていう役割だったんですけど、
その時に直近辞める直前の2年間ぐらい、社内副業みたいな形でリソースの2割ぐらい使って、
なんとか音声コンテンツをニュースピックス内でブレイクというか、事業化させるっていうのにトライしてたんですね。
本当にいろんな形態、ビジネスモデルもコンテンツ形態もいろいろ試した結果、
ちょっと何百人もの社員を食わせるというか、
その会社規模の新規事業としてはやっぱりしんどいから、
やっぱり追加のリソースはそこには投入できないっていうお話になったんですけど、
でも結構一巡分かったというか、こういうふうにお金っていうのが流れてるんだろうなとか、
こういうふうにリスナーさんっていうのは聞いてくれるのかもしれないなっていうのが何となく見えた部分があったんで、
だったらさっきの直前の音声コンテンツが価値があるっていうふうに結構確信してるっていうところもあって、
じゃあ自分でやってみようかと思って独立起業したというところですね。
近藤淳也
なるほど。じゃあ、あんまり大きな規模ではすぐは回らないなっていうことはわかった上で、
ポッドキャストの価値
近藤淳也
規模を縮小して成り立たせられるようにっていうことで独立したんですか?
野村高文
そうですね。最初は多分100人とか200人の会社は作れないだろうなっていうのは思いました。
なるほど。
この先日本でポッドキャストが伸びていくかどうか正直わからないんですけど、
市場は人口の何パーセントが効くかはわからないけど、伸びるのは伸びるだろうなと思ってるんですよね。
近藤淳也
確かに。
野村高文
伸びるのは伸びて、それこそ近藤さんも何かの番組でそうおっしゃっていたような記憶があるんですけど、
そうすると結構早めに入っておくといいことがあるじゃないですか。
そういった、これはちょっとダサン的ですけど、そういうような思いもありましたね。
近藤淳也
なるほど。
いや、にしてもですね、今の現代社会というかこの資本主義社会は基本は規模の競争というか、
小っちゃい会社よりは大きな会社のほうがいいとか、
そうですね、ビジネスの規模も大きいほうがいいっていうのがある程度あると思うんですけど、
そこをあえてこれだったら小っちゃいものしか成立しないって思って、
じゃあやろうってなんでなるんですか?
野村高文
それで言うと、ちょっと込みって話になるんですけど、
まずに向けて、メディアの特性として、とにかく広い人たちに向けて物を届けたいっていうニーズと、
特定のセグメントに対して深く届けたいっていうニーズの両方があるんじゃないかなとは思ったんですよね。
これはむしろ起業時というよりも今やり始めて3年弱ぐらいで、
トライアンドエラーをしながらなんとなくこういう成立のさせ方があるのかもなって思ったところで言うと、
例えば同じ広告だとすると、とにかくたくさんの人に届けたいっていうものはやっぱりテレビとか動画とかSNSにはかなわないんですよね。
そこはもう多分費用対効果の世界で、これくらいリーチするからこんだけの広告費ですみたいな世界になるんですけど、
ポッドキャストの場合は限定された何百から何千ぐらいっていうのは多分再現性をもって組織できて、
何千の人たちに向けて、その人たちだけに対してビジネスができればいいっていう業態は結構あるなと思ったんですよね。
そこが、そういうようなニーズを満たすメディアっていうのがあるのかもしれないんですけど、
ポッドキャストっていうのは条件として満たされてるなっていう感じがしてまして、
そうするとニッチですごい小さいから、細々と食えればいいとかじゃなくて、
こっちはこっちでニーズがあるんじゃないかっていうふうに思ってるっていうところですかね。
すぎべ
わかりました?
私、完全にそっちです。
重ね合わせるのは恐れ多いですけど、
マスに何者でもない、しかも何のキャリアもないものなので、
マスに向けてのポッドキャスト、全員のお母さんにとかは絶対無理だって思ってたんですよ。
だから本当に細かい設定で、あの人に向けてみたいな感じにしてます。
だからリスナーさんも結構その属性の方、お母さんの中でもその属性の方が集まってきてくださってる。
野村高文
なんですかね。
近藤淳也
そうですね。ニュースピックスさんとかね、大きくなって成長されてる大きな会社っていいますので、
そういうところから敢えて規模は小さくなるけどっていうの行かれたところが、
例えばリスナーの規模が小さくても、中身がある世界っていうか。
そんなこと言ったら別に中身がないわけじゃないけど、そうじゃないものが。
より中身の濃い世界を求められたのかなっていう印象を持ちました。
野村高文
あと、たぶんウェブメディアで月間何億PVですみたいな、そういう指標があるじゃないですか。
でもそれってたくさんのコンテンツをかき集めた1億PVとかで、
その1記事あたりどれくらい読まれてるかっていうのを実は見ていくと、
意外にそのポッドキャストの再生数と変わんないぞっていうことがあったりするんですよね。
そうすると絶対、例えば何千回だとすると、何千回再生絶対に毎回聞いてくれるっていうもののほうが、
実はメディアとしても見込みあるんじゃないのっていう考え方もできるかなと思ってるんですよね。
なるほどね。
そうか。
近藤淳也
なんていうか野村さんの大きな流れに若干抗おうとしてるんだよなっていう感じが動詞化になって嬉しいです。
野村高文
やった。
近藤淳也
そうですね。
ひたすら希望を追うとか、数字は多ければ多いほどいいみたいな、ちょっと思考停止じゃないけど、
ちょっとそうなりがちな世界だと思うんで、そういうのに対してちょっと待てよみたいな、
本当に中身があるというか、そういう世界とか、人と人がちゃんと通じ合うってどういうことだろうとか、
僕もそういうところが興味があって、なんかポッドキャスト面白いなって思ってるんで、
ちょっと共感します。
野村高文
ありがとうございます。
クリエイターエコノミーっていう概念が私結構好きで、もっと日本に浸透してくれればいいのにっていうのは思ってるんですよね。
アメリカだと、ずっとアメリカでも、ここ5年10年ぐらい言われてる概念なんですけど、
結構、こだわりであるとか思想を持った発信者の方が、一人分の稼ぎっていうのは直接受け手の方とつながることによって稼げるっていうような、
そういう世界がアメリカではできてるなと思っていて、
日本でも、たぶん、そろそろノートさんとか、ちらほら成功例があるような気がするんですけど、それがポッドキャストでできたらすごくいいなっていうのは思うんですよね。
なので、そこまで、まだ今ちょっと市場がそんなに大きくないんで、結構やれるの大変なんですけど、
ただ、こういうふうにしたらできるよっていうような成功事例、ナレッジを何とか自分でも引き出しを増やしていきたいなっていうのは思ってるところですね。
作りましょう。
そうですね。
それ作りたいですよね。
近藤淳也
僕は、こういう仕組みしか作れないですけど、何か一緒にぜひ。
経験できたら嬉しいです。
野村高文
まず、ひとまずChronicleのコンテンツをListenさんで配信するところから、
ぜひ。
企業発信コンテンツのポイント
近藤淳也
あと、企業さん向けにポッドキャストを作るっていうものも結構増えてるってことですけど、
企業さんがあえてポッドキャストで発信するのに向いているコンテンツというか、ってどんなものになります?
野村高文
コンテンツの中身ですよね。
企業さんの業態じゃなくて。
近藤淳也
どっちでも。
何か条件がもしあるなら。
野村高文
分かりました。
まず中身で言うと、これはもう多分企業さん発信コンテンツの全てにおける原則なんですけど、
宣伝っぽくならないっていうところですね。
あくまでもナレッジを提供していって、
リスナーさんにとって面白いものを配信していくっていうのが多分大原則ですね。
もうナレッジをひたすら提供していって、
この何か面白い話をしているこの人たち一体何者なんだっていうふうに、
後で興味が発信者に移っていくっていうような作りをしていくっていうのがポイントだと思います。
近藤淳也
まずは面白い。
野村高文
そうですね。
それは多分いろいろあって、
そもそもその企業さんの業界的な専門知識っていうところもあるかもしれないですし、
経営者の方、社長さんのライフヒストリーというか、
その人の個人のヒストリーがめっちゃ面白いみたいなパターンもあれば、
もうちょっとビジネスハウスっぽく、
例えば、
私業の方とかやりやすいと思うんですけど、
企業ポッドキャストの成功例
野村高文
ホームQ&Aみたいな、
あと財務Q&Aみたいなその手のコンテンツ。
いくつか、もちろん企業さんの属性によって企画の方法はたくさんあるんですけど、
だいたいそれくらいの3つぐらいのところは話せる企業さん多いんじゃないかなとは思ってますね。
近藤淳也
なるほど。
じゃあ一旦聞いてて面白いとかためになるから入って、
あんまりいきなり売らんかなっていうか、
ものを売ろうみたいなことよりは一旦好きになってもらってみたいなものが向いてるっていうことですか。
野村高文
発信されてる情報そのものが新規性というか、
ファクトの密度が高くて面白いっていうこともあれば、
キャラクターが面白いでもいいと思うんですよね。
誰だこの社長はみたいな。
なんだこの人はみたいな。
あるじゃないですか。
それで、
この社長さんって○○会社のこういう人なのか、
○○会社ってなんだみたいな。
その興味が映っていくっていうところもあると思うんですよね。
近藤淳也
でもその企業ってなるとやっぱり目的は何なのってなると思うんですけど、
そうすると広報とか採用とか。
野村高文
そうですね。
よくある成功例としては、
これはクロニクルでやらせてもらってる事例も含めてなんですけど、
採用はまず1個あります。
実際ここからその人が取れたっていうのは、
これは複数社も既に起きていることで、
あとはB2Bでそんなに顧客属性が広くないというか、
結構特定のセグメントの顧客に対して商売をしているB2B企業さんは、
そっから仕事の話が来ましたっていうのもあります。
あとB2Cの企業さんでいうと、
比較的高単価の商品を持っている企業さんは向いていると思っていて、
これが結構1個成功例としては実はあるんですけど、
例えば数千人ぐらいリスナーさんがいらっしゃって、
比較的客単価が高いもの、
例えば5万円とか10万円とかっていうのが、
数千人のリスナーさんから結構な数コンバージョンしていく、
購買行動が実際に起きるみたいな話はあったりしますね。
おそらく企業さんが時間とコストをかけて、
ポッドキャストをやる意味っていうところでいうと、
そういう受け皿として何を期待するかっていうところは、
最初設計したほうがいいかなと思っていて、
多分採用か何かの商品っていうのがそこにあるっていう状態が、
やりやすいかなとは思いますね。
近藤淳也
なるほど。
最後の挨拶
近藤淳也
もう聞きたいことだらけですけど。
すぎべ
いっぱいいっぱいありますが、
ちょっとそろそろ野村さんを東京にお返ししないといけない。
野村高文
今日は新幹線の時間が来ましたんですよ。
近藤淳也
この後ラジオにも出られるっていう。
野村高文
この後でTBSの生放送に出てきますので。
近藤淳也
そんなお忙しい中、わざわざお立ち寄りいただいて。
また話したいです。
野村高文
ぜひお願いします。
近藤淳也
面白くて聞きたいこといっぱいです。
すぎべ
絶対にお二人会うんじゃないかっていうのはすごい思っていたので、
早く会ってほしいなって思っておりました。
私はよかったです。
ありがとうございました、本当に。
近藤淳也
めっちゃ面白い。
野村高文
こちらこそ本当に貴重な機会をありがとうございます。
近藤淳也
こちらこそです。
すぎべ
ということで、まだまだ聞きたいことはありますが、
今回はこれでおしまいということになります。
ありがとうございました。
近藤淳也
ありがとうございました。
45:58

コメント

美術史!自分が1番日本のポッドキャストで聞いてみたいジャンルだったので驚きました😍ウィーン大学で美術史の修士を取ったのに、日本に戻ると学芸員資格を持っていないということで、日本では学芸員になれない🥲そんなことある?!資格っている??と反発しつつ、いつか自分がポッドキャストで学芸員資格なしの邪道学芸員を目指せたら…と妄想してました😂 自分がなぜポッドキャストに惹かれるかの理由もはっきりとこの配信で分かり、最高のインタビュー回でした🙌ありがとうございました!

じつは今、自分の所属する会社のポッドキャストを立ち上げるところなんですけど、1つも宣伝っぽくない感じにしてるので、考え方は良かったのかなと。 あ、LISTENさんから配信予定です!

野村さんが要望された内容は多くの人が望んでいると思いますので、優先度上げて対応をお願いします! jkondoさんとCHRONICLEがうまく融合してよりよいポッドキャスト業界を作っていくことを期待します。

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