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2021-08-27 17:40

14_3 SF映画をもっと楽しむコツ!(ゲスト:字幕科学監修 山崎 詩郎さん)

先週に引き続きゲストは、東京工業大学理学院物理学系の助教の山崎詩郎さん。今回は"SF映画をもっと楽しむコツ!"をここだけバナシ聞いていきます。

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SF映画をより楽しむには、やっぱりそのバックグラウンドになっている科学を少しでも知っておくと、よりSF映画が楽しくなるんですね。
学ぶと、「あ、ここで言ってるのはあれじゃん。」ってなって、ネットがより2倍、3倍、比較楽しむようになるんですね。
黒木瞳の映画ここだけバナシ
黒木瞳の映画ここだけバナシ、今日も聞いていただきありがとうございます。
映画に携わる様々なジャンルの方々と、ここだけバナシしていきます。
さあ、今日はいよいよ最終回。山崎さん、もっともっといろんなことを教えていただきたかったのですけれども。
山崎さんは映画テネット字幕科学監修をなさってまして、なんと大学での物理学の助教で。助教です。
その大学の助教の方が映画を語ると。
いいんですかという感じですよね。
いいんです。
仕事と趣味がガッチャンコしてしまっていますが。
これまでノーラン作品を色々とお話をしてきましたけれども。
今日はもう最後ということで、SF映画がもっと楽しくなる3つのキーワードを伝授していただけるということで教えていただけますか。
分かりました。
実は前回との続きにも一部だけなるんですけども。
まず3つのキーワード以前に一番大事なことはやっぱりSF映画に対する愛というかですね。
私たち科学者ですけども、決してそのSF映画を科学的に分析しようとか、科学的に解釈しよう。
間違っても間違いを見つけようなんていう視点では全く見てないっていうのがまず一番大事なことでして。
SF映画っていうのはあくまでもエンタメ作品ですから、エンタメ作品として楽しむっていうのを大前提にしましょうという。
なんであれがこうなってるの?なんで考えなくていいってことですね。
まずは考えなくていいっていう感じですね。
それがまず一つ目のことでして。
例えば例としましてはバックトゥーダフィーチャーの話が前回出てきましたけども。
バックトゥーダフィーチャーでも科学的に見たら間違っているところもちろんいっぱいあることはあるんです。
例えばタイムマシンを動かすには1.21ジゴワットが必要だと書いてあるんですけど。
ジゴワットなんていう単位ないんですよ。
じゃあ架空なんだ。
架空です。というか実は間違いだったらしいです。実は作っている方々の。
ギガワットっていうのがありまして、ギガワットを間違って確かジゴワットって言っちゃった。だったと思いますね。
本当の素でミスったやつらしいんですけども。
あんな有名な作品ででも。
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そうなんですよ。そんなミスもいっぱいあるんですが、別にSFはね、書いて字の通りですけどもサイエンスフィクションですから。
何あったって間違いはないという感じですよね。
それが1つ目ですけども。
0個目と言ってます。それをね。
1つ目は実は先週も少しだけお話ししましたが。
SF映画をより楽しむにはやっぱそのバックグラウンドになっている科学を少しでも知っておくとよりSF映画が楽しくなるんですね。
例えばテネットだったら時間って何なんだろうとか。
あとちょっと難しいけどエントロピーとかいう単語が出てきたのでエントロピーって何だろうとか。
あとは両伝子とか反流子とかそういう追消滅って何だろうっていう映画の中でも何の説明もなく突然飛び出してくる単語がいっぱいありますので。
そういうのを少しネットで調べるなりもしくは私の講演会に来てくださるなりして学ぶとここで言ってるのあれじゃんってなってテネットがより2倍3倍深く楽しめるようになりますね。
そうするともっとSF映画が好きになって他のSF映画も見てみようみたいな話になって。
そうするとまた他の科学も詳しくなってということでSF映画に詳しくなりながら科学も詳しくなるということで両輪で両方学べちゃうなっていう。
それがSF映画の楽しみ方の一つ目と言えるかもしれませんね。
2つ目がSF映画って書いて字の如く先ほども言いましたがサイエンスフィクションですのでもちろん全部言ってしまえば嘘かもしれないですね科学的に言えば。
でも全てが嘘なのではなくてここまでは正しいっていう境界が多分あるはずなんですね。
ここまでは正しいここまでは正しいだけどここから先はちょっとフィクションが入ってるよみたいな感じでして。
例えばインターステラーとかわかりやすい例かもしれません。
インターステラーでブラックホールのガルガンチュアっていうのが出てきたんですけどブラックホールですね。
ブラックホールの姿は一般相対性理論というのを使いましてちゃんと精密に計算して描かれたすごいリアルなものなんですね。
ブラックホールの形とかあと周りにある円盤ですとか円盤がちょっと歪んで見える形とか全て正しいという意味ではこれは正しさ3点満点で採点すると3点満点の完全に正しいところになるんですね。
でもクーパーがそのブラックホールに吸い込まれてしまった後にその後にブラックホールの真ん中に向かっていく途中でなんか光の粒に襲われたりとかすごいガタガタ揺れてたシーンとかありましたけどもあそこら辺は若干演出も入ってるシーンになります。
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多分光の粒に光のシャワーに襲われるようなことは多分実際にはないですのでそういうのは本当の科学に基づいてるけどもちょっと演出も入ってるということで3段階で言うと点数は2点という科学をベースにしたファンタジーというようなシーンになりますね。
さらにどんどん進んでいくと本棚のシーンが本棚に突っ込んでいきますけども本棚のシーンはよく聞かれます本当にブラックホールの中にこんな本棚があるんですかって聞かれますけどもさすがにそれはないんですね。
まさかMARFの寝室がブラックホールの中にあるなんてないですからああいうのはあくまでもファンタジーでしてただし科学最先端科学に一応インスパイアはされてるという感じです例えば5次元空間とか先ほど書いた4次元立方体とかそういう本物の科学にインスパイアされたファンタジーということで3段階で言えばレベル1というような感じでして
そんな感じで全部が全部間違ってるとか全部が全部正しいではなくてここは正しいなとかここは意図的に演出で誤魔化してるというか変えてる部分だなっていうのが楽しめるようになるとやごったい目でSF映画を見ずにもうちょっと余裕を持って楽しめるようになるかなという気はしますね。
ブラックホール先ほどから出てきてますけどいっぱいあるんですか宇宙には
ブラックホールはもう山ほどありましてもう最近はブラックホール宇宙はもうブラックホールだらけだとすら言われて
なんか写真が撮れたみたいな
ありました
NASAかどこかが
都言前ぐらいにブラックホールの写真が初めて撮れまして
知り合いの実はホンママレキ先生という人が撮っているんですけどもブラックホールの写真撮れたっていうのは要は
インターセラーで出てきたガルガンチャーのCGのようなほどは綺麗じゃないんですけども
なんかドーナツ状のものが見えたっていうだけなんですね
光ってるものがあって真ん中に黒い大きな穴が開いてたというのがブラックホールが見えたというふうに言っているということになります
真ん中に穴が開いてるってでも宇宙には穴開いてますよね
どういうことになるんですかそれって
どういう意味なんですか
ブラックホールの周りにすごい重力があるので光が
球体になってるんですね
ブラックホールって球体なんですよ
よく穴だとゴルフボールの穴みたいなゴルフのゴールの穴みたいな
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ボトンってね
じゃなくて球体ですねブラックホールはね
その中の何が開いてたってことですか
実はですねちょっとここ難しいんですけども
ブラックホールの周りに光が飛び交っているんですね
でもブラックホールの近くを通ると光がキュって曲げられてくる
つまり中に通さないわけですね
そうですね
中に吸い込まれずともちょっと内側に吸い込まれてまた遠くに行くみたいな感じなんですね
中に行かないで離れていくんですね
そうですちょっとだけクイッと曲がって
そうするとブラックホールを例えば手にビー玉だとしましょう
例えばビー玉を手に持ってなんか蛍光灯とかライトの方を除くと
ビー玉の輪郭がちょっと光って見えたりするんです
それはビー玉の中で光がクイクイ曲がってくるからなんですけども
それとすごく似た現象がブラックホールでも起きてまして
ブラックホールを人差し指と親指でこうやってつまんで
もし蛍光灯の方に向けたとすると
そっちからやってくる光がクイクイってちょっと曲がってですね
それでビー玉と同じようにビー玉の周辺部分がちょっとキラキラ光るのと同じように
ブラックホールの周りがキラキラ光って見える
リング状に光って見える
その写真撮られた本間先生のその穴っていうのは何ですか
それがキラキラに光っているところがリング状になっているので
真ん中は真っ黒で何もないというだけなんですね
なのでブラックホール自体がその真っ黒の穴という意味ではないんです
ブラックホールによって曲げられて周りがキラキラ光っているのが
ドーナツみたいに見えましたということですね
じゃあブラックホールそのものは映せない
映せないです絶対にそうなんです
ですけどブラックホールは
中に入ることもできない
飛ばされる
中に入ることもできます
中には入れちゃいます
中に入っちゃうと外にも出られないので
中に入ってブラックホールの中楽しいよとか
みんなに伝えようとしてももう伝えられない
絶対出られない
絶対出られないんですよ
それは重力が強すぎる
そうです光でも外に出られないので
だからもう何でしょう
何も言えないですね
終わりということでバイバイ
一緒に二人で一緒に入るのは大丈夫かもしれません
二人で一緒に入ってブラックホール楽しかったねっていうのはあるかもしれませんけど
一人が入っちゃったら外で待ってるとにはもうお別れも言えないという
ブラックホールってよく多分ネーミングミスでして
ブラックホールって言うから
なんかゴルフのこの穴みたいのがあるっていう風に
どうしても落ちる穴があるって思っちゃうんです
エアスポットみたいなね
そうですでも実際にはホールじゃなくて
何でしょうただの星なんですよ
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真っ黒い星なんです
だからビーチボールみたいなこういう真っ黒い星があるという
まあ星じゃないんですが星に近いです
ただの天体の一つですね
だから球体称というか
じゃあ星だったらその上に住めないの
ただ星なんですが
すいませんちょっと星という言い方は誤弁があったかもしれません
大きさがゼロの星っていう感じですね
大きさがゼロの星
重力が強すぎて
自分自身で点になっちゃったっていうことなんですよ
地球もブラックホールに実はできまして
地球も
17ミリかな15ミリぐらいのビー玉のサイズまで小さくすると
ブラックホールになっちゃう
地球を頑張ってみんなで頑張って縮めて
この1.5センチのとこまで収めれば
あとは地球自身が勝手にチュって
点になっちゃいます
重力崩壊ってやつですね
地球は縮んでるんですか
今の地球はご安心ください
普通に縮んでないです
ブラックホールにはならないので大丈夫ですよ
太陽はいつまで持つんですか
太陽はあと50億年ぐらい
50億年
だから太陽は人間で言えば40ぐらいということですかね
半分ぐらいになって
あと50億年ぐらいで燃え尽きてしまうということなので
なので人類いかに地球を守ろう
地球を救おうといっても
どう足掻いても50年以上は持ちませんので
そういう意味ではインターステラーが必要ということですね
星々を巡って第二の地球を探さないと
人類ダメになっちゃいます
星から星へ渡るインターステラーの旅ってことですね
宇宙への旅で
宇宙への船では
船で
でもいつかはそれが必要だってことですね
今は好奇心とか科学のために宇宙に行ってますが
いずれはもう行かなくちゃダメになる日が来るはずですね
太陽がなくなるまで待ってる必要は当然ないですので
多分あと2、300年したら
結構火星とか月ぐらいに住んでるかなとは思いますね
でもそれでも
太陽で
そうです太陽系じゃない
そうすると隣の高星とかまで行かなくちゃダメでして
隣の高星とかまで行くと光の速さでも何年とかかかっちゃいますので
一気に難しくなっちゃいまして
今どうしたら本当の意味でのインターステラーの旅はどうしたらいいのかっていうのは今
いろんな科学者が研究してるらしいですね
人を送るんじゃなくてデータだけ送るのが実は一番楽でして
例えば人のDNAとかあとUSBメモリーみたいなやつだけをロケットで送って
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向こうの星に着いたら
自分で自己発展するような何かナノロボットというかロボットを作っておいて
運命を送るっていうのが現実的とは言われています
だから我々は残念ながらこれで終わりかもしれませんね
ロボットとかもうDNAとかを何とかして別のとこに送って
人間はやっぱりそんな光でも何十年もかかるとこまで
なかなか行けませんので
だからせめて
エンターテイメント映画の中で希望を持って元気になる
そうですね
人類で一番不幸だなって私が思うのが
近くに宇宙人がいなかったことだと思っているんですよ
だからもう映画の中でやるしかないなっていう感じですよね
宇宙人と出会ったり
あとは宇宙に行く空想したりね
来てくれるかもしれないね
まさか黒木さんが宇宙人だったとか急展開はないですよね
私もたまに言われるんですよ
宇宙人じゃないかと
違いますけど来てくれたら嬉しいですよね
来てくれたらね
EDとか言ってほしいですね
結局そうですね
3つ目手短に話しますと
ここまでいろんなSF見て
サイエンスとファンタジーの境界も見つけてきたら
今度はどんどんいろんなSF映画を見てほしいですね
見方としては
例えばバックトゥーダフィーチャー見て
タイムトラベル映画ってこんな楽しいんだってなったら
じゃあ別のタイムトラベル映画を見てみればいいかもしれません
タイムトラベルといってもいろいろありまして
車で見ない過去に行くバックトゥーダフィーチャーもあれば
テネットみたいに時間を逆向きに進むのとかあるので
いろんなSF映画をぜひ分類してみてください
本当にこの度は山崎さんにいろいろ教えていただきましたけども
野蘭監督の映画テネットの字幕科学監視をやってらっしゃる山崎さんが
今回ゲストではいらっしゃいました
本当にいろんなことを知りたいことを教えてくださってありがとうございました
はいどうもありがとうございました
次回のゲストは闇金牛島くんシリーズなど
コロンビア大学ビジネススクールでMBAまで取得されたという
一色のプロデューサー山口雅俊さんです
どうぞお楽しみに
17:40

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