1. くすけんラジオ ~薬と健康についてのラジオ~
  2. 第269回「クロロホルムで気絶..
2025-06-02 08:31

第269回「クロロホルムで気絶って嘘なの❓」

テーマをいただきました

匿名様、誠にありがとうございました😭



今回のポイント

・クロロホルムが有名なのは「コナンドイル」の影響⁉️

・クロロホルム、実際に使って気絶するの❓

・クロロホルムは副作用が多いから使えない❓

・クロロホルムを使って、暴れるのは正しい❓


今回と関連したエピソードはこちら

第243回「青酸カリをペロッとして何故コナンくんは平気なの❓」

→ https://x.gd/B4CyT




電子書籍はこちらから、よろしくお願い致します‼️

→ くすけん本~薬と健康についての本~

https://amzn.asia/d/fpEZf7M



うっちーの別番組マンラジはこちら→ https://spotify.link/J8CcWHbfrIb


武将ラジはこちら→ https://x.gd/diFc7


ご意見やご感想など.いつでもお待ちしております!!

 [X] https://twitter.com/kusukenradio    

[Instagram] https://www.instagram.com/kusukenradio    

[gmail]kusuken.radio@gmail.com


薬トレラボさんはこちらから聴けます‼️

→ https://x.gd/AvjZL


薬トレラボの佐坂さん(薬剤師)

(https://x.com/@toku_pon )

と友人のサルさん(薬剤師)

(https://x.com/@Monkeyk49741995 )

がされている番組はこちらから聴けます‼️


ポッドキャストーーク〜聴いてみようが見つかる〜

→ https://x.gd/fUZTH

ボイスカプセルの本番いきまーす!

→ https://x.gd/lslZ1



薬学生の空きコマさん(https://x.com/@yakugaku_radio )がされている番組はこちらから聴けます

→ https://x.gd/VmoYA

サマリー

第269回のエピソードでは、クロロホルムが本当に人を眠らせることができるのか、またその描写がフィクションなのかという疑問について探求しています。具体的には、クロロホルムの歴史的背景や使用されてきた経緯、そして現実の使用におけるリスクが紹介されています。

クロロホルムの紹介と歴史
おはよう、こんにちは、こんばんは。
薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが、薬のことや健康のことなどで、
ラジオ置きの方や患者様からの質問などを紹介しながら、
質問に答えたり、薬や健康についてお話をしていくというラジオです。
どうぞよろしくお願いします。
今回、リスナー様よりテーマをいただきました、まことでございます。
テーマをいただきました方からメールをいただいたんですけども、
お名前なんてお呼びすればいいですか?ということの確認が取れておりません。
なので、申し訳ございません。匿名様とさせていただきます。
いただきましたメール、早速読ませていただきますと、
コナン君がなぜ生産狩りをペロッとして平気なのか聞かせていただきました。
よくあるネタみたいなことでも、ちゃんと科学的な解説を聞けて面白かったです。
そのコナンのネタに関連してになるかもしれませんが、
ツイリモノの作品でクロロホルムとかの薬品を浸したハンカチを使って人を眠らせる。
これ嘘だよというのはよくネットで見ますけども、
本当に嘘なのか、嘘ならなんであんなにも有名なのかというのを聞いてみたいです。
というメッセージいただきました。まことでございます。
ということで、今回話をさせていただきますタイトルはこちら。
クロロホルムで気絶というのは嘘なの?
改めまして質問者様、まことでございます。
今回、ツイリ小説や漫画やアニメ、ドラマなど様々な作品出てきますけども、
悪人が人を誘拐する際に薬を浸したハンカチ、よくクロロホルムとかそれで薬品ですね。
そういうのハンカチとかに染み込ませて、それを人の口元に当てると。
で、ハンカチ当てられた人は意識を失うというネタがよくあります。
ただ今回メッセージの中でもいただきましたけども、
このクロロホルムのネタは嘘だよというのもよく見かけます。
でも確かに嘘であるならなぜこんなにも浸透しているネタなのか、
そういったのを今回話させていただこうかなと思っております。
まずクロロホルムとはどういうものかという話をさせていただきますと、
このクロロホルムは1831年に発見されました麻酔薬でございます。
当時19世紀の前半頃には麻酔を使った外科手術が行われるようになっておりました。
その際にはエーテルというものをよく使ったんですけども、
このエーテルは発火しやすくて危険だよということで、
新たな麻酔薬の開発が必要だよということで様々な研究がされておりました。
その中でこのクロロホルムが発見されました。
ただ1831年に発見されてからも人に使うまでには様々な動物実験とかを繰り返しまして、
1847年に初めて人体に使用しています。
その後1847年の11月には本格的に臨床の場で使われるようになっておりました。
クロロホルムの使用とリスク
主にとしましては婦人科での無痛分娩に使われるようになっておりました。
その後1853年と1857年にヴィクトリア女王の無痛分娩にこのクロロホルムが使用されました。
それによりましてクロロホルムという麻酔薬が一気に有名になりました。
ただこのクロロホルムですけども肝臓への負担が強いとか不清脈を起こしやすいとか、
発火とかを感じやすいよということで使用することにリスクがありました。
そこから新しい麻酔薬の開発とかもされまして、だんだんとクロロホルムは臨床の場から消えていきました。
ということで使われることはだんだん減っていったんですけども、
ヴィクトリア女王に使われたということに有名ですし、
さらにと言いますかコナンでお馴染みですけどもコナンドイル。
シャーロックホームズの産みの親でありますコナンドイルが自身の小説内で
クロロホルムを用いて人を眠らせるという描写をします。
推理小説の大巨匠でもありますし、またコナンドイルは医学の勉強をしていたということでも有名でした。
ということであのコナンドイルが使っていたネタだということで一気に広まりました。
特に推理小説使われるようになっていきました。
ただ実際にクロロホルムで気絶するのは嘘なのかどうかと言いますと、
クロロホルムを使って気絶というか眠るのは麻酔薬というものがありまして、
絶対眠らないというわけではないんですけども、
ドラマや漫画であるようなあんな一瞬で眠るというのは無理ですというのが実情でございます。
クロロホルムは確かに吸い続ければ眠りにつくんですけども、
普通にハンカチに染み込ませて眠りにつくかと言われますと、
そのクロロホルムを浸したハンカチを口や鼻に当てまして、
そこから最低でも数分間は呼吸をし続けないと眠らないと言われます。
そのハンカチの薬品を数分間は吸い続ける必要があります。
なので、よくある作品とかのように一瞬で眠るということではないです。
ただ、ハンカチに染み込ませるという描写、
言うほどみんなそんな薬品にちょっと欠けてるぐらいという描写が多いんですけども、
仮にですけども、ハンカチに浸す薬品の量を増やしたらどうか、
ビチャビチャにしてみたらどうなのかと言いますと、
ハンカチに染み込ませる液の量を増えすぎますと、
それで一気にクロロホルムを吸い込むことになるんですけども、
それはそれで吐き気とかひどい咳、頭痛などを起こすことがありまして、
よく作品とかでスーッと眠るようなあんな描写ではないです。
またクロロホルムを一気に吸い込みますと、
心臓への悪影響とかも懸念されます。
なので、気絶ではなくて死を迎えるリスクすらあります。
なので正直ドラマとか漫画であるような、
ハンカチを当てられてスーッと一瞬で意識を失うというのはありえないと言われます。
ただじゃあクロロホルムの描写、
よくあるハンカチ当てられてという描写が全て嘘なのか、
全くありえないのかと言いますと、
昨今やや本当にありそうな描写をする作品も増えております。
例えばハンカチを当てて眠るまでに暴れるというシーンを挟む作品、
見かけるようになっております。
これはすぐ気絶しないで時間かかるという演出でもありますし、
またクロロホルムというものは肌に触れると、
刺激を感じて痛みとか赤みが出やすいものです。
そして人間の顔というのは手足とかに比べますと、
皮膚が薄く刺激を受けやすいです。
なのでクロロホルムを浸したハンカチを顔に当てますと、
刺激を感じて痛いと感じたりもします。
そういった意味でその痛みとか刺激もあって暴れるというのは、
ある意味正しい描写だったりもします。
また気絶から明けた時に頭痛とか重い感じ、
そういったのを描写している作品も見かけます。
気絶の際には普通の睡眠と違いまして、
交換神経が活性の状態から急に眠ることで、
脳への血流が一時的に滞りやすくなってしまいます。
それによって頭の機能は一時的に低下することがあります。
なので意識が戻るまでに時間がかかるとか、
記憶が混濁しているとかそれでぼーっとしやすくなったり、
そんなことがよくあります。
フィクションと現実の描写
そういったぼーっとしやすいこととか、
頭の重さとか頭痛を感じるというのは正しい描写ですし、
クローフォルムでも頭痛とかを感じやすいので、
目覚めた時に何か違和感を感じているというのは、
正しい描写だったりもします。
とは言いましても漫画やドラマのような、
スーッと気絶するとかそんな描写はありえないですけども、
やや最近は現実感が出された描写をしている作品、
そんなのもあるんじゃないかなと思われます。
今回はこんな感じです。
改めまして質問いただきました、
特命様誠にありがとうございました。
今回のきっかけであります第243回、
コナン君が生産狩りをペロッとしたようで、
それで無事だったよというコラー画像ですけども、
実際生産狩り舐めて大丈夫なのかという点で、
その時話をさせていただきました。
その時の話も聞いていただきまして誠にありがとうございました。
今回その時の話も概要欄に載せさせていただきますけども、
その時の話もそうですけども、
漫画やドラマなどあくまで創作物の描写ではあるんですけども、
昨今では現実的には全く嘘でもないよねという、
そんな描写も増えております。
あまりにもありえない描写をしますと厳しい批評を受けることもありますし、
やや現実的にありそうだなという表現している作品も増えているようには感じます。
また何か漫画とか小説ドラマのことなどでも、
こういった描写ってどうなのとかありましたら、
いつでもご連絡お待ちしております。
今回も最後まで聞いていただきまして誠にありがとうございました。
また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。
それではまたお会いしましょう。
このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり一つの例です。
医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違うので、
自身がかかっている医師や看護師、薬剤師さんの話を優先するようお願いいたします。
08:31

コメント

スクロール