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個人でやる、僕の方の場合だと、1年間かけて100万円黒字になったと。
それを3本やれば、例えば。そしたら生活はできるかな、みたいな。
そういうレベルなんですけど、実習配給だからこそ、小さくやるからこそ、そういう映画は拾うことができる。
黒木瞳の映画ここだけバナシ
黒木瞳の映画ここだけバナシ、今日も聞いていただきありがとうございます。
映画に携わる様々なジャンルの方々と、ここだけ話ししていきます。
今回のゲストは、前回に引き続き、グッチーズフリースクール主催のフリア・サトシさんです。
フリアです。よろしくお願いいたします。
フリアさんは、海外の未公開映画を会社ではなくて、個人で配給されております。
しかも、その作品が全国の劇場で上映されると聞いて、びっくりですけれども、素晴らしい活動をなさってますよね。
ありがとうございます。
もともと映画が好きだということなんですけれども、映画が好きだと、映画制作の方に行く方もいらっしゃるし、
例えば、評論家とか、フリアさんみたいに紹介していく方とか、どちらかに分かれるんですけど、制作の方にはあまりご興味はなかったんですか?
実は、僕も漏れなく制作の方に興味があって、監督みたいなことやってみたいな、みたいなことは、
高校生とか大学生の頃は思っていたんですけど、
自分の作品が撮れたらいいなと思って、大学時代は映画サークルに所属していたのですが、
なかなか実際にやってみようとすると大変じゃないですか。当然のことながら。
映画を見る方が楽だし楽しいな、みたいなことを思ってしまって、
だんだんと撮るというよりも、自分の好きな映画だったり、知らない映画みたいなものを発掘していって、
みんなと映画話をするみたいな生活というか、サークルの中でもそういうようなことばかりしているようになって、
自然とシフトしていったって感じなんですけど、
機会があれば、自然と映画を撮るのも楽しいかなと時々思ったりするんですけど、
でもなかなかいろいろなチームで動かなきゃいけないものなので、気軽にはできないなという。
でもやっぱり選ぶ作品が、自分の世界観を持っていらっしゃるので、
もし撮られるようなことがあったら、同じような世界観のものになるかもしれないですね。
なんかそんな気もしますし、まだ全然若いので人生どうなるか分かりませんので、
希望は高く持っていただきたいと思いますけども。
今、映画のファンコミュニティが熱いらしいですね。
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はいはいはい。
映画の実習団体、古谷さんがやってらっしゃるのはグッチーズフリークス、他にもいろいろあるんですかね。
そうなんですよ。僕の知り合いでいうと、この界隈も小さいと言えば小さいので知り合うんですけど、
例えばサムフリークスっていう特集名で、ハミらしいものみたいな意味で特集上映を組んでいる岡さんっていう方だったり、
あとはだける光線っていう井戸沼さんっていう女性の方が、これも完全に自主でやっている方なんですけど、
だける光線っていうのは、アメリカ映画というよりも世界各国の映画だったり、実験的な映画、実験映画と言われるようなものとかも時々やられたりするのかな、みたいなと。
あとピジョンフィルムスっていう、上条羽月さんっていう人は、実はグッチーズでも映画の字幕をお願いしたりもするんですけど、映画の字幕者さんがやられている上映活動もあって、これもすごいニッチな映画を60年代から70年代とかのカルト的な映画とか、
この方も実験的な実験映画と言われるような映画とか、そういう変わった映画を上映されている方たちがいたり、あるいはもうちょっと大きくなると、
ボイドっていう会社があって、それは会社なんですけど、爆音上映っていう、すごい大きな音っていうか、いい音で映画を上映するみたいな、そういう上映活動をされている方、上映の仕方、音に注目されてやられていたりする方だったり。
あとは、今ちょっと難しいと思うんですけど、絶叫上映とかね、声を出していいとか、そういうことを上映を組まれている小池さんという有名な方がいたり、あとイスラム映画祭って毎年渋谷のユードスペースさんだったり、あと名古屋のシネマテイクさんっていう劇場さんとかでやられているのかな。
イスラム系の映画というか、を集めて毎年、精力的に活動されている方たちがいたり。
あとは、今のは全部映画の話だ。映画の上映みたいな話なんですけど、映画パンフは宇宙ださんっていう、映画のパンフレットに注目して、実際に上映するパンフも作ったり、あるいはジンみたいな、自主制作としてパンフレットがなかった映画を自主的にパンフレットを作って販売していたり、パンフレットのデザイナーさんに焦点を当てた本を作ったりと。
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そんなやり方があるのかというか。ただやっぱりすごい皆さんそれぞれ人気があるというか、ぐっと来る層はどこの界隈にもいるみたいで、今注目というか。
映画のパンフレットがない映画に自主的にパンフを作る。
むちゃくちゃですよね。何考えてるのかなと思うんですけど。
それって販売するんですか?
映画パンフレットは宇宙ださんを販売されたりしてます。さすがに自分だけで楽しむだけではないんですけど。
やっぱりいろんな方がいらっしゃるんですね。映画と一言で言って、映画という一つの括りの中ででも、いろんな方というか変わった方というか。
何を持って変わってるかというと、それは申し訳ないけど、自分を基準にしてものを持ってますけれども、それでしか基準がないので。
すごいですね。
僕なんて全然変わった活動って言われるんですけど、僕なんか全然真っ当な方で、それこそだって。
僕なんて真っ当。私から見たら真っ当というか、その情熱が真っ当じゃないと思う。
なんかこうやっぱりちょっと尖った。尖ったというか何て言うんだろうな。
やっぱり特殊な情熱ですよね。
そうかもしれないですよね。
だからこそそうやって自主配給までこぎつけますし。
でも今のファンコミュニティも本当にいろんな尖った方がいらっしゃるんで、やっぱり映画ってすごい力を持ってるんですね。
僕も一般的なハリウッドメジャーみたいな作品からすると、ちょっと変わった映画かなとか捉えどころがないかもしれないみたいなことなんですけど、
他の人たちのやってる実験的な映画なんて、ずっと街の風景のコラージュだけでできてるみたいなものとか、これ1時間とか90分見るのかよとか、
その映画もありますし、撮影会では撮影してる人いないので、そういった意味は全然全然わかりやすい映画を僕はやってるっていう、この人たちの中に比べると。
大手配給会社もありますし、もちろん自主団体もありますし、それぞれにできることっていうのは古谷さんどのように考えてらっしゃいますか。
自主団体だからこそできるっていうのは確実にあると思っていて。
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例えば、具体的な話になっちゃうんですけど、例えば映画の権利料が100万円で買えますと、それに字幕をつけたりもろもろ宣伝するのに、例えばまた100万円かかりました。
200万円結局かかってしまって、頑張って上映とかもやって300万円売り上げがありました。
100万円じゃないですか。売り上げがね。利益が100万円で。
これって大きな会社さんだと、その間に半年とか1年とか準備してるので、人件費もなんとかとかいろいろ考えたらもう赤字ですよね。
なんでそんな映画はできないっていう判断にはなると思うんですけど、個人でやる僕の場合だと、1年間かけて100万円黒字になったと。
それを3本やれば例えば300万円ですし、そしたら生活はできるかなみたいな、そういうレベルなんですけど。
そういうことを考えると、そういう規模の作品は絶対にというか、基本的には大手の配給会社さんは扱えないけど、
自主配給だからと、小さくやるからこそ、そういう映画は拾うことができる。
例えばその小さい映画が100人、200人しかアプローチできないかもしれないけど、
小さい人たちにしかアプローチできないかもしれないけど、作品の価値はもちろん変わらなかったりするので、
同じように意味があるものだと思っているので、とても大切というか、自主団体だからこそできる映画がある。
っていうふうには繋がるかなというか、そういうふうに考えられるかなと。
作品そのものには罪はないわけですから、どういった形で大きな会社がやるのか、個人でやるのかは、
たまたま違いがあるだけだけれども、我々を見る観客としては、
この一つの作品として感動したり、非日常を味わったりできるっていうことですか。
そうおっしゃるとおりです。
さらに言うと、大手の配給会社と個人の配給会社の配給活動ということで言うと、
別に争っているわけではないので、個人でこういうふうに上映し、
今回のフェリー・ライカート監督の特集がまたいい例かなと思っているんですけど、
個人でやって、それが本当にいい映画だなとか、みんなが見たいなという声があれば、
大手の会社さんとかもちろん気にしてくださっているというか、見てくれているので、
大手会社の波及力といった拡散力というかアプローチ力みたいなものを生かして一緒にやりましょうって話もできるので、
大手の配給会社さんのいいところとか、ちゃんとした会社さんのいいところと、
自主的な活動のいいところっていうのを一緒に合わせて上手い展開をすることができれば、
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今後ね。
そうですね。とてもいい映画の環境になるんじゃないかなというふうには。
でも今回まさに古谷さんがやられるのは東映ビデオさん。
そうなんですよ。
どこでしたっけ?
出町田さんという映画館さん。
もとはシマフィルムっていう会社さんがあるんですけど。
素敵なコラボで。
そうなんですよ。
すごいありがたい。
なので、ちょっとおこがましいかもしれないんですけど、
自主配給からこういう展開があるんだっていうことを、
みんなにも知ってもらうというか、
ためにも成功させたいんですけど、
こういうことが成功できると、
もしこういうことを考えている、
映画の配給みたいなことを個人でやりたいなみたいなことを考えている人がいて、
だけどお金の心配だったり、
自分でやっても全然盛り上がらなくて終わっちゃうんじゃないかって
心配されている方ももしかしたらいるかもしれないので、
そういう方たちにとっても、
こういうふうなやり方で、
こういうふうに広がったよっていう、
上手い成功例みたいなのを作れると、
業界にとってもすごいおこがましいですけど、
ちょっと役に立てるんじゃないかなと思っているので、
上手い結果になればいいなと思って頑張っています。
フレアさんも今回の成功体験が終わりになったわけですから、
今後いろいろな未公開映画をまたやりたいっていう、
いろいろな野心に目覚めていらっしゃるんじゃないですか。
さらに。
僕はそうですね、野心目覚めるというか、
でも続けていきたいとは思ってますね。
またいろいろな映画がたくさんあるので。
ケリー・ライカートさん、監督。
今、おいくつぐらいでらっしゃるんですか。
ケリーさんは結構上なんですよね。
全然若手ではなくて、それなりに。
でも昔から撮ってらっしゃるんですよね、エンディーズの。
そうです。1994年がデビュー作で、
確かそれが30歳ぐらいの時の映画だったので、今57歳。
ということはまだまだ撮り続けてらっしゃるって感じでしょうか。
そうです。
アメリカの方でも、インディーズ界隈だけじゃなくて、
ちょっとメジャーなところでも注目されてきている監督で、
今またに続けて撮っていて、
今撮影中の作品とかもあるんですけど、
バリバリと撮られている監督なので、
引き続きケリーさんの、僕が今回やるのは過去の作品なんですけど、
最新作もね、チャンスがあれば配給とかしたいなとか思ったりはするんですけど、
でもさっきも言ったように、競争みたいなことじゃないので、
どっかの大きな会社さんがケリーさんのことを、
例えば今回の上映をきっかけに、
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ケリーライカーといいじゃんと思ってくれて、
大きな会社さんがそのまま新作を配給するみたいな流れになるのは、
とってもいいなと思っていて、
だからどっかの会社買ってくれとか思ってるんですけど、最新作も。
でも世界観は一緒ですよね、きっと。
全然変わらないですね。
メジャーになってもおっしゃる通りで、
制作体制が豊かになってお金、制作資金とかも豊かになっても、
本当に変わらない映画を撮り続けている監督だと思います。
やはり何かこだわったり、目指すものみたいな、
よく言う世界観というものが確立されている方なんでしょうね。
お会いになったことはないんですか?
僕は実は去年の上映をしたときに、
オンラインなんですけど、
劇場で上映したときのアフタートークみたいな形で、
Zoomとかを使ってお話しさせていただいたことはあります。
そうなんですか。いかがでしたか?
女性ってすごい小柄な方なんですよ。
150センチくらいって言ってたかな。
なので全然威圧的でもなくて、すごい温和な方で、
監督をやりながら、大学で先生もされているので、
お話し慣れているというか、自分の作品の説明もいっぱいしているだろうし、
映画の説明も毎回毎回されている方なので、
とても知的に、そしてお話しやすく返してくださる方で。
印象に残っている言葉とかありますか。
そうですね、印象に残っている。
どれもにこやかに答えてくださっていて、
ちょっとそのときは、オールドジョイっていう作品についての、
そういう映画の細かい知的なやつが多かったので、
一般的にというか、フワッとしたことはなかったので、
今どうだったという話は難しいんですけど、
ただそのときに、オレゴンにお家があって、
ちょうどオレゴンの山火事がすごかったときで、
一回ニューヨークに避難してたりして、
家が焼けちゃうんじゃないかみたいな状況にかかわらず、
その時間だけ作ってくださって、
お話ししてくださったので、とても良いか。
でもあれですよね、そうやって自分の映画をね、
過去の映画の作品を古谷さんが日本でこうやって、
これが素晴らしいから見てっていう、
その活動に関しては、すごく喜んでらっしゃるんじゃないですか。
そうだと良いですねとか、多分そういう風に思ってくださってると思います。
古谷さん自身もそうやってインディペンデンスでずっと映画を撮り続けてきた方なので、
そういう活動は応援してくれてるんじゃないかなと。
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本当にたくさんの砂の中に一つの宝石があるような、
その宝石を探し出していらっしゃるわけですからね、古谷さん。
これからもそういう宝石をいっぱい探していただきたいと思います。
あと1回ございますので、あさってもお付き合いくださいませ。
古谷聡さんでした。
今日はありがとうございました。
ありがとうございました。