レスベラトロールの概要
おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが、薬のことや健康のことなどで、ラジオ機の方や患者様からの質問などを紹介しながら、
質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。どうぞよろしくお願い致しまーす。
今回のテーマは、リスナー様より頂いております、誠に有難う御座います。
今回テーマを頂きましたのは、刑事様でございます。刑事様から過去にもいくつものテーマを頂いておりまして、毎度誠に有難う御座います。
早速ですけども、今回頂きましたメッセージ、読ませて頂きますと、ご無沙汰しております。
本日は、若返りのサプリと呼ばれているレスベラトロールについて、うっちーさんの見解をお聞きしたくて、メッセージを送らせて頂きました。
これもサプリ業界の陰謀でしょうか?というメッセージを頂きました、誠に有難う御座います。
ということで、今回話をさせて頂きます、タイトルはこちら。
若返りのサプリ、レスベラトロールは本当に効果あるの?
ビタミンとかと違って、少しマイナーになるかもしれませんけども、レスベラトロールという成分のサプリ、聞いたことがありますでしょうか?
少し前に、若返りのサプリとかでネットでよく見たんですけども、今では見ることも減ってきているかなと思います。
そこまで今、一般的ではないと思いますけども、でも今現在でも若返りのサプリとかで調べますと、ネットで出てきたりもします。
このサプリ、レスベラトロールが効果あるのか?ということを今回、個人的な見解で話させて頂きますけども、結論と言いますか、先にその部分を話させて頂きますと、
僕自身はレスベラトロール、まだデータが少なすぎるとか、不明点が多すぎるので何とも言えないと思っています。
そこらへん詳しく話させて頂きますと、そもそもでレスベラトロール、どういう効果があると言われているのかと言いますと、
長寿になる遺伝子を活性化させるとか、抗酸化作用とかが優れているといった風に宣伝されておりました。
長寿遺伝子というのはどういうものかと言いますと、遺伝子の中には細胞の老化の原因になる活性酸素を消したりだとか、
免疫細胞を正常化に働かせるとか、ミトコンドリアという体内のエネルギーの生産の向上のようなものを活性化させるという、
そういった体の健康を維持してくれるサーチュインという酵素を作り出すという働きがあるんじゃないかと言われております。
この活性酸素を減らす、活性酸素は体のダメージを与えるものですので、このダメージの与えるものを減らしてくれるとか、免疫を整えてくれるとか、
体内のエネルギーの量を増やしてくれるとなりますと活発になりやすいし、長生きしやすくなるよねということで、このサーチュイン酵素を作り出す遺伝子を長寿遺伝子というふうに呼ぶようになっております。
このレスベラトロールは長寿遺伝子を活性化させるんだと言われております。
またレスベラトロールはブドウの皮とかに多く含まれているんですけども、ワインやワインに含まれるポリフェノールなどが抗酸化作用が高いと言われる。
ワインとかは健康に良いんだと言われるのはこのレスベラトロールのおかげだと言われておりまして、すごい成分じゃないかと言われておりました。
そういったのも含めてレスベラトロールは若返りのサプリと言われるようになりました。
研究の現状
ただこのレスベラトロール研究が進んできましたけども、どうなんだろうこれ効果あるのかなというふうに疑問がつくようになってきました。
元々レスベラトロールは酵母、ビールとかパンとかワインとかに入っているパンの酵母とかのよく聞く菌の一種なんですけども、
この酵母を長寿にさせるというデータが出て、それでレスベラトロールは長寿に重要なんだと言われておりました。
実際この酵母とかの分裂を促進させるというのがありまして、それでレスベラトロールはいいんだと言われておりましたけども、
ただそもそもの話になりますけども、酵母と人では全く違う生き物です。
なので元々酵母が長生きするものが人に適用されるわけないだろうという意見も強かったんですけども、
現にレスベラトロールが人において長寿遺伝子を活性化しないという研究データが多く出てきました。
そういったところからレスベラトロールが宣伝された効果ってこれ本当なのかというふうに疑問視されていました。
実際レスベラトロールの研究におきましては、酵母の分裂を促進する。菌というものは分裂をすればするほど自分というものを増やしてくれるので、
分裂するほど長生きできる、自分を増やせるということになりますけども、
それが人に適用できるかとなるとまた話が変わってきてしまいます。
そもそも人というのは確かに怪我をしたとかで細胞が分裂して回復を早めた方がいい、それはわかるんですけども、
じゃあその人の遺伝子において分裂できる回数って上限があるんじゃないかと言われております。
このレスベラトロールが分裂できる回数を増やしてくれるならともかくとして、そういった働きはなさそうだと言われております。
またそもそもレスベラトロールを飲んで細胞の分裂が早くなるかというのも、そこも今現時点疑問視されております。
またこの長寿のことも触れるんですけども、活性酸素という体に対してダメージを与えるものを除く、よく言う抗酸化作用の効果があるんだとレスベラトロールに言われておりますけども、
このレスベラトロール、確かに抗酸化作用は動物実験では効果が出ているんですけども、人間でのデータが少ないとなっております。
実際のこの調査は行っていますけども、研究結果で良いものが出たというのはことごとく小規模なものばかりとなっています。
小規模な検査ですとどうしても人の手とかによって検査結果が操作しやすいものです。
例えばこういう条件の人集まってくださいねということで、ある条件健康にすでに良さそうな人を集めるということで検査結果も変わってきてしまいますし、
レスベラトロールのサプリを飲んで、これすごい健康に良いんですよという風にしてお渡ししてしまったら、その実際飲む人はこれで健康になれるんだなと思って実際飲んでみた後なんか体が調子良くなった気がするという風に働いてしまう。
フラセボ効果も出やすいものになってしまいます。そういった意味で小規模のデータですとやはりどうしても信頼性が薄いものになっています。
現時点でレスベラトロールにおいて大規模な検査で良い結果が出たというのは残念ながらまだ出てない状況です。
結論と今後の展望
なのでレスベラトロール、正直効果については宣伝されるほどの効果を見込めないんじゃないかという論調が今強いです。
このレスベラトロールなんですけども副作用に関してはどうなのかと言いますと、レスベラトロールは腎臓とか膀胱に良くないという研究結果が出ています。
実際動物実験でも人体実験でもレスベラトロールは腎臓や膀胱に良くないという傾向は見られているんですけども、
そういった副作用が見られるのはまた摂取する際にこれぐらいの量にしてくださいねって推奨よりも7倍以上の多く量を取った場合の実験の時なので副作用が出るとしてもかなりの量を飲まなきゃいけないということで副作用の研究結果に関してもこれはこれで参考になりにくいなと言われております。
正直なところレスベラトロールに関してはまだまだ研究結果が少なすぎるので何とも判断しがたいところでまた
効果としてもどうなんだろうという疑問視がされております。ただレスベラトロールの研究の中では癌や糖尿病、動脈効果にも効果がある素晴らしい成分だという研究結果もあることはあります。
残念ながら小規模な研究結果でまだ大規模な研究結果を待つことになりますけども、現在でも注目されている成分の一つではあります。
が、やはり大規模な調査をされない限りは何ともデータの信頼性が薄いものになっております。
といった形でレスベラトロールという成分に関しては効果の面でも副作用の面でも明確なデータがまだないと言われております。
はっきりとした効果があると言えるものではないですし、かといって副作用にしてもはっきりとしたものがあるとも言いにくいという本当現状では信頼性が薄いものになっております。
今後の研究次第で素晴らしい発見ということもあるのかもしれませんけども現状では特にレスベラトロールにおいて接種するメリットは薄かったりしております。
今回はこんな感じです。今回は若返りのサプリと言われるレスベラトロールについてでございました。
改めましてケイジさんのテーマをいただきまして誠にありがとうございます。サプリメントや医薬品は本当に世にあふれております。
だからこそ新しいものとか珍しいものには目をつけてそれっぽい理由をつけて販売されるということもありますので本当に効くのかどうかというのは調べるのが大事だなと思っております。
ただこういう話をしておりまして数年後にはすごい結果が出ましたよということでなってそれまでの説がひっくり返されるなんてこともありますので
それまた医療業界よくあることですので最新情報というのは常に大事なんだなと感じております。
僕が薬剤師として働いている十数年の間でも以前言われていたことと真逆な方法がいいよと言われていることもあったりだとか
めちゃくちゃいいよと言われた薬が問題が見つかって使われたくなったなんてこともありますので本当に医療業界日々変わっております。
その都度気になることがあればまたご連絡ご意見いただけると幸いでございますので皆様どうぞよろしくお願いします。
今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございました。また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。それではまたお会いしましょう。
このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり一つの例です。医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違うので自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を優先するようお願いいたします。
